ハリー・ポッターと魔法の本   作:Syuka

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第19話 「1年目の終わり」

 はたしてクィレルは、アルテシアのことに気づいてるのか。そもそも、アルテシアはどこにいるのか。それは、ハリーにも分からない。

 

「ここへ来い、ハリー・ポッター。鏡を見るのだ。何が見えるかを言え」

 

 それは、ハリーも望むところ。言うとおりにするようでしゃくだが、クィレルの方へと歩いていく。なにも正直に教えてやる必要などない。鏡に何が見えても、嘘を言えばいいのだ。クィレルのすぐ後ろに回り、鏡をみる。そこに見えたのは。

 

「何が見える?」

「僕がダンブルドアと握手をしているのが見える。グリフィンドールが寮杯を獲得したんだ」

 

 もちろん、作り話だ。見えたのは、そんなものではない。そこに見えたのは、アルテシア。そのアルテシアをやさしく抱きよせると、彼女がいつも提げている巾着袋に、手に持った真っ赤な石を入れたのだ。これはつまり、賢者の石を手に入れたということではないのか。どこにいるのかわからないが、賢者の石はいま、アルテシアが持っている。というか、持たせたんだ。

 ならば、逃げ出せばいい。ここからアルテシアを逃がせば、賢者の石は守られるのだ。

 

「こいつは嘘をついている……嘘をついているぞ……わしが話す……」

「ご主人さま、あなたさまはまだ十分に力がついていません!」

「このためになら……使う力がある……」

 

 その瞬間、ハリーは、金縛りにでもあったかのように動けなくなってしまう。そのハリーのまえで、クィレルがターバンをとく。そこから現れたのは、蝋のように白い顔と血走った目の、恐ろしい顔だった。

 

「ハリー・ポッター…」

 

 その顔が、言った。ハリーは逃げ出したくなったが、足が動かない。アルテシアは、どうしているんだろう。すぐに逃げだすように言わなければならないのに、居場所がわからない。

 

「命の水さえあれば、わしは自身の体を創造することができるのだ……魔法書があれば、昔のような魔力へと回復させることができるのだ。さあ、言え。あの娘はどこだ。あの娘が、両方持っているのだ。教えろ、さもないと死ぬぞ」

「イヤだ。僕は死んだっていい。誰がおまえなんかに、アルテシアのことを教えたりするもんか」

「ほう、娘の名は、アルテシアか。待て。その名は…… まさか、まさかクリミアーナ家の娘ではあるまいな」

 

 そのとき、突然足の感覚が戻った。動けるようになった。ハリーはよろめきつつも後ずさりし、その顔と距離をとる。

 

「なぜだ。なぜ、知ってる。おまえなんかが、なぜアルテシアのことを」

「おれさまの勝ちだな、ハリー・ポッター…… おまえの、母親。おまえを守ろうとし、おれさまに呪いをはね返すだと。くくくっ、愚かしいマネをしてくれたものだ。だが、お返しはたっぷりとしてやる。覚えておけ。わしは必ず復活する。捕まえろ!」

 

 その顔が、すなわちヴォルデモートが叫んだ。次の瞬間。クィレルの手が、ハリーの手首をつかむ。と同時に、針で刺すような鋭い痛みが額の傷跡をつらぬく。その痛みにハリーが悲鳴を上げる。だがなぜか、クィレルもその手を火ぶくれで真っ赤にし、苦痛に体を丸めたのだ。

 なぜだかわからないが、クィレルはハリーに直接触れない。そう悟ったハリーは、クィレルに抱きついた。思ったとおりに、クィレルが苦痛でうなり声を上げる。もちろんハリーの額の傷にも痛みが走ったが、悲鳴をあげるほどではなかった。

 ヴォルデモートの声がする。

 

「殺せ、殺してしまえ! そいつを殺せぇ」

「あああアアァ!」

 

 クィレルの叫び声。ハリーの額の痛みが、ますますひどくなる。クィレルの恐ろしい悲鳴とヴォルデモートの叫び。そして。

 

「ハリー、ここまでだ。戻るよ」

 

 そんな声を、聞いたような気がした。ふーっと、気が遠くなる。意識が…… 途切れる……

 

 

  ※

 

 

 もう一度まばたきをした。でもそこにいるのは、そこに見えるのは、やはりダンブルドアだった。なぜ、アルテシアじゃないんだろうとハリーは思った。ハーマイオニーでも、ロンでさえもなかったのだ。

 

「やあ、ハリー。元気かね」

 

 ダンブルドアの声。ハリーはダンブルドアを見つめた。

 

「ダンブルドア先生、ロンドンから戻ってこられたのですね」

「おお、そうじゃよ。マクゴナガル先生がふくろう便を送ってくれたのじゃ。おかげでなんとか間に合うことができましたな。キミがそうするように言ったと聞いとるよ」

「僕が」

 

 いや、違うだろうとハリーは思った。僕は、怒らせてしまったのだ。あんなに怒っていたマクゴナガルが、そんなことをしてくれたはずがない。きっとアルテシアだろう。あいつが、口添えしてくれたのに違いない。

 

「さて、なにか聞きたいことがあるかね。もしなければ、わしから少し話をさせてもらいたいのじゃが」

「先生、アルテシアはいま、どこにいますか。何をしてますか」

「なんと、まずはそこからなのかね。そうじゃの、アルテシア嬢はいま、眠っておるじゃろう。実はいまは真夜中なのじゃよ」

 

 真夜中か、じゃあ、あんまり時間は経っていないんだなとハリーは思った。だが実際は、あれから丸2日が過ぎていた。

 

「一応、言っておくが、あの夜から2日が過ぎておる。夜が明ければ3日めということじゃな」

「え、そんなに」

「さよう。みんな、キミを心配しておる。気がついたと知ったらホッとするじゃろう」

「あの、先生。あのとき、どうなったんでしょうか。アルテシアがいたはずなんですが、あいつ、ケガとかしてませんよね。そうだ、あいつの魔法書がどうなったか、先生、ご存じですか」

「落ち着いて、ハリー。そんなに一度には答えられんよ。ええと、まずはアルテシア嬢のことじゃな」

 

 ハリーは、身体を起こし、ベッドに腰掛けた。ダンブルドアの手を借りずとも、そんなことは簡単だった。あの夜のダメージは、もう残ってはいないようだ。

 

「アルテシア嬢は、いま謹慎しておるよ。マクゴナガル先生との約束らしいのじゃが、詳しいことはわからん」

「謹慎って、じゃあ僕は、いつ彼女と会えますか」

「ふむ。まあ、新学期になれば大丈夫だとは思うがの」

「そんなに。でも、なぜです。謹慎されるようなこと…」

 

 してるな、とハリーは思った。それでもアルテシアは僕を助けに来てくれたんだ。どうやったのかはよくわからない。でもあのとき、動けたのは、きっと。

 

「キミの友人、ハーマイオニー嬢とウィーズリーくんも元気じゃよ。もし問題があるとすれば、キミのことを心配するあまり何も手につかなくなっておるということぐらいじゃな。ま、キミが目覚めたので、それは解決したことにはなるが」

「そうですか。よかった。安心しました」

「ほかにまだ、聞きたいことはあるかね」

 

 たくさんあるのだろうけれど、すぐには思いつかないような気がした。ハーマイオニーもロンも無事なんだ。あとで、直接本人に聞けばいい。それで十分だ。

 

「では、わしから少し言わせてもらうとするかの」

「はい、先生」

「まずは、ようやったと言わせてもらおう。もちろん、規則破りもたくさんあるし、危険なことにも首を突っ込みすぎじゃ。じゃが、そうせねばならなかったことも理解できる。まあ、それがグリフィンドール寮のよいところじゃからな」

「そうだ、先生。例のあの人が」

「ハリー、ヴォルデモートと呼ぶべきじゃよ。適切な名前を使うべきなのじゃ。名前を恐れていると、そのもの自身に対する恐れも大きくなる」

 

 どうなのだろう、そのあたりハリーにはよくわからなかった。

 

「わかりました。でも先生、ヴォルデモートはどうなったんでしょうか。あいつが魔法書を手にしたら、どうなりますか。あいつは、その、どこかにいるはずですよね?」

「実はの、ハリー。あのとき、ヴォルデモートはそこにいたのじゃよ。じゃがわしは、どうすることもできなかった。あやつは、いわば魂だけのようなもので、自身の身体を持ってはおらなんだ。どうすることもできなかった。じゃがあやつは、ついには逃げだしクィレル先生は死んでしもうたよ」

「クィレル先生を死なせて、逃げた?」

「そうじゃ。いまは、誰か乗り移る体を探していることじゃろう。さすればまた、キミの前にあらわれるかもしれん。そのときはまた、力を貸してくれるじゃろうか」

 

 ハリーはうなずいた。いろいろと思うことはある。疑問はまだある。それをいま、ダンブルドアに聞いておくべきなのかもしれない。でもなぜか、言わない方がいいような気がした。あとで、アルテシアに聞けばいい。

 実はこのとき、アルテシアは医務室にいたのである。ハリーとは別の部屋だが、マクゴナガルによって隔絶されたその部屋で、疲れ切った身体を休めていた。マダム・ポンフリーによれば、絶対安静が必要とのこと。マクゴナガルとも相談のうえ、表向きは謹慎処分ということにしてあるのだ。ハリーは目覚めたが、アルテシアはまだ眠り続けている。

 

 

  ※

 

 

「仕方ないわね。でも、5分だけですよ」

 

 その一言で、ようやくロンとハーマイオニーは、ハリーの病室に入ることが許された。でも、5分はあまりに短い。それでも話ができることに変わりはないけれど。

 

「あぁ、ハリー。私たち、あなたがもうダメかと……ダンブルドア先生もとても心配してたのよ」

「学校中がこの話でもちきりだよ。本当は何があったの?」

 

 ハリーは、2人と別れてからのことを話して聞かせた。クィレルのことやヴォルデモートのこと、アルテシアの声がしたこと、そして賢者の石のこと。

 

「それじゃ、いまあの石は、アルテシアが持ってるのか」

「いや、それはないと思うな。あいつはきっと、マクゴナガルに言ったはずだ。だから謹慎処分を受けたんだ。夜中に出歩いて危険なことに首を突っ込んだ。そのこと、白状するようなもんだろ」

「だな。けどそうなると、僕らもそうなるよな。やったことは同じだろ」

「いいえ、そうはならないと思うわ」

 

 なぜ? 当然のようにロンが尋ねる。

 

「あたしたちは、ダンブルドアに会ったでしょ。ダンブルドアは、あたしたちがやってること知ってたみたいだった。知っててやらせてくれた。というか、自分ではやらずにあたしたちにやらせたのよ。だからあたしたちは、処分は受けない」

「けど、それはアルテシアだって同じだろう」

「いいえ、ハリー。あたし、ずっと思ってたんだけど、アルテシアとマクゴナガルって、なんかさ、よくわかんないけど、とにかくアルテシアは、ダンブルドアよりもマクゴナガルを信頼してるんだと思う。今度のことだって、マクゴナガルに言わずにダンブルドアに言ってればよかったのよ。そうすれば処分はされなかったのに、それがわかっててもアルテシアは、マクゴナガルに言ったのよ」

「そういうことだよな。あいつ、いまどこにいるんだろう。大丈夫かな。寮にはいないんだろ」

「ええ。でもパーバティが、そんな心配そうにはしてないのよ。きっと彼女は、ようすを聞いてるんだと思う。教えてはくれないんだけど、だからアルテシアは大丈夫なはずよ」

 

 マダム・ポンフリーが、病室へと入ってくる。その後ろにはマクゴナガルの姿もあった。

 

「あなたたち、もう15分も経っていますよ。さあ、部屋を出なさい」

 

 もう、話もほとんど終わったようなもの。ロンとハーマイオニーは、おとなしく病室を出た。残ったのは、ハリーとマクゴナガル。もちろん、マダム・ポンフリーもいたけれど。

 

「マクゴナガル先生、アルテシアを許してやってもらえませんか。謹慎処分だって聞きました。でもあいつは、僕を助けるために、そのために来てくれたんです。規則破りをするつもりなんてなかったんです」

「ポッター。その件は、すべてわたしに任されています。心配してくれているのはわかりますが、口出し無用です」

「でも先生。では先生、あの石はどうなりましたか。僕があいつに持たせたんです。あいつに責任はありません。あいつ、大丈夫なんですか。ケガとか」

「待ちなさい、ポッター。わたしがここへ来たのは、あなたの質問に答えるためではありませんよ。あなたが話ができるようになったというので、アルテシアからの伝言を伝えるために来たのです。石のことは、校長先生にお任せしてありますし、アルテシアのケガうんぬんについては、マダム・ポンフリーにお聞きなさい」

 

 たしかに自分の担当分野ではあるが、それを私にさせるのか。あきらかにマダム・ポンフリーは、そんな顔をしてマクゴナガルを見た。そんな彼女に、マクゴナガルは軽く頭を下げた。そして。

 

「ポッター。あなたに謝っておいてほしいとのことです。未熟なばかりに迷惑をかけた、そのことを反省していると」

「待って下さい。それって、どういうことですか」

「それだけです。このことは、わたしからもお詫びしておきます。では、確かに伝えましたよ。明日は学年末のパーティーです。よく、身体を休めておきなさい」

 

 それだけ言うと、マクゴナガルは部屋を出て行く。ハリーは、マダム・ポンフリーをみた。マダム・ポンフリーは、軽くうなずいてみせた。

 

「あの子にケガはないし、身体に異常もみられない。おかしなところは、なにもない。これでいいかしら」

 

 

  ※

 

 

 ようやく病室を出ることを許されたハリーは、そのまま、学年度末パーティーが行われる大広間へと向かった。ちょうど間に合う時間に退院が許可されたので、グリーンとシルバーのスリザリン・カラーで飾られた大広間に着いた時には、すでに生徒たちでいっぱいだった。

 ダンブルドアが立ち上がる。

 

「一年が過ぎた! さてご一同、ごちそうのまえに、寮対抗杯の表彰を行うことになっておる。各寮の点数は…」

 

 ダンブルドアが話し始める。その声を聞きながら、ハリーは教員席にマクゴナガルの姿がないことに気づいた。なぜ、いないんだろう。いないといえば、グリフィンドールのテーブルにもアルテシアの姿がない。まだ謹慎が続いてるということなのか。マダム・ポンフリーの話では、身体を休めさせるために謹慎ということにしてあるのであって、処罰ではないらしい。つまり体調さえ戻っていれば、このパーティーの席にいるはずなのだ。ということは… いったいあのとき、本当はなにがあったのだろう。

 ダンブルドアが、各寮の点数を発表している、ちょうどそのとき。マクゴナガルは、医務室にいた。そこにある病室で、ようやく目を覚ました生徒に声をかける。だがそれは、およそマクゴナガルらしからぬ言葉のように思われた。

 

「わたしには、こんなバカ娘に対して、言う言葉がみつかりません。よくも、こんなことを」

「すみません、マクゴナガル先生」

 

 ベッドに寝ているのは、アルテシア。その顔を見る限り、かなり疲れているようだ。マクゴナガルは、そのベッドのすぐ横に椅子を置いて座る。

 

「たしかに魔法の使用を許可しました。ですが、こんなムチャをしていいとは言ってませんよ。危険を回避し、身を守るため。そのためになら使ってよろしいと」

「はい。でもハリーたちが、寮から出てはいけないと言うので、そのとおりにしなければと」

「だから、バカだというのです。いいですか、もう一度言いますよ。こんなバカ娘には、言う言葉もありません」

 

 病室には、マダム・ポンフリーもいるのだが、そのマダム・ポンフリーから、笑い声が聞こえた。マクゴナガルが顔を向ける。

 

「マクゴナガル先生、言う言葉がないのなら、処罰を言い渡すこともできませんね。よかったわね、あなた。やさしい先生で」

 

 最後は、アルテシアに対してだ。アルテシアは、ゆっくりとうなずいてみせた。

 

「と、とにかく。元気になってから、改めて話をします。それまでに、どうすればあなたがムチャをしなくてすむのか、ようく考えておきましょう」

「わかりました、先生」

「とはいえ、あのようなことができるとは、驚きです。わたしには、理解不能ですよ、まったく」

「いいえ、先生。先生だって、そのうちできるようになられるはずです」

 

 マクゴナガルは返事をしなかった。アルテシアが目を閉じたからだ。眠いのなら、寝かせておいてやろう。きっと、そういうことなのだろう。

 寝息に変わったところで、マクゴナガルは立ち上がる。代わりにマダム・ポンフリーがアルテシアのそばへ。だが、とくに診察するまでもないと判断したようだ。

 

「寝ちゃったようですね。あんなに寝ていたのに、まだ眠いのかしら」

「ほんとですよ、まったく。でもま、起こす気にはなりませんけど」

 

 軽く笑いあったところで、2人は、ベッドから少し離れたところでお互い向かい合わせで座る。

 

「でも先生、あの子はずっと寮の部屋のベッドにいたんですよねぇ。友だちの子が恐くなって、先生を呼んだとか」

「ええ。たしかにそのとき、ベッドに寝ていました。そのままここに連れてきて、ずっとあのベッドの上です」

「でもハリー・ポッターは、あの晩、彼女と一緒にいたと言ってましたね。助けてもらったと。これはどうします?」

「ほおっておけばよいでしょう。しかし、おどろきです。クリミアーナでは、あのような魔法… 魔法なのだと思いますが、あんなことができるとは」

「でも、そのたびに倒れちゃうのだとしたら、考えものですね。便利な魔法なのでしょうけど、校医の立場としては、使用禁止にすべきだと思いますよ」

「ええ。わたしも、副校長として禁ずるべきだと」

「でも、個人的には、そんなことできませんよねぇ」

 

 またも、軽く笑いあう。こんなことを言っているが、マダム・ポンフリーもマクゴナガルも、そのときなにが起こったのか、実はアルテシアから聞いて知っているのである。実際にその目でみてもいるのだが、およそ理解不能なことだったので、どちらからともなく、そんなことはなかった、とすることで同意している。ちなみにアルテシアもそうすることを了解済み。つまり、なにもしなかったということになっている。いまの会話は、その前提においてのもの、ということになる。

 マクゴナガルに知らせた友だちというのは、パーバティのことだ。いくらベッドのなかにいるとはいえ、まったく身動きしないアルシアに不審を覚えぬはずがない。心配の余り、つついたり揺すったりしてみたが、それでも起きないことで不安になり、マクゴナガルに知らせたというわけだ。

 

「ところで、まさかとは思いますが、あのバカ娘、また2日も3日も寝込んだりしませんよね」

「大丈夫。明日の朝には、普通に目が覚めると思いますよ」

 

 そのころ、飾り付けをグリフィンドールの垂れ幕とライオンのシンボルへと変えた大広間では、年度末のパーティーが最高潮を迎えていた。

 アルテシアにとっての、ホグワーツでの1年目は、こうして終わりを告げた。

 




 原作「賢者の石」のお話は、ここまでですね。長かったけど、ようやくここまできました。読んでいただいたみなさま、ありがとうございます。
 引き続き、原作2話の「秘密の部屋」へと続いていきますので、どうぞ、よろしくお願いします。

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