【完結】CombatZone   作:Allenfort

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今回はブリーフィングですね。

「なんかサブタイトルに不安があるが・・・まあいいや。」

それでは本編をどうぞ!


mission42 破天荒な上官

8/16

13:00

USSポセイドン 食堂

side 函南

 

だいたいの奴が食事を終え、持ち場に戻った頃、バルチャーチームは見張りを終え、今から食事だ。敵艦隊が舞鶴港に入ったので、味方の偵察機が情報収集中だ。

 

「は〜やれやれ。やっと飯だ。」

 

長谷川は燃料切れでフラフラだ。寝坊して朝飯食って無いからなのだが。

 

カウンターでハンバーガーを受け取り、席に着く。

 

「相席いいか?」

 

アジア人顏の痩せた男性が言う。USSポセイドンにこんな奴いたか?

 

「どうぞ・・・ってラウ大佐!?なんでここに!?」

 

「知ってるんですかベッカー大尉?」

 

「第6艦隊の提督だ。」

 

ラウ大佐が答える。

 

「ラウ!飯なら一言言ってからにしろよな!」

 

食堂にもう1人入って来た。

 

「悪いな川口大佐。ちょっと小腹が減ったもんで。」

 

なんで第6艦隊の提督と副官が!?

 

「ここ第7艦隊ですよ?」

 

とりあえずツッコミを入れてみる。

 

「いや、ギャリソンと打ち合わせでな。お、このチーズバーガー美味いな。」

 

ラウ大佐はチーズバーガーを食いながら答える。何!?今日はチーズバーガーだと!?

 

「ラウってどっかで聞いた事があったような・・・」

 

鷹見がなんかうなってる。

 

「これでも中国の国家主席だった男だ。」

 

ラウが答える。ふーん。・・・え!?

 

「暗殺されたと聞きましたが?」

 

「鷹見。それどういうこと?」

 

「函南は丁度入院してた頃だ。あの事件の次の日に暗殺されたとニュースでやってた。」

 

「あ〜それね。軍のチャン提督がクーデター起こしやがってな。幸い兵士の殆どは俺の方に付いてくれてな。狙撃はされたがゴム弾だったんだ。それで死んだ事にして逃げた。」

 

ラウ大佐が答える。

 

「ちなみにチャンはサージェンスキーと裏で繋がってる。ラウを暗殺したのはタスクフォースだと吹聴してるぞ。」

 

緑茶を飲んでいた川口大佐が補足する。

 

「ま、中国軍の2/3はこっちに引っ張り込んだからな。ついでにチャンのとこにはスパイを送り込んで下剤を仕込ませたりモリソンのインタビューを録音したテープを聞かせるとか色々仕返ししてるぞ。おい川口、俺の肉まん取るなよ!」

 

地味に嫌な事しやがって。モリソンのインタビューのテープ流すとか殺意しか感じねぇよ!

 

「お前はこの前俺の大福盗っただろ。にしてもラウ、お前って本当に色んな人から好かれてるな。」

 

「ああ川口。日頃からいい行いをするよう心掛けててよかったよ。」

 

ラウ大佐は人望があるらしい。

 

「にしても大佐はなんで提督に?」

 

俺はちょっと質問してみた。

 

「ん〜?部下から推薦された。川口にやれって言ったらパスって言われたからな。」

 

「仕方ねぇだろラウ。自衛隊じゃ正規空母なんて扱ったことねぇんだから。」

 

「そういっても第6艦隊の空母はアメちゃんのUSSリゲルじゃねぇか!こっちだってそんなの始めてだよ! 最終的に俺がじゃんけんに負けてなったんじゃねぇか!」

 

ラウ大佐と川口大佐は結構いいコンビだ。

 

「ラウは本当に破天荒だから気をつけろよ海兵?この間なんか複合艇をロープで駆逐艦に繋げてて何してるのかと思ったら複合艇で釣りをしてたんだぞ?」

 

「おま!その後モリソンにインタビューされたんだそ!さてはチクったな!」

 

「たりめーだ。お前のせいで複合艇を無断使用して釣りする奴が増えたんだから。それに、カジキ狙いとかふざけてるだろ? 釣り上げたらどこに運ぶ気だ?」

 

USSリヴァイアサン(強襲揚陸艦)のドックから入れるに決まって「バカか!」ヒデェ!」

 

ラウ大佐も洗礼を受けたか。よく生きてたな。

 

「ラウ!川口!そろそろ打ち合わせ始めるぞ!」

 

「うーい。」

 

「了解。」

 

ギャリソンが2人を呼びに来た。

 

そして2人は嵐のように去って行き、俺達だけが残された。この後非番だし、ちょっと休もう。

 

タスクフォースには破天荒な上官殿が多すぎるな。モリソンはカリスマ(物理)に溢れてるし。

 

19:00

USSポセイドン ブリーフィングルーム

 

「総員。舞鶴港の西港地区に敵艦隊が停泊中との確証が得られた。よって明日の1300時より攻撃を開始する。作戦データをタックゴーグルに送信しておく。ファイルX-layを開きたまえ。」

 

ディスプレイを操作し、ファイルX-layを開く。

 

「まず、ターゲットエリアに艦隊が到着する前に仕込みだ。オスプレイで西港地区の市街地へ海兵隊を降ろす。次に第6艦隊と第7艦隊で西港の海上封鎖を行い、敵艦へ攻撃する。海兵隊諸君は艦隊の攻撃開始と共に港湾施設へ攻撃だ。また、港には前まで無かったと言う倉庫状の建造物があるとの情報だ。バルチャーチームとドミノチームで偵察してくれ。他は港湾施設の占領だ。以上。」

 

ギャリソンの隣にはラウと川口大佐がいた。

 

倉庫状の施設か。嫌な予感しかしてこないな。

 




「破天荒過ぎるぜ・・・」

川口大佐はツッコミ役にしてます。

「じゃんけんで決めていいのかよ? それに複合艇を無断使用してトローリングやるとか。」

モリソン将軍閣下にインタビューされたようですがね。入院中は川口大佐が指揮していたとか。

「ギャリソンはまともだよな?」

ギャリソン大佐はまともなのでこんな破天荒さは無いですよ。

さて、このあたりで

「「次回もよろしく!」」

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