「新装備か。どんなんなんだろう?」
それでは本編をどうぞ!
USSポセイドン ドッグ
side函南
俺達は後部ハッチからドッグに入り、所定の位置に複合艇を停め、エンジンを停止する。すると1人の海兵が近寄ってきた。
「お疲れ様。ブリーフィングルームでギャリソン艦長が待ってるからすぐに行ってくれ。」
「了解。ありがとな。」
海兵からの労いにベッカーが答える。艦内の地図は覚えていない(と言うか知らない)のでベッカーについて行く。
幾つもの水密扉をくぐり、階段を上ってブリーフィングルームへたどり着く。そこにはギャリソン艦長ともう一人、白髪の男性がいた。
「ただいま戻りました。キャプテン。」
「ご苦労だったな。ベッカー。」
ベッカーがギャリソンに帰還報告をする。
丁度鷹見達がブリーフィングルームに到着。見た感じ、船内で迷子になってたようだ。
バルチャーチームが揃ったところでギャリソンが口を開く。
「総員。ここにいるのはタスクフォース148を率いるモリソン将軍だ。」
なんで将軍がここに!?
慌てて俺達は敬礼する。
「君達が例の民間人のようだな。戦闘能力についてはドミトリエフ少尉とロドリゲス少尉から聞いている。」
いつの間に!?
「今は福岡空港の前線基地に向かっている。君達に戦闘訓練はいらないだろう。この船に乗っている内に電子装備の使い方を習いたまえ。訓練が終了次第、君達を正式にタスクフォース148に迎えよう。」
「ありがとうごさいます。サー。」
「函南と言ったな?君には期待しているよ。」
そう言うとモリソン将軍はどこかへ歩いて行った。
「さて。函南以下4名はベッカーから電子装備の使い方を習え。ベッカー、頼むぞ。」
「「「「「イエスサー!」」」」」
ギャリソンからの指令を受け、USSポセイドン内での新人研修が始まった。
6/20
13:00
USSポセイドン ブリーフィングルーム
午前中は食堂で食事を済ませ、トレーニングと船内の地図の暗記。昼食後、ベッカーからの指導が始まる。
「さて、ルーキー共。これを支給する。1人1式取れ。」
と言ってベッカーはテーブルにゴーグルとタブレットとインカムを置く。ウラッドやアラン達がしてたのと同じだ。
「これは個人用電子戦術支援システム。通称、タックゴーグルだ。試しに装備しろ。」
俺達はゴーグルを掛け、タブレットを付属のベルトで左腕に(長谷川は右腕)装備し、最後にインカムを耳につけた。
「このゴーグルは画面になっている。ゴーグルとこのタブレット、操作ディスプレイを起動しろ。」
ベッカーに教えられた通りにスイッチを押し、ゴーグルとディスプレイを起動する。ゴーグルとディスプレイには、起動中と表示されている。
「起動が終わったらディスプレイから必要な情報に入力しろ。基本的にゴーグルの操作はディスプレイで行う。」
起動が終わり、言語やらIFFやらを設定し、時計を同期した。
で、ベッカーの説明が長かったので要約すると、
ゴーグルは画面となっており、高度計や時計、その他必要な情報を表示することが出来る。
ゴーグルにはノーマルビジョン、サーマルビジョン、IRNVビジョンの3つのビジョンが搭載されており、いつでも切り替えられる。つまり、サーマルスコープもナイトスコープともおさらばだ。ゴーグルそのものがナイトビジョンになるんだから。
IFF搭載で、味方には青いマークが表示される。
操作ディスプレイから小型の偵察用ホバードローンを操作出来る。こいつは鷹見に任せよう。
また、味方のバイタルデータを表示することも出来る。心拍数が一定以下になったら警報が鳴るらしい。
また、モーションスキャン機能があり、動体を感知する。音響探知はソナーの役割と、音を探知する2つの機能があるとか。
便利なものを入手したな。
ん?早速ゴーグルに味方の反応だ。
「ベッカー、誰か来るぞ?」
「ギャリソンかな?」
ドアが開き、そこにいたのは
「講習ははかどっているかね?」
モリソン将軍だ。
「ええ。結構物覚えいいですよ。」
「そうか。ベッカー、あとで艦長室まで来い。USSアンタレスについてだ。ロドリゲス少尉が航海記録を入手した。」
「了解。」
USSアンタレス・・・昨日沈んだ空母か。
また一仕事舞い込んで来るだろうな。訓練中の俺達に出番はなさそうだが。
「さて、次の装備だ。」
ベッカーが出したのは、病院にありそうなマスク(を黒くしたもの)にホースを付け、先端に箱型の機械を付けたようなものだ。なんだありゃ?
「水中用酸素マスクだ。この箱型の機械の中で水を電気分解し、酸素を作り出す。バッテリーが長持ちするから10時間は潜ってられるぞ。」
そんなに潜るか。
「そしてこれ。」
ベッカーが出したのは、黒のタクティカルベストだ。
「これはカーボンベスト。装甲に銅板ではなく、カーボンナノチューブを繊維状に織り込んだ装甲を使っている。鋼より硬く綿より軽い。が、過信はするなよ。脇腹の装甲の繋ぎ目と全面のファスナー部分が弱くなってるからな。そこを撃たれると貫通するぞ。」
で、各電子装備やベストが俺達に支給され、その日の講義は終了した。
「いきなり将軍とか出て来たらびっくりするだろ!」
「ほう。そんなに私が怖いかね?」
「し、将軍! 決してそんな事は・・・」
まあ、多少好意的ですねモリソン将軍。
「有能な人員は多くいた方がいいからな。こんな状況で少ない訓練で実戦投入出来そうな奴ならなおさらだ。」
まあ、そうでしょうね。函南君、どう思います?
「迎え入れてくれるんだから喜んで働くさ。あの状況で4人でサバイバルしてたって限界はあるからな。」
利害の一致といったところですね。
「そうなるな。」
さて、今回はこの辺で
「「「次回もよろしく!」」」
キャラ設定を設定集に変更し、装備の設定を追加しました。