それでは本編をどうぞ!
ド派手にドンパチやった後始末はジャッカルとベッカーに任せ、バルチャーはハンヴィーで神社へと向かっている。
「にしてもよ、俺らが必死に探してる間にリア充になりやがって! 爆発しやがれ!」
銃座に着いている暢は函南へ文句の言葉を贈る。
「リア充じゃねえ! あと、上官侮辱で軍法会議送りにするぞ!」
「こんな時だけ職権乱用すんなよ!」
「それはそうと、なんで連絡してくれなかったんです?」
助手席の宮間が函南に聞く。
「着地の時にバッテリーユニットがどっかに吹っ飛んだんだよ・・・」
「災難でしたね〜。ああ、少尉がいない間に色々動きがありましたよ。ポセイドンに戻ったら説明します。」
「了解。あ、そこ右な。」
鷹見はハンドルを切る。(無免許だが、公道じゃないのでセーフのハズ)
すると、神社へと続く階段が見えた。
「・・・アレを登るのか?」
「そうだが?」
暢は心底嫌そうな顔をした。10kgはあるマシンガンを背負って登るのだ。嫌だとも思うだろう。
「よし。降りるぞ。」
鷹見は神社の前へハンヴィーを停め、それと同時に全員が降車する。
「いたた・・・」
青葉は狭い車内で縮こまっていたので、体が痛いらしく、伸びをしている。
「さて、登りますか。」
「あ、函南はその巫女さん背負って階段ダッシュな。」
長谷川が函南へとんでもない一言を放つ。この階段を青葉を背負って登れというのだ。
「・・・なぜだ?」
「「俺らが大変な時にリア充に」」
鷹見と長谷川はそこまで言ったところで、函南から強烈な右回し蹴りを喰らい、2人まとめて吹っ飛んだ。
「だからリア充じゃねーっての。まあ、青葉負ぶって登るくらい余裕だがな。乗れ、青葉。」
「え・・・? ってきゃ!?」
函南は青葉を背負うと、階段を全力で駆け出した。
「行きますよー。」
宮間は伸びている2人に声をかけてから階段を登る。しばらくの間、青葉の笑い声が木霊していた。
5人は萩月神社に到着し、函南はすぐさま装備を整えた。
現在、机を挟んでバルチャー4人と仁、青葉は向かい合っている。
「えー、タスクフォース148海兵隊の鷹見弘行専任曹長です。この度は我々の仲間を救っていただき・・・」
「あまりかしこまらないでいい。彼には色々と
函南は主に力仕事へ配属されていた。海兵隊で鍛えた馬鹿力を活用したようだ。
「そうですか・・・とりあえず、今は急いでいるので、後日、御礼に上がらせていただきます。」
鷹見はそう言って仁に礼をしてから函南に移動を促す。
「あ・・・なあ、青葉。」
「なんですか?」
函南は立ち上がりながら青葉に問いかけた。
「その・・・また来てもいいか?」
「・・・ええ! いつでも!」
「そっか・・・それじゃまたな!」
函南は青葉に笑顔を見せてから境内へ出る。
「「やっぱテメーリア充じゃねーか!」」
「うるせえバーカ! 上官侮辱で営倉送りにすんぞ!」
「「職権乱用すんな!」」
「はいはい。そこまでにしましょ〜ね〜?」
3人は取っ組み合いを始めようとしたが、宮間がカランビットとマシェットを抜いたので、すぐにやめて直立不動の姿勢になる。
宮間さんだけは怒らせてはならないと実感した。
「ところで、どうやってポセイドンへ?」
「あー、それなら・・・」
函南が長谷川に問いかけていると、迷彩服3型を着た自衛官数名がやってきた。なにやら機材を持っている。
「ん? よう黒部2曹!」
「どうも函南少尉!」
知り合いだった。その後ろでは何やらハーネスやらバルーンを用意している。
「なあ、俺達ポセイドンに戻るんだが・・・」
「帰りの航空券なら手配済みですよ。」
すると、黒部の部下が函南達にちゃっちゃとハーネスを装備させた。何事かと巫女さんたちも集まってきた。
「・・・黒部2曹、ここって山の中腹だよな?」
「この山はそれほど高くないんで大丈夫ですよ。そろそろ来ますよ。」
爆音を立てて1機のC-130が接近してきた。本当にフルトン回収をするようだ。
そして、C-130のフックがバルーンをキャッチ。函南達を大空へと引っ張り上げた!
「祐介さーん! お元気でー!」
「青葉もなぁぁぁぁぁぁぁ!」
函南は遠ざかっていく萩月神社へ手を振っていた。
30分後。機内に回収された4人は円陣を組んでちょっとした会議を始める。
「さて、鷹見曹長。俺の不在の間に何があった?」
「色々動きがあったぜ。まず、今回動いているテロリスト連中だが、SGSをはじめとしたPMCが連合組んでるんだ。奴らは『グローバルリスク』と名乗っている。」
「
「ああ。奴ら、一国の軍隊くらいの規模がある。拠点は不明のパトロンも不明。PMCだから装備もタンマリだ。どっかからパクってきた軍艦もあるとよ。」
「おいおい・・・TF148の手に負えるか?」
「国連軍も動くらしい。というか、TF148も国連所属なのになんだこの扱いの差はよ・・・ブラック企業か・・・」
「まあいい。ポセイドンの位置は?」
「横須賀を出発して太平洋上へ。米軍とTF148の第7艦隊と合流する。」
「了解。」
函南は窓の外を見つめる。どうやら一波乱ありそうだと。
さて、7日はCombatZone一周年! ちょっとしたオマケを投稿しようと思います。
それでは次回もよろしく!