【完結】CombatZone   作:Allenfort

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「なんだかんだで60話か・・・長かったような短かったような・・・」

もうすぐ完結ですからね・・・

それでは本編をどうぞ!


ACT.5 結末へ・・・
mission60 生存者


位置情報不明

side unknown

 

「なぁ、大尉どの? どんな奴なんだ? バルチャーの事を何か知ってるんだろう?」

 

大尉と言われた男は目の前の尋問官に唾を吐く。

 

「知らねえな。殺すならとっとと殺しやがれサディストが!」

 

大尉は電気ショックをかけられ、気絶した。

 

 

side unknown

 

「う・・・ああ・・・」

 

薄目を開けると、コンクリートの板が目の前にある。どうにかそれを押し上げる。骨は折れていないようだ。

 

板は簡単に持ち上がり、俺は体を起こす。いきてるのか?

 

ゴーグルには無数のヒビが入っている。これは使い物にならないな。

 

崩落の時、瓦礫と瓦礫の隙間に上手く入り込んだみたいだな。

 

「ゲホッ! ゴホッ!」

 

どうやら埃かなんかを吸い込んだようだな。

 

なんかバチバチうるせぇと思ったら、インカムが火花を散らしている。どっかイかれたな。

 

隣の瓦礫をどかして、相棒に声を掛ける。

 

「おい、函南! 起きろ!」

 

「ん? 長谷川? 俺、生きてる? 鷹見は?」

 

函南は瓦礫をどかす。

 

「鷹見! しっかりしろ!」

 

「ん? リーダー? ここってヴァルハラじゃないのか?」

 

「どうも死んでないみたいだな。全身がクソ痛えけどもな。」

 

俺達はどうにか生き延びたようだ。どうにかしてポセイドンに連絡を取りたいが、全員のインカムが死んでる。

 

「そういや、誰かフレアガンとか無いか?」

 

函南が言う。

 

「それなら俺が持ってるけど、どうすんだ?」

 

俺の腰にミサイル誘導用のフレアガンがしまってある。

 

「打ち上げてポセイドンに気付いてもらおう。ミサイルが来るか救助が来るか。」

 

「折角生きてたのに味方のミサイルであぼーんとか嫌だな。」

 

どうにか立ち上がり、埃やら瓦礫やらを払う。

 

「そういやけが人は?」

 

「あ〜、破片が下腹部に刺さったんだが。」

 

俺の下腹部になんかの破片が刺さっている。痛え。

 

「抜くわけにも行かないし、メディパック使うか。」

 

函南のベルトポーチに入っていたメディパックは割れずに済んだようだ。俺に注射し、痛みはだんだん消えていく。

 

外は晴れていた。どうやら台風は過ぎ去ったみたいだな。

 

「さて、気付いてもらえるかどうかは分からないけども、とにかく打ち上げるぞ。」

 

函南はフレアガンを空に向け、片耳に指を突っ込む。

 

「気付いてくれ! ギャリソーン!」

 

空高くレッドのフレアが打ち上げられ、辺りを照らす。その時、俺達は突然現れた何者かに銃のストックでぶん殴られ、意識を失った。あれってTYPE95だっけ?

 

 

USSポセイドン

 

「将軍! レッドのフレアを確認! 函南曹長の物です!」

 

「何!? 本当かトレーバー!」

 

「間違いありません。位置は敵施設の車両搬入口付近です。」

 

「すぐに捜索隊を出動させろ!」

 

モリソンの指示で捜索隊が出動し、フレアが打ち上げられた地点へ向かう。が

 

「ドク・ホリデーよりフォートレス。ポイントD(デルタ)には生存者無し。代わりにバルチャーの物と思われるタックゴーグルと血痕があります。死体は確認出来ません。引きずった跡からみて敵に捕まったものと思われます。」

 

「了解。ドク・ホリデーは帰還せよ。」

 

モリソンは通信を切ると、溜息をついてしゃがみ込んだ。

 

「将軍、どうしますか?」

 

ギャリソンは言う。

 

「くよくよしてたって仕方ない。艦隊を日本海側へ移動させる。チャンのクソ野郎が部隊をこっちに送る気らしい。ラウ大佐と繋いでくれ。」

 

「イエスサー。」

 

「・・・また優秀な部下を亡くしたか。チャンに捕まったとしたら、生きてる可能性は薄いな。」

 

モリソンはすぐに立ち上がると、ラウとこの後の作戦について話し合う事になる。

 

 

位置情報不明

side 函南

 

「祐介、祐介だよな?」

 

暗い。誰かの声が聞こえる。

 

「何があったんだ? お前程の精鋭がこんなところにいるなんて。」

 

懐かしい声。確か、この声の主は・・・

 

「起きろ、お前も俺も、ここで死ぬ訳にはいかないだろう?」

 

目を開けると、よく分からない部屋にいた。

 

そして、俺の前でしゃがんでいる男。痩せてしまってはいるが、忘れはしない。

 

「ベッカー?」

 

「ああ。そうだ。」

 

「死んだんじゃなかったのか?」

 

「残念だったなぁ。トリックだよ。運良く地下壕を見つけて逃げ込んだんだが、敵に捕まってな。こうして生きてる。」

 

俺は起き上がる。

 

「そうだ、あの後捕まったんだったな。」

 

「何があった?」

 

「ロイを殺った。」

 

「ッ! その作戦に参加したかった!」

 

「で、これからどうすんだ?」

 

「安心しろ。」

 

ベッカーはベッドから何かを取り出す。ここは監獄なのか?

 

「ほら、愛良の奴からナイフの作り方を習っといてよかったよ。これはお前の分だ。」

 

それはヤスリを研いだナイフだった。

 

ベッカーは壁に近寄ると、パイプを外す。

 

パイプを外すと、コンクリート製と思わしき壁が割れる。なんちゅう脆い壁だ。

 

ベッカーは外したパイプでガンガン壁を殴って穴を開ける。

 

「よし、ここから出るぞ。」

 

俺はベッカーに続いて穴をくぐる。その先は細い廊下だった。

 

「こっちだ! 来い!」

 

「なあ、ベッカー。ここってどこの監獄なんだ?」

 

「俺にも分からん。気絶した状態で運ばれて来た上に拷問までされたからな。」

 

前方のパイプ椅子で敵が居眠りしている。

 

「祐介、お前がやれ。」

 

忍び足で接近して、敵の口を押さえて喉をナイフで一撃。

 

「おっと、都合良くサプレッサー付きの銃持ってるな。UMP-45は俺がもらう。」

 

ベッカーはUMP-45を取ると、チャージングハンドルを引いて弾を装填する。

 

「なら、USP.45はおれがもらうぜ。」

 

スライドを軽く引いて弾が装填されているのを確認する。

 

「生き残るぞ。」

 

「ウーラー。俺がポイントだな。それと心なしか揺れてねえか?」

 

さっきから床が揺れてるような感じがする。

 

「ん〜? 確かにそんな感じがするな。どんな欠陥住宅だよ?」

 

「住宅じゃなくて監獄だけどな。」

 

俺とベッカーは道なりに進んでいく。

 




ベッカー大尉生存です。

「死んだと思ってた・・・」

「おい祐介。いつKIAと報告された? 俺はMIA(行方不明)と報告されていたはずだが?」

確かに、ベッカーはMIA報告になってる(はず)です。

「まあ・・・」

さて、東方の方の小説も無事書き始めましたし・・・函南達にはもう一働きしてもらいますよ。

「もう一働きじゃ済まない気がするのは俺だけ?」

「安心しろ。俺もそう思ってたところだから。」

こっちでは折角のキャラ達の性格やらが活かし切れませんでしたからね・・・

「こっちはどんな展開になることやら・・・」

さて、それでは

「「「次回もよろしく!」」」

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