「よろしく。で、ACT.3もこれで終了予定なんだよな?」
はい。それでは本編をどうぞ!
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オスプレイ機内
side 長谷川
USSポセイドンには敵が少数乗り込んだようだ。
第6艦隊が救援に向かっているが、待っている時間は無い。USSレグルスはどうにか敵を退け、退避したそうだ。
ポセイドンは第7艦隊の旗艦だ。敵の手に落とす訳には行かない。
「総員、装備を確認しろ。祐介、臨時でバルチャーの指揮を執れ。」
「ウーラー。」
ベッカーの次に階級の高いアランが指揮を執る。
「祐介、行けるか?」
「・・・当たり前だろ暢。ポセイドンに乗り込んできたからには1人として生きては帰さん。」
戦意喪失していなかった。もし、戦意喪失していたらどうしようかと思ったが杞憂に終わったな。こいつは戦闘中に理性を失ったりしない。
犠牲を出したくないと思ってるからな。
ポセイドンの甲板ではヘリが炎上している。
「ミサイルアラート!デッキへの着地は無理だ!デッキの上をすり抜けるからパラシュートで降りろ!」
パイロットの声が聞こえる。
「了解!総員パラシュート装着急げ!」
アランは機内に積んであったパラシュートを投げ渡す。
手早く装着。準備よし。
「降下10秒前!」
パイロットからの無線。プラットホームを降ろす。
「3・・・2・・・1・・・GO!」
ダッシュでプラットホームから飛び降り、パラシュートを開く。目指すはデッキ。
俺達はデッキの端っこに着地し、戦闘態勢を整える。パラシュートを外し、銃を構える。
「前方のヘリのとこに敵!」
ユーリが敵を見つけた。
「野郎ども!ブリッジを何としても抑えるぞ!状況開始!」
アランが叫ぶと同時に函南がトリガーを引く。
接近して来た敵兵2人をあっさり仕留めた。
「ジャッカル1-1!そこのハシゴから中に入れる!」
「分かったバルチャー!お前らが行け!回り込むんだ!」
「あいよ!行くぞ!」
函南に続いて甲板の端っこのハシゴを降り、水密扉を開ける。中はクリア!
「進むぞ!下の格納庫を突っ切る!」
迷路のような廊下を走り、急な階段を下りる。そこに格納庫はある。
水密扉を開くと、既に戦闘が始まっていた。ポセイドンに残っていた部隊が奥の方で戦闘中。俺達は丁度敵の背後に出た。
「やっちまえ!」
函南の攻撃指示で俺達は散開する。
函南、鷹見、宮間軍曹が奴らの頭を正確に吹き飛ばし、敵はやっと背後を取られたことに気付いた。
俺は側面に回りこみ、フォークリフトの後部にバイポッドを固定して射撃を開始した。背後だと流れ弾が味方に当たる危険があったからだ。
増援を得て守備部隊が勢いを盛り返し、挟撃された敵はなす術なく倒されて行く。
「格納庫クリア!」
俺は叫ぶ。
「おい!ブリッジはどうなってる!?」
函南が守備部隊に聞く。
「さっき通信が途絶した!対空システムがダウンしてるんだ!あと10分で復旧しないと敵の増援が来るぞ!」
「クソ、バルチャー、今すぐここを突っ切ってブリッジへ行くぞ!ギャリソンがそうそうやられるはずが無い!」
ドアをくぐり、階段を上って医療ステーションに着く。
「クリア!敵影なし!」
M870を構えた鷹見が突っ込み、叫ぶ。
「よし、ブリッジはもうすぐだ!押せ押せ!」
ドアをくぐり、階段を上ってを繰り返していると、誰かが飛び出して函南に飛びかかった!IFFに反応!
「おい!何考えてるんだアラン!」
「あ、ゴメンわざと。」
「バヨネットまで出しやがって!殺す気か!?」
アラン達だった。
「どうだ?」
「ブリッジとは通信途絶であと5分で対空システムを復旧しないと敵の増援が来るぞ。」
「急げ!」
アランに続いて走る。
「ヴィンペルとユニオンは?」
宮間軍曹が聞く。
「ユニオンは車両甲板、ヴィンペルはヘリ甲板で戦闘中だ!」
一旦下に降りたので、ブリッジに行くには甲板にでないとならない。
俺達は廊下を突っ切り、甲板に出た。敵の真後ろだ。
「バルチャー、あそこはヴィンペルが相手してるからこの間にブリッジへ行くぞ。」
「ウーラー」
背後をこっそり進み、梯子を登ってブリッジ前の扉に着く。
「同時に行くぞ、バルチャー、背後を!」
ジャッカルチームが突入の為、配置に付き、バルチャーが背後を守る。
「GO!」
アランが突入し、発砲!
「クリア!」
俺達も突入し、ドアを閉じる。
するとジャックが壁を叩く。
「ギャリソン艦長、ブリッジクリア。」
すると壁が割れ、ギャリソンが出てきた!?
・・・あ、これドアだったのか。忍者屋敷かよ。
「助かった。奴ら、対空砲をやってくれたよ。誰かが復旧まで操作しないと・・・」
全員の視線が俺に向く。
「出番だ長谷川。本物のトリガーハッピーを見せてやれ!」
函南が言う。
「ウーラー!」
「ちょいと待て!」
鷹見は俺のディスプレイとブリッジのコンソールをケーブルで繋いで、何かを入力する。恐らくプログラムを直しているのだろう。
「対空機銃のカメラ画像を送った。お前の向いた方に機銃が動く。ディスプレイで射撃が出来る。」
「ナイス鷹見!」
俺はゴーグル首を動かすと、機銃が連動してうごく事に感動を覚えた。
おっと、敵のヘリ。カサートカだな。
「最初の生贄はお前だ!Ураааааааа!!!」
素早く照準を合わせ、ディスプレイの射撃ボタンを押すと、大量の20mm弾がカサートカを襲い、ローターを炎上させた!
函南達もリアルタイムで俺と同じのを見てるらしい。
「うわ!こいつローターじゃなくて中の敵狙ってる!?」
「トドメにコックピットを蜂の巣かよ・・・」
いいじゃん。人ん家に土足で入り込むバカにはお仕置きだ。
「おっと、ヴィンペルが押され気味だな?」
俺はさらにヘリを叩き落す。甲板の上で爆散したヘリの破片は敵兵の上に降り注ぎ、押しつぶして行く。計算通り。
「ヒャヒャヒャ!人がゴミのようだ!」
「うわぁ、こいつ悪魔だ。」
「あいつら散々ヒデぇ事してたけど今だけ可哀想と思うよ!」
おっと、またヘリか。
さっきと同じで兵員を降ろそうとしたとこで挽肉とスクラップを量産する。
「レーダーに敵は無いな。よくやった3-3。」
レーダーを見ていたギャリソンが言う。
「こちらヴィンペル2-1、甲板クリア! なぜか降ってきたヘリの残骸のおかげで助かった!」
「こちらユニオン1-1、車両甲板クリア。指示を待つ。」
「フォートレス了解。ブリッジへ集合だ。」
ポセイドンから敵を一掃した。ただ、被害は甚大のようだ。ここまで押されたんだからな。
数分後
ブリーフィングルーム
「君達の他に海岸からの上陸部隊を送ったが、感染者にやられて1個小隊が壊滅だ。君達だけでも戻って来てくれて本当に心強い。」
ギャリソンは言う。ここにいるのはジャッカル、ヴィンペル、ユニオン、バルチャーだ。他は修復作業に当たっている。
「ベッカー大尉はMIA(missed in action:戦闘中行方不明)と報告しておく。祐介、ベッカーはその身に何かあった時は君に部隊を任せると言っていた。今から君が分隊長だ。ベッカーに代わって仲間を導け。」
「Yes・・・sir・・・」
「こっちの人員不足はモリソンに掛け合って補充してもらう。しばらく大規模攻撃は出来ないだろうな。」
全員が肩を落としている。ベッカーを失った事を悲しんでいる。
祐介はベッカーを無理矢理でも乗せればよかったと思ってるかも知れない。
ベッカー・・・なぜなんだ?
「結局、ベッカーはMIA扱いか。でも、助かったとは思えないな。函南の奴、1人で泣いてた。」
でしょうね。次からはバルチャーチームは4人か。
「あのメンバーでか。」
そうですね。あと、エンブレムを描いてみました。
【挿絵表示】
「さて、今回はこの辺にしようか。」
それでは
「「次回もよろしく!」」