魔軍司令親衛隊隊長の恋愛!   作:ディア

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ジゼルがめちゃくちゃ強いです…そう言うのが嫌いな人は避けてください。


親衛隊隊長の実力!

~鬼岩城~

「ハドラーよ…余がそなたを呼び出したのは他でもない。」

ハドラーはバーンに呼び出されていた。

「なんでしょうか?」

「パプニカ攻略の件についてだ。…これまでとは違い、ジゼルもパプニカ攻略に加える。」

つまりバーンはジゼルをヒュンケルの指揮下に置き、パプニカを攻略させようとしているのだ。

「なっ…!?しかし、ジゼルは私の直属の部下。それをヒュンケルと共にやるなどとあっては…!」

「ハドラー…余の命令が聞けぬと言うのか?」

「いえ!滅相もございません!」

「ならば良い!ダイとか言う勇者とクロコダインの決着が着いたら再び来い。」

「ははっ!」

そう言ってハドラーは下がった。

 

~ロモス城~

「獣王痛恨撃!」

「アバンストラッシュ!」

獣王と勇者の切り札が互いにぶつかり合い…そして、決着が着いた。

 

「グフッ…!」

アバンストラッシュを受けたクロコダインは仁王立ちしており、ダイはクロコダインに再び構える。

「まだ立ってられるのかよ…!?」

ポップがそう言うのも無理はない。

 

クロコダインは腹が切れており普通なら死んでもおかしくない状態である。しかしクロコダインは流石にダメージが大きく、自分自身の最後の意地で立っている。つまり…

「俺の負けだ…!」

「えっ!?」

ポップが声を上げるがクロコダインは無視して穴が空いた壁へと向かう。

「見事だ…ダイ。その技を進化させて多くの敵と立ち向かえ。」

クロコダインは一歩、一歩と壁へと向かう。

「マァム…お前は国王を救出させた冷静な判断を常に身につけろ。」

ダイはクロコダインが何をしているのかわかり、止めようとするがポップがダイを止めた。

「そしてポップ…お前は俺という強大な敵に勇敢に立ち向かった。そのことを忘れるな。」

そしてクロコダインは穴の空いた壁を背に向けて立ち止まった。

「…」

ポップはやろうと思えば自分が思った以上に活躍出来たことを思い出し、それを心掛けた。

「…さらばだ、負けるなよ…勇者は強くあれ…」

クロコダインがそれだけ言ってトン…と蹴り、そこから落ちた。

その後クロコダインの断末魔がロモス中に響き、程なくして巨大なものが落ちた音が聞こえた。

それがきっかけなのか、ロモス中のモンスターは撤退して行き、完全に勝利したことがわかる。

 

「やった…!」

「勝ったぞー!!!」

それをきっかけにロモス中の人間は大騒ぎ。

 

しかし、ダイだけは浮かない顔をしていた。

「(それにしても魔の森で会ったあの女の人…一体誰なんだ?何処かで聞いたことがある声なんだけど…)」

そんなことを考えているとポップが話しかけてきた。

「どうしたダイ?クロコダインをやっつけて嬉しくないのか?」

「ううん。俺は嬉しいよ。」

「それじゃ王様のところにいこうぜ!」

そう言ってポップはダイの腕を掴んで行った。

「ちょっと、引っ張らないでよ…!」

「ほらほら、遠慮すんなって。お前を祝っているんだ。」

そんなダイ達は順調に成長していた。

 

~鬼岩城~

「これはザボエラ様。ハドラー様に何かご用ですか?」

ガーゴイルHがザボエラにそう言い、用件を聞く。

「ハドラー様はどちらに?直接会いたいのじゃが…」

「ハドラー様は現在こちらにはおられません。ハドラー様は現在心臓の間におられます。」

「心臓の間じゃと?あそこは確か呪文の契約をする場所…一体ハドラー様はそこに何の用で…」

 

DGAAAaaaaaaaaaaaaaaaaaN!!

 

その時、心臓の間から巨大な音が鳴り鬼岩城を揺らした。

「な、なんじゃ!?」

「今の…鬼岩城の方だ!」

「言ってみよう!」

 

そう言って三人は心臓の間へ向かうとそこにいたのは…

「素晴らしい…!これがベキラゴンか!」

髪をオールバックにしているハドラーだった。

「ハドラーよ。このベキラゴンを持って一刻も早く世界を征服せよ。」

「ははっ!」

 

「ハ、ハドラー様。今のは…?」

「ザボエラか?丁度良い時に来たな。今すぐ六軍団長を鬼岩城に集合する様伝えよ。」

「六軍団長全員…?まさか!?」

ザボエラがそう言うとハドラーは新しく渡されたマントを取りそれを着る。

「そうだ…あの忌まわしきアバンの使徒達を六軍団長全員で潰す時が来た!」

そしてハドラーの顔は黒い雷のような模様が出来ており、威厳も出していた。

 

一方鬼岩城内にて…アークデーモンAとガーゴイルCがとある話題をしていた。

「なあ…ハドラー様はともかくジゼル様の強さってどのくらいなんだ?」

「さあ…?そういえば聞いたことないな。俺らが所属している魔軍司令親衛隊の隊長を務めているから少なくとも俺らよりかは強いんじゃないのか?」

 

ここで説明しておこう。アークデーモンとガーゴイルは魔軍司令親衛隊に所属している。何故魔軍司令親衛隊に所属しているかというと、アークデーモンやガーゴイルは六軍団の中では、どれにも所属しない種族だ。

 

例えばアークデーモンやガーゴイルはクロコダインの率いる百獣魔団だと魔法タイプであるし、逆にザボエラ率いる妖魔師団だと肉体的すぎる。六軍団の中に所属するにはよく言えば万能型、悪く言えば中途半端な種族が入っても困るだけだ。

 

そこで割り当てられたのが魔軍司令親衛隊だ。現魔軍司令ハドラーは親衛隊と同じく万能型であり、強力な魔法も使えれば格闘戦も得意だ。故に中途半端な種族が所属するのは必然だった。

 

ジゼルは魔王軍の中でも異質であり、不死騎団と魔影軍団を除いた四つの軍団に所属することができる。

 

「それはわかっているんだが…どうもな…ジゼル様って謎なんだよな。」

アークデーモンAは納得しないのか渋る。

「あ!ジゼル様だ、こういう時は聞こうぜ!」

ガーゴイルCはジゼルを見つけ、ジゼルのところに向かった。

「あ、おい…ちょっと待てよ!」

それを見たアークデーモンAはガーゴイルCを追いかけてジゼルのところに向かった。

 

「ジゼル様~!」

「どうかしたの?」

「ちょっと魔王軍の中でバーン様を除いて誰が強いかってのを調べていたんです。」

「それで行き詰まった…ってこと?」

「全くその通りです。で、ジゼル様がどのくらい強いか知りたいんですよ。」

「なんで私の強さを?」

「ハドラー様と六軍団長の皆様の強さはすでに耳に挟んでいます。後は…ジゼル様のみです。」

「なるほど…じゃあ模擬戦をしに行くから一緒に行く?」

「「是非お願いします!!」」

アークデーモンAとガーゴイルCは喜んでジゼルについて行った。

 

~訓練所~

「あの~…ジゼル様?これを本気でやるんですか?」

ガーゴイルCがジゼルに尋ねる。その理由は…魔界でも有力な魔物達がそこに集まって、しかもそれが全員ジゼルの相手というのだ。2人がそう言うのも無理はない。

「ええ、そうよ。」

それをあっさりと肯定し、ジゼルは魔物達に顔を向けた。

「無理ですって!!私の上位種に当たり、魔王時代のハドラー様以上の実力を持っているベリアルが5頭!更にフリー最強傭兵セルゲイナス2頭!」

アークデーモンAがそういうと、ガーゴイルCが続ける。

「その上、冥竜王ヴェルザーの最新兵器キラーマジンガが6体!魔王軍の軍団長だったら最上位を狙えるグレートジンガー!」

アークデーモンAとガーゴイルCが言った魔物達は何度も言うようだがこの魔物達はジゼルと戦いにきた。クロコダインとヒュンケルの2人が力を合わせてもこんな魔物に挑むなら秒殺である。

 

「ジゼル様、こんな相手に特訓しているんですか?!無謀ですよ!!」

アークデーモンAはジゼルがその強豪達に挑むこと事態が無謀だと考えていた。

 

しかし、ジゼルの言う言葉は予想の斜め上を行くものだった。

「いや、今日は少ない方よ?」

「「えええ!?」」

アークデーモンAとガーゴイルCが驚愕の顔に染まる。

「ほら、ここは危ないから安全な場所に避難しなさい。」

「あっ…はい!!」

「失礼します!!」

2人はすぐさま安全圏に逃げ、ジゼルが魔物達に向かって構えた。

 

「なあガーゴイルC…やっぱりジゼル様一体ずつやるんだよな?」

「そうに決まっているだろ…でなきゃ何かの悪夢だぜ…」

もちろん、この会話はジゼルには聞こえていない。

 

「じゃあ準備はできたね…全員纏めてかかって来なさい!!」

ところがジゼルはアークデーモン達の予想外をいった。

「「ええええぇェエ?!!」」

これに2人は更に驚く。

『『おおおおぉぉぉ!!』』

そして、魔物達がジゼルに襲いかかる。

「「バギクロス!」」

先に仕掛けたのはセルゲイナスでバギクロスを使いすぐさま移動し、ジゼルに確実に当たるような位置に構える。

「バギマ!」

それをジゼルはバギマでかき消し、セルゲイナス2頭をまとめて蹴り飛ばす。

 

「イオナズン!」

ベリアルの1頭がジゼルに向かってイオナズンを放つが…

「マホカンタ。」

マホカンタで跳ね返し、5頭のち3頭のベリアル達が傷ついた。しかし…ベリアル達がジゼルが立っていた位置を見た時には既にいなかった…

「がはっ!」

その時イオナズンを放ったベリアルは声を上げ、ぶっ飛ばされていた。

「げえぇっ…!」

また隣にいたベリアルも腹をくの字にしながら飛んでいった。

「死ねい…!」

ところがジゼルはベリアルの1頭に後ろを取られ、絶対絶命かと思われた。

「甘い!」

ジゼルは回し蹴りをして後ろにいたベリアルをなぎ払った。

ここまで戦闘が始まって20秒である。

 

そして10秒後、ベリアル達5頭が片つき…キラーマジンガ6体とグレートジンガーがジゼルに襲いかかるが…

「ジゴスパーク!!」

かつて雷竜と言われたボリクスの切り札であるジゴスパークを出してキラーマジンガ6体はボログズとなった。

「ぐっ…!」

しかしグレートジンガーだけはしぶとく残っており…ジゼルはグレートジンガーに正拳突きを放ち…とどめを刺した。戦闘が始まって1分でジゼルの勝利に終わった。

 

「「(ジゼル様ってこんなに強かったんだ…)」」

2人の感想はこれだった。

「ジゼル!ジゼルはどこだ!?」

とそこへハドラーの声が聞こえ、ジゼルの目が♡になっていた。

「あっ!?ハドラー様今行きますから待っててください!!」

ジゼルはそう言うとジゼルは先ほどの戦闘よりも速く移動し、訓練所から出て行った。

「「(それなのに…なんでジゼル様はハドラー様に恋しているんだ?)」」

2人とその疑問は残されたまま…でだ。




あ〜…補足として、今回咬ませ犬になった魔物はドラクエの最強クラスの雑魚キャラです。
その中でもグレートジンガーは雑魚キャラの中では最強ですね。

グレートジンガーのスペックは…
・AI1〜2回行動
・イオナズン、ギガデインの魔法を習得
・HP1520(雑魚キャラとしては歴代1位)
・MP無限
・大地揺らしというダメージ100〜150の無属性全体攻撃
・合計すると通常の2倍のダメージになる振りかぶり
・金塊や不思議な木の実を落とす
1分以内で破ったジゼルは相当やばいですね…

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