リリカルナデボ   作:汚いぶらぼぅ

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感想頂いたのでもう一話あげてみました。

制作時間は相変わらず短い。

はやてさん視点は次の回です。

前回の話が合わなかった方はご注意ください。


リリカルナデボ その2

 憎い・・・お父さんを殺した闇の書が憎い。

 

 

 憎い・・・お母さんを殺した闇の書が憎い。

 

 

 憎い・・・妹を殺した闇の書が憎い。

 

 

 憎い・・・私を奈落の底に叩き落とした闇の書が憎い。

 

 

 復讐してやる。

 

 

 

 

 

 

 リリカルナデボ その2

 

 

 

 私の頭の中の平行世界の私の皆さん、こんにちは。今日も私は元気です。

 

 

 どれくらい元気かというと、テンション上がりすぎて誰もいないのに、かっこいいセリフが自然と口から出てしまうくらいです。・・・斬刑に処す。かっこいー。

 

 

 なぜこんなに元気なのかというと、ボッチである私でも奇跡的に存在する、たった3人のチャット仲間と仲良くおしゃべりしたからです。

 

 

 神様転生する前もした後も、ずっとボッチだった私に仲良くしてくれたのがチャットで知り合った3人です。

 

 

 3人のチャットに割り込んだのが切っ掛けでした。始めは誰君状態。しかし、勇気を振り絞って仲良くしてほしいですって言ってみたら、仲間に入れてくれるって言ってくれたのです。

 

 

 そしたら次元管理局という働き口まで紹介してくれるという親切心。むねきゅんポイント100点でした。ヤッタネぼくちん!友達ができるよ!

 

 

 3人の紹介で管理局に入ったのですが、そこでもボッチのままでした。でも3人は定期的に私とチャットで連絡を取り合ってくれるのです。やだ優しい。濡れる!

 

 

 そんな3人とチャットで話をしていると、軽いお仕事を頼まれてしまいました。何時もはテロリストたん相手に無双してくださいって頼まれるのだけど今回は誘拐された女の子の救出とのこと。

 手段は問わないって言われちゃった。よーしお兄さん頑張っちゃうぞ。

 

 

 ニュポンと部屋から転移して指定の座標に移動するよ。ニュポンポン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 移動した座標はなんかどっかの廃屋の前だったの。なんか周りの完全武装した人たちがわめきながらこっちに武器を向けているのですがどうしましょう。

 

 

 とりあえず話し合いから始めましょう。ナイスアイデア私!人間コミュニケーションが大事だしね。もちろん笑顔もセットで挨拶だ。

 

 

 

 「皆さんはじめまして。そしてさようなら。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とことこ廃屋の中を歩いていると、奥の部屋から罵声が聞こえてきた。そこに誘拐された女の子がいるのかな?これは用心しなければ!・・・これは死刑ものですわ。

 

 

 ・・・扉には鍵がかかっていたので、扉を通り抜けて部屋に入ると・・・目の前で女の子が女の子を言葉攻めしているのですが私はどうすればよいのでしょうか。

 よしここは転生オリ主のごとくSEKKYOUしてぷんぷんしている女の子を落ち着かせよう。

 

 

 ニュルリと女の子二人に近づくと、女の子の罵声が聞こえる。

 

 

「・・・お前が永久封印されてなくてよかったよ!こうやってジワジワいたぶることができるんだから!私の復讐が思う存分できる。こんなに嬉しいことはない。

そうだ、後で外の連中にもお前をいたぶらせよう。私はそれを特等席で見れる。どうだい素敵だろう?」

 

 

 なんか捕まっている女の子に蹴りまで入れ始めた女の子の言うことを聞く限り、復讐か何かで女の子を苛めているようだ。暴力はいけないことなんだぞ。これはSEKKYOU物ですわ。

 

 

 後ろからニュルリニュルリと近づいて、苛めている女の子の頭にポンと手をのせ撫でながら、口を開く。

 

 

「復讐は何も生まないよ、復讐による悲しみの連鎖を」

 

 

 ボッ!という音と共に女の子の頭が吹き飛ぶ。

 

 

「・・・止める事が大事だよ、うん。まぁ今からでも遅くない、復讐をやめてこっちの世界に戻りなさい。それが君の幸せだよ。だからそんな怖い顔は似合わない。君には笑顔が似合うよ。」

 

 

 ・・・決まった。我ながら完璧なSEKKYOUだ。脳内メモリーに保存できるレベルだ。これは可愛い女の子が皆惚れてしまうくらいかっこいい。俺に近づくと破裂するぜベイベー。きゃーカッコイー・・・私!

 

 

「・・・え?」

 

 

 自画自賛していると、先まで可愛い女の子だった物にもたれかかられて、血まみれになって呆然としている苛められていた・・・救出対象の女の子がこちらを恐れた目で見ていた。脳みそや眼球がバッチリ顔面についているのは何だか面白くてワラケテクル。可笑しくって腹いたいわー。

 

 

 そこで!呆然としている女の子にかっこいいこと言ってみるテスト。好感度を稼ぐ!それによりこの女の子に我が神!素敵!抱いて!と言ってもらうために頑張ってみるよ。うち頑張るのん。

 

 

「お嬢さん。君は何も悪くない。私が保証しよう。世界中が君を否定しても私だけが君を肯定しよう。さぁこの手を取って。それだけで君は救われる。」

 

 

 そう言って女の子の前に手を差し出す。しかし血まみれの手を見て女の子は怖がって手を取らない。

 

 

「ふむ・・・手を取らないなら仕方ない。私では君の騎士になれないようだ。しかし私はいつでも君の助けになろう。」

 

 

 私は女の子に一つの結晶体が入った金属製の小箱を見せる。

これはこの前カルト教団をに喚ばれた時に貰ったものだ。借りパクとも言う。

 

 

「それを見つめると多分私をもしかするといつでもきっと呼び出せるメイビー。だからしっかりと持っておくのだよ。」

 

 

 それを彼女の手に無理やり持たせる。女の子の手は恐怖で固まっていたがゆっくりと解きほぐしてあげた。流石私紳士である。

 

 

「・・・あっ・・・あんたは・・・一体?」

 

 

 少女が震える声で聞いてくるので心が広い私は質問に答えてあげるとする。

 

 

「君に名乗る名はないよ。なぜなら人間では発音しにくいからね。まぁあえて名乗るならナイって呼んでくれたまえ。ではさようなら。」

 

 

 そうして笑顔で別れの挨拶をして転移魔法を起動する。目的地はマイハウスの脱衣所である。当然サービスシーンはない。残念だったな私の頭の中の平行世界の私の皆さん。

 

 

 

 

 

 

 

 後日、チャット仲間の3人組にやりすぎだが良くやってくれたって褒めてもらった。わーい。しかし、また報告書の山に囲まれてしまっていた。ボッチだから手伝ってくれる人もいない。悲しい。

 

 

 だがそれがいい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私の人生は闇の書に壊された。

 

 

 10歳くらいの時だ。それから気づいたらテロリスト集団に拾われていた。見た目が良いせいか生き残れるように様々なことを教えてもらったが、そこで私は地獄のような苦しみを味わい、心が壊れていった。

 

 

 そんな中、闇の書が転生し、ひとりの少女が闇の書の主となったと聞いた。

 

 

 私は歓喜した。復讐する対象がいなくなって燻っていた私の復讐心に再び火がついた。

 

 

 今は夜天の書となっているようだが関係は無い。所属しているテロリスト集団に働きかけ、闇の書の主を誘拐・人質にし、誘い出したヴォルケンリッターの前で主人を拷問してやろうと考えた。

 

 

 まず贔屓にしている武器業者からAMFを買取、闇の書の主が一人になったところを狙い誘拐した。誘拐は案外うまくいった。

 

 

 アジトの拷問部屋に拘束したこの女が、解放しろとうるさいので蹴りを入れ黙らし、ヴォルケンリッターを呼び出す。他の人間に連絡したら主を殺すと脅しも入れておく。

 

 

 そして見張りは他の奴に任せて、アジトの奥の防音処理がしてある部屋で拷問を始めることにした。私はまずこの女に、私が歩んできた人生を語り、全てお前のせいだと罵った。時折殴ったり、蹴りを入れながら自分の復讐心を満たした。

 

 

 幸せな時間だった。そして気が向くまま罵倒した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただ私は運が悪かったんだろう。そして目の前のこの女は運が良かった。いや・・・この女も運が悪かったんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・お前が永久封印されてなくてよかったよ!こうやってジワジワいたぶることができるんだから!私の復讐が思う存分できる。こんなに嬉しいことはない。

そうだ、後で外の連中にもお前をいたぶらせよう。私はそれを特等席で見れる。どうだい素敵だろう?」

 

 

 私がそう言った次の瞬間。頭に手が乗せられ撫でられた。たったそれだけなのにとてもとてもおざましい感触だった。

 

 

 全身を触手が這い回る感覚を覚える。ただそれだけで私は硬直してしまった。そして耳元で、聞いているだけでオゾマシイ声でササヤカレル。

 

 

「復讐は何も生まないよ、復讐による悲しみの連鎖を」

 

 

 ソレハワタシガキイタサイゴノコトバダッタ

 




主人公:かっくいー
被害者1:テロリストちゃん
被害者2:テロリスト集団
被害者3:はやてさん
チャット仲間:へーい提督!(艦これしたことないでござる。)

ビグロ注意。「ビグロの使い方、見せてやるぜ!」



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