函南「お疲れ。さ、また厄介事か・・・」
まあ、頑張って。
それでは本編をどうぞ!
15:06
函南と長谷川、そして鷹見&宮間は仮眠室で爆睡している。
函南は持ち前の寝相の悪さで、ベッドから転げ落ち、床で寝ている。一番下のベッドで寝ていたのが幸いしたようだ。
函南は震度4の地震が来ようと、目覚ましを大音量で鳴らそうとも目覚めずに爆睡していたことがあるので、ベッドから転げ落ちた程度では目覚めない。
『ピーピーピーピー!!!』
突如、艦内に警報が響き、全員が飛び起きる。流石の函南も起きたようだ。
「起きたか!? というかなんで俺は床で寝てるんだ!?」
「起きたぜ! お前はベッドから転げ落ちただけだろ!」
長谷川はベッドから飛び降りると、近くに置いてあるガンラックからM249を取る。
「ったく何事だ! 人の睡眠を邪魔しやがって!」
「迷惑な警報です!」
鷹見と宮間も起きる。
『総員、タックゴーグルで簡易ブリーフィングを行う。これは訓練ではない。繰り返す。これは訓練ではない!』
艦内放送が入る。
「また面倒事か! 総員タックゴーグル起動!」
函南はディスプレイの『ブリーフィング』アイコンをタッチし、ブリーフィング用ビジョンを起動する。
『総員、よく聞け。先ほど、サミット会場に武装集団が押し入った。現在は守備部隊が応戦しているが、陥落は時間の問題だろう。我々の出番だ。』
ゴーグルに周辺エリアのマップが表示される。
『付近に敵の対空砲があり、航空支援が行えない。まずはビーチから歩兵と戦車を上陸させ、対空砲を破壊し、航空支援を送り込む。また、歩兵はVIPの救助も行え!』
各隊の配置を確認。函南達は上陸部隊だ。また、上陸部隊の指揮はベッカーが執ることとなった。
「車両甲板へ行くぞ!」
車両甲板
「ベッカー!」
「おう祐介。今日は複合艇じゃなくてそっちのLCACで行くぞ!」
ベッカーに続き、バルチャー、ヴィンペル、ジャッカル、ユニオンが乗り込む。
「いいか、今回はいつものテロリスト狩りと言いたい所だが、各国の首脳がいる。間違ってもVIPは撃つなよ。相手を見ろ。特に暢とヴィクトル、バーンズ。お前らは無闇にばら撒くのやめろよ?」
「ちぇ。つまんねーの。」
と、拗ねるヴィクトル。
「ばら撒いてこその弾幕だろーがよ・・・」
不機嫌な長谷川。
「ばら撒きたい・・・」
呟くバーンズ。
「なんか言ったか? モリソン将軍にお話してもらった方が・・・」
「「「なんでもありません、サー!」」」
ベッカーが強引にトリガーハッピー3名を黙らせる。ヴィンペルとユニオンはユーリとチャーリー亡き後、3人で活動することになった。
ゲートが開き、ウェルドックに海水が入る。
『Start the mission!』
ゴーグルの表示とともにLCACが発進する。函南達の後ろに10式戦車を載せたLCACが続く。
「いいかお前ら! 憎っくきテロリスト共のせいで俺達のバカンスはチャラになっちまった! この恨み、晴らさずに置くべきか!?」
ベッカーが叫ぶ。
『んなわけ無いだろ!』
「そうだそうだ!」
「捕虜はいらんぞ。同志。」
かなーり不機嫌なウラッドが言う。
「とりあえず、VIPに傷付けなければ好き放題やっていい!」
「フッフッフッ。久々の狩りじゃ〜ん。」
「狩りじゃ〜。」
黒笑を浮かべながら長谷川&函南が呟く。それを見た者は恐怖を覚えた。2人はかなり機嫌が悪い。函南は睡眠を妨害された事、長谷川は弾幕を張れない事で不機嫌なのだろう。
LCACは砂浜に上陸する。それに続き、AAV-7アムトラックも上陸。
敵はバリケードを築き、タスクフォースの進路を阻もうとしている。
「ありゃ、陥落したか?」
長谷川が敵の防御を見て言う。
「暢! 迫撃砲を撃て! バリケードごと吹っ飛ばすんだ!」
ベッカーが叫ぶと、気味悪い笑い声を出しながら長谷川がM224迫撃砲を取り出し、LCACの床に設置した。
「アヒャヒャヒャヒャ! 花火の時間だよ〜!」
長谷川が砲身に砲弾を突っ込み、敵陣への砲撃を開始する。バリケードの裏に着弾し、敵が怯む。
「ハッハー! あいつら喜んでるぜ! ほら! 持ってけ!」
長谷川は続けて数発の砲弾を撃つ。敵からしたら最悪の事態だろう。
「行け行け行け!」
上陸部隊がLCACから降り、アムトラックを盾にしながら敵と交戦する。
「前方にMG搭載車両!テクニカルだ!」
アランが叫ぶ。重機関銃から放たれた弾丸が砂浜をえぐる。
「鷹見! やっちまえ!」
函南の指示を受けた鷹見は、重機関銃を乱射している敵の脳天を一撃で撃ち抜く。見事な早技だ。
「MG排除!」
攻撃を続行する。
敵はバリケード越しに抵抗している。SLFより練度が高いと函南は感じた。
「オラオラオラオラ!!!」
ご機嫌斜めなヴィクトルがバリケードへ向かってペチェネグを乱射する。よく見ると首に大量の弾帯を巻きつけている。
「出た! 弾帯魔人!」
キリルが言う。
「ああ、ヴィクトルが機嫌悪くなるとやるアレか!」
ウラッドとキリルは知っていた。ヴィクトルが機嫌が悪くなると弾帯を体に巻きつけて乱射しまくる癖を。
「バーンズ! 援護しろ!」
「了解!」
ジェームズが移動し、それを援護するため、バーンズがL86 LSWをぶっ放し、弾幕を張る。
「グレネード行くぞ!」
やや前進したジェームズがグレネードを投げ、バリケードの向こうの敵を吹っ飛ばす。
「今だ行け!」
ベッカーの声。函南達は我先にとバリケードを越える。
「ポイント
函南の指示に従い、長谷川はLAV-ADにC4を貼り付け、全員が退避する。
「アヒャヒャヒャヒャヒャ! スクラップの出来上がり〜!」
長谷川がスイッチを押すと、LAV-ADが吹っ飛び、横転。数回転がった後、停止した。
「お前、どんな仕掛け方をしたんだ?」
鷹見は驚きを通り越して呆れている。
「企業機密♪」
「フォートレス。
「そのままVIP救出へ向かえ!」
ロケーション更新。全員のタックゴーグルに『VIPを救出せよ』と表示される。
「全員! ホテルに突入!」
ベッカーに続いてビーチを進む。
函南「ったく・・・折角寝てたのに叩き起こされるとか最悪だな・・・」
床に落下しても寝てるお前がおかしい!
函南「落ちてた事に気づかなかった。」
にしても、バカンスが潰れたことにかなりお怒りのようですなぁ・・・
函南「バカンスは厄介事のフラグだったな・・・というか、長谷川に迫撃砲なんて持たせるな!」
ビーチが月面みたいになりましたよ・・・
それでは次回もよろしく!