絶対転生特典間違えただろ   作:ナカタカナ

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 勝手に指が動くんですよ。

 なんか自動車部がヒロインしちゃってるけどいいよね?

 えっ、駄目?自動車部は自動車と戦車のヒロインだって?

 ウソダドンドコドーン


自動車部と買い物 中編

 ということで自動車部の部員に連れられてショッピングモールに来た俺なのだが・・・

 

 「うわっ、見てコレ」

 

 「何々?うわっすごいねこれ」

 

 「う~ん、何を思ってこれを作ったのかな?」

 

 「アハハ、で、でも愛嬌があるっていうか」

 

 四人が顔を引きずらせているのは一体のぬいぐるみだ。

 

 そのぬいぐるみはなんというかぐちゃぐちゃで何がなんだかさっぱり分からんようなものだ。

なんというかうまく表現できないのだが潰れたトマトのようというか爆発した何かというかだからといって

ひまわりのようにも見えるし、でも色合いが赤系統でいろんな色が混ざりハッキリ言ってグロい。

 

 「誰が買うんだろうね」

 

 「さぁ、でも売ってるってことは買う人がいるんじゃない」

 

 「きっとアレよ。芸術は爆発だぁーって奴」

 

 「これが芸術なら私は一生芸術を理解出来なくていいと思う」

 

 「「「うんうん」」」

 

 そして俺はそんな四人から少し離れた場所にある可愛い小物コーナーにきていた。

 

 小物コーナーには造花らしきものがあったり、小さなサボテンの植木鉢があったりなかなかファンシーなものがたくさんある。

 

 店の雰囲気も女の子向けの店というかこれは前世で例えると、バレンタイン貰ったけど女子へのお返しが良く分からないからとりあえず女子向けの店にいったけど、周りに女子しかいなくて居心地が最悪な件だな。

 

 ラノベのタイトル風に説明したが実際にそうなのだ。

 

 なんたって自動車部の連中がどんどん進むせいでいつの間にか周りに女の人しかいないような店にきたのだ。

かといって勝手に違う店にいくと怒られるし、男は辛いよ

 

 それでだが、何故俺が小物を見ているかなのだが単純にサーヴァントのみんなにお土産を買おうとおもってだ。

 

 さて、何をお土産にするかなのだが・・・

 

 マシュには小さなサボテンをお土産にしよう。

こういうのはなんとなくマシュに似合っている気がする。

 

 沖田姉妹はリボンにしよう。沖田さんには緑のリボンで沖田ちゃんには赤いリボン。

普段つけていないような色にしてみると案外いい感じかもしれないしな。

 

 ネロには赤い筆箱にしよう。

ローマ皇帝に筆箱を送るってシュールだなとは思う。だが、今使っている筆箱のチャック部分が壊れたといっていたはずだから丁度いいだろう。

 

 きよひーにはロケットを買った。

ロケットの中には好きな写真を入れてもらうので中には何も入ってないが、扇型をしていて、きよひーの持つ扇子と合わさり良い感じだと思う。

 

 お栄ちゃんはヘアピンだな。

いつもお団子にしているお栄ちゃんの髪を下した姿にグッときたことがあった。

これを使ってもらえれば髪もおろしてもらえるのではと淡い希望を持っている。

 

 ジャンヌ姉妹なのだが二人には小さな十字架の飾りがついたミサンガを買った。

ジャンヌには青と白のミサンガで邪ンヌには赤と黒のミサンガだ。

 

 BBちゃんには紫のPCメガネを買った。

BBちゃんはいつもパソコンと睨めっこしているからな少しでも目に気を使ってもらいたい。

 

 静謐ちゃんにはリップクリームを買った。

花の匂いがついたものらしく、最近唇が乾燥している静謐ちゃんにはぴったりだ。

 

 母さんにはハンドクリームを買った。

理由は最近店の手伝いで皿洗いが多いらしく、手が荒れたりと色々と大変だといっていたからだ。

蜂蜜がはいっているらしく結構良さそうだ。

 

 アストルフォにはヘアゴムを購入する。

いつも後ろで三つ編みにしているアストルフォもたまには違う髪型をみてみたい。

 

 エミヤとアルトリアにはペアマグカップを買った。

お二人はラブラブだしね、同じマグカップを買えばいいだろう。柄はハートである。 

 

 問題は師匠なのだが何が良いだろう?

師匠といえば・・・おっぱいタイツ師匠である故にタイツだろうか?しかし、それはあまりにも変態すぎる。

槍なんて物騒なものもあるわけないし、難しいな。

 

 食べ物でも良さそうだができるだけ役に立つものがいいだろう。

 

 散々悩んだ結果、近くのゲーセンにあったボコのぬいぐるみにした。

こういうときはこんな感じで選ぼう・・・はい、すみません。ふざけました。

 

 ボコのぬいぐるみはみほにあげることにして、師匠には花の色素を固めて作った宝石?にした。

ルーン魔術と宝石は相性がいいので宝石にしようと思ったのだが流石にそれはまずいなと思い、こちらにした。

 

 花は薔薇にしたので赤い結晶となっている。

 

 「十六夜、なにしてんだ」

 

 ツチヤが俺を見つけたと思ったらすぐによってくる。

 

 「なんか可愛いの買ってるぅ」

 

 スリスリと寄ってくるツチヤが若干うざい。

 

 「家族へのお土産だ」

 

 「へぇ、あの美人のお姉さん?」

 

 「まぁな、それよりなんか買ったのか?」

 

 「車のナノブロックをね」

 

 「他は?」

 

 「ちょっとお金がねぇ」

 

 「いくらすんだ?」

 

 「二千円ちょっと」

 

 「買ってやるから」

 

 「ほんとにッ、でも悪いよ」

 

 「まぁ、たまにはいいんじゃねぇか。俺も店の手伝いで金は結構もらってるし」

 

 エミヤの店の手伝いをしている俺は時給九百円と結構いいのだ。

家ということもありたまに丸一日手伝いをするときもあり、金は結構もらっている。

 

 店の方も繁盛しており、稼いでるし。

常連の人が魚をくれたりとしているのでそれなりにはもうかっている。

 

 エミヤも楽しそうだし、winwinって奴。

 

 「他のみんなもなんか欲しいのあったりするのか?」

 

 「分からないけどぉ、あそこにみんないるから聞いてみたら」

 

 最近流行りのタピオカジュースを片手に三人の女子校生が座っている姿を見るといかにも今どきのJKっぽい。

JKといっても車を魔改造するクレイジーな集団なのだが。

 

 「なんか失礼なこと考えたでしょ?」

 

 「鋭いな。その通りだ」

 

 「十六夜ちゃんはそういうとこあるよねぇ」

 

 なんかいっているツチヤを放って三人と合流する。

 

 「どこいってたの?」

 

 「すぐそこの小物屋」

 

 「へぇ、随分可愛らしいの買ってるじゃん」

 

 俺が買うには意外な物ばかりなせいでナカジマがジロジロと顔を見てくる。

 

 「それより、なんか欲しいのあんだろ?プレゼントしてやるから案内しろ」

 

 「へっ・・・十六夜君がプレゼント?熱でもあるの」

 

 「あの、十六夜が・・・プレ、ゼント・・・だと」

 

 「よぉし、いらないんだな。ツチヤだけでいいんだな」

 

 「いや、だって申し訳ないし」

 

 何を言ってるんだこいつらは、普段散々人のことを好き勝手コキ使いまくってる癖にこういうときだけ申し訳ないって。もっと違うところで気を使ってもらいたいもんだ。

 

 「というか俺はお前らが遠慮という言葉を知っていた方が驚きなんだが」

 

 「十六夜も大概失礼だよね。でもさ、先輩が後輩にっていうのも」

 

 「男が女にプレゼント送るのに変な所でも」

 

 「「「「・・・・・・」」」」

 

 「ちょっと、作戦会議するから待ってて」

 

 そういって四人は俺から少し離れた場所にあるテーブルに座り作戦会議をしている。

 

 というか作戦会議って武部たちの十八番じゃなかったのか?

まさか、お前らもそれを習得しているとは・・・恐ろしい子ッ

 

 さて、ここからは自動車部の作戦会議をお送りしたいと思います。

 

 「でましたね」

 

 「でたね」

 

 「そうですね」

 

 「突然きたよ」

 

 「「「「イケメンモード」」」」

 

 説明しようイケメンモードとは普段、女の子の扱い?ナニそれ美味しいのな十六夜がたまに見せるイケメンな行動、言動をとることだ。しかも、不意打ちなものが多くホシノ以外の部員もキュンと来たりすることも多々ある。

 

 更に、イケメンモード中の十六夜は笑顔になることが多く、その笑顔でやられるものがいる。

まぁ、自動車部の部員は耐性がついているのでコロっとやられたりはしないのだが、一年生組やバレー部は結構やられたりしている。

 

 以上、大洗学園自動車部所属ナカジマ・ホシノ・スズキ・ツチヤの十六夜観察レポートより第三章「十六夜の性格」より引用。(十六夜観察レポートは後にサーヴァント及び十六夜の知り合いに大変よく売れる)

 

 「それで、どうする?買ってもらう」

 

 「う~ん、流石にそれはもったいないし」

 

 「だよね、流石の私達も遠慮するよね」

 

 「だったら、喫茶店でなにか奢ってもらうのはどうですか?」

 

 「「「それだ」」」

 

 歴女チームに影響されたようで最近の自動車部のブームになりつつある「それだ」であった。

本家にはまだ及ばない模様。

 

 「おまたせ」

 

 「長い作戦会議だったな。なんだ、俺を堕とそうってか?」

 

 「まぁ、おおむねそんなところだね」

 

 「えっ、マジで。冗談だったのに」

 

 「ふふふ、どうでしょう」

 

 ホシノがいつにも増してニコニコしてる。いっちゃ悪いが若干怖い。

 

 「それで何が欲しいんだ?」

 

 「欲しいっていうか、あそこに喫茶店あるでしょ、あそこのパフェが食べたいなぁって」

 

 「そうなんだ。でも、少しお金がね」

 

 「今月は部品を買うのに使っちゃったし」

 

 「そうそう」

 

 「じゃあ、行くか。時間もあまりないし。最低でもあと一時間後にはここ出て工場の方に行かないといけないんだろ?」

 

 「そうだね、もう少しいても大丈夫だと思うけど、荷物が多いし」

 

 ということで、俺達は喫茶店に向かう。

 

 アニメで出てきた戦車道喫茶というわけではないが、それなりにおしゃれな店であり、男の俺が一人で入るにはそれなりに躊躇ってしまうような雰囲気の店だった。

 

 「へぇ、いい雰囲気の店だね」

 

 「私達にはあんまり似合わない店だけどね」

 

 「でも、たまにはいいんじゃない」

 

 「ドリンクバーないのかな?」

 

 流石ドリキン、喫茶店に来てまでもドリンクバーを頼もうとするのか。

 

 「私この抹茶ミルクパフェ」

 

 「じゃあ私はこの期間限定イチゴマシマシ練乳チョコバナナアイスパフェ」

 

 「私はぁ、この旬の果物盛り合わせジェラートパフェ」

 

 「じゃあ、私も期間限定イチゴマシマシ練乳チョコバナナアイスパフェ」

 

 四人が頼んだパフェの合計なのだがなんと2800円を超える。

 

 「飲み物は?」

 

 「私はオレンジジュース」

 

 「カフェラテ」

 

 「メロンソーダ」

 

 「アイスティーのストレート」

 

 「すみません」

 

 注文も決まったことだし、近くにいた店員を呼ぶ。

 

 「はい、ご注文をお伺いします」

 

 「この抹茶ミルクパフェのドリンクカフェラテが一つ。旬の果物盛り合わせジェラートパフェでドリンクオレンジジュースが一つ、それで期間限定イチゴマシマシ練乳チョコバナナアイスパフェが三つでドリンクアイスティーストレートとメロンソーダ、レモネードでお願いします」

 

 「かしこまりました」

 

 そういって店員さんは下がる。

 

 「「「「・・・・・・」」」」

 

 「な、なんだよ。そんなにジロジロ見やがって」

 

 「気のせいだと思うんだけど」

 

 「いや、パフェが一つ多かったような」

 

 「だよね、期間限定のパフェとレモネードが多かったような」

 

 「も、もしかして十六夜が食べるの?」

 

 「悪いかよ。俺がパフェとレモネード頼んだらおかしいかよ」

 

 「「「「いや、別に全然」」」」

 

 「重なるなうざい」

 

 四人がやけにニヤニヤしてこっちを見てくるもんだからうざい。

なんか子供をあやす親みたいな目を向けてくるんだよ。分かるかな、先輩からそういう視線向けられる気持ち。

 

 「十六夜ってもしかして」

 

 「甘党?」

 

 「可愛いな」

 

 「ここに来ての萌え要素か」

 

 ほんとマジでうざい。

 

 「うっせー、奢られる立場の奴がなにいってんだよ」

 

 「「「「はいはい、すみませーん(ごめんなさーい)(申し訳ありませーん)」」」」

 

 結局、俺がパフェを食べていると写真を取り出してきたこの先輩たちを軽く説教してやり財布から五千円札が消えたこと以外は特に何もなかった。

 

 パフェ、滅茶苦茶美味しかったです。

冷泉の奴も今度誘ってやろうかなって思うくらいには美味しかった。

 

 




 次回で買い物回は終わりにしたいと思います。

 にしても十六夜君が甘党だったとは・・・意外な一面発見ですね。

 ではまた次回お会いしましょう。

 せーの!パンツァーフォー

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