「今回はドンパチしないようだし、ゆっくり休もう。」
それでは本編をどうぞ!
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11:55
福岡市 公園
side 函南
さて、俺達バルチャーチームはモリソンから『超重要任務』を仰せつかって、その任務を遂行中だ。
その任務は花見の席の確保。折角の春なので、花見をしようという事になったのだ。(モリソンの思いつきで)
「お〜い!」
アラン達ジャッカルチームの到着だ。
「ここだ!」
「食料仕入れて来たぜ! ジャックはドリッパー持って来てるしな。」
「花見にコーヒーもいいじゃないか。」
ジャックはボソりと言う。
「あ、飲み物はロシアが持って来るってよ。」
ぜってー酒持って来るだろあいつら。
それからしばらくして、参加メンバーが集合した。ヴィンペルチームはやっぱり酒を持って来やがった。俺達飲めねぇじゃねぇか。
そして、ウィルがブレイクダンスを始め、対抗してウラッドがコサックダンスを始めた。
俺は騒いでるみんなから離れて自分達で持って来たオレンジジュースを桜に寄りかかりながら飲む。
「逃げて来たのか?」
長谷川が来た。
「ああ。ヴィクトルが止めてるけど、そのうち酔った誰かに酒飲まされそうでな。」
「よう、ここにいたか。」
今度は鷹見だ。
「ああ。そう言えば花見なんていつ振りかな。」
桜を見上げて言う、花びらは風に乗って空に舞い、飛んで行く。
「そう言えばさ、桜の花びらが散るのが綺麗なのってなんでかな?」
鷹見が言う。確かに桜は散り際が綺麗だ。
「人によって違うだろうな。それを死にゆく様が美しいと思う人もいるし。俺は美しく咲いていた事を誇りながら散っていくからと思っているが。」
長谷川って物事を深く考えないタイプと思っていたから意外だな。
「桜の死か。花びらは散ってもまだ木は生きてる。散った後に葉が生えて葉が散ってまた花をつける。この世界の縮図みたいだな。」
「どういうことだ函南?」
鷹見は分からないようだ。
「この世界では生き物はいつか死ぬ。だけど地球という大元は生きてるだろ? 誰かが死んでそこに誰かが生まれる。それの繰り返しだ。桜はそれの縮図とも思えるだろ?」
「成る程な。死は必然ってか。」
「それに、桜は綺麗に散れるんだから贅沢じゃねぇか。俺達なんて死に場所選べないだろ?」
「言えてるな。実際、呆気なく死ぬからな。」
長谷川はちょっと笑う。
一瞬、強い風が吹き、花びらが一気に空に舞い散る。綺麗だ。
「お〜い弘行! ギター弾いてくれ!」
キリルが呼んでいる。
「分かった! 今行く!」
鷹見はキリルのとこへ走って行き、ギターを受け取る。
「なあ函南、なんで俺達って生きてるのかな?」
「分からねぇ。偶然あのデパート事件を生き延びて、偶然タスクフォースに出会って、偶然生き延びた。それだけだろ。」
「偶然ばっかりじゃねぇか。」
「この世界、偶然の重なり合いで出来てるようなもんだろ?」
「そういやお前、運命とか信じてないからな。俺がよき相棒に出会えたのもまた偶然だな。」
「だろうな。」
鷹見の演奏が始まる。この平穏を少しでも長く満喫しよう。
モリソン将軍も飲んでいるようだ。
「ようお前ら。春巻き作ってきたけど食うか?」
ラウ提督だ。
「いただきます。」
俺と長谷川は春巻きを取って食う。
「美味っ!」
「そいつはよかった。春巻きは得意料理でな。お前らが昇進したら中華料理のフルコースでもご馳走してやるよ。」
「頑張って昇進しないとな。曹長?」
「お前もいつまで伍長で居る気だ?」
「ははは。
「ほう。結果は?」
「何度かやったが、五分五分と言ったところだ。さて、川口はどこ行ったんだろう?」
ラウ提督は川口大佐を探しに行った。どうも、自販機探しに行って帰ってこないらしい。迷子にでもなったか?
どんちゃん騒ぎの宴は続く。
「短くないか?」
どうも宴会の様子を書くのは難しくて・・・とりあえず、そろそろ物語も終盤なんですよ。
「は?」
これが最後の休みと思いな。とりあえず、今回はあまり書くことないし、この辺りで
「「次回もよろしく!」」