東方言葉録   作:ワロリッシュたん

9 / 30
さあ、少しずつ物語が動いていきます。
では第九話、よろしくお願いします!


第九話、異変が起こるってね

魔理沙と霊夢さんの弾幕ごっこが終わったあと、僕等は博麗神社でお茶を飲みながら話をしていた。

 

「で、ここ1、2年の間に博麗神社を訪れた外来人はいないのよね?」

アリスが霊夢さんに尋ねる

外来人って言うのは、外の世界から来た人間のことらしい。

「ええ、いないわ」

「じゃあ、ここ1、2年の間に幻想郷に訪れた外来人はいるのぜ?」

「それに関しては分からないと答えるしかないわね。

まあ、紫に聞けばわかると思うけど」

「紫?」

「ああ、真言は知らないのよね、八雲 紫。

妖怪の賢者って呼ばれてる胡散臭いスキマ妖怪よ。

彼女が主に外来人を連れてくるの」

アリスが説明をしてくれる

「へぇ」

「で、霊夢。

紫はどこにいるんだぜ?」

「それが」

霊夢さんは真剣な表情で言う

 

「最近、というかここ1、2年の間紫が行方不明なのよね。」

「え?」

「おいおい、どういうことなんだぜ?」

「だって、紫の式神に聞いても帰ってこないって言うし」

「白玉楼の幽々子には聞いたのか?」

魔理沙が尋ねる。

「いいえ、聞いてないわね。

正直、あまり追及する気にならなかったし。」

「そうか。

邪魔したな。行くぜ?アリス、真言。」

魔理沙は立ち上がった

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ちょ、ちょっと魔理沙?

行くってどこに!?」

私は急に立ち上がった魔理沙に尋ねる。

魔理沙は私の疑問に不敵な笑みをうかべて答える

 

「 ふっふっふっ、次の行き先は決まったぜ!!

冥界の白玉楼だぜ!!」

 

はぁ、こうなった魔理沙は誰にも止められない。

「仕方ないわね、乗りかかった船よ。」

「なんだよ、素直じゃないな〜

真言と一緒に行けて嬉しいくせに」

「そ、そそそそんなことあるわけないじゃない!!」

 

その時、話題の真言はというと、

私が届けた彼のリュックサックの中に入っていた

彼の自家製林檎ジャムを霊夢と舐めていた。

「これ、おいしいですね〜」

「でしょ〜」

 

真言も大概マイペースな人よね。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

「じゃあ、出発だぜー!」

次の目的地は冥界の白玉楼というところらしい

「冥界っていうのは、死者が転生または成仏の順番待ちの間、幽霊として住む世界のことよ。」

「へぇ〜」

相変わらずアリスの説明はわかりやすいな〜

「まあ、ちょっと距離があるけどな

真言の飛ぶスピードなら問題ないぜ」

「はぁ、魔理沙アンタねぇー

どんなにがんばったって着くのは夜になるわよ!」

「じゃあ、白玉楼に泊めてもらえばいいだけだろ?」

「・・・魔理沙、後で後悔するわよ」

まさか、このアリスの発言がのちのフラグになるとは魔理沙は知らなかった

「おい!」

「いて!魔理沙、なにするんだよ!」

心を読まれた!?

「なんとなくだぜ」

「なんとなくかよ」

「ほら、二人とも!遊んでないで出発するわよ!」

「おう!」

「わかったぜ!」

僕等は白玉楼を目指して飛び立った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「さあ、着いたぜ!」

魔理沙が白玉楼の入口に着地する

「へぇ〜ここが冥界・・・・」

「ほら、幽霊がいっぱいいるでしょ?

彼等を管理しているのが、西行寺幽々子。

八雲紫の親友で今回の目的よ。」

私は真言に説明をするーーーと急に真言が前を指差し慌てていた

「えっ!ちょっと!?アリス!!あれ!!」

「なによ?」

私は真言が指差す方に視線を移すと

 

魔理沙が白玉楼の庭師ーーー魂魄妖夢に斬りかかられていた

 

「お、おい妖夢!?いきなりなにするんだぜ!?」

「問答無用!!

泥棒は斬らせてもらう!!!」

「こ、今回はなにも盗む気はないし、

盗んでるんじゃなくて借りてるだけなんだぜ〜!!」

魔理沙は箒で妖夢の剣を受け止める。

前から不思議に思ってたんだけど、物凄く丈夫よね。

魔理沙の箒。

 

「だー!こうなったら弾幕ごっこだ!」

魔理沙は帽子からミニ八卦炉を取り出す

「魂魄妖夢、参る!!」

はぁ、これだから戦闘狂共は、と私が呆れた時

白玉楼からほのぼのとした女性の声が聞こえた

「ちょっと妖夢〜やめなさい〜」

「ゆ、幽々子様!?」

そして現れる件の人物、西行寺幽々子と真言!?

いつの間に!?

「このジャムおいしいわね〜」

「お褒めいただきありがとうございます。」

ちゃっかり、仲良くなってるし!?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「魔理沙さん、すいませんでした」

「まあ、わかってくれたならいいんだぜ」

事情を理解した白髪の女の子ーーー魂魄妖夢さんは魔理沙に斬りかかったことを謝罪している

まあ、普段から疑われるようなことをする魔理沙の方が悪いと思うのは僕だけでしょうか?

 

「で、幽々子。貴女は失踪した八雲紫について何か知っているのかしら?」

アリスが本題について

ピンク色の髪の女性、白玉楼の主ーーー西行寺幽々子さんに尋ねる。

「そうねえ、ここ1、2年くらい会ってないけど

紫と最後に交わした会話が印象的だったのは覚えているわ」

幽々子さんは少し間をあけてはっきりとした口調で言う。

「彼女は言ったわ

異変が起こるってね」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

魔理沙達が白玉楼に旅立った後、私ーーー博麗霊夢は一つ大事なことに気がついた

 

紫だけでなく、萃香も行方不明だったのだ

 

思い出した直後、

博麗神社の境内に降り立つ一つの影

それはーーー

「なんだ、萃香じゃない。今までなにしてたのよ?」

頭から二本の角を生やした鬼の幼女、伊吹萃香だった

「グググ…レ…イム…ニゲロ…」

「は?あんたなにいってーーー」

私が言葉を言いきる前に萃香は私に向かって殴りかかってきた

 

続くわね〜

ちょっと〜?よ〜む〜?ご飯まだ〜?


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。