とは言っても今回のお話には関係ありません。リクエストなどがあれば書きますが今のところその事を書く予定はありません。
ではどうぞお話をお楽しみ下さい…
ポップはある程度距離を測って岩の上に立った。
「これでもくらいやがれ…!ベタン!」
ポップがベタンを唱えるとドラゴンが押し潰され、ドラゴンを仕留めた…
「やったぜ!」
しかしこの時ポップは死亡フラグを立ててしまった…その結果…
「ヴルル…!」
「ウソーン!?生きている!?」
ポップは鼻水を垂らし、またもや逃げる羽目にあった。デルムリン島から出て以来、ついていない一日となった
「不幸だぁぁぁっ!!」
ポップに合掌…
ダイは様々な手段でヒドラを倒そうとしたが…全く通じない。大地斬も海波斬も試したが無駄だった。
「なら、これでどうだ!」
ダイはそういうと…紋章を出し、本気になった。
「くらえ…!アバンストラッシュ!」
ダイが紋章を出せば少なくとも平均よりも少し上のクラスの軍団長を一撃で倒すだけの力はある。このヒドラもそのクラスのレベルである…それ故にヒドラの首が全て斬られ、ダイの勝利が確定した…
「やばい!」
しかしダイは安堵している暇はない。何故なら…レオナやポップが危機に追い込まれていたからだ。
「ライデイン!」
ダイはライデインを唱え、自分の持っている剣に雷を落とさせた…ヒュンケルにトドメを刺したあの技である。
「ライデインストラッシュ!」
ドラゴン4頭はダイの奥義、ライデインストラッシュを喰らい絶命した…
「ふーっ…これで終わった…」
ダイは違和感を感じた。その理由は誰一人からも感謝されないことである。
「どうしたダイ?」
ポップがそう言ってダイに尋ねようとしたがダイは目を合わせなかった…
「なんで…なんでそんな目で見るんだよ…!?」
そう…街の人々がダイを見る目を恐怖などによるもので見ていた。
「…」
返ってくるのは恐怖による沈黙…
「ウフフ…酷いよね。折角助けてもらったのに恩を仇で返すなんて…」
その時、どこからともなく声が聞こえた。
「誰だ!?出てこい!」
ダイがそう言うとキルバーンが現れた。
「ま、魔王軍か!?」
「僕の名前はキルバーン…口の悪い友達は死神なんて呼ぶけどね…」
「お前が超竜軍団長か!?」
「軍団長?…僕はそんなには偉くないよ。ただの使い魔さ。」
「その使い魔が何の用だ!?」
ダイ達は警戒し、身構える…
「実はそこのダイ君の正体が魔王軍でも話題になってね…本当にそうなのか確かめるために超竜軍団から竜を借りてきたんだよ。思った以上に早くダイ君の正体がわかってよかったよ。…それとジゼル君を連れ戻しに来たんだけど…知らない?」
「さあ…ジゼルのことに関してはドラゴンキラーを買って以来は知らねえよ!むしろこっちが聞きたいくらいだ!」
ポップがジゼルがデパートにいたことを言い出した。
「そっか…じゃあ君達も知らないと…僕はこの辺で失礼するよ。じゃあね。」
「まて!俺の正体ってなんだ!?」
キルバーンはダイの質問に答えようともせず帰ろうとしたが…立ち止まった
「ああ、言い忘れてたけどもうそろそろ本物の超竜軍団長が君達の元にやってくるよ。それじゃあね…」
そう言ってキルバーンは本当に立ち去った。
~鬼岩城~
「ジゼル…貴様どこへ行っていた?」
大魔王バーンの怒りの声が響き渡る…
「はっ…ベンガーナにてとある武器を回収しておりました…下手したら今回の作戦に影響を及ぼしかねないものでしたので…」
「なんだと?」
「ドラゴンキラーです。今回の作戦でキルバーンがドラゴンを使ってやってくると聞いたもので…急いで回収して来ました。」
「余はあの時全て武器は回収したと聞くが…?」
「ええ…それが厄介なことに回収したくても出来ない状況だったのです。」
「話せ。」
「はっ…ドラゴンキラーはいわゆる非売品で私がどう頼んでも貰えなかったのです。下手に人がいるところで騒動を起こせば魔王軍復活の前に私の顔が知られてしまいます。」
ジゼルの顔が知られてしまえば人間の情報ならミストバーンやザボエラでなんとかカバー出来るが、買い物をしたり現地で騒動を起こさず工作活動出来るのはジゼルのみだ。
「ふむ…だが余に無断で行くとはどういうことだ?」
「はっ…緊急事態故に話すことが出来ませんでした。」
「よし…わかった。お前はしばらくの間謹慎していろ。それが今回の処罰だ。」
「わかりました…」
ジゼルが退室するとハドラーが待っていた…
「ジゼル…バーン様からなんと言われた?」
ハドラーが聞いてきたのはバーンの様子だった…
「私の無断行動の動機を尋ねられたこととその処罰についてです。」
「む…そうか。」
ハドラーは心底安心し、ホッと一息ついた。
「そ、れ、よ、り、も!ハドラー様♡」
「ん?」
「フレちゃんの代わりを作りませんか?」
「………フレイザード亡き今、魔王軍は確かに戦力不足かもしれんな。ひょっとしたら良い戦力が生まれるかもしれん。やってみるか…」
「やった!ハドラー様大好きです♡」
ジゼルがそう言ってハドラーに抱きつき、頬擦りをする。
「こらこらよさんか…それはまた後でな…」
「はぁい♡」
ハドラーとジゼルは別の部屋に行き…とあることをした。
二人がそのあることをしている間、ここで配合について説明しよう…何故配合についてかは察して頂きたい…
配合はそれぞれ違う種類のモンスターとモンスターを合わせるとその両親となった別のモンスターが生まれるというものである。
例えばおおきづちとダースドラゴンを両親とした配合だとバトルレックス、リリパット、シャイニングのいずれかが生まれる。
また特殊な配合もある。
両親のモンスターとの掛け合わせが特殊な場合、他のモンスターとは別のモンスターが生まれることがある。例えば両親の片方がメタルスライムでもう片方もメタルスライムだとその子供は、はぐれメタルになる…
他にも両親が関係ない配合もある。例えば両親となるモンスターの両親(つまり祖父母)がバル、ベル、ブル、ボルだった場合バベルボブルになる…という具合だ…これを四体配合という。
「…うーん…ハドラー様大好きです…zzz…」
ハドラーとジゼルがナニをやったのか全くもってわからないが、とにかく言えることはジゼルが疲れ果てて寝てしまったことである。
「(…こいつはこいつなりに俺のことを気遣っている。だが俺はその期待に答えてやることも出来もしない…ただひたすら自分のことばかりを考えてな…)」
ハドラーはジゼルをベッドで寝かし、ザボエラのところへと向かった…
〜テラン〜
ダイ達一行はメルルの言った言葉、すなわち竜の騎士という言葉が気になり、竜の騎士の発祥地とされているテランに来ていた。
「ナバラさん!この国のどこに俺の正体を知る手がかりがあるんですか!?早く教えて下さい!」
ダイがそう言いメルルの祖母ナバラに尋ねる。
「ダイ…焦りすぎだ。少し冷静になれ。」
ポップがダイを冷静にさせるためにその言葉を言ったのだがダイは返って憤怒した。
「うるさい!」
その言葉にポップが目を丸くしたがダイはそれを見てようやく冷静になった。
「ごめん…でも一刻も早く俺の正体が何なのか知りたいんだ。」
ダイが焦るのは無理なかった。ダイは自分が人間だと思っていたからこそジゼルに心は折れたが魔王軍になることは否定した。もし自分が魔族だったりしたらおそらく魔王軍に入っていたかもしれない…それを想像するだけでゾッとする。だから一刻も早く解決したいのだ。
「…ついといで。」
ナバラがそう言って案内をしたのは竜の彫刻だ。
ダイ達はそれを見て驚いてしまった…無論彫刻の出来ではない。その彫刻に彫られている紋章に驚いたのだ。
「この紋章は!?」
ポップはその紋章を何度も見たことがある。この中でポップがこの紋章を見た回数は一番多く、ダイの力だと思っていたものだからだ。
「これが俺の額に出てくる紋章?」
ダイは額に出てくる紋章は見たことが無い。もし見るとしたら鏡を持って見ないとわからない…そんなことをするのはナルシストか余程の馬鹿なのでダイは見ていない。
「ええ…間違いないわ。」
レオナから返ってきた言葉はYesだった。
メルルがダイ達にこう告げた。
「この紋章を持つ方を竜の騎士と私達は呼んでいます。しかし…人かどうかはわかりません。私達は神の使いと解釈しています。竜の騎士様は凄まじい力と数々の魔法を操り、天、地、海全てを味方に変え、全てを滅ぼす者とされています。」
「竜の騎士様は破壊者や救世主ということすらわからない…確実に言えることは竜の神様が生まれ変わったかのような強さを持っていることは言えるんじゃ…」
ナバラがメルルの後を継ぐかのように言葉を繋げる。ダイは人間だという確証が欲しかったのにそんなことしか竜の騎士の情報はなかった…そのことに落胆しかけるが…
「だが…この湖の底に近づくことを許していない神殿がある。そこには竜の神の魂が眠っている。もしかしたらそこに竜の騎士の情報があるかもしれない。」
ナバラがそう言って湖の真ん中を指さしダイに告げると…
「俺…行ってくるよ!」
ダイは俺一人で行くからと言わんばかりに一人で湖に飛び込み、神殿へと入って行った…
次回からはジゼルの過去編とバラン編のどちらかを書きます…と言ってもすぐに終わりそうな気がしますが…
ではまた次回お楽しみに!