よーやく他のサーヴァント召喚できたよ誰かな?誰かな?
えへへ、ぐへへ、ぐへ、ぐへへ・・・し、失礼。
現在朝日が昇ってきたところだ。
車内から朝日を見る。海沿いの道路を走っているためとてもきれいだ。
「綺麗だな」
「そうだな」
俺の言葉にエミヤが反応する。師匠も頷いている。
「朝食はどうする?」
「その辺のサービスエリアで食べればいいんじゃないか?」
「了解した。しかし、その前にガソリンの補充をしておきたい」
「そうしたほうがよさそうだね。もうほとんどないじゃん」
「まぁ、神奈川から九州までだからな。普通なら飛行機で行くのだが\
「無理だな。私も生前、セイバーのおかげで苦労したものだ」
「エミヤの言葉は俺の心によく刺さるよ」
「マスターとお主は仲がいいな」
突如師匠が言葉を挟む。
「まぁ、マスターだったということもあるから」
「そういえば、お主のことはあまり知らないな」
「いっておくが、師匠の弟子がエミヤのことを殺してるからな」
「・・・そ、そうか」
「もう気にしていない。あの槍兵とは一応話をつけている」
「流石士郎です」
「い、今のはマスターの声だよな。てっきりセイバーかと」
「エミヤの口調が士郎に戻った。どうです、私の特技のひとつ声帯模写」
「そっくりだな。驚いた」
「束ねるは星の息吹、輝ける命の本流、受けるがいい・・・
「マスターの意外な特技の発見だな」
「師匠のマネもしますね、ゴホン・・・刺し穿ち、突き穿つ・・・
師匠の声を再現する。これだったらアルテラさんもできるな。
「似ているか?」
「自分の声は自分じゃ分かりにくいみたいだ」
「そっくりだな」
師匠の反応はいまひとつだが、エミヤの反応はいい感じだ。
「うぅん」
ジャンヌが起きたようで寝ぼけ眼を擦っている。
「おはよう」
「あっ、おはようございます」
「良く寝てたね。昨日の七時あたりから寝てたから大体十二時間は寝てたね」
「そ、そんなにですか」
サーヴァントのときのように霊体であったならば疲れなど感じないのだが、受肉しているせいで疲れはたまっているのだろう。その結果が十四時間睡眠。しかも、寝不足だったみたいだから余計寝てしまったのだろう。
ジャンヌが起きたあとはみんなも起き出したのだが、全員体が痛いとうめいていた。
初めての車内睡眠は大変だった模様。でもね、君達ってば生前に野宿とかしてたでしょ野宿よりマシでしょ。
「マスターサービスエリアが見えてきたぞ」
「じゃあ昨日のBBQから何も食べてないし朝食にするか」
ちなみにだが、このとき既にガソリンは補充している。
面白かったのはガソリンスタンドの女性店員がエミヤの事を見て顔を朱に染めていることがあった。
エミヤシロウ罪深い男だぜ。
「まぁすたぁ」
「どうしたんだ?」
「こ、腰が痛いです」
「その辺は慣れだよ」
珍しくきよひーがうなだれている。ただ困ったことに幼女が腰が痛いなんていうと犯罪臭がするのだ。
その辺はまた今度、きっちりと教育しないと・・・フフフ
朝食はフードコートで海鮮丼を食べた。
朝から食べるには少し、重たいが昨日の夕飯を食べていないことを入れると丁度いいだろう。
何故、夕飯を食べれなかったかというと渋滞していたせいだ。
朝食後はみんなトイレで歯磨きをして再び車内に乗り込む。
結局家に着いたのは十二時過ぎだった。
家に着いてからは近所に住んでいる人やみほちゃんとまほちゃんにお土産を渡しに行った。
しほさんたちにはしほさんのデフォルメされたキャラが書かれたストラップを渡した。
なんでも、しほさんが西住流の家元を継いでから初めての戦車道の試合をしたのが神奈川だったらしく、そのときの記念品だった。
「また懐かしいものを・・・」と容姿とは合わないおばさんみたいなことをいっていた。
おばさんとはって思った時に睨まれたのだが感が良すぎる。
あれから月日は流れ俺は小学校卒業間近となっていた。そんなときに事件は起きた。
いや、事件といっても危険なことじゃないけどね。
なんと、戦車道のルール改変が発生したのだ。
伝統ある文化を変えてしまうのはどうかと色々と問題は起きたが、一度そのルールで試合を行うと観客は大いに盛り上がり、日本戦車道連盟のお偉いさんも喜んでその改変が行われた。
その内容なのだが歩兵の導入だ。
戦車道を行うにあたり戦車は必須である。
しかし、戦車とは高いものであり戦車道を行う学校の問題ともなっている。
原作でも大洗は勿論、継続さんもアンツィオさんも困っていただろ。
高校生大会の主なルールとしてはフラッグ戦なのだがそれでも戦力差がある戦いがたまに起きてしまう。
そんな現状を変えるべく歩兵の導入だ。
しかし、本来の歩兵とは白兵戦やゲリラ戦がある。
この戦車道での歩兵というのは主に相手の偵察や罠の設置、敵の歩兵との交戦などがあげられる。
偵察はアニメで秋山優花里などがプラウダ戦で活躍したのだが、必然的に戦車から降りないといけなくなってしまう。そういったこともあり、歩兵が導入された。
罠の設置も簡易なもので威力は履帯が外れる程度の地雷や落とし穴などが該当する。
これで、今まで戦車道の試合に参加できなかった補欠も出られるということもある。
まぁ、俺としてもこの身体能力を活かせることができるので嬉しいが。
そして、重要なのはここから先だった。
その日の晩、寝ていた俺は気が付くと女神様のいるところにいた。
「久しぶりですね。サーヴァントの皆様とは大変仲良く過ごしている姿を拝見しました」
「あの、なんで俺はここに居るんですか?」
「はい、お気づきかもしれませんが「歩兵のことですか?」はい。実は雅さんの為に私達が導入しました」
「そうですか・・・ってなんでッ」
「実はですね。あなたに渡した転生特典で不具合が生じまして」
そこでチラホラと思い当たる節がある。
まずは容姿だ。俺の髪はオレンジなのだが、十六夜は金髪だった。
特典の「逆廻十六夜の容姿と能力」であるなら金髪になるはずだ。
そして身体能力だ。
十六夜の身体能力は余裕でサーヴァントを超える。
しかも、俺が見たのは途中までだったが
しかし、俺の能力は馬鹿高い身体能力(サーヴァントと同等)と恩恵の無効化、つまり宝具の無効化もできるはずなのだが、それができない。
強靭な肉体という点は再現されていると思う。
頭脳だって膨大な知識を覚えるのが苦じゃないのだ。むしろ面白いように入ってくる。
でも、十六夜の様にたくさんの本を読んだりはしていないので博識というわけではないがな。
それに確か獅子座の太陽主権と疑似創星図だったっけ?そんな奴もあるはずなのだが使えない。
「それと歩兵の導入となんの関係が?」
「はい、不具合の生じた転生特典の不具合を取り除き、今度はちゃんとした状態にすることと、少しでも雅さんに楽しい人生を謳歌してもらいたいと思いまして、生身でも戦車を殴れるようなルールにしました」
「いや、それは嬉しいけど」
「それとですね。雅さんの特典の中に半年に一度、サーヴァントを召喚できるという特典をご用意しました」
「マジでッ」
「はい、召喚されるサーヴァントはランダムですが」
「ありがとうございます。でも、俺には既にみんながいますし」
「そうなんですか、実のところをいうと、あなたがプレイしていたFGOのデータにいたサーヴァント達が
あの子たちだけずるいと嘆いておりまして・・・」
「あぁ、なるほど・・・」
「ですので、サーヴァント召喚システムを特典にしました。
ちなみに、生前所持していなかったサーヴァントも召喚出来ます」
「わかりました。ありがとうございます」
「ついでですので、ここで一体召喚してみましょうか」
「いいんですかッ」
「はい、あっ、呪文は分かりますか?」
「えぇ、覚えてます」
「では、そこの召喚陣の前で、召喚陣はなくても召喚出来ますよ。今回は雰囲気づくりのためです」
伊達に前世で厨二病をこじらせてなかった。呪文の詠唱など余裕だ。今回は凛バージョンでいこう。
エミヤもいることだし、もしかしたらイシュタルとかくるかも
「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュバインオーグ。
振り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
魔力が無いはずなのに何故か体内から魔力があふれ出てくるような感覚が俺を襲う。
「
繰り返すつどに五度。ただ満たされる刻を破却する」
召喚陣全体に魔力が行き渡り、全身の毛穴から何かが出て行く。
「—――—告げる。
汝の身は我が下に、汝の命運は汝の剣に。
聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うならば応えよ」
「誓いを此処に。
我は常世全ての善となる者、我は常世全ての悪を敷く者。
汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ」
「こんにちは、愛らしい魔術・・・師さん?
サーヴァント、セイバー・・・あら?あれ?私セイバーではなくて・・・まああの・・・源頼光と申します。
大将として、いまだ至らない身ではありますが、どうかよろしくお願いしますね?」
召喚陣の中央には俺がいくら引いても出てくれなかった頼光ママことバーサーカー源頼光がいた。
頼光ママきたぁぁぁぁぁでも、ヤンデレだらけだぁぁぁぁ
感想くれるよね・・・ねぇ、感想くれるよね?
えっ、くれないの?
ナンデナンデナンデナンデ・・・はっ、ヤンデレウィルスに感染してしまう。
中三男子のヤンデレって誰得だよW