絶対転生特典間違えただろ   作:ナカタカナ

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 なんか四千字超えてた。

 びっくりだよ。


日常回だよ

 

 前回までのあらすじ・・・頼光ママの召喚に成功した十六夜君、しかも能力の覚醒。

これで十六夜君擬きから十六夜君完全体に成長したのであった。

 

 

 

 

 

 「頼光ママきたぁぁぁぁぁ」

 

 俺の目の前には黒髪ロングのおしとやかそうな美人が立っている。

その正体というか真名は源頼光、源氏の英雄の一人だ。

 

 彼女は神秘殺しとして有名でもあり、酒呑童子との仲が悪い。

 

 前世でいくらピックアップガチャを引いても出てくれることのなかったサーヴァントの一人だ。

 

 まさかこんなところで召喚してしまうとは・・・女神様、恐ろしい()

 

 「あらあら、まあまあ、こんなに可愛らしいマスターさん」

 

 「俺は逆廻十六夜、一応マスターだけど魔術の才能無いんだ。それでさ、これから来てもらうところは聖杯戦争とかない平和な所なんだ」

 

 「それは楽しそうですね」

 

 「頼光ママには俺の家族として受肉してもらうことになるけどいい?」

 

 「はい、私はサーヴァントです。あなたの行くところに私はついて行きます」

 

 「ありがとう。他にもサーヴァントがいるけど仲良くしてね。酒呑童子はいないから喧嘩はしないとおもうけど」

 

 「あの虫・・・」

 

 「えぇ、では現実世界に戻しますね」

 

 「ありがとう女神様ッ」

 

 女神に礼を告げると俺の足が光の粒子に変わり消えていく。

 

 

 

 

 再び目が覚め時計を見ると午前六時を指していた。

そして、横には「ふふふ、おはようございます」と微笑む頼光ママがいた。

 

 「おはよう。頼光さん」

 

 「母と呼んでくださってもいいですよ」

 

 「じゃあ、母さんで」

 

 「はい、あなたの母ですよ」

 

 「実は俺の親は事故で死んだってことになってるんだ。母さんができて嬉しいよ」

 

 「まあまあ可哀想な我が子」

 

 「これからよろしくね」

 

 「はい。承知しました」

 

 「みんなを起こしてくるからリビングにいって待ってて。多分、エミヤが朝ご飯を作ってると思うから」

 

 心地よい布団から体をだして、母さんをリビングに案内する。

リビングには予想通りエミヤがいたのだが、母さんを見て驚いた顔をしていた。

 

 「説明はみんなが揃ってからするからお茶出してくれる?」

 

 「あぁ、了解した。こちらへご婦人」

 

 「ご婦人だなんて・・・ふふふ」

 

 椅子を用意したエミヤはそこに母さんを座らせて暖かい緑茶をだした。

 

 俺はみんなを起こしに行ったのだがみんななかなか起きない。

しかも、この家は大きく、普通の家の二倍三倍はありそうだ。流石にみほちゃんとまほちゃんの家には負けるが

十三人が住んでも部屋は余る。

 

 部屋は二人一組で使ってもらっている。師匠とエミヤは一人で一部屋をつかっている。

 

 えっ?俺はどうだって?アストルフォと寝ている。先ほど部屋に彼の姿が無かったのは彼が外を散歩しているからだ。彼は早朝に散歩するのが最近の趣味らしく、何回か誘われたことがある。そのため、部屋にはいなかった。

 

 部屋割りはジャンヌ姉妹、沖田姉妹、ネロとマシュ、静謐ちゃんとBBちゃん、きよひーとお栄ちゃん

 

 沖田姉妹は庭で剣の素振りをしている。ジャンヌ姉妹は日課のお祈りをしていた。

他のみんなはぐっすりと寝ていたのだが起こした。

 

 マシュとお栄ちゃんとBBちゃん、静謐ちゃんはすぐに起きてくれたのだがネロときよひーはなかなか起きてくれなかった。

 

 挙句のはてに寝ぼけたきよひーとネロが俺にキスをしてきた。

しかもご丁寧に舌までいれてきた。まだ精通が来ていないということもありテントを張るという愚行はなかった。

 

 「それでマスター、彼女は一体どうしたんですか?」

 

 「彼女は源頼光さんですね・・・って源氏の英雄じゃないですか」

 

 沖田さんの質問にジャンヌがルーラーのスキルである真名看破で彼女の正体を告げる。

 

 「それにその髪は一体?」

 

 「それも含めて話すから。みんなに集まってもらったんだ」

 

 全員が居間に揃い話をする。

 

 「簡単にいうと、今までの俺の転生特典は不具合の生じたものだったということで、それを直してお詫びに

半年に一度サーヴァントを召喚できるという特典ももらえたんだ。それで、初めて召喚したんだけど、来てくれたのが彼女、源頼光さん通称頼光ママで俺の髪は転生特典の不具合を直した結果というわけ」

 

 「「「「「「「「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」」」」」」」」

 

 「ふふふ、母と呼んでくださってもいいのですよ」

 

 いきなりのことにみんなはついて行けていないようだ。

 

 「えっと、だから今日から家族が増えるんだが、仲良くね」

 

 

 

 

 このあと、なんとかみんな仲良くなった。 

 

 エミヤと師匠を除いたサーヴァントは頼光ママを母さん呼びすることになった。

彼女は生粋の母親属性ということもあり、自然と甘えたくなってしまう。

 

 みんな普段はキリっとしているのだが、そんなみんなも母性の塊である彼女には甘えている。

 

 母さんはというとほんとうに可愛くて可愛くて仕方がないといったようでひたすら撫でているのだが、時計を見ると午前七時十五分

 

 「あのぉ、皆さん。このままじゃ遅刻しちゃうぞ」

 

 キャラじゃない言い方をするとみんな一斉に時計を見て慌てだす。

 

 俺達小学生組は学校に行くのは当たり前だ。

静謐ちゃんは近くの中学の二年生だ。彼氏とか友達とかどうなんだというと休み時間はずっと気配遮断を使っているらしく、ほとんど聞かない。

 

 BBちゃんも静謐ちゃんと同じ中学で同級生だが静謐ちゃんと違って学校の人気者らしい。

何人もの男子に告白されているみたいだが全部断っているといっていた。

 

 俺としては彼女にも青春を楽しんでもらいたいのだが、彼氏ができるというのも複雑な心境だ。

これは、あれだな。父親が娘に彼氏ができるみたいな感じの心境だな。

 

 ジャンヌ姉妹は同中学の三年生で学校の四大女神という異名をもっている。

残り二人は静謐ちゃんとBBちゃんなのだが・・・って全員俺の家族だった。

 

 ちなみに、聖女ジャンヌ、女皇邪ンヌ、天使BBちゃん、妖精静謐ちゃんの通り名で通っている。

 

 何故このような異名が着いたかというとジャンヌは歴史のジャンヌと合わせてつまり、聖女ジャンヌから

女皇邪ンヌはツンデレモードの口調が強い邪ンヌが一部の男性陣から強烈な人気を誇っている。

BBちゃんは、誰にでも優しく周りを笑顔にしてくれるから天使だそうだ。

静謐ちゃんなのだが、どうやらすぐに消えてしまう儚いあり方から妖精のようだと誰かがいったところから始まったらしい。

 

 何度かストーカーが付き纏っていたのだが俺が全員、O・HA・NA・SHIした。

うん、大丈夫生きてるよ。ただね・・・ふふふ

 

 「いってきます」

 

 エミヤに行ってくると伝えて家を飛び出す。

 

 時間は現在午前七時二十八分。

学校の朝の会(HR)が始まるのは三十分からつまりあと二分後に開始される。

遅刻するのは師匠に怒られるので絶対に嫌だ。

 

 他の小学生組は先に家を出た。

俺が遅い理由はランドセルを取りに部屋に向かったところ布団の上に箱が置いてあったのを見ていたせいだ。

 

 箱は女神からのもので手紙つきだった。

 

 『逆廻十六夜さんへ

 

 これはちょっとしたオマケです。汚れ防止、防水機能は勿論、無線通信、マイク付きです。

本体には前世であなたがよく聞いていた曲が入っています。Fateシリーズの歌は全部入っています。

 

 さんざんご迷惑をおかけしました

 

                                女神より』

 

 女神から送られてきたのは十六夜が常に身に着けていたヘッドホンだった。

カラーもマークもそのままでシンプルなデザインでカッコいい。

 

 これを読んでいたせいで俺は遅刻ギリギリなのだがもうどうでも良いくらいに嬉しかった。

 

 そして、滅茶苦茶走っている俺はついに道を走ることを止めて他人の家の屋根を通ることにした。

なんで、ここら辺は路地ばかりでジグザグなんだよ。直線距離で約250メートルほどなのに入り組んだ路地のせいで徒歩3分ほどなのだが距離は約700メートルにもなり徒歩19分ほどだ。

 

 屋根を通れば直線で行けるよね。

 

 しかも十六夜の身体能力があれば大丈夫だ間に合う。

このまま教室の窓から入ることにする。幸いにも今日は上靴を持って帰っていたのでそのままはいってもなんら問題ない。外靴はビニール袋にでも入れておけばいいだろう。

 

 

 そして、ついに・・・

 

 「セーフ「キーンコーンカーンコーン」これで遅刻はセーフだぜ」

 

 「なっ、逆廻君、どこから」

 

 「どこって窓だぜ」

 

 「ここは三階よ」

 

 「気にすんな気にすんな。せっかく美人なのに皺が増えるぜ」

 

 俺が窓から入ってきたことにより目が飛び出している美女(笑)は俺の担任をしている久津輪美弥子先生

通称ミャー先生って呼んでる(俺だけ)

 

 ちなみにミャー先生は西住流の弟子だった経験があり戦車道でも結構優秀な成績を残した車長だったらしい。

出身校はアンツィオらしく、アンツィオ特有のノリと勢いのいい先生である。

 

 個人的には勉強も分かりやすく教えてくれるため非常にいい先生だと思っている。

 

 「び、美人って、その・・・ってそうじゃない。危ないでしょ」

 

 『いや、普通のツッコミどころは危ないより先に三階の教室にどうやって入って来たかじゃないだろうか?』

 

 「自分でいっておいてなんだが、危ない以前にどうやって三階からはいってきたかじゃないか?」

 

 「そ、そうでした。もう、遅刻はセーフにしてあげますから、あとで先生の所にきなさい」

 

 「はーい。じゃあ、おやすみぃ」

 

 「おやすみじゃなぁぁぁぁぁぁぁぁい」

 

 これが、俺の日常だ。

残念ながら家族の中で俺と同じクラスの奴はいない。

 

 俺は五年三組でネロときよひーは一組、沖田さんとみほちゃんは二組で沖田ちゃんとマシュは四組だ。

みんな二人は一緒なのに俺だけ一人だって・・・寂しいなぁ

 

 「それより、逆廻君」

 

 「なんだ先生」

 

 「その髪はどうしたの?」

 

 「染めてねぇぞ。朝起きたら急に金髪になってた。なんなら根元まで確認するか?染めてるなら多少根元が黒くなってるだろうから」

 

 「それはそうですが・・・あれ、根元まで綺麗な金髪だ」

 

 「一本抜くからよく見てくれ」

 

 「・・・確かに、いやなんでッ」

 

 「俺だから」

 

 「そうですか、納得です」

 

 「話が分かる先生で良かった」

 

 




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 次回は何しようかな・・・とりあえず卒業までいけたらいいな

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