皆さん、久しぶりです。
今回は少し早足で書きました。
次回のアンツィオ戦は頑張って書きますので楽しみにしてください。
まだ、入試は終わっていませんが、まぁ、いいよね
あのあと、俺はネロたちの元へと戻り、軽く偵察を済ませた。
周りを見るとすっかり暗くなってしまっており、すぐにでも帰ろうと思っている。
というか、今すぐにでも帰らないとコンビニの定期船も出港してしまうしな。
「別に今日帰らなくてもいいんじゃないか?」
「そうっすよ。明日帰ればいいじゃないっすか」
「ホテルもあしますし、ゆっくりしていってくださっても・・・」
三人は今から帰らせるのも気が引けるようでこうして気を使ってくれている。
「そういわれてもなぁ、大洗でみんな待ってるし」
「そういえば、今日は店が忙しくなるといっておったしな。早く帰らないとエミヤが心配する」
「わ、私も父と母が心配するので」
俺とネロならなんとかなるにしても、優花里の両親は心配するのでどうすることもできない。
「そうか、わかった。次に会う時は・・・」
「あぁ、試合会場だな」
「楽しみにしておるぞチョミちゃん、ペパロニ、カルパッチョよ」
こうして、アンツィオ偵察というミッションはコンプリートした。大変なミッションだったぜ。
無事、大洗についた頃には七時を回っており、いそいで優花里を家まで送り俺は一度学園へ向かう。
ネロは店の手伝いをするために、家に帰ったが。
優花里は急いで編集するといい、アニメとは違い、明日作戦会議をすることになるだろう。
「よぉ、十六夜さんがアンツィオから帰還したぜ」
「おかえりーどうだった?」
生徒会室へつくと生徒会メンバーに加え、みほがいた。
「あれ、十六夜君?」
みほは俺が偵察にいっていたことを知らなかったようだ。
「ちょっくら偵察にな。データは優花里が持ってるから明日になったら作戦会議もできるだろ」
「お疲れ様、大変だったでしょ」
小山先輩が麦茶をいれてくれたようで、俺はそれを一気に飲み干す。
「プハァ~、助かる。喉カラッカラだったんだよな」
「それで十六夜、どうだったんだ?」
桃ちゃん先輩が急かすのでとりあえず、簡単に説明する。
「そうだな、手ごわいだろうな。まず、生徒たち全員の隊長へ向ける信頼は戦車道大会にでるチームのなかでトップクラスといってもいいだろう。あれほどまでに隊長のことを信頼しているチームはなかなかない」
うちだって負けてはないと思うが、正直、アンツィオの生徒がアンチョビに向ける信頼は狂気的だ。
まぁ、だからこそ手ごわいのだろが・・・
「・・・十六夜がそこまでいうほどか・・・」
桃ちゃん先輩の顔が険しくなる。おそらく、廃校の件について考えているのだろう。
アニメでもまだ廃校の件はみんなに知らせていないからな。
全く、そこまで学校のことを考えているなら相談してくれてもいいのに。
「まぁ、でもうちには軍神みほがいるんだ。負けるはずねぇだろ」
「い、十六夜君そんなこといわれたら緊張・・・」
「大丈夫だって、俺もいるし、みんなもいる」
「そうだね」
こうして、会議は終わった。
俺とみほはカバさんチームのメンバーが住まう家へと向かう。
家についたのはいいんだが、やはり表札はエルヴィン、カエサル、おりょう、左衛門佐と書かれている。
今頃、庭ではカエサルが装填の練習をしているのだろう。
「ごめんくださーい」
「「「いらっしゃい」」」
私服姿のエルヴィン、おりょう、左衛門佐が出迎えてくれた。
お茶も入れてもらい、エルヴィンの持ってきてくれた資料を見る。
全部イタリア語で書かれている。
カエサルがすらすらと読み上げる。
「すごいな」
「イタリア語、ラテン語は読めて当然だろ」
俺がカエサルにそういうと当たり前かのように返す。
「いや、当然じゃねぇから」
かくいう俺もイタリア語はまだ苦手だが他の言語なら多少は覚えている。
サーヴァントのみんなに教わったり、十六夜の知能を使って覚えたりと様々だ。
「ほんとは、私の知り合いがアンツィオ校にいるから聞いた方が楽なんだがな」
「それって、十六夜君が前にいってた」
「そうそう、なぁタカちゃん」
「カエサルだッ」
俺がカエサルをからかう。顔を赤くして起こる鈴木貴子ちゃん。ヤハハッ
「それで、どんな子なんだ?」
「小学校からの同級生でずっと戦車道をやってる子だ」
「ちなみに本名はヒナちゃんというらしい、アンツィオ校ではカルパッチョと名乗っている」
「「「「へぇ~」」」」
「でも、そんな情報源があるなら聞いたらいいのに」
確かにそう思う。わざわざ面倒なことをせずに聞いたらいい。
「でも、私はだからこそ、正々堂々と自分たちで調べて戦いたい」
「そういうのなんかいいですね」
みほが羨ましそうに声をだす。
「坂本竜馬と武智半平」
「ロンメルとモントゴメリ」
「武田信玄と上杉謙信」
「ミハエルビットマンとジョーエイキンス」
「「「「「それだッ」」」」」
「って、誰?」
いつもの「それだッ」にさり気なく俺も加わってみる。ちょっと楽しいな。
そしておりょうよ、知らないのに「それだッ」というのはなかなかだな。
ノリがいいと思っておけばいいか・・・
そして、場面は変わり、今日は戦車道の練習をする日である。
みほたちがP40のことを解析しながら、敵味方に分かれて練習を始める。
P40に最も似ている戦車はⅣ号なので、Ⅳ号とアヒルさんチームの八九式を敵として模擬戦を始める。
俺達歩兵部隊は今回の練習には参加せずに、別の練習を始めるのだが・・・
「この度、歩兵隊に新しき加わることになった鳴瀬アキラだ」
俺はサーヴァントのみんなにアキラを紹介していた。
「紹介されたとおり、鳴瀬アキラだ。対人戦はそれなりに得意だ」
「「「マスター」」」
「ますたぁ」
「先輩」
「カカっ、こいつはどういうことだ?」
六人からすんごい視線を向けられてます。怖いよ。
「私は十六夜と将来を誓った仲だ。よろしくな」
「「「「「「ああぁんッ?」」」」」」
いつもプリチィなみんながヤクザ顔負けのガンを飛ばしてる。
「ア、アキラいっとくが全員、俺と同じくらい強いぞ」
「へっ・・・嘘ッ」
俺と戦ったことのあるアキラはどれほど強いのか一瞬で理解する。
「しかも、俺とは違って容赦ないからな。お前の舎弟だった奴らとか下手すると即死するぞ」
ギギギと錆びたブリキのおもちゃの様な動きをする。
「ほらほら、全員落ち着けって。今日は対人戦の練習をするぞ」
「「「「「「・・・わかりました(了解しました)(はい)」」」」」」
何故今更対人戦の練習をすることになったのかというと、特に理由はない。強いて言うならアンチョビの作戦を警戒してのことだ。
アニメでは張りぼてを使った作戦などの様々な作戦を立ててきたアンチョビ。
おそらく、アンチョビの作戦の予想外さといったら他の学園艦と比べてもダントツだろう。
しかも、この世界ではアニメと違い歩兵が導入されている。いったい、どんな作戦を立ててくるのか予想ができない。だからこそ、今回は対人戦の練習をするのだ。
「それで、マスターその女は使えるんですか?」
最近見ることがなかった沖田さんの新選組人斬りモードが発動している。
「あ、あぁ、そこそこ強いっていうのは俺が保証する。サンダースの歩兵と比べたらマックスまでとはいえないが、それでも他の奴に比べたら頭一つ抜けてるぞ」
「へぇ、足手まといにはならないということですか」
更に目が細くなる。これが伝説の新選組一番隊隊長の殺気か。
「そんな殺気飛ばされたら私も滾ってきちまうだろ」
流石のアキラもひるんでいるかと思っていた俺が甘かったようだ。
むしろどんとこいとでもいいたげにアキラも殺気を放つ。
「あなたとは仲良く出来そうですね」
「奇遇だな。私も丁度そう思っていたところだ。改めて私は鳴瀬アキラだ。よろしく」
「沖田総司です。沖田さんと呼んでください」
二人は良い笑顔を浮かべながら握手をする。
「な、仲良くなってくれたみたいでよかった。それじゃ、練習を始めるぞ」
遠くで戦車の砲撃の音が聞こえてくる。
こうして、後に大洗一のスケバン〇事と呼ばれる鳴瀬アキラが加わった。
偽次回予告
大洗学園の廃坑の危機も去り、平穏な日常を送っていた十六夜たち
「へぇ、エキシビジョンマッチエクストリームですか」
「はい、なんでも西住流と島田流の戦いは勿論、高校生戦車道の選手も集めて行うそうです」
「面白そうじゃねぇか「ここで速報が入りました・・・えっ、お、落ち着いて聞いてください」なんだ?」
「今から一日後、数百の小型隕石が日本列島へ落ちてくるとのことです。日本列島は消滅します」
日本列島消滅の危機ッ
「ど、どうしようみぽりん」
「さ、沙織さん。みんなも落ち着いて」
「嘘だろ」
「マスター」
「十六夜」
「どうにかならないのかよ」
「十六夜さん、今回の件は・・・」
クソがッ、隕石くらいだったら俺が殴り飛ばしてやる。だが、数百だなんて・・・
もう無理なのか
「諦めんなよマスターッ」
「お困りのようだね、花の魔術師は必要かな?」
「マスターッ、なんで私を召喚してくれなかったんですか」
「ようマスター・・・って父上ッ」
「召喚に応じ参上したんだぜマスター、マスターには俺達が付いてるだろ」
「お、お前ら・・・」
「我らは人理継続保障期間フィニス・カルデア。ちょいと世界じゃなくて、日本救うか」
「令呪をもって命じる隕石向かってパンツァーフォー」