東方言葉録   作:ワロリッシュたん

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各話の終わりにある
次の話に続くコールを東方キャラにしてもらうことになりました
一話から修正して書き直したので、気が向いたら見てください
では、お願いします


第十四話、強さの定義

どうも!皆さんこんにちは!日下部真言です!

 

ただいま、アリスと妖夢さんと襲ってくる弱小妖怪や妖精を弾幕で蹴散らしつつ、太陽の畑へ向かっています

 

アリス曰く『普段に比べて好戦的な妖怪や妖精が多い』らしい

異変の影響なのでしょうか?

 

そんな疑問を抱きつつ、飛んでいると

鮮やかな向日葵の黄色が見えてきました

 

「見えますか?真言殿

あの向日葵生い茂る場所が太陽の畑です」

「なんて、綺麗な向日葵なんだろう」

僕は思わず感動していた

「そこに住んでるやつはとんでもないけどね・・・・」

「・・・・ですね」

あれれ?

なんで、こんなに綺麗な場所なのに二人ともテンション低いの?

 

けれど、僕のテンションは向日葵の綺麗さに上がっているので、無意識に僕の飛行速度は上がっていく

 

ああ、向日葵畑の中心はどんなに綺麗な景色なんだろうか、ワクワクするなあ

 

しかし、向日葵畑の中心は僕の想像とは真逆の姿をしていた

所々に空いている大穴・・・・まるで大きな二つの力がぶつかりあった後のような

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

正直、気が向かないのよねー

太陽の畑。

風見幽香のこともあるけど

・・・・私花粉症なのよね

 

なんて、どうでもいいことを考えている間にも太陽の畑に近づいていく

 

どうして真言はあんなにテンション高いのかしら

正直、理解できないわね・・・・

 

そして、太陽の畑の中心地に一番早く着いた真言が突然止まった

 

どうしたのかしら?

その疑問の答えはすぐにわかった

 

ぐちゃぐちゃになり、穴だらけになった花畑。

これが一番しっくりくる表現だろうか

 

この荒れ方を見ただけでわかるわ

八雲紫と風見幽香が闘ったのだ

 

・・・・恐らく、八雲紫が風見幽香を今まで失踪した妖怪達と同じように連れ去ろうとしたのだ

しかし、風見幽香も八雲紫と同じく幻想郷最強の一角

上手く連れ去れずに抵抗したのだろう

その結果がこの荒れ果てた花畑ということだ

 

「だ、大丈夫ですか!?」

真言が声をあげる

 

そこにはーーー

ボロボロになった風見幽香の姿があった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「だ、大丈夫ですか!?」

僕は、家の壁に寄りかかってかろうじて立っている

赤いチェックの服を着た緑髪の女性ーーー風見幽香さんに声をかける

風見さんは頭から血を流し、彼女の左腕は本来曲がってはいけない方向に曲がっている

それよりも気になったのは、彼女の顔色は真っ青で頭をおさえていることだ

 

「風見さん?頭が痛いんですね?」

 

でも、どうすれば・・・

僕が悩んでいるのを知ったのかスペルカードから言霊がでてきて、僕のリュックサックを指差した

リュックサック?中には林檎ジャムしか入ってないぞ?

言霊は僕を見つめる

・・・・わかった

 

僕は自分のリュックサックから自家製林檎ジャムを取り出し、それをアリスの家から借りてきたスプーンにのせて

それを風見さんに持っていく

 

「これを舐めてください、良くなるはずですから!」

「いら…な、い」

風見さんは拒否する

けれど、僕は諦めない

 

「遠慮しなくてもいいんーー「うるさい!いらないって言ってるでしょ!!」

風見さんは僕の言葉を遮って叫ぶと僕を突き飛ばした

その突き飛ばしで5mくらい飛ばされた、弱っているのになんて強い力なんだ

・・・・意識が朦朧とする

 

「私は風見幽香よ!

幻想郷最強の一角!

人間ごときの施しを受けるなんて、私のプライドが許すわけないじゃない!!

人間の施しを受けるくらいなら迷わず私は死を選ぶわ!!!」

 

なんだって?今、この女はなんて言った?

プライドが許さない?死を選ぶ?

・・・・・・・・・・・・ふざけるなよ

 

「そんなプライド・・・・・・・・犬にでも食わせちまえ!!!!!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

私ーーー魂魄妖夢が見たのは、真言殿が風見幽香に突き飛ばされるところからだ

 

風見幽香が叫び、それに呼応するかのように真言殿は立ち上がり叫ぶ

 

「そんなプライド・・・・・・・・犬にでも食わせちまえ!!!!!!」

 

その直後、空気が震えた

真言殿・・・・なんて霊力を放出しているんだ・・・・

 

真言殿はどんどん風見幽香との距離を詰めていき

彼は風見幽香まで辿り着き、言った

 

「他人に助けてもらうことは弱さなんかじゃねえ!

他人に助けてもらって、お返しに他人を助ければ、

それは強さになるんだよ!!」

「うるさい!私に説教なんかするんじゃない!!

人間がぁ!!!」

風見幽香は右手から弾幕を真言殿に向かって放とうとする

真言殿!?危ない!!

私が真言殿を助けようと走るが、

 

風見幽香から弾幕はーーーー

 

 

 

放たれなかった

 

『止まれ』

風見幽香は右手を真言殿に向けた体制のまま動きを止めていた

彼が能力を使ったのだ

「どうして…体が…」

馬鹿な!?風見幽香が完全に動きを止めているというのか!?

 

本来、能力の効果というのは使用者の力量と効果を受ける者の力量によって左右される

例えば、使用者の力量に比べて受ける者の力量が大きかった場合はすぐに能力の効果はなくなってしまう

つまり、今の状況は

 

真言殿の力量は怪我をしてはいるが風見幽香の力量を上回っているのだ!!

 

『口を開けろ』

そのまま、彼は能力を使い風見幽香の口を開けさせて、そこにジャムを流し込む

 

『眠れ』

風見幽香はその言葉を聞くと糸の切れた人形のように倒れこんだ

 

・・・・日下部真言、彼は只者ではないのではないか

私は彼を見てそう思った

 

「妖夢さん、アリス、風見さんを家に運んでおいて

あと、さっき突き飛ばされたとき僕の左腕も曲がっちゃいけない方向に・・・・」

「ちょ、大丈夫ですか!?

風見幽香相手にあんなことするから!!」

「てへぺろ☆」

 

・・・・私の気のせいかもしれない

 

ねえ、続いて欲しいの?それとも、虐めて欲しいのかしら?


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