新生IS<インフィニット・ストラトス>~英雄達集う~   作:武御雷参型

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はい、漸く書き上げられたので更新いたします。長らく更新をしていないで放置していて申し訳ありません。

どうしても、学黙のリメイク版を書いていると、ストーリーが頭の中でサクサクと出来上がってしまうのですぐに書き上げられるのですが………この作品は、自分が書いている作品の中で一番の困難な作品であると感じているモノなので、正直、頭を悩ませながら書いています………誰か‼ オラに時間を分けてくれ‼


第二十七話~呼び出しⅠ

翌日、IS学園に一通の通達が送られて来た。送り主は、国際IS委員会である。

“キラ・ヤマト、アスラン・ザラ、シン・アスカ、ルナマリア・ホーク、カガリ・ユラ・アスハ、ラクス・クラインの六名を国際IS委員会に出頭させろ”と言う内容であった。

 

「委員会はなぜヤマト達に出頭命令なぞ出すのだ………」

 

「解りません。ですが、これは正式な物ですから、拒否なんて出来ませんよ」

 

真耶の言葉に千冬は頷くだけであった。

 

「学園長からは?」

 

「はい、学園長ご自身も委員会にヤマト君達を出頭させるのはどうかとお考えのご様子ですが………」

 

「正式な物であるが為に、拒否権が使えないと言う事か………委員会は何を考えているのだ」

 

千冬は怒りの余り、拳を握る。

 

「織斑先生、随伴として我々も付いて行きましょうか?」

 

「そう……だな……真耶。明日の授業は自習にするぞ」

 

「解りました」

 

千冬の指示で真耶はタブレットを操作し、明日の自分達が請け負う授業は全て自習に変更させたのである。

 

「委員会が何を考えているのか、この目で確かめさせてもらうぞ」

 

千冬はそう言うと、キラ達を呼び出すのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「キラ・ヤマト以下五名、織斑先生の命で出頭しました」

 

『入れ』

 

寮長室の前でキラは自分達が来た事を告げると、中から千冬の入室許可が出たので寮長室へと足を踏み入れた。

 

「ヤマト、悪いが明日、我々と共に国際IS委員会に来てもらう。この命令は拒否権が施行出来ないぞ」

 

「丁度、僕達も委員会の事でお話がありましたので………」

 

キラの言葉に千冬の頭の上に?が浮かび上がる。

 

「それで、話とはなんだ?」

 

千冬が促すと、キラはアスラン達を一つ見ると、口を開いた。

 

「まず始めに、先日に乱入して来たIS並びに、国際IS委員会秘匿武装隊のメンバーについてです」

 

「………話せ」

 

千冬の言葉にキラは頷く。

 

「まず始めに乱入して来た機体は型式番号MBF-P03セカンドL ガンダムアストレイ・ブルーフレーム・セカンドLです」

 

「03? 他にも機体はあるのか?」

 

「はい。ガンダムアストレイは、オーブが保有する企業であるモルゲンレーテが自国のMS開発の試作機として四機が製造されました。01ゴールドフレーム。02レッドフレーム。03ブルーフレーム。04グリーンフレームです。コンセプトとしては、ゴールドフレームは連合軍が開発したストライカーを装備する事が出来ます。レッドフレームは、僕らコーディネイターでは無く、ナチュラルが操縦できる様に設計された機体になります。ブルーフレームは、オプション装備用のテスト機として開発されています。グリーンフレームに至っては、疑似人格搭載教育型コンピューターによる戦闘AIが内蔵されている機体となります。そして、本来は五機目が存在するのですが、僕もオーブにいた頃、未完成で破棄されたとしか聞いていません」

 

「そうか………それで今回、乱入した機体がブルーフレームと言う事か………」

 

「はい。それから、国際IS委員会の秘匿武装隊の機体ですが……僕達の知っている人物で間違いないと思います」

 

「なんだと? どう言う事だ」

 

千冬はキラの発言に驚いた様子であった。

 

「僕達を援護した機体。ZGMF-X666Sレジェンドと言います。以前に説明した機体と同じで………そして、パイロットも同じでした」

 

「………死んだ人間がこの世界に来ている。と言うのか?」

 

「そうとしか思えません」

 

千冬は顎に手を当て考え始めた。

 

「………お前達の他にもこの世界に来ている可能性があるのか………敵となったら………」

 

「その時は、戦います」

 

キラの瞳には、確かな気持ちが籠っていた。

 

「そうか………明日は私と山田先生が同行する予定となっている」

 

「よろしくお願いします」

 

千冬の言葉にキラ達は頭を下げるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。千冬と真耶、そしてキラ達は委員会から指定された場所へと向かっていた。委員会が指定した場所は学園の港である。

 

「着いたのは良いが………誰も来ていないではないか………」

 

千冬は指定された港に来たのは良いものの、誰も来ていない事に千冬は怒っていた。

 

「織斑先生。指定された時間までは、まだありますわ」

 

「だからと言って、早めに来ているものではないのか?」

 

「そうですが………と言っていましたら、来たようですわ」

 

「なに? ………なっ⁉ 航空母艦だと⁉ 委員会は軍備をしているのか‼」

 

「あの空母は⁉」

 

「タケミカズチだと⁉」

 

カガリが言ったように、オーブ軍が最新鋭の技術を使って建造した航空母艦、タケミカズチ級大型機動航空母艦であった。

タケミカズチはゆっくりとIS学園の港に入港すると、タラップが降ろされた。そして、そこから二人の男女が降りて来たのである。

 

「お久しぶりです。カガリ様‼」

 

「と…トダカ一佐⁉ 生きていたのか‼」

 

「いえ、私も気づいたらタケミカズチと共に海に投げ出されていました………キラ様もお久しぶりです」

 

「トダカ一佐こそ……生きていたのですね」

 

キラとカガリ、トダカは感動の再会を果たしたのであった。

 

「トダカ少佐、そこまでです。話が進みませんので………」

 

「これは失礼した、バジルール艦長」

 

トダカの後ろに控えていた女性が前へと現れた。

 

「バジルール副長⁉ あなたも生きていたのですか‼」

 

「久しいな、キラ・ヤマト。私も気づけばこの世界に飛ばされていた。積もる話は中でだ。このタケミカズチで国際IS委員会まで送らせてもらう」

 

ナタルはそう言うと敬礼をする。

 

「こちらこそ、よろしくお願いします‼」

 

キラも同じように返礼した。

 

「………様になっているな」

 

「今では僕はザフト軍の最高司令官の座にいますから」

 

「なっ⁉」

 

キラの言葉にナタルは驚くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからキラ達はタケミカズチに乗り込むと、各部屋に案内された。因みに、キラはラクスと同室。アスランはカガリと、シンはルナマリア、千冬は真耶と一緒の部屋となった。

その際、ナタルは今まで見せなかった笑みを浮かばせ「ほどほどにな」と言ってキラ達の顔を赤く染めさせたのは別の話である。

 

 

 

「まず初めに、こうして委員会からの出頭命令に従ってもらった事に感謝する」

 

タケミカズチのブリーフィングルームに集まったキラ達にナタルは頭を下げた。

 

「頭を上げてください、ナタル・バジルール艦長………それで、今回の出頭命令の意味を教えて下さるのですね?」

 

「……ああ。まずはこれを見てくれ」

 

ナタルはそう言うと、モニターに一枚の写真を映し出した。

 

「これって………」

 

「見て解るように、通常のISの三倍はあるものだ………ヤマト達…これを見て、どう思う?」

 

「「「「「凄く………大きいです………」」」」」

 

キラ達はネタに走った様子であった。

 

「とまぁ冗談はそこそこにして……この機体が紛争地域で使われている」

 

「ま、待ってくれ‼ それはどういうことだ‼」

 

声を荒げたのは千冬であった。

 

「織斑教諭、これは事実です。そして、この機体の名はデストロイ。型式番号GFAS-X1……ヤマト達は知っているな?」

 

「ええ……連合…特にロゴスが開発した巨大殺戮兵器ですね……ですが、なぜこの機体が?」

 

「判らん……だが、一つ考えられるとすれば………」

 

「…ロゴスに関係する者がこの世界に来ている……と言う事ですね?」

 

アスランの言葉にナタルは頷いた。

 

「でも、キラさん。俺達ならデストロイなんてイチコロですよね‼」

 

「シン、慢心していたらダメだよ? いつも言ってるじゃないか。勝てると思った時に負けるって」

 

「……すみません」

 

キラの窘める声にシンはすぐに謝った。

 

「……話を戻すぞ。委員会はこの件について重大な問題であると考えている。特にデストロイの存在は世界を壊滅に陥りさせることも可能だ。そこで、お前たちに来てもらおうと言う事になった。現在、国際IS委員会は急ピッチである艦を建造中だ」

 

「艦をですか? なぜです?」

 

委員会が建造している艦がなぜ必要で、どういう目的で運用するのか気になったので、キラはナタルに尋ねたのである。

 

「委員長は……これからの戦いは宇宙になるとお考えだ……確かに今の世界に配備されているISは競技用として作られている。だが、本来の目的は宇宙用……だが、奴らはただたんに宇宙用のISを作る訳が無い。であれば…必然として考えられるのは」

 

「宇宙用で戦闘に特化した機体の製造……と言う事ですね?」

 

キラの言葉にナタルは頷いた。

 

「だが、なぜ奴らは宇宙用で戦闘に特化した機体を作ろうとしているのだ? それこそ、地上で配備して攻めた方が効率が良い筈なのに………」

 

「シン、よく考えてみて? 今の世界に僕たちと同様の機体が現れた時、対処できない訳では無い……だけど、それが宇宙用となれば話は別だよ」

 

「………そう言う事か‼」

 

キラの言葉でシンは納得したのである。

 

「……ヤマト、すまないが我々にも解る様に説明をしてもらいたい」

 

C.E組には理解する事が出来る話でも、千冬たちこの世界の住人からしてみればさっぱりな話なのである。

 

「判りました。まず初めに、僕たちの機体は宇宙での活動が出来ます。それは以前にお話をしたと思います」

 

キラの言葉に千冬と真耶は頷く。

 

「では、これまで学園に攻め込んで来た機体は?」

 

「……そう言う事か」

 

キラの言葉に千冬は漸く理解するが、真耶はまだいまいち理解出来ていない様子であった。

 

「山田先生、よく聞いてください。ヤマト達の機体と同様の機体は全て、宇宙で活動することが出来る機体なのです。ここまでは判りますよね?」

 

千冬の言葉に真耶は頷く。

 

 

「では、ここからが本題です。彼らの機体と同様の機体が地上に現れたら、対処は可能ですが、宇宙用となれば今の世界の技術では到底不可能な性能なのです」

 

「………それって、まずいじゃないですか‼」

 

「そう言う事です。だから、委員会は急ピッチで艦を建造しているのです。そうこうしているうちに、委員会の本部が置かれている硫黄島に到着しました」

 

タケミカズチから見える景色が、一遍した。

 

「これが………」

 

「国際IS委員会の本部が置かれている………」

 

「硫黄島……ですか………」

 

第二次世界大戦後、放棄されていた硫黄島であるが、ISの登場後、本土に委員会の本部を置く訳にも往かなかった政府は、荒れ地となっていた硫黄島に目を付け、一部をそのままにして世界機関である国際IS委員会の本部を硫黄島に建造したのである。

硫黄島の港には各国家のイージス艦や空母などが停泊されていた。

 

『艦長、すぐにブリッジに戻ってきてください』

 

「呼ばれたので私はこれで」

 

艦内放送でナタルは呼び戻され、残されたのはトダカとキラ達、千冬たちであった。




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機体設定について(セカンドシフト機体)

  • 設定通り
  • 劇場版基準
  • そもそも、劇場版を見てないからわからない
  • いっそのこと、新規で作ろう

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