【完結】CombatZone   作:Allenfort

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学校が忙しい・・・

中々書く時間を取れずに苦戦中であります!

それでは本編をどうぞ!


File07 要塞

「撃たれてる! 退避しろ!」

 

AH-1Zバイパーがフレアを撒きながら退避する。敵の対空砲は破壊したが、携行SAMがあったようだ。

 

「グラディエーター1-1からフォートレス。安全圏へ退避し、TADSで攻撃する。」

 

「了解、グラディエーター1-1。上陸部隊、気を引き締めろ!」

 

海上から複合艇、空からAH-6リトルバードに乗った部隊が要塞へ接近する。バルチャーは空からだ。

 

「間も無く降下地点A(アルファ)へ到達。安全装置解除。要塞内に民間人はなし。全て敵だ。」

 

函南が言う。陸側からはロシア、ウクライナの連合軍が攻め込んでいるが、そっちも防備が堅い上にPETNがある可能性があるので、迂闊に突っ込めない。TF148は海からの攻撃を敢行する。海兵隊の本領発揮だ。

 

海軍のF-18とF-35が制空権を確保し、ヘリと共同でトーチカを潰しにかかっている。

 

第二次大戦の時、8ヶ月に渡ってソ連とドイツが攻防を繰り広げた場所。そして今、再びこの要塞での戦闘が繰り広げられている。

 

「こちらフォートレス。敵トーチカの3分の2が無力化。対空砲は全滅。上陸を開始せよ。」

 

それをリトルバードに乗りながら函南は聞いていた。

 

「よーし長谷川。M32MGLがあるだろ? それで下の敵を月まで吹っ飛ばせ!」

 

「了解! ポンポンするぜ!悲鳴はヴォーカル、ベースは銃声!」

 

リトルバードは港へ接近する。すると、敵がRPGをもってわんさと現れた!

 

「来やがったなカモ! ガーガー鳴いてろ! アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!」

 

長谷川は容赦無く敵の集団に榴弾を叩き込んで行く。地面に着弾し、爆発で数名を吹っ飛ばしたり、榴弾が直撃してかなりエグいことになったりと、無慈悲なまでの弾幕を張る。他のリトルバードからも攻撃している。

 

「クズどもは片付けたぜ!」

 

敵を撃退し、リトルバードは港へ着地。部隊を降ろす。すると、市街地の家々から攻撃が始まった! バルチャー、ヴィンペルはすぐにカバーに入り、攻撃をやり過ごす。

 

「ヴィンペル2-1からアリエス4-1! 建物から銃撃! 航空支援を!」

 

ウラッドがリトルバードへ支援を要請する。

 

「アリエス了解。ターゲットをマークせよ。」

 

ヴィクトルがタックゴーグルのレーザー照準装置で敵の潜んでいる建造物へレーザー照射を行う。

 

「ターゲット確認。攻撃開始。」

 

リトルバードに搭載されたM134(ミニガン)が火を吹き、建物へ激しい銃撃を見舞う。

 

「いいぞー! 天からの攻撃だー!」

 

キリルが叫ぶ。かなりハイテンションになっているようだ。」

 

「PETNは見つかってないのに、あんなに派手にやって大丈夫か?」

 

ウラッドはもしPETNがドカンといったら・・・と想像して肝を冷やしている。

 

「フォートレス、バルチャー3-1だ。地下施設への入り口は? オーバー。」

 

「バルチャー3-1、そちらのタックゴーグルに戦術データリンク経由で送信する。確認してくれ。」

 

函南は戦術データリンクを確認。施設の情報を受け取る。

 

「確認。攻撃目標へ向かう。」

 

侵入経路を確認。バルチャーとヴィンペルは目標地点へと走る。

 

「コンタクト! 12時方向!」

 

鷹見が敵を確認。散開して物陰に入る。

 

函南はローリングで建物の陰に飛び込む。すると、その後ろを銃弾が抉った。間一髪。

 

態勢を整え、物陰から上半身を乗り出して射撃。セミオートで正確に敵の頭を撃ち抜いて行く。長谷川とヴィクトルの制圧射撃で敵を押さえつけ、他の面々が敵を確実に倒し、どんどん数を減らす。

 

「グレネード!」

 

カバーの近くにグレネードが投げ込まれる。宮間はそれを咄嗟に敵へと投げ返した!

 

そのグレネードは敵の目の前で炸裂し、残りの敵を全滅させた。

 

「クリア!前進!」

 

ウラッドを先頭に進む。その間に味方がトーチカを破壊し、海から上陸を開始した。

 

味方が上陸し、市街地の制圧を開始したことを無線で聞いた函南はほくそ笑んでいた、これで敵はそちらに兵力を割き、自分達が動きやすくなると予想していたからだ。

 

そのまま地下への入り口を探す。

 

「ここだ!長谷川!」

 

函南は地下への入り口であるマンホールを見つけた。長谷川はバールを取り出してマンホールの蓋を外す。

 

「ポイントは俺がやる。」

 

函南は真っ先にマンホールの中に入る。それに長谷川、宮間、鷹見、そしてヴィンペルの3人が続く。

 

「わーお。まさに要塞ですね。」

 

宮間は辺りを見回して言う。コンクリートの壁に囲われた道が延々と続いている。

 

「IRNV起動。前進する。」

 

暗視ビジョンを起動した函南が前衛に付く。

 

「敵が来る。隠れろ。」

 

モーションスキャンを使って敵を発見。すぐに物陰に身を隠す。先の曲がり角から3つの光源が見える。銃に装備しているフラッシュライトだろう。

 

「ウラッド、俺達がやる。」

 

「任せた。」

 

「よし。鷹見は左。宮間は真ん中。俺が右だ。長谷川、撃ち漏らしは・・・分かってるな?」

 

「もち。弾幕で吹っ飛ばせ、だろ?」

 

「正解。」

 

3人は敵の頭を狙う。

 

Fire(撃て)

 

3つの破裂音と共に、敵の頭が吹き飛ぶ。見事命中だ。

 

「けっ。俺の出番はなしか。」

 

長谷川は予想通りといった顔だ。

 

「さあ、行こう!」

 

坑道を進んで行くと、柵であちこち塞がれていた。どうやら電子ロックがかかっているようだ。感染者対策として設置されたのだろう。

 

「鷹見、ハックしろ。」

 

「やってる。なんだこりゃ? ちょろい。」

 

鷹見は電子ロックをハッキングで解除する。いつもながら仕事が早い。

 

「にしても薄気味悪いな・・・」

 

ヴィクトルがあたりを見回しながら言う。ジメジメしていて薄暗いそこは、確かに気味悪い。

 

「ああ。クソみたいなところだな・・・」

 

キリルが言う。その時、幾つもの足音が聞こえて来る。

 

「お出迎えのようだな。」

 

「随分手荒い歓迎だな。」

 

函南の軽口にウラッドが乗る。

 

「やってやろうぜ。」

 

長谷川がM249を構える。そして、敵の姿が見えた。

 

「やっちまえ!」

 

函南の声が木霊する。次の瞬間、長谷川がトリガーを引き、激しい弾幕で敵をなぎ倒して行く。銃声が木霊し、鼓膜が破れそうになる。

 

何も知らずに飛び出した敵はなすすべなく倒される。長谷川に負けじとヴィクトルも弾幕を張り始めた。そして、ものの数秒で制圧された。

 

さらに先へと進む。入り組んだ道が続き、とても複雑な道だ。各分隊は別行動を取り、周囲の探索に当たることとなった。

 

「えーと、この先が居住区画か。まるで迷路だな。」

 

函南は中衛で警戒しながら言う。

 

「あの地下基地を思い出すな。」

 

前衛の長谷川が呟く。

 

「なあ、なんで敵の死体が転がってるんだ?」

 

後衛鷹見が床を見ながら言う。

 

「言うな。俺だっておかしいと思って・・・」

 

その時、角から何かが現れ、函南の首に組みついた!

 

「放せクソ野郎が!」

 

なんとか顔面にエルボーを入れて振りほどくが、角からさらに2人現れた!

 

「動くな!」

 

「また敵!・・・あれ? ハーグ大統領? それに竹岡首相? なんでこんな所で・・・」

 

函南は自分が殴った相手を見た・・・

 

「げ! ポルナレフ大統領! これは飛んだご無礼を!」

 

「いてて・・・お前ら何者だ?」

 

函南は身分証を見せる。

 

「タスクフォース148海兵隊所属の函南祐介少尉です。助けに参りました。んで、捕まってたんじゃなかったんですか?」

 

「自力で脱出した。」

 

ポルナレフ大統領はさらっとすごいことを言った。

 

「やれやれ。ロシアの大統領とは恐ろしいな。」

 

「何を言うか! ハーグもヤバイだろ! というか、竹岡が敵を投げ飛ばしたのには驚いたぞ!」

 

「ジャパニーズジュードーを舐めてはいかんよ。」

 

「ポルナレフ、これがニンジャか?」

 

「ああ。シノビだ。そうとしか思えん。」

 

函南は思った。この首脳トリオを助けに来る必要あったか? と。

 

「・・・フォートレス。バルチャー3-1だ。重要目標発見。えーと・・・」

 

「3-1、何か問題か?」

 

「この首脳トリオ、自力で牢から脱出してました。正直、助けに来る必要なかったんじゃないかと思えます。ついでに、3人ともピンピンしてますぜ。」

 

「流石だな・・・地上は制圧した。早く出てこい。モグラのモノマネをする時間はおしまいだ。フォートレスアウト。」

 

函南は通信を切る。

 

「さて、脱出しますよ・・・コンタクト!」

 

近くから現れた敵に素早く反応し、攻撃する。

 

「弾切れ!」

 

リロードしていなかった長谷川がベルトリンクを撃ち尽くし、その辺に落ちていた銃を拾って応戦する。が・・・

 

ガガガガチッ!

 

「・・・ジャムった!」

 

ガガガガチッ!

 

「・・・またジャムった!」

 

ガガガガガガゴトッ!

 

「・・・今度はマガジンが落ちた!」

 

「遊んでんのか長谷川!」

 

函南が長谷川に怒鳴りつける。

 

「おっかしいな・・・あ?」

 

長谷川が沈黙すると・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでここに・・・」

 

長谷川投手、第一球を・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

L85A1(イギリスのジャムおじさん)なんかが・・・」

 

振りかぶって・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あるんだぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

投げたぁぁぁぁぁぁぁ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おーっとデッドボール! 顔を出した敵の顔面に5kgのL85A1が直撃! これは痛い!

 

「「「投げた!?」」」

 

それでエリアクリアとなった。

 

「・・・さ、脱出脱出。」

 

なんとかVIP3名を救助し、地上に戻ることができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

USSポセイドン

 

 

「ご苦労だったな。3人とも無事だ。さて、愉快なことに、見つかったんだよPETNが。」

 

バルチャーはあれこれ忙しいモリソン将軍に代わり、ギャリソン艦長から説明を受けている。

 

「で、今度は何をしろと?」

 

「どーやら、日本にもPETNが持ち込まれたらしいな。あれ、爆薬以外にも薬として使えるからな。と言うわけでバルチャーには、その怪しいところの威力偵察、と言う名の制圧に向かってもらう。しばらく休んでろ。」

 

 

USSポセイドン内美容室

 

 

「あー・・・気持ちいい・・・」

 

函南は少し髪が伸びたので散髪し、シャンプーなうだ。どうやら、坊主にはしないらしい。したらしたで誰かわからなくなりそうだとか。

 

「あれー? 函南じゃん。」

 

「なんだよナターシャ?」

 

美容室に女性士官が入ってきた。ロシア兵のナターシャ・ペレネンコ伍長だった。

 

「あーあー。入ってきた頃には可愛げのあるショタ少年だったのに、変わっちゃったなー。お姉さん悲しい!」

 

「黙れこのショタコン!」

 

「いいじゃんショタコンでも!」

 

「お前になでくりまわされるのはもう勘弁!」

 

「あんたら童顔だし、可愛がり甲斐があるのよね〜。」

 

勘弁してくれ。そう思う函南であった。

 




函南「パワフルな首脳だな・・・」

そのようで。自力で脱出していると言う・・・

函南「長谷川もネタに走ったしな。」

思いつきのネタを入れてみました。そして、名前あるけどモブ扱いのナターシャ登場。東方の方を読んでる人はわかると思いますが・・・

函南「小動物からショタにロリ、可愛いものには目がない変人・・・」

そそ。今回は前の反省点として、いろんなキャラと函南達の絡みも入れて行こうと思ってます。

それでは次回もよろしく!

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