ブラック・ブレット【蒼き閃光】   作:ウィキッド

3 / 16
すいません、駄文で、


金蜂家

次の日僕は金蜂家に来ていた。

 

「相変わらず大きいなぁ~。迷いそうだよ。」

 

僕の家の何個分くらいなんだろう?想像もつかないや。

 

「蒼矢様、お嬢様の部屋へご案内いたします。」

 

僕を出迎えてくれたのは眼鏡をかけた初老の執事ロンさん、銀髪のショートカットヘアーのメイド見

習いサラちゃんだった。

 

「すいません…お願いします。」

 

この二人にもいつもお世話になっているなぁ。

 

「いえ、こちらこそ病み上がりに申し訳ございません。」

 

ロンさんとサラちゃんは頭を下げて言った。

…なんか、悪いことしてないのにすごい罪悪感かんじるなぁ。

 

「頭を上げてください。お二人とも。僕もこの義足に慣れておきたかったのでちょうどいい運動ですよ。」

「そういっていただけると幸いです。ではご案内しましょう。」

 

そういって二人は僕を凛ちゃんの部屋に案内してくれた。

 

 

「では、ごゆっくり。」

 

案内された部屋に入るとそこには少し不機嫌そうな、赤と白が織り交ざった服を着た赤目の少女がいた。

腰まで伸びる長い金髪が窓から差す光に反射してとてもきれいに輝いている。

間違いない。凛ちゃんだ。

 

「凛ちゃん。こんにち「こんにちは。じゃないわよ。全く来るのが遅すぎるのよ。」

「でも、それ「言い訳はあまり好きではないわね蒼矢くん?」…はい…すいませんでした。」

 

お礼を言うのが遅くなったのは事実なのだから謝ろう。素直に、うん。

 

「よろしい。」

 

彼女はにっこりと笑った。

 

「義足には慣れたかしら?体はどこか痛む?」

「さすがにすぐには慣れないね。眼も変な感じがするし。でもそれ以外は大丈夫だよ。」

 

…腕は折れているけどね…

 

「そう、ならいいわ。詳しい話は菫から聞いているかしら?」

「えっと、戦闘訓練を受けてもらうってことは聞いたよ。」

 

そう告げると、凛ちゃんはため息をついた。

 

「…あの医者、肝心なこと伝えてないわね…。いい?蒼矢くん。あなたにはこの家で暮らしてもらうわ。」

「…ふぇ?」

 

変な声が出たのはしょうがないと思う。

 

「凛ちゃん?どういうこと?」

「いい?蒼矢くん。君はいま戦闘訓練も受けてないし、実戦経験もない。でもその義足、義眼は強力だわ。いえ、強力すぎる…だからその力をある程度使いこなせるまでは私の家で保護することにしたの。」

 

…なるほど。菫さんが言ったとうりの機能があるなら、確かに強力すぎる力だ。

 

「でもいくらなんでも住むなん「拒否権はないわ。あなたのご家族の許可もいただいてるし」

 

…なんともはやい仕事でした。

 

「いいじゃない、ここならある程度安全よ?あなたのご家族も落ち着くまでここに泊めさせてあげるし。」

 

こうなった凛ちゃんはもう止められないよね。

 

「…わかったよ。これからよろしくね。凛ちゃん。」

「ええ、よろしく。蒼矢くん。」

 

 

凛ちゃんの部屋を出て次に案内されたのは、母さんと兄さんのいる部屋だった。

母さんの黒髪を梳かしていたらしく兄さんの手にはくしがあった。

 

「よう。蒼矢!足のほうはどんな感じだ?」

 

兄さん‐煉侍は笑顔でこちらに話しかけてきた。

 

「早く慣れさせるよう頑張るよ。これからね。母さんの具合はどう?」

「大丈夫よ、蒼矢。あなたこそ大丈夫?」

「だいじょうぶだよ母さん。でも戦闘訓練が近いうちに始まるらしいから少し緊張してるかな。」

 

戦闘訓練という言葉を聞いてから母さんの顔は曇り、兄さんは悔しそうだった。

 

「…ごめんなさいね私のせいであなたの人生を台無しにしちゃって…母親失格だわ…」

「すまねぇな蒼矢。おれが代わりになるべきなのに…」

 

二人ともとてもつらそうだった。でも僕は、

 

「僕は母さんを守れて安心したよ。だから二人ともそんな顔しないでよ。」

 

後悔はしない。

二人は驚いた顔をしていた。そして、すぐ笑いがこぼれた。

 

「いい顔するようになったわね、蒼矢。」

「ああ、いまだったら兄と弟っていう立場も逆になりそうだぜ。」

 

…そんな変なこといったかなぁ?僕。

そのあと、二人と少しの雑談をしてから僕はある部屋に案内された。

 

 

その部屋は、汚かった、そしてとてつもなく酒臭かった。「雀蜂」の隊長さんの部屋らしい。

隊長さんらしい人はベットで寝ている。

ロンさんに少し部屋の外で待っていてほしいといわれた。

ただ待っているのも暇なので、サラちゃんに話しかけてみた。

 

「ねぇ、サラちゃん?」

「…なんですか。ソーヤさん」

 

眠そうな目をこちらに向けるサラちゃん。

 

「『雀蜂』の隊長さんってどんな人?こわい?」

 

サラちゃんは少し考え、

 

「基本優しいけど、起こった時と訓練時はやばい。」

 

やばいってなに?やばいって?。

 

「見ればわかると思うよ…思います。」

「敬語はいいよ。そんな年変わらないし。」

 

なんというか敬語を使われるとくすぐったく感じるんだよねぇ。

 

「わかった。ソーヤ。」

 

うん。これが落ち着く。

その後少しの雑談をしていると、ロンさんが出てきた。

 

「蒼矢様お待たせいたしました。どうぞ。」

 

部屋に入るとさっきよりはきれいになっており、においも花の香りがする。

隊長さんは…眠たそうな声と眠たそうな目でこちらに話しかけてきた。

 

「あー。うん、『雀蜂』の隊長のケイ・リーズだ、よろしくな、坊主。」

 

短めな黒髪、身長もそんなに高くなく、痩せている。本当に隊長さんなのかと疑問に思った。

でも、彼からは「やばい」雰囲気が出てる気がする。なんとなくだけど。

 

「よ、よろしくお願いします!」

「あー、かしこまんな。訓練中はよろしくな。」

 

そう告げると、また眠ってしまった。

 

こうして屋敷の案内は終了し、自分の部屋に案内されベットに入った。

心配なことしかないが、とにかく強くなろうと決心したのだった。

 

 

 

 

 

こうして「水木蒼矢」は物語に組み込まれ始める。

 

 




キャラ紹介

水木蒼矢

青髪で小柄な男の子。女の子に見えなくもなく、友達によくいじられている。
この話のときは6歳。

義眼の人工AI
正式名称不明だが蒼矢は「アイ」と呼ぶことにした。
基本蒼矢好き

水木煉侍

赤髪、高身長と、蒼矢の正反対の見た目をしている。
この話のときは10歳

水木白

黒髪で現在妊娠中の女性。蒼矢、煉侍の母。家族思いの優しい人。

水木黒土

白髪の男性。白を守り死亡

金蜂凛

金髪、赤目の女性。蒼矢の幼馴染で蒼矢に惚れている。
赤目ではあるが、「呪われた子供たち」ではない。
この時は6歳

ロン・クリーク

金蜂家の執事長。
初老の男性で眼鏡をかけている。昔はすごかったらしい。

サラ・カシス

金蜂家のメイド見習い
赤目で、銀髪、で小さい女の子。
「呪われた子供たち」でもある。
このときは4歳

ケイ・リーズ

金蜂家特殊戦闘部隊「雀蜂」の隊長である。
戦闘時は「やばい」が、それ以外は気さくな兄さんである。
ビールが大好き。

次回から十年後に跳び、原作ルートに入ります。
あと、感想もらうと喜びます

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。