函南「さてさて、どんなことになるのかな。」
それは本編でのお楽しみ。それでは本編をどうぞ!
12/30 台本形式から書き直しました。
(函南視点)
9階バックヤード
辺り一帯を偵察したが、この階にはさっきの奴ら以外誰も居ない。と、思ったその時、
「おい!ここから出してくれ!」
休憩室から声。相当あせっているようだ。
急行すると、ドアから声が聞こえてくる。
「おい!大丈夫か!」
ドアの向こうにいる人へ向かって叫ぶ。
「頼む!ここから出してくれ!」
鷹見がドアを開けようとするが、
「ダメだ!鍵が掛かってる!」
「おい!鍵を開けろ!」
パニックになって鍵を開ける事を忘れているようだ。
「鍵、鍵、早く開け!・・・やめろ!来るな!ギャアァァァァ!!!」
!?
「おい!どうしたんだ!」
鍵が掛かっていて開かない。返事すらない。何が起こった!?
ドアにタックルするが、びくともしない!なら最終手段だ!
「クソが!長谷川!物理ピッキングだ!やれ!」
「分かった!下がれ!」
俺がドアの左に付き、鷹見は右に付くと、長谷川がドアノブを撃ち、鍵もろとも破壊。思い切りドアを蹴り開ける。
同時に俺と鷹見が突入する。が、
「クソが・・・酷すぎる・・・」
鷹見は目を逸らす。
手遅れだった。
突入した頃には何者かに鋭利な刃物で刺され、血だまりの中で沈黙する死体が転がっているだけだった。首に噛まれた跡がある。
だが、部屋にはその死体以外無い。それ以前に、何にやられたんだ?少なくとも人間の仕業ではない。
「どこだ!」
散開して索敵。何故だ?何も居ない?
「函南!後ろの換気扇から来るぞ!」
長谷川が何かに気づき、注意を飛ばす!
振り向くより早く、右にローリングしてその場から距離とった。
その瞬間、さっきまで俺がいた空間を何かが切り裂いた!
「「「!?」」」
その何かに銃口を向ける。
そこにいたのは、
「こいつ!さっき殺されたはずの人質じゃねぇか!」
「どういうことだ!?」
「取り敢えず、避けろ!」
俺達は散開する。
奴は俺達を狙って攻撃してくる!
「何だあれ!?腕の先が変だぞ!?」
「ご丁寧に鋭い刃付きだ!」
「ちょ!来るなぁ!」
奴は手首から先がまるで両刃の片手剣の様になっている。血が付いているからさっきの人はこいつにやられたのだろう。
長谷川へ襲いかかる。ピンチでもあり、チャンス!
すかさず、ホロサイトを覗き、狙いを定めて3発撃つ。
G36Cから放たれた3発の5.56mm弾は、奴の頭へ吸い込まれる様に命中した。
「グアッ!」
空薬莢が床を跳ねる。そして奴は悲鳴を上げて倒れる。
「次はもっと早く助けてくれ。」
腰を抜かして倒れていた長谷川が立ち上がりながら言う。
「あいよ。」
「伏せろ!」
鷹見がこっちに銃口を向けている。
咄嗟に伏せると同時に鷹見は撃つ。
さっきまで俺の頭があった辺りを弾丸が駆け抜ける。
「馬鹿野郎!殺す気か!」
「後ろを見ろ!」
俺は鷹見の指差す方を見た。
(鷹見視点)
ちょっと前
函南が化け物を仕留めた。それはいい。
問題は、後ろの死体が立ち上がったということだ。
その瞬間、腕が刃に変化し、函南を狙う。
マズイ!
「伏せろ!」
M9のアイアンサイトを奴の頭に合わせ、当たれ、と祈りながら撃つ。
ハンマーが撃針を叩き、撃針が雷管を叩く。
そして、炸薬に点火。弾丸が発射され、反動が俺の腕に伝わる。
反動を抑え込んだ俺が見たのは、頭を撃たれ、壊れた人形の様に崩れ落ちる化け物と、ギリギリで伏せて弾丸を避けた函南だった。
(函南視点)
「!?、こいつ、さっき殺された人じゃ・・・」
そこまで言って気付いた。
「仲間を増やせる、だと?それも死んだはずの人間が?」
誰も、答えない。
ただ、血と硝煙の匂いが漂っているだけだった。
俺達は、想像を絶する窮地に自分から足を踏み入れたようだ。
「一体どうなってんだ!?死体が動くなんてあるはずが・・・」
状況が理解できないのか、長谷川がうろたえる。
「黙れ長谷川!こんな時にパニックを起こせば終わりだ!落ち着け!」
パニックを起こす事だけは避けたい。
バタン!
!!
敵がドアから侵入して来た!
俺を突き刺そうと、逆手に持ったコンバットナイフを斜めに振りかぶっている。
ッ!!
すぐさま手首を掴む。奴は俺をナイフで刺そうとしている。俺は刺されないように奴の手首を両手で掴む。
そのままの状態で動かない。
「ウラッ!」
一か八か、奴の腹に膝蹴りを入れる。すると奴の力が一瞬弱まる。チャンスだ!
そのままキャッチした奴の腕をねじって、奴の持っているナイフで逆に奴の腹を突き刺す。
俺はナイフのグリップを掴み、奴に蹴りを入れ、倒す。
トドメにSOCOM Mk.23をホルスターから抜き、頭に1発撃ち込む。
さっきの化け物は頭を撃ったら倒れた。恐らく頭を潰せば変異しないだろう。
「カウンター技か。やるな。」
「そりゃどーも!」
「取り敢えず、移動しよう。敵が集まって来るかも。」
珍しく長谷川がまともな事を言った。
ナイフをその場に捨て、移動する。
この先どうするか考えながら。
敵はあのテロリストだけじゃない。
まるで悪夢の様だ。
いや、悪夢の方がまだ甘いかも知れないな。
函南「一体何なんだ!?」
鷹見「ゾンビかよ。しかもかなーり凶暴な。」
長谷川「ホラー系やや苦手な俺涙目だよ!」
実は1話の時点でフラグは建ててたんですけどね。
鷹見「アレか?」
長谷川「うん。あれだね。」
まあ、敵は化け物だけじゃないという事をお忘れなく。
函南「ウーラー。さて、あいつらの正体は戦いながら探せ、だろ?」
それでお願いします。とりあえずKIAは許さないので死なない程度でお願いしますね。
長谷川「LMG頂戴!」
函南&鷹見「止めろ!絶対誤射するだろ!」
さ〜て、どうしようかな〜。
鷹見「長谷川に撃たれてあの世行きは勘弁だ!」
長谷川「そこまで信用無いの!?弾幕張らせてよ!」
函南「その弾幕で俺らを撃たないならな?」
長谷川「ゴメン保証出来ない。」
いや、保証して!
函南「さて、そろそろ締めるとしますか。」
長谷川「了解。それでは、」
「「「「次回もよろしく!!」」」」