「どうした?」
ちょっとした変化を付けようとして失敗した感が・・・
「何やらかしたんだよ? それでは本編をどうぞ!」
8/17
13:00
舞鶴港西港地区市街地
side 函南
海兵隊は市街地を前進する。艦隊が海上封鎖を成功させ、敵艦への攻撃を開始した。奴らが海に気を取られてるうちに陸からの強襲だ。
「12時の方向、距離200、敵の歩哨だ。」
ベッカーが敵を見つけた。鷹見がスコープを覗く。今日はACOGではなく3-9xのライフルスコープを搭載し、MP7を持ってきているようだ。
ダン!
一発の銃声。ちょっと遅れて敵が血飛沫を上げて倒れる。
「GOGO!」
誰かが叫び、道路を全力疾走する。
市街地はクリア。それぞれの目標へ向かう。
バルチャーとドミノチームは倉庫に突入だ。
ベッカーがドアを蹴り開け、突入する。中は薄暗く、何があるのか分からない。
『アンノウン接近』
ゴーグルに警告!モーションスキャンに何か掛かった!
「そこか!」
ドミノ2-3が敵と思わしき人影に撃つ。が、
パリパリパリ!
「な・・・ガラス!?っギャァァ!!」
「おい!うぐっ!?」
ドミノ2-3と2-4が喉から血を流して倒れた!何が!?
ライトを点灯し、ドミノ2-3が撃った所を確認すると・・・
「鏡?」
壁一面が鏡になっていた。どうやら映った自分を撃った所を敵にやられたらしい。
そして、鏡に映った俺達に、黒いマントを着たガスマスク野郎が飛びかかっていた。
「まさか!・・・うがっ!」
「ぐっ!」
ドミノチームがやられた!何だあいつは!
「この程度か。鏡で混乱するとはまだまだだな。」
「そこを動くな!」
ベッカーが奴に銃口を向け、俺達は奴を包囲する。
そいつは黒いマントにガスマスク、そして両手には血の付いた刀を持っていた。
「会えて嬉しいよバルチャーチーム。例えそれが・・・」
奴は5m位飛び上がる!
「さよならの挨拶をするだけでもな!」
奴は2本の刀を振りかざし、俺に切りかかってくる!
「ッ!」
G36Cをスリングで背中に掛け、代わりに腰に差してあった2本のククリナイフで刀を防ぐ。
「やるな。函南曹長。ボスがお前によろしくとさ。」
「てめぇ・・・何者だ!」
奴は俺を押し返し、距離を取る。
「俺はグリッター。ロイ・サージェンスキーの部下とでも言っておくよ。」
ロイ・サージェンスキー。あの時捕らえ損なったクソ野郎だ!
「てめぇ!ぶっ殺してやる!」
長谷川がグリッターに向けてM249をぶっ放すが、弾が弾かれている!
「無駄だ。このマントは防弾だ。ついでだから言うがサーマル対策もされてるからサーマルを使っても映らないぞ。」
倉庫の中はコンテナが幾つか置いてある。それも鏡が貼られている。
鏡で奴が何人もいるように見える。
奴がまた5m程ジャンプする。なんでだ!?
「そっち行ったぞ3-5!」
宮間軍曹はしゃがんで刀を紙一重で避けると、頭上を越えて行くグリッターの足をカランビットで切りつけた!
「がっ!やるな。」
「そんな事言ってる余裕があるんですか?それに・・・」
宮間軍曹は屋根に向けてAN-94を撃ち、何かを壊した。
「あなたのジャンプは封じさせてもらいました。ピアノ線が見えてましたよ?」
屋根にピアノ線の巻き取り装置が付けられていた様だ。よく気付いたな。だが、ジャンプを封じても回りは鏡。咄嗟に人影に反応してもそれが敵とは限らない。
「そうか。ならこれは?」
奴はスモークグレネードを投げ、煙幕を張る。
煙が晴れると奴がコンテナの鏡に映った。だが、俺の両隣のコンテナに奴が映っているが、本体が見当たらない。
「油断したな!」
左のコンテナの横を割って出てきた!しまったコンテナの内側が鏡になってるが側面の片方が鏡じゃなくてガラスだ!
カン!
ククリで防ぐ。奴は距離を取り、ナイフを投げつけて来る。
どうにかローリングで回避。だが、スモークでまた行方を眩ました。
スモークの中からナイフ!しゃがんで避けると、奴が刀を構えて突っ込んで来た!
奴は右に左に切りかかって来る。俺はそれをククリで防ぐ。奴の白刃と俺の黒刃が火花を散らす。
そしてどうにか鍔迫り合いに持ち込み・・・
ダン!
鷹見がマントから出ている奴の腕を狙撃する。
奴は右手の刀を落とす。
そのチャンスを逃すまいと、俺は上下左右から奴へ切りつけ、もう片方の刀も弾き飛ばし、奴の首にナイフを突きつける。
「チェックメイト。俺達の勝ちだ。」
グリッターを拘束した頃、敵艦隊に壊滅的打撃を与え、港湾施設を占拠したとの報告がモリソンに入っていた。また、秘密裏に追跡していた敵潜水艦を破壊したとの事だ。どうもUSSアンタレスはそいつに沈められたらしい。
鏡を使ってのトリッキーな攻撃にしようとして上手く行かなかった・・・
「お前、模型作って考えようとしてなかったっけ?」
時間と材料が無くて断念しました。鏡に映る大量の人影で混乱させるという予定だったんですが。
「まあ、ただ撃ち合うだけってのに変化を付けようとしたらこうなったのか。でも、緊迫した状況で大量の人影とか、俺からしたらかなりのプレッシャーだったぞ?」
トリックとは難しい・・・
とりあえず今回はこのへんで
「「次回もよろしく!」」