時は流れて聖グロ戦の日まで経った。
昨日は何があったかというと俺はサーヴァントのみんなで歩兵の戦略を考えたりしていた。
あとは、冷泉が正式にあんこうチームに加入したのを聞いた。
冷泉は「十六夜も戦車道だったのか。これは間違えたかな」と失礼なものいいだ。
「失礼だな。せっかくエミヤの作ったプリンが「すみません」ヤハハ、ほらこれだ」
偶然持っていたエミヤ特製トロトロプリンを餌にして餌付けしてやった。
それとアニメでもあった集合時間の話をすると顔を真っ青にしていた。
「無理だ。人にはできる事と出来ない事がある。短い間だが世話になった」
まだ戦車道を始めて二日目だというのに随分ギブアップの早い天才様なこった。
「そうかぁ、出来ないんだったら仕方ないなぁ」
「ちょ、逆廻君ッ」
武部が俺の発言に驚く。
「でもさぁ、良いのかぁ?」
「何がだ?」
少しうざく冷泉に話しかける。
「だってさぁ、もし来なかったら俺がお前の家までいって強制的にあのばあさんの所まで運んでやるからさ。
それでいってやるよ。麻子さんは留年してしまうかもしれません。しかも、留年の理由が遅刻の多さですってな。
あのばあさんはなんていうだろうなぁ。ま・こ・ちゃ・ん」
「ギクッ、そ、それは、やめろ」
じわじわと冷泉にダメージを与える言葉を選び口に出す。
「わ、分かった。わかりました。だからそれだけは止めてください」
「ヤハハ、最初からそう言ってればいいんだよ」
「「「「「うわぁ~」」」」」
周りがドン引きしていたがそんなのは気にしていられない。
冷泉がいないとあんこうチームはまともに戦車を動かくことは出来ない。いや、動かすことは出来るだろうが
冷泉のように高度な操縦は出来ないだろう。
それで話は変わるが、やはり聖グロ戦での戦車のカラー?といえばいいのか、それがヤバいな。
カラフル過ぎてヤバい。
ピンクに染まったM3を見ると某デスゲームを行うライトノベル作品のスピンオフの銃の世界で小さなアバターを使う少女のピンクの戦闘服に見えてしまう。
もう、あれらは戦車じゃない。それだけはいえる。
さて、久しぶりにというか最近寄ったばかりの大洗の港についたのだが
「デカくね」
「大きいですね」
「大洗の学園艦って何なんですかね」
「ヤバいな。こんだけ差があるのか」
聖グロの学園艦の大きさに驚くを通り越して軽く引いている。
マジでうちの学園艦の何倍の大きさなんだ。
そして、二十年ぶりに行われる戦車道の試合に大洗の街も盛り上がりを見せている。
なんか祭りみたいな感じになっており、屋台も出ている。
ちなみにだが、エミヤも屋台を出しており、大人気である。
「今日は急な試合の申し込みにも関わらず試合を受けてもらい感謝する」
桃ちゃん先輩がついにでてきた生ダージリンにいった。
ダージリン様は俺の一番好きなキャラだ。みんなも好きだろ?
そして、今はそれぞれの戦車の車長が並んでいる。俺も歩兵の代表として立っている。
「かまいませんことよ。それにしても、個性的な戦車ですのね。ですが、私たちはどんな相手にも全力をつきしますの。サンダースやプラウダみたいに下品な戦い方は致しませんわ。騎士道精神でおた・・・」
ダージリンは俺の方を見た瞬間言葉を止めた。
「そちらの殿方は?」
どうやら、戦車道の試合に男がいるのが珍しかったのだろう。
男も戦車道に歩兵として参加するようになったといってもごく最近のことである。
ということもあり、珍しがっているのだろうと思っていると。
「うちの歩兵隊の隊長の逆廻だ」
「どうも、逆廻十六夜でーす」
「十六夜さんですの。ほんとに!いえ、でも同姓同名ということも・・・」
なんかダージリンの様子がおかしい。
「七年前の夏休みに神奈川の水族館にいらっしゃいませんでしたか?」
ダージリンは思い切ったかのように声を出す。
七年前の夏休みといったら確かに家族旅行で神奈川にいった。
水族館にも行ったがなんでだ・・・まさかッ
「朱里ちゃんだったりするのか?」
「えぇ、まさかまた会えるなんて・・・フフッ、これも運命なのでしょうか」
ここで驚愕の真実が発覚した。
なんと、七年前に会ったあの少女がダージリンだったとは、クッ、髪型が違ったせいで完全に別人だと思っていた。というか、悔しい。ダージリンファンとしてあのとき気づかなかった俺自身が憎い。
「なんだ、知り合いか?」
桃ちゃん先輩に聞かれる。
「まぁ、そうですね。にしてもほんと綺麗だな」
「ッ・・・そ、そうですか。い、十六夜さんもカッコよくなっていて驚きましたわ」
「今日はよろしくな。俺も本気でいくから」
「えぇ、騎士道精神でお互い頑張りましょう」
よし、気を取り直して試合に集中するか。にしてもマジでダー様綺麗で可愛いな。
敵の戦車はアニメと同じくチャーチル一両マチルダ五両。
「それでは、聖グロリアーナと大洗学園の試合を始める。一同礼」
ついに戦車道の試合が始まる。
「試合開始」と審判の掛け声と共に全車両が動き出す。
「俺らも行くか、令呪はねぇが・・・令呪を持って命じるパンツァーフォーってな」
俺達歩兵もそれぞれの戦車の上に乗り目標のポイントまで運んでもらう。
はい、まさかの朱里ちゃんはダー様でした。みんな予想できたかな?
今回はキリがいいところで終わります。
毎日投稿頑張ります。
感想も待ってますね。
では、次回から本格的な戦車道の試合の開始です。
次回、戦車に向かって
せーの!パンツァーフォー