「心の準備中だ。」
了解。それでは本編をどうぞ!
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日本海
side 函南
『総員戦闘配置。これは訓練ではない。』
ゴーグルに表示された。敵艦隊と接触し、第7艦隊は戦闘態勢に入った。とはいえ、強襲揚陸艦に出来る事は無いな。隣のUSSレグルスからは艦載機が次々と空へ上がって行き、敵機とドッグファイトを繰り広げている。
USSレグルス
side 土岐野
「時岡、スクランブルだ。行くぞ。」
「了解。」
スクランブルの指示があり、時岡陽平少尉とデッキへ向かう。USSレグルスに配属され、F/A-18Eに乗り換えたのだ。ああ、俺の愛しのF-2Aよ、許してくれ。
デッキでは俺達の乗るF-18が待機していた。俺はヘルメットを被り、コックピットに乗り込む。
「オーケー時岡、キャノピーを閉めろ。」
時岡はパネルを操作し、キャノピーを閉める。
「ファルコ1、こちらイーグルアイだ。操縦系統のチェックを行え。」
「ファルコ1了解、チェックを行う。時岡、右翼側のスタビライザーの確認頼む。」
ラダー、エルロン、エレベーターを動かす。
「問題なく動いてます。」
「次は左翼側を。」
左翼側のスタビライザーも同じように確認する。
「問題なし。」
「了解。次は火器管制のチェックだ。」
時岡がHMDバイザーを起動し、機関砲、サイドワインダー、フレアをチェックする。
「オーケー、スタビライザー、火器管制、カウンターメジャー異常なし。」
「イーグルアイ了解。離陸許可。」
離陸許可が下りる。
「捕まってろよ時岡、行くぞ!」
スロットル全開。そして、カタパルトで急加速し、空へ打ち出される。
「離陸成功! ギアアップ、フラップアップ。」
「こちらファルコ2、そちらの左翼側を並進中。」
「確認した。」
「ファルコ1、方位0-2-0へ高度3000ftで向かえ。」
「了解、方位0-2-0へ高度3000ftで向かう。」
機首を指示された方へ向ける。敵艦隊の方角だ。
「ファルコ2、レーダーに反応を確認。IFFに応答なし。」
来たな。
その時、機体を銃弾が掠める! 撃って来た!
すぐに操縦桿を左に倒し、敵を追う。フランカーか。
「ファルコ2は敵を右に追尾!」
「ファルコ1は左に追尾している! 時岡! あいつをロックしろ!」
「了解!」
時岡はフランカーをロックオンする。
「撃て!」
「FOX2!」
サイドワインダーがフランカーを捉え、撃墜する。
「ファルコ1! 背後からフランカーだ!」
「くそ! 捕まってろ時岡! 揺れるぞ!」
バレルロールで機関砲を躱す。その時、コックピットに警報が鳴り響く!
「ロックされた! フレア放出!」
時岡はフレアを放出し、ロックを外す。
「捕まってろ! 行くぞ!」
急減速しながら上昇し、反転した状態で一時停止。すぐにスロットルを全開にしてターン。フランカーの背後に付く。フランカーはフレアを放出してロックを妨害する。
「時岡! ガンを撃て!」
「やってます!」
時岡が機関砲を撃ち、フランカーに当てる。
その時、フランカーがクルビットを使った! が、穴の空いた翼がGに耐えきれずに折れ、墜落する。
「っぶね! とりあえず上空はクリアか。時岡。JDAM投下用意。」
「いつでも行けます。」
敵艦の上を飛び、時岡がJDAMを投下する。
「着弾確認。ブリッジにヒット。」
「やるな。次だ。」
こうして俺達は敵艦にJDAMを落としまくる。
side 函南
「全くどうなってる!?」
「分からねぇ!」
俺と長谷川はタックゴーグルをあれこれいじっている。さっき、『ウイルスを検出』と表示され、いきなり電源が落ち、つかなくなった。
「このクソ忙しい時に鷹見は何やってるんだ!?」
通信もダメになってるし、どうしよう?
「とりあえずブリッジに行くぞ長谷川。」
「ウーラー。宮間軍曹もいるだろ。」
記憶を頼りブリッジへ向かう。
ブリッジ
「キャプテン! 何事です!?」
「函南曹長か。あのクソッタレがウイルス送り込んで来やがった! 今電子戦要員を総動員して対処中だ! タックゴーグルをダメージコントロールセンターに預けろ! そいつも感染してる!」
長谷川と今度はダメージコントロールセンターへ向かい、タックゴーグルを預けて普通のインカムを受け取り、ブリッジへ戻る。
「キャプテン! USBメモリーがコンソールに刺さってました! ウイルスはそこからです!」
「分かった! ウイルスの除去方法は!?」
「この艦全体が感染してます! 復旧にはシステムを再起動する必要があります!」
「やれ!」
トレーバーがポセイドンのシステムを再起動させる。その数十分後
「動くな! こいつがどうなってもいいのか!」
声の主は、あの時拘束したグリッターだ! グリーンランド中佐を人質に取っている!
「中佐を離せ!」
「撃ってみろよ函南曹長。
Mk.23を奴の頭に向けているが、撃てない。あの野郎、グリーンランドを人質にしてヘリを奪い逃走する気だな! システムの再起動中なら対空砲にやられる事は無いと考えたのだろう。
「そうは行きませんよ?」
その時、ダメージコントロールセンターから戻って来た宮間軍曹が後ろからカランビットで奴の右手首を突き刺し、持ち上げる。するとグリーンランドの頭から銃口が離れる。
抵抗しようとしたグリッターの首を宮間軍曹のマシェットが襲い、倒す。
「クリアです♪」
「助かったよ軍曹。野郎、牢から脱走しやがった。」
「さて皆さん。奴らのウイルスのおかげで俺達は勝ちました。」
鷹見が言う。
「どういうことだ鷹見軍曹?」
ギャリソンが聞く。
「あんな素人作りのヘボウイルスなんて俺がその気になれば5分で除去できたけど、あのウイルスがどっかに情報を送ってることが分かったから、即興でこっちもウイルス作って紛れ込ませた。今頃、奴のアジトの現在地を送信してくるはずだ。」
「独断でか? いずれにせよよくやった! これで野郎を葬れるぞ!」
とうとうベッカーの仇を討つ時が来たようだな。
「やるな鷹見の野郎。」
鷹見の能力をこんな形で活かす事になるとは・・・初期の段階では考えてなかった(汗)
「マジ?」
正直、あのハッキング能力入れてなかったらトレーバー(モブキャラ)あたりにやらせるつもりでしたが。
「で、忍者もどきはなんで?」
ポセイドンの簡易牢獄にぶち込まれてたのですが、船のシステムを再起動した際に電子ロックが外れたようですね。USBメモリは敵から奪った奴で、ウイルスが仕込まれていたことに気づかなかったようで。
「うわあ・・・」
とりあえず今回はこの辺で
「「次回もよろしく!」」