ブラック・ブレット【蒼き閃光】   作:ウィキッド

6 / 16
駄文、駄文、駄文!駄文しかないわ!この小説


シルクハットと拳銃

防衛省の第一会議室に案内され中に入るとそこにはたくさんの人間がいた。

椅子に座っているのが民警会社の社長たち、その後ろのいかにも戦闘専門ぽいっのがプロモーター達だろう。

 

「ケイのやつ…どこにいるのかしら?」

 

凛ちゃんにそう言われ辺りを探してみても、隊長の姿は見当たらない。

 

「…ケイさんはぁ…トイレにぃ…向かいましたぁ…」

 

間延びしたような声を出すのは。

 

「あらレン、そうだったのね。」

 

短めの黒髪の少女、レンは相方の行方を知らせるとすぐに空いてる椅子の後ろに隠れてしまった。

 

「相変わらず、人見知り激しいよなぁ…」

「とりあえず座りましょう。木更たちもほら。」

 

レンが向かった席のとなりが空いている、あそこが木更たちの場所かな。

凛ちゃんに続いて向かおうとすると。

 

「おいおい、最近の民警も落ちぶれたなぁ。こんな道歩いてるだけで死にそうなガキどもですら民警だぁ?くだらねぇ。」

 

ムキムキの髑髏のフェイススカーフをした男が絡んできた。

里見は木更を、俺は凛ちゃん庇おうと前に出ると、男の目が鋭くなった。

 

「あぁ?」

「アンタ、なんだよ。用でもあんのか?」

 

里見と男がにらみ合い、そして、里見が吹っ飛ばされた。

 

「痛っ…何しやがる!!」

「ムキになんなよ?挨拶だぜ?」

 

周りから笑い声が漏れる。

 

「里見。こんな骨が大好きな筋肉で体が出来てそうな犬男に絡む必要はないわ」

 

凛ちゃんのその言葉に男は。

 

「おい!そこのアマ!なんていった!」

 

まぁキレるよな。しかたない、仲裁に入るか。

 

「まぁまぁ、あなたも凛ちゃんも落ち着いて」

 

それでも男は止まらず、

 

「下がってろ優男。…こんなガストレアから生まれたような「赤目」のやつに雇われてるなんて民警として終わってるぜ?」

 

……今なんつった?

 

「おい、ムキ公。いまの発言撤回しろよ」

「あぁ?事実だろうがよ。事実を否定する必要なんてどこにも、」

 

男はしゃべるのをやめた。いややめさせた……俺が男の首もとに足を当てて。

 

「三度目はない。撤回しろ」

 

男は後ろに飛びのき、

 

「ふ、ふざけんな!!」

 

突っ込んできた。

今度は当てようと足を構えると、俺は気づいた。

男と俺の間にはワイヤーが張り巡らされていることに。

犯人はわかるが、今は対処が先だ。こいつを殺してはいけない。癪だけどこれ以上問題は起こしたくないしね。

足でワイヤーを切ろうとすると

銃声が聞こえた。

 

「はいはい、お三方落ち着きなされって。」

 

声の先を見ると銃を上に向けた隊長がいた。

 

「隊長、助かりました。これ以上問題は起こしたく無かったので」

「蒼矢よ、おめぇもすこしは我慢強くなれよ。はげるぜ?」

 

…はげないし

 

「それに、サラもワイヤーしまえよ。もちろんこの場所にいる全員のをな」

 

…いつのまに全員に仕掛けていたんだろう。

 

「申し訳ありません。ケイ隊長。あまりにもこの男が無礼だったので」

 

サラは棒読みので謝罪の言葉を口にした。

サラは暗器のスペシャリストで、桃と俺にも教えてくれている。

 

「いくら社長が好きだからって、後先考えずに行動すんなよ」

「「反省してます」」

 

俺とサラで謝罪すると、隊長は

 

「よし、あんたも命救われたんだからいいだろ?伊熊将監?」

 

伊熊と呼ばれた男は舌打ちをし、自分の席の方に向かった。

隊長もレンの所に向かっていった。

 

「なぁ蒼矢。お前メイドさんにあの人、ケイ?っていう人だっけ。…ひょっとしてかなり強い?」

「俺、サラは何とも言えないけど隊長は序列100番台に入っていたことあるらしいよ。」

 

そう告げると里見と木更が驚いたように目を見開いた。

 

「100番!?あの人何者なのよ!」

「木更、声がデカいわ。それより早く座りましょう」

 

そう告げると凛ちゃんは自分の席に、木更もしぶしぶ席に向かっていった。

俺も向かおうとすると、サラが里見と俺に向かって小声でしゃべった。

 

「…お二人とも、警戒を続けててください。…血の匂いがします、かなり遠くで。ですが。」

「…マジ?」

「ほんとかよ?えっと…サラ?」

「ええ、ですが確実性はないです、ついでに私たちは信用性もないので今この場で話しても信用されませんね」

 

つまり、何か起きないよう警戒するしかできないということか。

 

「しかたない。里見、サラ何が起きても対処できるようにしとこう。」

「あぁ…」「了解です」

 

その後俺とサラは凛ちゃんの後ろに、里見は木更の後ろの位置に移動した。

少しするとモニターに白い女性が映し出された。

 

「…天子ちゃんか。」

「公共の場だと聖天子様と呼びなさい」

 

小さな声でつぶやくと凛ちゃんに注意されてしまった。

聖天子はこちらを見て軽く微笑みそしてすぐに表情をまじめなものにした。

 

「ごきげんよう、みなさん」

 

 

 

その一言から依頼内容の説明がはじまった。

依頼内容は感染源ガストレアの排除とそのガストレアに取り込まれているケースの回収だった。

ケースの中身について木更が質問したが、教えられないといわれてしまった。

 

「…たぶん碌なものではないだろうな。」

「だいたいの予想はついてるわ。ここでは教えられないけど」

 

木更と聖天子の対話が終わりそうな頃。突然大きな笑い声が聞こえた。

 

「フハハハハハハハハハ!!」

 

そこにはシルクハット、燕尾服、仮面をつけた男がいた。

 

『マスター。おそらくもう一人います。』

 

アイの声を聞き、そのことを凛ちゃんに伝えると。

 

「わかっているわ。この建物内で何人か殺している。」

 

……本当にこの人はすごいや。

 

「私は蛭子、蛭子影胤だ。無能な民警諸君、私とゲームをしてみないかい?」

「影胤といったかしら。あなたの相棒はここに来るまでに何人斬ったのかしら?血の匂いがすごいのだけど。」

 

凛が問いかけると、影胤はすこし驚いたように質問に答えた。

 

「ほう…なかなかやるね。殺害方法まで予想できているとは。質問の答えだが、何人かはわからないね。言うなれば『貴様は今までに食べたパンの枚数を覚えているのか?』ということだ。」

「なるほど。私の家では結構食べてるわね。」

 

……なにいってるんだろ。凛ちゃんは…

 

その後、里見と影胤がはなし、後ろから小さい女の子が歩いてきた。

 

「…蛭子小比奈、10歳。」

…親子か?

 

「わたしのイニシエーターであり、実の娘だ。金蜂の御嬢さんが言っていた相棒だよ。話が途中だったね、ゲームの内容は『七星の遺産』をかけて勝負するということだ。私たちとね。」

「……あんなもの何に使うの?私には理解できないわね。」

 

凛ちゃんと天子ちゃん以外は七星の遺産とやらは知らないようだ。

その後、さっきのムキ公が攻撃したが何かにはじかれてしまった。

 

「蒼矢。周りが銃を撃ちはじめたらあなたも銃で攻撃しなさい。できるだけ複数の箇所を狙って。」

「……了解」

 

たぶん凛ちゃんは相手の戦闘力を見るつもりなのだろう。

言われた通りに周りの人間たちとともに銃で攻撃をした。頭も腹もシルクハットでさえ傷をつけることはできなかったが。

 

「名乗ろう里見君、金蜂の御嬢さん、聖天使殿、私は元陸上自衛隊東部方面第787機械化特攻部隊『新人類創造計画』蛭子影胤だ。」

 

やはり、同類か…めんどうだな

影胤は里見にプレゼントというものを渡した。……中身は人の首だった。

 

嫌なもの渡すよなぁ。あの仮面

 

その後聖天子から詳しい説明を受け、解散した。

 

「なぁ凛。七星の遺産っていうのはなんなんだ?」

 

里見が凛に尋ねるが

 

「後々わかると思うわ。蒼矢君とサラの二人は桃ちゃんの迎えに行っていいわ。ケイとレンは私についてきて。」

 

そう告げ先に出て行ってしまった。

 

「里見、俺も妹の迎えに行ってくる。悪いな。」

 

なにか聞きたそうな里見に謝りサラとともに桃のいる小学校に向かった。

 

桃を迎えに行き夕食の買い物も終え、すっかり暗くなった道を三人で雑談しながら歩いていくと、

 

「やぁ。金蜂のところの少年。奇遇だね。」

 

銃をこちらに向けていた蛭子影胤と小比奈出会った。

いつのまにかサラも銃を向け、戦闘態勢をとっていた。

少しの沈黙の後影胤は銃をおろし

 

「銃を下してくれたまえ。話がしたい。」

 

…話?

 

「…サラおろしてくれ。」

 

俺がいうとしぶしぶ銃を下してくれた。

 

「ところで君のイニシエーターはどこにいるんだ?そのメイドくんか?」

「パパ。あいつ斬ってみたい。」

 

小比奈がサラを指さす。

 

「ふむ。右腕だけ落としなさい。」

 

影胤がそういうと同時に小比奈がとてつもない速さでこちらに向かってきた。

 

「っ!!」

 

が、飛んできた四本のナイフによって止まる。

 

「兄さんの相棒は私です。…クズども」

 

俺の隣で怒気をはらんだ声が聞こえる。桃だ。

小比奈は一本防げなかったらしく。頬に傷がついていた。

 

「…そこのちっこいの。名前は?」

「…水木蒼矢の妹。水木桃、モデル・スネークのイニシエーター…」

「モモ、モモ。覚えた。私の名前は蛭子小比奈。モデル・マンティスのイニシエーター」

 

二人が互いに睨み合っている中、影胤が話を始めた。

 

「延珠ちゃんといい桃ちゃんといい小比奈のお気に入りが良く見つかる日だ。さて、蒼矢くん。用件は1つだ。私の仲間にならないか?」

「仲間?」

 

影胤はうなずく。

 

「わたしにつけば力も金も女も手に入る。どうだ?こちらにつかないか?」

「あいにくだが、おまえについていくぐらいなら変な宗教団体に加入するほうがマシだね」

 

影胤は残念そうに

 

「しかたない。今日はあきらめよう次回までに考えが変わっていることを期待しているよ。」

 

そういって影胤は帰って行った。

 

「兄さん。追わなくていいんですか?」

「別に、面倒事は避けたいしね」

 

…ほんとうに、面倒事は避けたいな。

 




木更「空気」
里見「air」

アドバイス、感想誤字報告あればお願いします。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。