新生IS<インフィニット・ストラトス>~英雄達集う~   作:武御雷参型

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あんまり変わってないですね~。どうしてかな?


第七話~決闘、そして襲撃

時は過ぎ去り、早くも一週間が経った。一夏は幼馴染である篠ノ之箒による剣道だけ(・・)の練習、キラ達は誰にも見られない様に千冬監修の下、第一アリーナでISの練習を行っていた。

 

 

そして、クラス代表決定戦の日が来る。

 

第一アリーナピットにはキラ、アスラン、シン、カガリ、ラクス、ルナマリア、一夏、箒の八人が居た。千冬と真耶が居ない理由は一夏のISを待つ為である。

 

「なぁ、箒」

 

一夏は隣に居る箒に声を掛ける。

 

「なんだ?」

 

箒は無愛想に答える。

 

「気の所為だと思うn「気の所為だ」まだ、最後まで言って無いじゃないか‼」

 

一夏が言おうとしたことに途中に遮る箒に一夏は突っ込みを入れる。

 

「一夏、そんなにソワソワしていても何もならないよ?」

 

キラが一夏にそう声を掛ける。

 

「でもよ、まだ俺の機体が来ていないんだぞ? これがソワソワしない方が可笑しくないか?」

 

一夏はキラに対して噛み付く。

 

「そうかも知れないが、今は待つことしか出来ない。それなら待っとけば良い」

 

アスランが一夏に辛辣に言う。

 

「そうだぞ一夏。それに織斑先生や山田先生が持って来て貰うまで待っとけ」

 

シンもアスランの後にそう言った。

 

「そうですわよ、一夏さん」

 

ラクスもキラ達の言葉に賛同する。

 

その時、奥から真耶が走ってくる。

 

「お、織斑君、織斑君、織斑君‼」

 

真耶はそう言うと、一夏の前で急停止する。

 

「山田先生落ち着いて下さい。はい、深呼吸」

 

一夏がそう言うと、麻耶は深呼吸する。

 

「はいっ、そこでとめて」

 

一夏がそう言うと真耶は素直に呼吸を止める。

 

「プハァ~……まだですか、織斑君?」

 

山田先生は弄られやすいキャラなのか、判らないが一夏に弄られた。

 

「目上の人には敬意を示せ」

 

すると、後ろから千冬が一夏に鉄拳を落とす。

 

「すみません、タイミングを逃しました」

 

一夏は真耶にそうやって謝る。

 

 

「まぁ、いい。織斑、来たぞ。貴様の専用機が」

 

千冬がそう言うと、ピットの搬入口から一機のISが現れる。

 

「一夏、早くしないとオルコットさんに怒られるよ?」

 

キラが一夏にそう言う。

 

「そうだぞ、一夏。これでは紳士が泣けるぞ」

 

アスランも続いて言う。

 

「早く装着しろ」

 

シンまでもが催促した。

 

「織斑早くしろ。このアリーナを使用できる時間は限られているからな。ぶっつけ本番で物にしろ」

 

千冬が一夏にそう言う。

 

「これぐらいの障害、乗り越えて見せるのが男子たる物だ、一夏」

 

最後に箒が一夏に向けて激励する。

 

「えっ?」

 

一夏は皆が何を言っているのか判らないのか、おかしな返事で答えてしまった。

 

「「「「「早くっ‼」」」」」

 

最終的にはキラ達にハモられて言われる始末。そして、一夏は自分の前にあるISにそっと触れる。そうすると、一夏の頭の中にこのIS白式(びゃくしき)が何の為に在るのかが判り、機体に搭乗する。

 

「そうだ、背中を預ける様に座る感じでいい。後はシステムが最適化してくれるからな」

 

千冬は一夏にそう言ってアドバイスを出していく。

そうしている内に、白式の装甲が一夏に合わせて閉じて行く。

 

「ISのハイパーセンサーは問題なく起動しているな。一夏、気分は大丈夫か?」

 

千冬はこの時だけ弟に対して優しい口調で話す。

 

「大丈夫、行けるよ。千冬姉」

 

一夏もそう言って、一時の姉弟の関係に戻る。

 

「箒」

 

すると、一夏は箒の方に向き名前を呼んだ。

 

「な、なんだ?」

 

箒は急に一夏に呼ばれたので少し焦るが、何事もなかったかのように返事をする。

 

「行って来る」

 

一夏は短いが、気合の入った言葉を言う。

 

「そうか………なら勝って来い‼」

 

箒もそう言う。

 

「もし、どちらかが勝てば僕達の誰かと試合するんだね? 一夏、勝って戦おうね?」

 

キラは一夏にそう言って送った。

 

「まぁ、悔いの無い様に頑張れ」

 

アスランもそう言って送り出す。

 

「勝って来いよな」

 

シンもそう言う。

 

「ああ。なら、行って来るっ‼」

 

一夏がそう言うと白式は射出されていった。

 

 

 

 

 

所変わり、とある場所に二人の男性が大型のモニターを見ながら話をしていた。

 

「しかし、本当にこの世界は面白いですねぇ~」

 

金髪の男性は銀髪の男性にそう言った。

 

「確かにそうですね。前の世界だったら此処まで苦労なんてしませんでしたが」

 

銀髪の男性はそう言った。

 

「では、手筈通りにIS学園にダガーLとウィンダムを。そして、例の機体の試作機を三機を送るとしましょうか」

 

金髪の男性はそう言うと、電話を掛け始めた。

 

「僕です。手筈道理にダガー十機にウィンダムも十機、そして例の機体三機をIS学園に送ってください。勿論、白い機体と蒼い機体の部品を回収して来て下さいね?」

 

そう言うと、男性は受話器を置いた。

 

「さて、これかの世界でまた『死の商人』として君臨しましょうか、ロード・ジブリール?」

 

「それもまた一興、これから、よろしくお願いしますね。ムルタ・アズラエル」

 

そう言うと、二人はワイングラスを当てて飲んだ。

 

 

 

 

 

 

一方、IS学園では一夏とセシリアとの対決に終わりが見えてきた。

 

「二七分。これまで戦ってきましたが此処まで粘られるのは初めてかもしれませんわ。褒めて差し上げますわ」

 

「そりゃどうも………」

 

セシリアは一夏に賞賛の言葉を言うが、対して一夏は興味が無いかのように返事をする。

 

「そう言わなくとも、喜ばしいことではありませんか? まぁ、良いですわ。これで閉幕(フィナーレ)にしましょう」

 

セシリアはそう言うと、右手を横に翳した。すると、セシリアの機体の周りに浮遊していたピット二機が一夏に向かって直線機動で攻撃をしに行く。

 

「くっ…‼」

 

一夏は自分の専用機、白式をジグザグに動かして攻撃を避けて行った。

 

「そんな機動ではわたくしの攻撃を止めることは出来ませんことよ。そして、右足を頂きますわ」

 

セシリアはそう言うと、自身が持つ武装、スターライトmk-Ⅲスナイパーライフルで攻撃を行う。

 

「ゼラァァァッ‼」

 

一夏はそう叫びながら、セシリアに突撃しスナイパーライフルと衝突すことにより銃口をそらして、自身のダメージを減少させた。

 

「⁉ なんて攻撃をしますの………ッ‼」

 

「オラァァッ‼」

 

セシリアは一夏の攻撃に対して文句を言おうとしたが、刀を上段で振り下ろそうとしていた一夏に気付きその攻撃から退避した。

 

「オルコット、お前のピットはお前の指示が無いことには動くことすら侭にならない、それに―――――お前が攻撃している時にはピットによる攻撃が出来ない。また反対にピットが攻撃するときはお前は攻撃が出来ない。そうじゃないのか、セシリア・オルコット」

 

一夏はこれまでの戦いでセシリアの弱点に気付き、そのことをセシリアに突き付けた。

 

「⁉………」

 

セシリアはそのことに対して右目尻がピクリと動いた。

 

 

 

一方、管制室では真耶と千冬、箒、キラ、アスラン、シン、ルナマリア、カガリ、ラクスの九人が居た。

 

「凄いですねぇ、織斑君」

 

真耶は一夏を賞賛するように言う。

 

「あのバカは浮かれているようだ………」

 

しかし、千冬は反対に厳しい言葉で返す。

 

「どういう意味ですか? 織斑先生」

 

キラは千冬が言うことに尋ねた。

 

「さっきから、あのバカは右手を握ったり開いたりと繰り返しているだろ? あれは簡単なミスをすることが多い」

 

千冬はキラの質問に対してそう答える。

 

「ほう、やっぱり判るんですね?」

 

アスランが少しにやつきながら千冬にそう言うと、千冬はハッとした感じになりながら「ま、まぁ、私の弟だからな…」と言った。

 

「あー、照れてるんですね?」

 

シンがそう言って千冬を鹹かった。

 

「…………」

 

その瞬間、千冬は無言でシンの頭をアイアンクローで握り始めた。

 

「痛いっ、織斑先生、本当に痛いので止めて下さいっ⁉」

 

シンは即効、千冬を鹹かったことに謝罪するが握る力は緩まなかった。

 

「私は、鹹かわれることが嫌いだ。判ったなアスカ?」

 

ドスの利いた声でシンにそう忠告した。

 

「は、はいっ⁉ 済みませんでしたっ‼」

 

シンがそう言うと、アイアンクローの力が緩まり頭から離された。その時、シンの頭からは蒸気が噴出していた。

しかし、その横では箒が祈るような形で一夏のことを思っていた。

 

 

 

 

その頃、アズラエルとジブリールの拠点としている島からダガー十機、ウィンダム十機、そしてダガーやウィンダムとは違いツインアイの機体三機が飛び立って行った。

これらのダガーやウィンダムは、”無人機”である。

しかし、無人機の開発に至ってはどこの国家も未だ成功には至っていない。

だが、なぜアズラエルとジブリールは開発に成功しているのか。

それは人が乗る代わりとして人の脳が搭載するという非人道的な行為が行なわれており、拠点である島から出される信号で行動しているからである。

それ以外については只の鉄屑と同じである。

一方で試作の三機については無人機と違い、人が乗っている。

だが、三機に乗っている人間は通常では無く、それぞれの目の下に真っ黒なクマが出ている薬物中毒者特有の顔つきであった。

その三人にはある命令が下った。

 

それは“IS学園に所属する織斑一夏の誘拐並びにその他の専用機の奪取”である。

 

もしこの内一つでも成功ならば、薬物を多く貰え快楽になれるという誓約で成り立っていた。

そのことで頭の中は一杯の搭乗者は、他のことなど興味関心が無い状態にまで薬物の虜となっていた。

こうして、織斑一夏の誘拐並びに専用機の奪取が行われようとしていた。

 

 

 

所戻って、IS学園では一夏がセシリアに突撃をしていた。

 

「掛かりましたわね?」

 

「へっ?」

 

セシリアはしてやったりと言った感じで言って、一夏は変な声で返事をしてしまった。

その瞬間、セシリアの専用機、ブルー・ティアーズのサイドスカートが競り上がりミサイルが顔を覗かしていた。

 

「生憎、ブルー・ティアーズは六機ありましてよっ‼」

 

セシリアがそう言うと、ミサイルが発射され一夏に着弾した。

 

 

「一夏っ⁉」

 

箒はその瞬間を見てそう叫んだ。自分が恋焦がれている男性がやられたら叫ぶのは仕方が無いことであろう。

山田先生も悲痛な表情でモニターを見つめる。しかし、キラ、シン、アスラン、千冬は違った。

 

「機体に救われたな………」

 

「漸くだな」

 

「タイミングを計ったかのような形だね、一夏」

 

「全くです」

 

上から千冬、アスラン、キラ、シンがそう言った。

そして、モニターで着弾後の煙が晴れるとそこには一夏と真の専用機が姿を現した。

 

 

 

 

一夏に前には文字が浮かび上がっていた。

 

(フォーマットとフィッティングが終了しました。確認ボタンを押してください)

 

一夏はそれを怪訝に思いながら確認ボタンを押すとこれまでの量とは違い膨大な量のデータが頭の中に入ってくる。一夏は少し気持ち悪くなったが、それも一瞬であった。そして、機体が金色に輝き、それが晴れるとそこには真の姿で纏った一夏が現れた。

 

「あ、貴方⁉ 今まで初期設定で戦っていたのですかっ‼」

 

セシリアはそのことに驚愕しながらそう叫んだ。

 

「これで、この機体は俺の物になったことって事か………(武装展開)」

 

一夏はそう呟くと武装を展開する。そこには一振りの刀が現れる。しかもその刀に見覚えがあった。

 

「これって、雪片じゃないか。どうしてこれが………」

 

一夏がそう言うと、目の前に武装の名前が表示される。

 

「雪片弐型………雪片の後継型ってことか」

 

一夏はそう言うと武装を確かめるかのように握った。

 

「俺は、最高の姉さんを持ったよ」

 

一夏はそう呟いた。

 

「貴方、何を仰っていますの⁉」

 

セシリアに呟きが聞こえた様だが、一夏は気にしなかった。

 

「俺は、これから自分の家族ぐらいは護って見せるさ」

 

一夏は決意を決め様に呟く。

 

「だから、貴方は何を仰っていますの⁉」

 

セシリアは自分が無視されていることに腹が立ち同じ質問を繰り返した。

 

「その前に千冬姉の名前を汚さないようにしないとな………」

 

「だから、貴方は何をって………もう面倒ですわっ‼」

 

セシリアがそう言うと、まだ残っているピットで一夏を攻撃しようとする。

しかし、一夏はその攻撃が見えるのか、簡単に避けていく。

 

「おおおっ‼」

 

一夏は叫びながらセシリアに攻撃を行おうとした。

 

(ビィィィィィッ‼ 勝者、セシリア・オルコット)

 

その瞬間、対戦終了の合図とともに勝者の名前を告げられる。

しかし、勝ったのは一夏では無くセシリアであった。二人とも何が起きたのか判断が付かなかった。

 

 

 

ズカァァァァァンッ‼

 

 

 

その瞬間、アリーナ上空から大きな爆発が起きた。

 

「何が起きたっ‼」

 

「何なんですのっ⁉」

 

二人とも驚きながら上空を見上げる。そこには全身装甲型のIS二十三機が進入してきていた。

 

 

 

 

 

一方、管制室に居た六人はこの光景を見ていた。

 

「「あの機体はっ⁉」」

 

キラとアスランは驚きながら言った。

 

「二人とも、あの機体の事を知っているのか?」

 

千冬はキラとアスランに質問をした。

 

「織斑先生、直ぐに二人を退避させてくださいっ‼」

 

キラは千冬に怒鳴りながら言った。

 

「どういうことか説明しろ‼ 訳がわからん」

 

千冬はキラの言ってることに説明を求めた。

 

「織斑先生、あの機体は一夏達には対処仕切れません。自分達が出ます。その許可を」

 

アスランは”説明している暇は無い”という感じに織斑先生にそう言う。

 

「それはd「そんな悠長なことを言っている場合ではありません。此処はキラ達に任せてください」それはどういう意味だ? クライン」

 

千冬の言葉を遮るようにラクスが話し出す。

 

「簡単です。あの機体は通常の攻撃では利きませんから」

 

ラクスは簡潔に千冬にそう言う。

 

「では、ザラとヤマトは簡単にこのことに対処出来ると言うのだな? クライン」

 

「はい。それに一夏さん達のエネルギーも残り少ないのではないのでしょうか?」

 

ラクスは千冬に対してそう言う。

 

「良いだろう。その代わり、ちゃんとこのことの説明をさせて貰うからな? ザラ、ヤマト両名はこの件についての全権を与える。直ぐに対処しろ」

 

「「了解」」

 

二人はそれぞれ所属している軍の敬礼で返事をし、管制室から出て行くのであった。




誤字脱字、感想、指摘、質問等ありましたらお願いします‼

修正を行いました。

機体設定について(セカンドシフト機体)

  • 設定通り
  • 劇場版基準
  • そもそも、劇場版を見てないからわからない
  • いっそのこと、新規で作ろう

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