東方言葉録   作:ワロリッシュたん

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タイトルからして
誰が登場するのかわかりますね?
では、よろしくお願いします!
今回はいつもより長めです
なので、ミスがあるかもしれません
見つけたら御指摘お願いしますm(_ _)m


異変調査編
第八話、素敵なお賽銭箱はあっちよ


「いやー驚いた驚いた」

「はぁ、あんたも呑気なものねぇ」

興奮さめやらぬ感じの私の呟きにアリスは呆れ気味に反応する

 

いやーだってさ、本当にびっくりしたんだぜ?

だって、真言以外のみんなは私のマスパを避けるか力勝負をするかのどっちかだったからな、跳ね返すなんて斬新すぎるアイデアだぜ。

 

まあ、結果的に私の全力マスパを完全に跳ね返すことはできず私には当たらなかったから、アイツもまだまだだってことだな。

 

あのあとアイツは気絶しちまったから

弾幕ごっこは私の勝ちだったが、

自分の能力を応用して私に幻覚を見せて『スターダストレヴァリエ』を回避したり、『ブレイジングスター』が直撃しても立ち上がったアイツーーーーー日下部 真言を、私、霧雨魔理沙は十分幻想郷でも生きていけると判したので、アリスにそれを告げる

「な?言ったろ?

真言は面白いやつだって」

「そうね。」

「おいおい、淡白だな

あれくらいの実力があれば、ここでも十分生きていけるだろ?」

 

「いいえ」

 

アリスは私の思ってた答えとは正反対の答えを言った。

「なんでだよ?

私と弾幕ごっこをしっかりやりとげるなんて、十分すぎる実力だろ?」

「貴女、気づかなかったの?

彼と私達との物凄く大きな違いに」

「物凄く大きな違いぃ?

なんだそれ」

 

「彼はさっきの弾幕ごっこで、

'一度'も攻撃をしなかったのよ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ただいま、アリスのベッドの上で寝込み中の日下部 真言です!みなさん、こんにちは!

 

「シャンハーイ」

「ホラーイ」

 

・・・・人形達がうるさいので目を覚ますことにします。

 

「おはよう、上海、蓬莱」

人形達を撫でながら挨拶をすると

「シャンハーイ」「ホラーイ」

心なしか人形達の機嫌がいい気がする

そんな人形達を見て和んでいた僕に突然変化が訪れた。

 

ぐぅ〜

 

僕のお腹から聞こえる腹の虫

「あははははは、お腹減ったなぁ」

僕がそう言うと、

「シャンハーイ!」

「ホラーイホラーイ」

人形達は突然部屋を出ていった。

そして、聞こえるアリスと魔理沙の声。

「あ、ちょっと上海!?蓬莱!?

なにするのよ!?」

「ん?なんだ?

アリスに料理させようとしてんのか?

いいな、私にも何かつくってくれよ」

「なに?真言がお腹減ったって?

ちょっと、あんた達真言に優しすぎじゃないの!?」

「はははは、人形に好かれる人間ってのもいるんだなぁ!

こんな困ってるアリスは久しぶりに見たぜ」

「まったく、他人事だからって」

「ん?だって他人事だぜ?」

「シャンハーイ」

「ホラーイ」

「はいはい、わかったから!作るから!」

 

人形って便利だなぁとか思いました。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「さてと、じゃあこれからどうするかについてだが、博麗神社に行こうと思う」

食事を終え、不意に魔理沙が話をはじめた

「ちょっと!魔理沙!

まだ、真言には問題があるでしょ!?」

「問題?なんのこと?」

「それはーーー」

アリスが僕に説明しようとしてるところを魔理沙は遮って言う。

「それなら問題ないぜ」

「なんでよ?」

「博麗神社へは私も一緒に行くし、これは時間をかけて真言自身が気づいて解決すべき問題なんだぜ」

「そうかもしれないけど・・・」

「まあ、博麗神社に行くまでには問題ないだろ?な?」

「まあ、魔理沙がそこまで言うなら」

渋々と言った感じで、アリスから承諾を得た

 

「でも、とりあえず

これ持って行きなさい」

「なにこれ?」

アリスが僕に何かを手渡すーーーこれは、腕輪?

「まあ、お守りみたいなものよ

常につけておきなさい、特に弾幕ごっこの時は絶対に外さないこと!」

言われた通り、僕は腕輪を身につける

「アリスは心配性なんだぜ

いや、これは心配だけじゃないのか?」

「な、なによ」

「いやいや、なんでもないぜ?

いや〜あのアリスがねぇ」

「なにニヤニヤしてるのよ!?」

「にゅふふふふ、なんでもないんだぜー?」

腕輪に見入ってたら、アリスが真っ赤になってて、魔理沙がニヤニヤしていたでござるの巻

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「んじゃ、行ってくるんだぜ」

「うん、行ってくるよ、アリス」

「はいはい、いってらっしゃい」

 

そう言うと、魔理沙と真言は博麗神社に向かって飛んでいった。

 

静寂が私を包む

「ちょっと、寂しいかもね」

独り言を呟く

 

「確かに魔理沙が一緒に行けば問題ないかもしれないけど、

なぜか安心できないのよね・・・・」

私ーーーアリス・マーガトロイドが、真言に対して問題だと思ってることは

彼の性格についてだ。

 

彼は優し過ぎる

 

優しいというのは良いことだと一般的には認められているが、ここ幻想郷ではそうであるとも限らない。

ここでは『力が全て、力がある者しか認めない』という思想を持っている妖怪も少なくない。

 

そういう妖怪達の前で優しさなんてものは役に立たない

だから、私は真言が心配なのだ

そう、心配なだけ!心配なだけなんだから!

・・・魔理沙は勘違いしてたみたいだけど

 

「シャンハーイ」「ホラーイ」

「ん?なに?」

 

さっきまで、寂しそうにしていた上海と蓬莱が私を呼ぶ。

 

「シャ、シャンハーイ」

上海が指差す先にあったのは、

真言が忘れていった彼のリュックサック

 

はぁ、仕方ないわねー

 

「いくわよ?上海、蓬莱」

「シャンハーイ!!!」「ホラーイ!!!」

 

そして、私も博麗神社に向かって人形達と一緒に行くことにした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「おーい、霊夢ーー!来たぜーーー!」

そして、僕と魔理沙は博麗神社の鳥居をくぐる

博麗神社までの道中で、氷の妖精と弾幕ごっこしたりしたけど、それはまた別の話。

まあ、氷の妖精以外は概ね道中に問題はなかった。

 

「あら、魔理沙。

いらっしゃい、素敵なお賽銭箱はあっちよ」

博麗神社には箒を持った紅白の色の巫女服を着た少女がいて、僕等をめんどくさそうに出迎えてくれた

「キノコでいいなら入れるぜ?」

おいおい、魔理沙、キノコなんて欲しがるわけないだろ

 

「ありがたくいただくわ!!」

 

ずこっ!

僕はギャグ漫画みたいにこけた。

 

「おい、真言?どうしたんだぜ?」

「だって、キノコ・・・・」

「ああ、おい霊夢

お前今日なにも食べてないのか?」

 

「失礼ね!ちゃんと水と砂糖食べたわよ」

目がマジだった。

 

かわいそうに思った僕はお賽銭箱にそっと千円札を入れておいた

 

すると、巫女さんは

「ありがとうございます!ありがとうございます!

私こと博麗の巫女、博麗霊夢が僭越ながらご主人様のお力になります!!」

 

目をキラキラさせながら僕の手をとってブンブン振った

 

「れ、霊夢さん!?ストップ!ストップ!

ぼ、僕は日下部 真言!!真言って呼んでよ!」

「はい!では、真言様!!本日はどのような御用件でしょうか!?妖怪退治ですか?お任せください!!

私、博麗霊夢にかかればあらゆる妖怪も退治してみせます!

サーチアンドデストロイ!サーチアンドデストロイ!」

痛い!痛い!痛い!霊夢さんの腕力が強すぎて腕がとれそうです!!

「ちょ、ちょっと魔理沙!?助けて」

「お、おい霊夢、ほどほどにするんだぜ!?」

「え?あの白黒の泥棒妖怪の退治ですか!?

お任せください!!」

ちょ、霊夢さん!?

なんで魔理沙に思いっきり喧嘩を売ってるんですか!?

「ほぅ?誰が妖怪だって?

屋上へ行こうぜ・・・・・久しぶりに・・・・・キレちまったよ」

「魔理沙さん!?どうして喧嘩買っちゃってるんですか!?」

あと、屋上なんてありませんよ!?ここ屋外ですからね!?

 

『恋符【マスタースパーク】』

『霊符【夢想封印】』

 

僕の静止なんて二人とも聞かずに

弾幕ごっこをはじめてしまった

 

「はぁ、なにやってんのよ、霊夢も魔理沙も」

「あ、アリス!?」

 

そこには、常識人という名の天使がいた

 

僕は感極まって無意識にアリスに抱きついた

「わっ、ちょっと真言!?

どうしたのよ!?」

「アリスぅ〜僕にはあの二人の相手は無理だぁ〜」

「もう、仕方ないわねー」

僕はアリスに抱きつくのをやめる・・・・なんでアリスさんは残念そうな顔してるんだろう?

そしてアリスは息を大きく吸い込み、大声で弾幕ごっこをしている二人に向かって言う

 

「霊夢!そっちに小銭が落ちてるわよ!」

「魔理沙!あっちに珍しいキノコが生えてるわよ!」

「な、なんですって(だって)!?」

 

弾幕ごっこをやめてアリスが示した方に飛んでいく二人。

そして、なにもないのに気づくとアリスのところに集まって

 

「なにもないじゃないか(の)!?」

そんな二人にアリスはげんこつを落として言う

「ええい、二人とも落ち着きなさいよ」

 

はぁ、先が思いやられる・・・・・

 

続きと素敵なお賽銭箱はあっちよ


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