東方言葉録   作:ワロリッシュたん

10 / 30
はい、弾幕ごっこ二回目です。
実は、弾幕ごっこの描写は苦手だったりする
では、よろしくお願いします!


第十話、速すぎて消えているように見えた

「で?これで貴女のもっている情報は全てなのかしら?」

幽々子さんにアリスは尋ねた。

しかし、返ってきたのはアリスの質問への答えではなく、幽々子さんから返ってきたのは驚くべき提案であった

「そうねえ、あるにはあるんだけれど

ただ教えるだけじゃあ面白くないわね〜

じゃあ、こうしましょう!

日下部真言さん、貴方がうちの妖夢に弾幕ごっこで勝利することができたら情報を教えましょう」

「えっ!」

「・・・どうしてですか幽々子様。」

妖夢さんは納得できないという様子で幽々子さんに尋ねる

「まだ勘でしかないけれど、今回の異変に少なからず、真言さんは関係しているわ」

幽々子さんは落ち着いた様子で言う

「なんで、真言が異変に関係しているっていいきれるのよ?」

「いいよ、アリス。

僕が妖夢さんに勝てばわかることさ」

僕ははっきりと戦う意志を示す。

「幽々子様がそうおっしゃるのであれば」

妖夢さんは立ち上がる。

「おいおい、二人とも!やる気があるのはいいが、正直ここで戦う意味はないと思うぜ?」

魔理沙は僕と妖夢さんを止めようとする

「あと、真言さんが勝ったら今夜はここ白玉楼で泊めてあげるわよ」

「おっしゃ!頑張れよ真言!絶対勝つんだぜ!!」

変わり身速いな!?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「では、いきますよ日下部殿!」

「お手柔らかにお願いしますよ、妖夢さん」

私と日下部殿はお互いに頭を下げた後、距離をとる

 

・・・正直、私ーーー魂魄妖夢は彼に対してあまり良い感情をもってはいない。

悪い人間ではないことはわかる・・・ジャムも美味しかったし。

なんというか、とらえどころがないのだ。

彼は他人と話している時でも、心はどこか別の明後日の方向を向いている・・・ような気がする。

 

悩んでいても仕方が無い!

剣で語れば、わかることだ

 

「ではーーー魂魄妖夢参ります!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「魂魄妖夢参ります!!」

 

そう妖夢さんが言った直後、妖夢さんが持っている剣を振るう

すると

 

斬撃が飛んできた

 

ああ、これが妖夢さんの弾幕なのか

咄嗟に飛び上がって斬撃を躱す

 

・・・さっきは勝てば良いなんて自信ありげに言いきったけど、正直、勝ち目がないんだよな・・・

だって、妖夢さんは明らかに剣を使った近接戦闘スタイルだから反射は使えない。

つまり、僕には攻撃手段がないのだ。

冷静なように見えるかもしれないが、内心物凄く焦っている。

だけど勝負は待ってくれない。

妖夢さんは弾幕を放ちながらどんどん距離を詰めてくる。

 

そして、いよいよ僕は妖夢さんの剣が届く距離まで接近を許してしまった

妖夢さんは僕を真っ二つにしようと剣を振るう

その瞬間、僕は能力を発動させる

妖夢さんに向けて言葉を放つ

『止まれ』

すると、妖夢さんの体は一瞬動きを止める

ほんの一瞬、だけどその一瞬だけでも止まってくれれば僕には十分すぎる!!

体を逸らして妖夢さんの剣を紙一重で躱す

「なっ」

妖夢さんは驚愕の表情を浮かべる

その隙に僕は距離をとろうとしたーーーが、とれなかった

 

『人符【現世斬】』

 

妖夢さんがスペルカードを発動させる

すると、妖夢さんは物凄いスピードでこちらに向かって突進してきた

 

速い!?これじゃ逃げきれない!

そう悟った僕は、一枚目のスペルカードを発動させる

 

『虚偽【ワードオブマウス】』

なんでか、やっぱり一枚目はこのスペルカードになっちゃうんだよな

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

私の剣を躱し、距離をとろうとした日下部殿を逃すまいと私は『現世斬』を発動させたが、彼がスペルカードを発動させた直後、私は彼を見失ってしまった。

 

そして、なぜか彼はさっきまで私が斬ろうとした方向とは真逆の方向にいた

なので、私は急ブレーキをかけ、日下部殿を今度こそ斬った

 

けれど、手応えはなく

日下部殿は私の背後にいた

 

不覚!幻覚だったのか!

さらに、敵に背中を見せてしまうとは!

 

私は、日下部殿の攻撃に備えて構えるが、日下部殿はなにもしてこなかった

 

くっ、なめられているのか!?

その余裕もこの次のスペルカードでなくしてやる!!

そう思って、私はもう一つの剣、白楼剣を抜き、スペルカードを宣言した

 

『人鬼【未来永劫斬】』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

妖夢さんが二枚目のスペルカードを発動させたその直後、妖夢さんの姿が消えた。

いや、消えたという表現は少し違うか

『移動速度が速すぎて消えているように見えた』

これが正しい表現であった

 

妖夢さんは一瞬で、僕の目の前に移動し、二つの剣を十時に斬りおろした

 

素人である僕が、妖夢さんの放つ斬撃を躱しきることはできるはずもなく、

ガードごと吹き飛ばされた。

 

気絶しなかったのは、ガード中に霊力を使って全身を強化していたからだろう

しかし、ダメージは隠せない

服もボロボロだし、下手したらアバラの一本や二本折れてるかもしれない

そんな僕に妖夢さんは見下した様子で言い放った

 

「他人を傷つける勇気をもたない者が他の者を守るなんてこと、できませんよ」

 

続きます!読まないと、斬ります!


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。