新生IS<インフィニット・ストラトス>~英雄達集う~ 作:武御雷参型
すみません。嘘です。結構辛いです。
だって、DESTINYを見直しているのですが……今回の見直していると涙が止まりませんでした。そう言う風に模写が出来ればと思いますが………
アンケートを自分の活動報告に乗せさせて頂いています。
皆様のご協力をお願い致します。
モニターにはキラの駆るストライク・フリーダムが映し出され、腰部にマウントされたビームサーベルを使ってデスティニーに攻撃をしている様子であった。その後方には一機のMSが停空していたのであった。
「後方にいる機体は……ジャスティスか?」
「ええ。ZGMF-X19A インフィニット・ジャスティス。先代のジャスティスの後継機です」
「だが、誰が搭乗しているのだ? ジャスティスはザラの機体なのでは?」
「ええ、確かにアスランの為に持ってきました。そして、それに乗っていたのは………」
「わたくしですわ」
『え?』
キラの言葉を引き継いだのはラクスであった。それに驚くのはキラ、アスラン、ラクス、カガリ以外の者達であった。
「ですが、ラクス様はMSの訓練をしていませんよね?」
「ええ、そうですわ。わたくしはアスランに新たな剣を渡す為だけにキラと一緒に行きましたわ」
ラクスの言葉と共にモニターでは、アークエンジェルに着艦し格納庫に収容されたジャスティスが映し出される。
「俺は……俺はザフトが、いや、議長がしようとしている事を止めたかった。その為には剣が必要と感じていました。そして、俺の目の前に剣が示された。だが、俺は迷ってしまった」
アクティブモードになっているジャスティスの前には、アスランとアスランに肩を貸しているメイリン、そしてラクスが映し出される。
すると、アカツキ同様に音声が流れだす。
『君も俺を唯の戦士として、そう言いたいのか?』
『それを決めるのも、あなたですわ。怖いのは閉ざされてしまう事。こうなのだ、ここまでだと…終えてしまう事です。傷付いたあなたにこれは残酷でしょう……でも、キラは“でも、何かをしたい時に何も出来なかったら、それが一番辛くない?”と言いましたわ』
『キラ………』
『力は、ただ力です。そして、あなたは確かに戦士なのかも知れませんが、アスランでしょ? きっと、そう言う事なのです』
モニターでは、ジャスティスがアークエンジェルから出撃す様子を移し出したのであった。
「俺はこれまでの事を思い出していました。キラ達に言った言葉。議長から言われた言葉。そして、俺は剣を取りました」
「そうか……だが、それで終わりでは無かったのだろ?」
「ええ。ザフトはジブリールの身柄を拘束する為、攻撃を続けました」
アスランが説明すると、モニターではデスティニーとジャスティスが戦闘している所を映し出した。
だが、それはすぐに終わってしまう。デスティニーとジャスティスが交差する瞬間、インフィニット・ジャスティスのビームサーベルがデスティニーの腕を切り落としたのである。
「これにより、シンと俺との戦いは一時終了する事になりました。そして………」
アスランがそう言うとモニターには、山の一部の偽装シャッターが開き一機のシャトルが打ち上げられる。
「あのシャトルは?」
「あのシャトルにはジブリールが搭乗していました。そして、オーブ軍。ザフト軍はこのシャトルの撃墜しようとしました。ですが、ジブリールは宇宙へと逃げ出しました。それにより、ザフトも撤退する事を決めたのです」
「オーブ代表として戻った私は声明を出した。オーブに侵攻したザフトに向けて」
アスランの言葉を引き継いだのはカガリであった。そして、カガリが説明をしているとモニターから音声が流れだした。
『オーブ連合首長国、代表首長。カガリ・ユラ・アスハです。今日、私は全世界のメディアを通じ先日、ロード・ジブリールの身柄引き渡し要求と共に我が国に侵攻したプラント最高評議会議長、ギルバート・デュランダル氏にメッセージを送りたいと思います』
「私はギルバート議長に対して意志を示すためにこのメッセージを送りました。
『過日、様々な情報と共に我々に送られたロゴスに関するデュランダル議長のメッセージは、確かに衝撃的な物でした。“ロゴス”を討つ。そして、戦争の無い世界に……と言う議長の言葉は、今の混迷の世界で、政治に携わる者としても、また、生きる一個人としても、確かに魅力を感じざるを得ません。ですが、それが―――』
「何が起きたのだ?」
カガリの声明中にノイズが入る。千冬はモニターの故障かと思ったが、それは違った。
「ザフトが介入したのです」
キラが説明すると、ノイズが晴れラクスが映し出された。
『わたくしはラクス・クラインです』
「どう言う事だ……クラインはオーブにいる筈………そうか、先程説明してくれた影武者か」
「そうです。議長の思惑で生み出された、ラクスの影武者であるミーアです」
『過日、行なわれたオーブでの戦闘を、もう皆さんもご存じの事でしょう。“プラント”とも親しい関係にあったかの国が、なぜジブリール氏を庇うなどと言う選択をしたのかは、今以って理解する事は出来ません。“ブルーコスモス”の盟主―――“プラント”に核を放つ事も、巨大破壊兵器で街を焼く事も、子供たちをただ、戦いの道具とする事も厭わぬ人間を、なぜオーブは戦ってまで守るのでしょうか? オーブに守られた彼を、わたくし達はまた、捕らえる事が出来ませんでした……ですが‼ “ロゴス”は別です。あれは、有っては成らないモノ。この人の世に不要で、邪悪なモノです。わたくし達は、それを――――』
再度、モニターにノイズが走る。そして、ノイズが晴れるとそこには本物のラクスが映し出される。
『その方に惑わされないで下さい。わたくしは、ラクス・クラインです』
「この表明に世界の全ての人々が驚きました。ラクスが二人。それも、侵攻する側と侵攻された側に一人づつ。そして、議長も驚いたでしょう。宇宙にいると思っていたラクスがオーブにいる事に。それを狙って僕はオーブに彼女を連れて来たのです」
キラが説明すると、モニターではミーアの写る画面が消された。
「そして、この後ですが………プラントが撃たれました」
ラクスが説明すると、月の裏側から放たれたレーザーは、廃棄コロニーを伝って屈曲し、コーディネイターが持つ技術の粋を集めて建造された宇宙植民地“プラント”を張った糸でゼリーを斬るがの如く、プラントを斬り裂いた。だがそれだけでは終わらなかった。斬り裂かれたプラントは遠心力で他のプラントに衝突し被害を拡大させたのである。
「この攻撃は何だ……ビームが曲がる等………」
千冬は戦慄した。もはや、人がやる域を超えていると………そして、真耶はプラントが壊されて行く様子に目を向けられず、目を逸らしていた。
「この攻撃は、軌道間全方位戦略砲と呼ばれる地球連合軍の戦略兵器システムで“レクイエム”と呼ばれています」
「レクイエム……鎮魂歌か………皮肉な物だな」
アスランの言葉に千冬は吐き捨てる様に言う。
「レクイエムの最大の特徴は、廃棄コロニーを使いどこへでも撃つ事が可能となっています」
「まさか、地球へ撃つ事も可能と言う事か‼」
「………はい。そして、議長はザフト全軍を使いレクイエムを破壊を命じました」
アスランが説明すると、モニターの映像が再生される。ミネルバがレクエムへと向かっていた。そして、月基地からもMAを始めMSが出撃される。その中には戦略大量破壊兵器“デストロイ”の姿も見受けられていた。だが、出撃しても間も無く、デストロイはシンの駆るデスティニーとレイが駆るレジェンドによって沈黙されてしまう。
そして、ルナマリアが駆るブラストインパルスがレクイエムのコントロール・ルームに向けてブラストインパルスの特徴であるケルベロス高エネルギー長射程ビーム砲を放ち、レクイエムを撃たせなくさせたのである。
「これにより、レクイエムは沈黙しました。しかし、ロゴス幹部であるジブリールは、ダイダロス基地を放棄し単独で逃げようとしました。ですが、既にそこにはレイが乗るレジェンドが待ち受けていました。これにより、ジブリールが乗る戦艦、ガーディ・ルーは撃沈され、レクイエム攻防戦は終わりに思えました」
「どう言う事だ? ロゴス幹部が討たれたのだ。それで、全てが終わりでは無かったのか?」
千冬はこれで終わりだと思っていた。だが、それは違っていたのだ。
「いえ、違います。議長はレクイエムを修復させました。しかし、それには幾時の時間を有する事となりました。俺達は正式にオーブ軍第二宇宙艦隊所属として、宇宙へと上がり議長を止めようとしました」
モニターにはオーブから出撃するアークエンジェルが映し出され、月面都市“コペルニクス”に入港していた。
「わたくし達は情報を収集する為、街へと出ました。その時に、わたくし達に情報を提供してくださる方が現れました。わたくしはキラとアスラン、そしてメイリンさんをお連れし、コペルニクス内部にある野外劇場に向かいました」
ラクスが説明しているとモニターの映像が動き出し、古代ローマを模した野外劇場が映し出され、観客席に一人の女性が映し出された。
「彼女は……クラインさんの影武者の……」
「ミーア。ミーア・キャンベルです。彼女が俺達を呼び出したのです。罠だと言う事を知りながらも………」
「貴様らは‼ クラインがどう言う存在なのかと言う事を判った上で、それに乗ったのか‼」
アスランの説明に千冬は怒声を挙げる。だが、ラクスは静かに、そして凛とした声で千冬に説明した。
「わたくしが行くと言いましたわ。織斑先生。そして、わたくし達はミーアさんとお会いしました」
ラクスが説明すると、モニターにはミーアが徐に立ち上がり、野外劇場の舞台に向かった。舞台の柱にいたのはアスランだったからである。ミーアはアスランが生きている事に驚き近づこうとした。だが、アスランは手に持っていた銃をミーアに向けた。そして、ミーアに向けて話していると、柱からキラとメイリンが銃を構えながら出て来る。そして、ピンクのフードに身を包むラクスが現れる。
ラクスは微笑みながらミーアに近づくが、本物のラクスを見てミーアは恐れてしまい、下がってしまっていた。だが、ミーアはラクス達に向けて叫んでいた。そして、ミーアは徐に銃を取り出しラクスを撃とうとした。だが、アスランは銃の引き金を引き、ミーアの持つ銃を撃ちミーアの手から離させた。
ラクスはミーアに向けて話していると、ミーアはその場に崩れ落ちた。すると、キラの機械ペットであるトリィが現れた。アスランは何かに気付き、ラクスを抱えて飛ぶと、ラクスがいた所に銃弾が撃ち込まれた。
「ミーアさんを囮としてわたくしを殺そうとしてきました。ですが、アスランの咄嗟の判断でわたくしは無事でしたわ」
ラクスが説明すると、野外劇場の至る所から黒服に身を包む男とミーアの秘書を務めていたサラが現れた。その手にはアサルトライフルやサブマシンガンを持って………
アスランはラクスをキラに託すと、ミーアを連れて野外劇場の柱に隠れる。しかし、男達やサラの銃弾は柱へ当たり跳弾する。アスランは痺れを切らし表へと出た。そして、観客席の端へと移ると、席を盾に敵を撃って行く。
ミーアは柱の裏で銃声に怯えていた。だが、ラクスは四つん這いの状態でミーアに近づき、静かに微笑む。
アスランを撃とうとしていたサラであったが、アスランの銃弾により左肩と銃を撃たれ、銃を離してしまいその場を後にした。
そして、キラ達に向けて一人の男が手榴弾を投げたが、キラは気付き四人と一緒に爆発から逃れたのである。そして、アスランは観客席から出て走りながら銃を撃って行き、男達を葬って逝った。
すると、サラが手榴弾を持ってキラ達に投げつけたが、キラとメイリンの銃弾によって自身へと戻され、爆発に巻き込まれたのであった。
アスランが残りの男を殺したのと同時に、ネオが乗るアカツキが野外劇場に降り立った。
「わたくし達はこれで安心しました。しかし………」
ラクスは悲痛な表情で言葉を止めた。
モニターにはアカツキの手に乗ろうとしたラクスとミーア。しかし、サラは生きていた。渾身の力を振り絞って銃を手に取りラクスを撃とうとした。だが、ミーアはそれに気付き、ラクスの盾になってサラの銃弾を受けたのである。そして、キラとアスランは銃を構えアスランが引き金を引きサラを完全に事切れさせたのである。
すると、音声が流れだしたのである。
『ミーアさん‼』
『あ……たし……あたしの歌…………命………どうか………忘れないで……』
ミーアは虫の息でラクスに伝えようとしてハンドバックから何かを取り出した。それは写真であった。まだ、ラクスの影武者としてでは無く、一人のミーア・キャンベルとしての姿を写した写真であった。
ラクスはそれを手に取った。
『明るい……優しい笑顔ですわ。これがあなた?』
ラクスの質問にミーアは頷いた。
『ミーア‼』
アスランはミーアの顔を覗き込んだ。ミーアもアスランの顔を見つめる。
『もっと……ちゃんと………お会い……したかった……みんな………』
ミーアの命は残り僅かであった。
『すぐにアークエンジェルに‼ ムウさん‼』
キラはアカツキに乗るネオに言うが、既に遅かった。
『ごめ……なさ………』
小さな囁きの謝罪はその場にいた全員の耳に残った。そして、ミーアは目を閉じ、二度と目を開ける事は無かったのであった。
『ミーアさん‼』
『ミーア‼』
ミーアの亡骸を抱いたラクスとアスランは必死にミーアの名前を呼ぶ。だが、ミーアの目は開かなかった。
『クッソォォォ‼』
アスランは拳を握って、石畳を殴るのであった。
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