新生IS<インフィニット・ストラトス>~英雄達集う~ 作:武御雷参型
プロローグ~始まり
C.E74、長きに亘ったザフト・連合・オーブとの間で起きた戦争は『プラント最高評議会議長の死』という形で終結し、プラントは、ラクス・クラインを新たなプラント最高評議会議長として迎え入れた。
その恋人であるキラ・ヤマトはザフト軍養成学校に編入し、正式に軍人としての心構えや苦手だった格闘戦等の技術を学び、現在ではザフト軍全MS隊総司令官になっていた。
また、シン・アスカ、ルナマリア・ホークの両名に至っては、キラとラクスの推薦によりシンがFAITH総部隊長、ルナマリアも同副隊長を任される事になった。
一方、カガリ・ユラ・アスハはオーブ連合首長国にて国家元首のまま、オーブ周辺の諸国との貿易等で地球を豊かにしていた。また、恋人であるアスラン・ザラも、オーブ軍に残り参謀長官の席に就いた。
現在はザフト軍との合同演習などを行いプラント、地球との関係を修復する事に努めていた。因みに、アスランには独自の部隊を持っている為、戦闘訓練が主に多い。
それから、時は過ぎ去り四年後…………
一隻の高速戦艦が、
「キラ、ようやくアスランやカガリさんと逢えますのね」
「うん、久々に逢えるから楽しみだよ」
プラント最高評議会議長であるラクスとザフト軍最高司令官であるキラが話し出す。
「ホント、アスランとアスハ代表に会うのも久々ですね、キラさん」
「代表もアスランも仕事が忙しいですからね、そんなに会えないですもんね」
ラクスとキラの会話に釣られる形でシンとルナマリアも話し出す。
「そうだね。それに、こっちも色々とあるからね」
「そうですわね。でも、キラ? カガリさんも早く結婚したいらしいですわよ」
「ブフッ‼⁉」
この言葉にキラは口に含んでいた水を吹き出し、それを見たシン達は苦笑いをするのであった。
一方、カガリ達も同様に“白亜の不沈艦”と呼ばれた戦艦で、ラクス達と合流する為、航行していた。
「しかし、キラ達と逢うのも久々だな」
「そうだな。こっちも色々あるが、向こうも色々あるんだろう。まぁ、仕方が無いと言ったらそれっきりなんだがな……」
「そうだな………」
オーブ連合首長国オーブ代表であるカガリと同じくオーブ軍参謀長官であるアスランがオーブ宇宙軍第一艦隊旗艦であるアークエンジェルの一室で話をしていた。
「もう少しでキラ達と会えるな……」
「そうだな、もうじきだな……」
アスランとカガリが、しみじみと話す。
キラ達は、高速戦闘艦であり、FAITH隊所属アスカ隊専用艦エターナルに乗って、カガリ達の元に航行し、カガリ達もまた、宇宙軍第一艦隊旗艦アークエンジェルに乗ってキラ達の下へと向かうのであった。
しかし、この時はまだ誰も、自分達が大変な目に遭遇するとは誰も予想していなかった。
そして合流宙域でエターナルとアークエンジェルは横並びになり、搭乗口を繋げるとカガリとアスラン(主にカガリ)は急いでエターナルに移動する。
「キラ‼」
「カガリ⁉」
カガリがキラの名前を呼び、飛びつく。キラもキラで、飛びついて来たカガリに驚くが、無重力のお陰で難なくカガリをキャッチする。
「キラ、久しぶりだな」
「うん、アスラン。元気そうだね」
アスランはカガリの後ろから挨拶し、キラもアスランに返した。
「カガリさん、アスラン」
「アスラン、カガリさん」
キラの後を追掛けてきたラクス、シン、ルナマリアは共にカガリの後方に居たアスランに挨拶をする。その後、キラ達はエターナルのミーティングルームにて今後のことについてを話を行い、そのまま解散となると、カガリとアスランはアークエンジェルへと帰って行った。
「では行きましょうか、マリューさん」
エターナルのブリッジでモニター越しにてラクスはアークエンジェルの艦長であり、宇宙オーブ軍艦隊司令官であるマリュー・ラミアスと通信をしていた。
『判りました。では』
「バルトフェルド艦長、プラントまで行って下さい」
マリューはそう言うと、モニターは消え、ラクスは指揮官席から艦長席に座っているバルトフェルドにそう言った。
「判りました。エターナル発進する‼」
エターナルは、バルトフェルドの号令により速度を上げて行く。アークエンジェルもエターナルに続く形でプラントへと向かうのであった。
しかし、出航直後、アラートがアークエンジェルとエターナルのブリッジに鳴り響く。
「どうした‼」
「前方に未確認の電磁波を確認しました。距離7000‼」
「なに、なに⁉ どうしたって言うの‼」
「どうしたんですか⁉ キラさん、バルトフェルドさん、ラクス様‼」
バルトフェルドの声にメイリンは答えたと同時に、ブリッジの入口からキラの部下であるルナマリアとシンが入って来て尋ねた。
「判らん‼ メイリン、アークエンジェルと通信を繋げろ‼」
「は、はい‼」
バルトフェルドはメイリンにそう命じてアークエンジェルとの通信を繋げる。
『こちらアークエンジェル。バルトフェルド艦長、何があったんですか‼』
「それが判ればこちらとしては嬉しい限りだが、今回ばかしは俺にも判らん。ラミアス艦長はどうしますか?」
マリューは声を少し荒げながら言うが、一方のバルトフェルドは冷静にマリューに尋ねる。
『こちらには、アスハ代表がいます。なので、アスラン君とカガリさんを優先的にMSで脱出してもらいます』
「了解した。キラ、ラクスを連れて逃げろ。シン、ルナマリアはその護衛だ‼」
マリューはそう答え、バルトフェルドも同様にキラ達を見て指示を出していく。
「それじゃ、バルトフェルドさん達はどうされるんですか‼」
「大丈夫だ。何とかして脱出する。急げキラ‼」
「判りました。バルトフェルドさん、無事を願っています‼」
キラは声を荒げながら言うが、バルトフェルドはそれを無視してシン達にも命じた。そして、バルトフェルドにそう言うと、キラはラクスの手を引きながらブリッジを出て行く。その後をシン達も続いて行った。
「キラ、ラクス達を頼んだぞ」
ブリッジでバルトフェルドはそう呟いた。
時間を戻し、アークエンジェルでもアラートが鳴り響く。
「どうしたの⁉」
艦長席に座るマリューが通信席にすわるミリアリアに尋ねる。
「判りません、しかし、エターナルの前方に未確認の電磁波が発生しています」
ミリアリアはそう報告をする。
「何があった、ラミアス艦長‼」
「マリュー、どうした‼」
「どうかしましたかマリューさん‼」
アークエンジェルのブリッジの入口からカガリ、ムウ、アスランの順番に入りながら言う。
「解らないわ。でも、エターナルの前方で未確認の電磁波が発生したらしいの」
マリューは三人に簡潔に説明をする。それと同時に、ブリッジのモニターにエターナルの艦長であるアンドリュー・バルトフェルドが映った。
「こちらアークエンジェル。バルトフェルド艦長、何があったんですか‼」
『それが判ればこちらとしては嬉しい限りだが、今回ばかしは俺にも判らん。ラミアス艦長はどうしますか?』
マリューはバルトフェルドに対して少し声を荒げながら言うが、一方のバルトフェルドは至って冷静に尋ね返してくる。
「こちらには、アスハ代表がいます。なので、アスラン君とカガリさんを優先的にMSで脱出してもらいます」
マリューは冷静に判断して言った。
『了解した』
バルトフェルドがそう言うと、モニターは切れた。
「そう言う事だからアスラン君はカガリさんと共にアークエンジェルから脱出して下さい」
マリューはアスラン達を見ながら言った。
「それではアークエンジェルが‼」
カガリはなんとか残ろうと粘る。
「カガリ、君はオーブにいなくてはいけないんだ。だから行こう」
アスランはカガリを説得する。
「アスラン⁉」
カガリはアスランを見ながら言った。
「行くぞ、カガリ」
アスランは強行手段としてカガリの手を引きながら行く。すると、後ろからムウがカガリに言う。
「なら嬢ちゃん、アカツキに乗って行け」
「………判った」
ムウの言葉を聞いたカガリはその言葉に渋々、頷いてブリッジから出て行く。
「ボウズ、自分の彼女や姉ぐらい自分でちゃんと守らねぇといけないぞ」
ムウはアスラン達が出て行った扉をみながら呟いた。それを見ていたマリューは微笑みながらムウを見るのであった。。
時を戻し、エターナルの格納庫ではキラの愛機であるストライク・フリーダムが、出撃準備を整え待機していた。因みにだが、キラはパイロットスーツは着ず、そのままの格好でコックピットで操縦桿を握っており、ラクスは議長服のままキラの膝の上で座っていた。
「バルトフェルドさん‼」
『判った‼ メイリン』
キラはバルトフェルドに発進の準備が出来た事を報告すると、バルトフェルドはメイリンに通信を預ける。
『ZGMF-X20Aα ストライク・フリーダム発進、どうぞ‼』
「キラ・ヤマト。フリーダム行きます‼」
メイリンの合図で、キラは掛け声とともにカタパルトから出た。すると、目の前にはミーティアがドッキング態勢が整っており、いつでも装備できる状態であった。
キラは躊躇いもなくミーティアとストライクフリーダムをドッキングさせる。
『続いて、ZGMF-X42F デスティニー発進、どうぞ‼』
「シン・アスカ。デスティニー行きます‼」
シンもキラ達同様にパイロットスーツに身を包まずにコックピットに座り操縦桿を握っていた。
『続いて、ZGMF-X56F インパルス、発進どうぞ‼ お姉ちゃん気を付けてね』
「メイリンもね‼ ルナマリア・ホーク、インパルス出るわよ‼」
ルナマリアも同じく、パイロットスーツを着ずに操縦桿を握っていたのであった。
アークエンジェルでも、アスランの愛機のインフィニットジャスティスがカタパルトにて発進の準備をしていた。その後ろでは、ムウの愛機
「ラミアス艦長」
アスランはモニターでアークエンジェルのブリッジに繋ぎ、マリューの名前を呼んだ。
『ミリアリアさん』
『ZGMF-X19Aα インフィニット・ジャスティス発進、どうぞ‼』
「アスラン・ザラ、ジャスティス発進する‼」
ミリアリアの合図でアスランは愛機をカタパルトから発進させた。
『続いて、ORB-01S アカツキ発進、どうぞ!』
「カガリ・ユラ・アスハだ。アカツキ出るぞ‼」
カガリもミリアリアの合図でアカツキをカタパルトから発進させた。
アスランはエターナルの近くまで行くと、ミーティアがリフトオフされ、ドッキング態勢を整えていた。アスランも躊躇いも無くドッキングを行う。
「アスラン、行くよ」
キラはアスランに言った。
「ああ‼」
アスランはそう言うと、シン達に通信を繋げた。
「シンとルナマリアはキラのミーティアに取り付け、カガリは俺のミーティアに捕まれ‼」
『了解‼』
三人はそう言うと、各ポジションに着いた。
「「行くぞ‼」」
アスランとキラはフルスロットにした。しかし、キラ達は何かに引っ張られる形で電磁波の所に向かって行く。
『キラ、アスラン‼ どうした、……いが………はのとこ……向かっ』
キラ達はそこまでしか聞こえなかった。
そして、キラ達を飲み込んだ電磁波は消えた。
その後、ザフト軍とオーブ連合国が合同で大規模の捜索が行われるも、見つかる事は無かったのだった。だが、再会する日は近いのはこの時、誰も知らない。
機体設定について(セカンドシフト機体)
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設定通り
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劇場版基準
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そもそも、劇場版を見てないからわからない
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いっそのこと、新規で作ろう