絶対転生特典間違えただろ   作:ナカタカナ

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私、戦車道やりますッ

 先生が家にきて色々と大変だったがなんとかその後は無事に翌朝を迎えることができた。

 

 今日はみほが生徒会に呼ばれて戦車道に参加させられる日だ。

個人的にはこのときのやり取りは好きだ。武部と五十鈴がみほの為に生徒会に反抗?する姿はとてもカッコよく見えたものだ。

 

 ただ、俺とサーヴァント達という異分子が入り込んでしまった事でどう変わるかは分からない。

現にみゃー先生や、しほさんの家元継承が原作よりもずっと早いことがいい例だ。

 

 もしかすると、俺が気づいていないだけで他にも原作とは違っていることがあるかもしれない。

残念ながらそれを今確認しようにも確認できないので俺は少しもやもやしながらも学校へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 キーンコーンカーンコーン、授業終了のチャイムが鳴る。

俺は今、屋上で潮風を感じながら空を見ている。

 

 もしかすると、俺の天井を見る癖は天井ではなく上を見ているのかもしれない。

まぁ、どうでもいいけど・・・

 

 昼飯は適当にここで済ませる。

 

 今日は残念ながら他のみんなは部活仲間で食べたり選択授業仲間で食べたりするらしい。

 

 俺の記憶が正しければこの後にみほが生徒会に呼び出しを喰らい、あの原作での名シーンが行われる。

えっ、名シーンじゃない?えっ、違うの。

 

 いつもより静かなランチタイムといくはずだったのだが、俺が寝ていたところよりもうもう少し上の場所で

冷泉が寝ていたらしく、チャイムが鳴った為降りてきた。

 

 「あれ、十六夜じゃないか?」

 

 「おう、冷泉。おまえもサボりか?」

 

 「違う、自主的に休ませてもらってるだけだ」

 

 「それを世間ではサボりというらしいぜ」

 

 俺と冷泉の仲は悪くはないと思う。というかむしろいい方だ。

早起きが苦手な彼女を学校まで送ったりすることもある。成り行きでそうなったのだが・・・

 

 他にも授業サボったり、俺の家にある本を貸してやることもある。

冷泉自身は本を読むことが好きらしいしな、身近に本の話を出来る人が少なかったんだとよ。

 

 「昼飯はどうすんだ?」

 

 「あっ、お金忘れた・・・」

 

 「はぁ~、学年次席様も変な所で頼りないなぁ『というか原作でこんな感じだったカ?』」

 

 「う、うるさい。私は朝が弱い」

 

 「知ってる・・・それで?」

 

 「う、うぅぅぅぅ・・・キュルキュル」

 

 冷泉の腹が鳴る。

 

 「良かったら食うか?」

 

 「いや、いい」

 

 「気にすんな。今日もエミヤ特製のサーターアンダギーがあるぞ。お前、甘いもの好きだろ」

 

 「・・・貰う・・・」

 

 下を向き耳まで赤くした彼女に軽く萌える。

やっぱり冷泉は猫耳とか似合うと思うんだ。いや、ここは黒ウサギ的なやつでウサギ耳か?

 

 ちなみにみほは犬耳でまほちゃんは猫耳(ヤマネコ)が似合うと思う。

 

 「この借りはいつか返す」

 

 「あっそ、まぁ、期待せずに待ってるわ」

 

 「失礼な奴だ。私はしっかりと借りは返す」

 

 「じゃあ、今までの俺が学校に背負っていった借りはどうするんだ?」

 

 「・・・なら、体で払う。貧相な体つきではあるが我慢しろ」

 

 「ブフッ」

 

 冷泉の発現に思わず吹き出してしまう。マジで冷泉ってこんな奴だっけ?絶対違うよね、ね。

 

 「お、女がなんてこといってんだ」

 

 「それは十六夜が借りを返せと」

 

 「だからって、それはないだろ。お前は俺にどんな印象を持ってるんだッ」

 

 「いつも女に囲まれてる問題児、しかも頭は良く、運動神経も良く、ムカつくが世間ではイケメンと呼ばれる顔つきで身内も絶世の美女、美少女ばかりの女たらし。なお、鈍感ではないのがまだ救い」

 

 「よぉし、一度お前とはじっくりと話す必要があるな」

 

 「それは物理でか?高町式なのか?」

 

 「おい、ちょっと待て、何故お前がそれを知っている」

 

 「随分と前にお前が教えてくれただろ」

 

 「そうだった・・・」

 

 というか今は何時だった・・・ヤバい、みほが生徒会に呼ばれるのを忘れてた。

 

 「悪いな冷泉、用事があったのを思い出した。残りは食っていいぞ。弁当箱は帰りにでも俺の靴箱に置いといてくれ」

 

 俺はすぐに屋上から生徒会室に向かった。

 

 

 

 

 

 結論をいうと、あの名シーンは見れませんでした。

 

 俺が入った時にみほは

 

 「私、戦車道やります」だった。

 

 ちっきしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、生で見たかった。ちょっと、誰か時間巻きどしてくれない。

 

 ほら、巻き起こせよ1・2・3的な奴で巻き戻せよ1・2・3ってならんかな?

 

 そして、翌日になり戦車道を選んだ生徒たちが校庭に集まる。

 

 メンバーは原作メンバーは当たり前として、家の家族から

 

 俺、沖田さん、沖田ちゃん、ネロ、マシュ、お栄ちゃんそしてきよひーだ。

 

 うん、多分ねうちの家族全員が歩兵として参加したら戦車無しで勝てるよね。

 

 「あれ、十六夜先輩じゃないですか」

 

 そして、俺に話しかけてきたのは後のウサギさんチームの操縦手となる阪口桂利奈だ。

 

 「よう利奈」

 

 「私は桂利奈ですよ」

 

 「知ってる」

 

 「桂利奈ぁどうしたの・・・って十六夜先輩ッ」

 

 「はいはい、みんなの頼れる先輩十六夜様ですよ」

 

 「みんなの共通常識、逆廻十六夜は問題児でしょ」

 

 「褒めてもなにもでないぜ」

 

 「褒めてません」

 

 と、中々に強烈なツッコミを入れてくれる人物はウサギさんチームの砲手である山郷あゆみだ。

 

 彼女についてきた他のウサギさんチームのメンバーも集まり、俺の周りを首狩りウサギが包囲する。

みんな可愛らしいのになんともまぁ、微妙な状況だ。

 

 「先輩も戦車道するんですか?」

 

 メガネをかけたツインテ少女大野あやが聞いてきた。

 

 「おう、楽しそうだからな」

 

 「なんか戦車道で常識が変わりそうな予感がします・・・」

 

 「ヤハハ、あながち間違ってないな。なんたって、この俺様だからな。

常識程度でこの俺が測れるかってんだ」

 

 「かっこいいッ」

 

 桂利奈が目を輝かせる。

 

 なんというかこいつは俺の前世での妹に似ている。

 

 そのせいもあるのだろうか、こいつはなんか放っておけない。

 

 「コーチも戦車道なんですね」

 

 そして首狩りウサギの集団に割り込んできた強者はというと大洗高校、根性の塊であるバレー部の佐々木あけびだ。

 

 「だから俺はコーチにはならないっていってるだろ」

 

 「そこをお願いしますコーチッ」

 

 今度は一際身長の小さい黒髪の少女、磯辺典子が頼み込んでくる。

 

 何故、俺がこいつらにコーチと呼ばれているのかというと、たまたま体育の授業でバレーがあったのだ。

そのときに俺は見学をしていたのだ。理由は俺しか男子がいないからだ。

 

 そして、誰かが放ったスパイクがバウンドして俺の方へ飛んできたのだが、前世の癖なのかしらんが完璧にレシーブしてしまった。

 

 その場面を運悪く同じ授業にいた磯辺に見られ、こうして付き纏われている。

 

 そして一年組は磯辺が俺のことを話したらしく、こうして毎度毎度会うたびにコーチになってくれと頼まれる。

 

 なんとも騒がしい朝だったのだが、桃ちゃん先輩に怒鳴られ今度は倉庫に移動し戦車を見る事になった。

 

 原作通り反応はまずまずといったところだ。

 

 さて、これからようやく始まるんだな。

 

 ここまで長かったがそれなりに楽しかったしまぁいいか。

 

 見とけよ女神、俺があんたに貰ったもので何をするか。

 

 

  




 はぁ、学校が始まってしまう。

 あっ、この話は学校に行く前に書きました。

 テストがあるけど、なんかかきたくなっちゃったの。わたしわるくないもん。

 誤字脱字報告ありがとうございます。

 感想待ってますね。ではまた次回お会いしましょう!


 すまないきよひー、きよひーが消えてしまっていた。
すまない←すまないさん風

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