東方言葉録   作:ワロリッシュたん

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ちなみに、主人公は真言ですが
魔理沙、霊夢、真言の三人でそれぞれストーリーを進めて行きます

三人のヒーローとか
インデックスの読み過ぎです、はい

よろしくお願いします


第十八話、人里救出ミッション

・・・・こんにちは、博麗霊夢よ

正直、体はまだまだ本調子じゃないのだけれど

 

永琳のやつに異変だと言われてから私の勘は冴え渡り、何も考えずに永遠亭を飛び出してきちゃったわ

異変って言葉だけで体が勝手に動くなんて

・・・・最早職業病ね

 

で、私は今、妖怪の山の守矢神社に向かっているわ

理由は、勘よ

 

それにしても、鬱陶しいくらい妖精がいる

妖精の数からも明らかに異変だと言うことが分かるわね

まあ、この程度の雑魚妖精が幾ら束になったとしても私には問題無いわ

 

「あややや、霊夢さんじゃないですか

ここ、妖怪の山まで何の御用で?」

幻想郷最速の烏天狗が私に話しかけてくる

「あんたには関係無いでしょ、文」

私に話しかけている烏天狗ーーー射命丸文は

しつこく聞いてくる

「何の御用で?

答えてくれないと、通しませんよ?」

普段の私なら弾幕ごっこで無理矢理通ろうとするのだが、めんどくさいことに今の私は本調子ではない

 

「異変よ、異変の調査をしに行くのよ!!

なんか文句あるの!?」

とりあえず、逆ギレする私

 

「あやや、それはお邪魔して申し訳ありません

 

ところで霊夢さん、貴女が調査しようとしているのは

今、妖怪の山の妖怪達が狂乱して、

 

人里に襲っている異変のことですか?」

 

・・・・どうやら、今回の異変は一筋縄ではいかないらしいわね

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「じゃあ、美鈴、紅魔館のことは任せたわよ」

咲夜が美鈴に話しかけている

ちなみに、門番である美鈴には、私ーーー霧雨魔理沙が持っているジャムを舐めさせてある

 

「では、魔理沙、鈴仙、人里に行きましょうか」

咲夜が切りだす

「おいおい、勝手に仕切るんじゃねえぜ!」

「はいはい、早く行くわよ魔理沙」

鈴仙は飽きれた感じで言う

 

私達は人里に向かって飛び立つのであった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

私ーーー鈴仙・優曇華院・イナバは、置き薬の交換によく人里を訪れる

だから普段の人里について良く知っている

人間達が仲良く暮らすいい場所だと思う

 

けれど、私は今の人里の状況を見てまったく違うことを思った、

 

 

 

・・・・ここは、何処だ?

 

 

 

所々で半狂乱の妖怪が暴れていて、

人里の店や家は酷く荒らされており、

怪我をしている人が大勢いる

ここが人里?

何処か別の場所と間違えたと言われた方がよっぽどリアリティがある

 

私はその光景がショックで少しぼーっとしてしまっていたみたいだ

そんな私の頬を叩く魔理沙

「おい、鈴仙聞いてんのか?」

「ご、ごめん」

「まあ、いいけどな

じゃあ、もう一回言うぜ

私達は今から人里を救う、いいな?」

魔理沙は私達に聞く

「ええ、お嬢様の言った幻想郷の中に人里は必要不可欠ですもの」

咲夜は即答する

「いいわよ」

私もその意見に異論はなかった

「じゃあ、決まりだな

まず、鈴仙は人々の怪我の治療に当たってくれ」

「ええ、もちろん言われなくてもやるわよ!」

「で、咲夜は人里にこれ以上妖怪が入ってこれないようなバリケードを作ってくれ」

「ええ、了解したわ」

「んで、私が妖怪退治だ

じゃあ、ミッションスタートだ!」

 

 

「みっしょん?」

「・・・・なんか言わなきゃいけない気がしたんだぜ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あぁくそ!なんでこんなに妖怪が人里に攻めてくるんだよ!」

私ーーー藤原妹紅は得意の炎の術で妖怪達を蹴散らしながら文句を言う

 

思えば、私が今日、普段と違う何かが起こっているという事実に気づいたのは今朝の出来事だった

 

今朝、私はいつものように人里のパトロールと称して人里周辺を散歩していると

人里を襲おうとする妖怪と半人半妖の人里の守護者ーーー上白沢慧音がいた

 

いつもなら慧音が楽に妖怪達を蹴散らすはずだった

・・・・そう、'いつもなら'

 

突然、慧音が頭を抱え、苦しみだしたのだ

 

私はすぐに助太刀し、慧音を助け、朝はなんとかなったんだ

 

しかし、慧音の看病をしながらうとうとしていた昼下がり

 

人々の叫び声が聞こえた

直ぐに外に出ると、尋常じゃない数の妖怪達が人間達を襲っていた

 

そして、今に至る

弱音を吐く趣味は無いが

正直、私一人ではこの数を捌ききることは出来ない

 

諦めそうになったその時、

 

 

 

『恋符【ノンディレクショナルレーザー】!!』

 

あの男勝りの魔法使いの声が響く

そして、放たれる圧倒的な光の奔流

妖怪達はその光に飲まれていった

 

「真打ち登場ってな」

 

いひひ、と自称真打ちーーー霧雨魔理沙が現れた

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「で、妹紅、慧音はどうしたんだぜ?」

私ーーー霧雨魔理沙は弾幕で人里に妖怪を入れないように蹴散らしつつ、白い長髪で赤いもんぺが妙に似合っている不老不死の蓬莱人ーーー藤原妹紅に話しかける

 

「今朝から、頭が痛いって、家で寝込んでるよ」

「頭が痛いぃ?人里のピンチになんて呑気な・・・・」

「いや、慧音を責めないでやってくれ

おそらくだけど何か術のようなものをかけられてるようなんだ」

「術?もしかすると、これが効くかもな」

と言って、私は帽子から真言ジャムの小瓶を取り出す

「ん?なんだそれは?」

「これを舐めると・・・・えーと、えーと、なんだっけ?」

「おい」

「まあ、とりあえず試してきてもいいか?」

「いいけど、なるべく早く戻って来いよな」

「ああ」

そう言って私は慧音の家に向かって走り出す

 

「じゃあ、ちょっとだけ本気を出すとするかな

『蓬莱【凱風快晴-フジヤマヴォルケイノ-】』!!!」

 

・・・実はアイツ一人で良いんじゃないか?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はあ、はあ、やめろ…やめろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

私ーーー上白沢慧音は頭をおさえながら蹲る

 

この頭痛は、普段の生活で起こるような頭痛とは全く性質が違う

 

まるで頭の中を弄くられるような感覚

少しでも、気を散らすと体が勝手に動きだす

この頭痛は私を操ろうとしているのだろうか?

・・・・そんなことはどうだっていい、お前の好きにはさせないぞ

 

「おーい、慧音ー?何処だー?」

突然、家のドアが開いて私のよく知っている魔法使いの少女ーーー霧雨魔理沙が家に入ってきた

ど、どうして魔理沙がここに!?

 

「く、来るな、魔理沙ぁ、来るなぁああああああ!!」

「相当酷そうだな・・・・直ぐに楽にしてやるぜ」

そう言うと魔理沙は私に小瓶を手渡した

「こ…れは?」

「それを舐めればきっと良くなる

私を信じろ」

 

私は藁にも縋る思いで小瓶の中のジャムを舐めた

 

すると、

さっきまで私を襲っていた頭痛は綺麗さっぱり無くなっていた

 

「魔理沙、なんだこれは?

万能薬かなにかか?」

「いいや、普段のジャムだぜ?

ただ、作った人間が特殊なだけのな」

 

「じゃあ、私は妹紅の手伝いに戻るぜ」

「待て、私も手伝おう」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はぁ、どうしたものかしら」

私ーーー十六夜咲夜は人里を守る為のバリケードを作ることの出来る職人を探していた

 

しかし、職人達は皆軽、重の差はあるけれど怪我を負っており、人里を覆うバリケードなど作ることは出来ないようだった

 

私には建築の技術などはあるはずもなく、手詰まりかと思っていた時

 

「やあ、お困りかい?盟友」

青い服に青い髪のツインテールが特徴的な河童が不敵な笑みで私を見ていた

「貴女は」

「河童の技術力は世界一ィ!!!

 

河城にとりだよー!」

 

 

 

 

「ところで、どうして貴女は他の妖怪みたいに暴れていないの?」

「暴れてたんだけど、

博麗の巫女に返り討ちにされたら治ってたんだよ」

「そう、貴女も大変ね」

どうやら、霊夢も異変解決のために動いているみたいね

・・・・とりあえず、私に出来ることをやりましょうか

 

 

続き?そんなことよりキュウリ食べたい

 


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