函南「で、こんな時間に投稿と?」
Yes sir.
函南「お前、前にも眠れないなんて事があった→そんな時に限って次の日学校→案の定授業中居眠り→先生にマジで怒られるなんて事が・・・」
やめてそれはトラウマ!
函南「ったく。それでは本編をどうぞ!」
(長谷川視点)
16:23
俺はサンルーフから身を乗り出し、辺りを警戒している。
ちなみに、市街地を走っているのでM249は引っ込めている。
メットもフェイスガードも外してる。
「バルチャー3、中央大橋まであと3分だ。」
鷹見が無線で大橋までの所要時間を言う。
「バルチャー2、50m先の交差点で渋滞。注意しろ。オーバー。」
俺は双眼鏡で渋滞を発見、鷹見に知らせる。
「了解。大橋は?」
双眼鏡で大橋を見る。
「あ〜、警察が封鎖してる。高圧放水車やらパトカーやらでバリケード作ってるぞ?」
「しゃーねぇな。」
鷹見が溜息をつきながら言う。
「橋を封鎖してるのか?地図で代替ルートを探すから暫く並んでよう。」
「へいへい。」
函南が代替ルートを探すようだ。コンビニでマップを拝借して正解だったな。
「長谷川さんパン食べます?」
「食います。てか敬語堅苦しいんでやめたらどうです?」
宮間さんはいつも敬語だ。俺達が使うのは分かるが宮間さんが使う必要ないのでは?
「職業柄、敬語を使うクセが中々抜けないもので。」
「成る程。」
科学館員だったからな。それで慣れちゃったのか。
そんな時、前方にバス。
「バルチャー1、前のバスってお前の学校のじゃないか?」
「マジかよ。バルチャー3、中に戻れ。」
「了解。」
胸ポケットにトランシーバーを仕舞い、中に戻ると鷹見がスイッチを操作し、サンルーフを閉じた。
「偵察お疲れ。」
「ああ。」
函南から労いの言葉。隣では宮間さんがニヤニヤしながらM4を弄っている。
恐怖を感じたのは俺だけか?見ているだけでSAN値が削れて行くんだが。
「ん〜、橋を渡らなきゃキツイが、この調子だと他の橋も封鎖されてるぞ。」
「そうじゃなきゃ封鎖している意味が無いですよ?」
函南がマップをひっくり返したりして唸っている。
「他の橋はどれだけ渋滞してるんだろう?」
鷹見はスイッチを弄くりながら言う。
「あ、やべ。」
「どうした?」
函南が鷹見の手元を覗き込みながら言う。
「給油口開けちまった。函南、閉めて来てくれ。」
「めんどくせぇな。」
とかいつつ車外へ出る。
カバーを閉めている函南にアカンベーをしておちょくってやった。
速攻で中指立ててきやがった。反撃が早い。と言うかアカンベーくらいで中指立てることないだろ。
ふと、前方のバスを見てみると函南の存在がバレたらしい。なんか指差してるし。
「バルチャー1、バスにバレたみたいだぞ?」
無線で函南に教えてやる。
「うわ、めんどくせぇな、おい。」
ま、メットもフェイスガードもしてないからバレるだろ。
と、その時!
近くのよく分からん店からリッパーが飛び出し、函南に襲いかかる!
が、函南は時計回りに周りながら右へスライド移動。爪を避けると腰のククリを抜き、回転の勢いに乗せて首をぶった切った。流石分隊長。
函南はナイフに付いた血をリッパーの着ていた服で拭い、鞘に収める。
「バルチャー総員、武装をチェック。お客さんだぞ。」
直後、トランシーバーから函南の声。その声を聞き、全員がそれぞれの銃をチェックする。
函南が助手席のドアを開けて、G36Cを取ろうとした。その時、
「函南か?」
「どうも。西岡先生。」
函南の担任のようだ。
俺と宮間さんは銃を手に外へ出た。
「函南!援護は?」
「大丈夫だ。問題ない。」
バスから数人降りて来た。
「函南!無事だったか!」
「お前が迷彩服とか似合い過ぎだろ」
「その人達は?」
宮間さんが函南に話しかけた2人を指差して言う。
「クラスメイト。安全です。」
「お前さっきナイフ使ってあのゾンビ倒してたよな?」
褐色に焼け、丸坊主のいかにも野球部な奴が函南に聞いている。
「まあ、そうだが。」
「何でそんな簡単に?」
「もう慣れちまったよ。」
「俺なんか金属バットで戦ってたぞ?」
そいつは苦笑いしながら言う。こっちはリベットガンで1人で1日生き延びた人いるぞ?
「おま・・・流石4番だな。ゾンビの首をホームランってか。」
函南は笑っている。そこへ、なんだかひょろい、へらへらしてる野郎が近寄って行く。
「それよりその銃、お前が持ってたって無駄だから俺によこせよ。」
「あ?」
当然函南は睨む。
俺は函南に近寄って小声で聞く。
「何?あいつ?」
「学年1のクソ野郎だ。うぜぇし知ったかぶりする。ほっとけ。」
で、そのクソ野郎は宮間さんのM4を指差して、
「あ、その銃知ってる。M4マグナムだ!」
・・・本当に知ったかぶりだ。M4をマグナムとかバカだろ?アナコンダをマグナムって言うならまだ分かるがどう見てもこれは拳銃じゃないだろ。
「M4マグナム?お前はマグナムの意味知ってんの?マグナムは銃の名前じゃないし、そもそもM4A1でマグナム弾何か使う訳無いし。あんた馬鹿なの?死ぬの?」
・・・宮間さんキレてるよ。
「ま、まあその辺にして、4人は一緒に行動してるのか?」
先生グッジョブ。
「はい。」
「えーと、そこの人がリーダー?」
西岡先生は宮間さんを指差す。
「え?私じゃないです。函南さんがリーダーです。」
「ま、戦闘能力なら折り紙付きと言ったところかな。」
俺が言わなくてもさっきのワンシーン見てりゃわかる。野球部君も頷いている。
「うわぁ、あんなバカがリーダーとか〜。俺の方がもっとすごいね。」
今の一言でバルチャー分隊全員を敵に回したぞ。あの知ったか野郎。野球部君は呆れてる。
ほら、鷹見も怒りのオーラ出しながら降りて来たし。宮間さんなんかマシェットに手を伸ばしてる。
「本当哀れな奴らだ。よりにもよってあんな奴に指図されるんだから。」
じゃあお前はどうなんだ?
テロリスト相手にして
逃げずに戦う覚悟はあるか?
どんな時も仲間を見捨てずに全員生還させられるか?
お前に
祐介の何が分かる?
気付くと俺はあのクソ野郎に殴りかかろうとして函南に止められていた。
「止めるな!」
「いや、止める。無駄な騒ぎは起こすな。あんなの相手にするだけ無駄だ。無視しろ。」
「でも!」
「分隊長命令だ。宮間さんもマシェット仕舞え!」
「チッ。」
「なあ、函南。背後からリッパーの集団。距離100。奴らとの間に車とか障害物は無し。」
鷹見が敵を発見。ぶん殴るのは後回しにしてやる。
「長谷川、パーティには"クラッカー"が必要だろ?」
了解。"クラッカー"でお出迎えな。
さて、俺達は十字路にいる。前方は渋滞、後方は車は殆どいない直線が50m程。車の左は20m先が曲がり角で、右は直線が200m程続いている。どっちも車はあまりいない。
「俺と長谷川で前をやる。宮間さんは俺達の右サイドを警戒、鷹見は左を守れ。」
「「「了解!!」」」
函南はテキパキ指示を出す。本当、戦闘となると一瞬で表情とオーラが変わるんだよな、函南。
俺達はメット、ゴーグル、フェイスガードを装備する。
「は?何言ってんの?横から来る訳無いじゃん。やっぱ函南には無理だよ。俺がやる。」
ヘラヘラしながら言うクソ野郎なんか知るか。俺達の指揮官は函南で十分だ。
「おい!話聞けよ!」
ダン!
鷹見のM9がそいつの横のバスのライトを撃ち抜く。
「黙ってろ。次は当てる。」
殺意の込もった声で言われ、クソ野郎は引っ込む。
「長谷川、25mまで引きつけろ。」
俺はM320を取り出す。
パーティには"クラッカー"が無くちゃな。
ただのクラッカーだと思った?残念!M320でした!
「来た!長谷川!やっちまえ!」
ポン!
40mmフラグ弾は間抜けな音と共に撃ち出され、放物線を描きながら奴らのど真ん中に落ち、
ドン!!
爆発。
リッパーの半数が吹っ飛ぶ。
「残りを始末しろ!」
俺は函南の左で伏せ、バイポッドをアスファルトに着け、弾幕を張る。
隣では函南が1体1体丁寧に片付ける。
「おっと、函南!こっちにも来た!」
鷹見の方にも来たか。
「やれるか?」
函南が聞く。
「4体で距離100だ。左右は建物に覆われてて風も無し・・・やれるぞ!」
「ならそっちは任せる。宮間さんは?」
「3体。ちょろい。」
えーと、宮間さん、口調変わった?
「全員、ターゲットを殲滅しろ!」
「「「了解!」」」
「長谷川、寄ってきたら弾幕の嵐で吹っ飛ばせ!」
「ヒャッハー!!弾幕は数の暴力だ!!」
こいつは嬉しい指示だ!
俺は弾幕を張る。
桜吹雪のような弾幕を張り、寄ってきたリッパーをミンチにするか、動きを鈍らせ、函南が狙いやすい様にした。分隊支援火器射手の本領発揮だ。
「こっちは始末した!」
「こっちも処理した!」
鷹見と宮間さんがほぼ同時に言う。処理って、生ゴミがなんかかよ。
函南はマグニファイアでホロサイトの倍率を上げ、ドットをリッパーの頭に合わせ、撃つ。
吸い込まれるように5.56mm弾が命中。これが最後だ。
相変わらず見事なもんだ。
「撃ち方止め!」
弾幕のオーケストラは俺がM320を撃ってから2分程で閉幕となった。
あー、耳鳴りがひでぇ。
そう言えば、一つやるべき事を残していたな。
振り向くと俺はクソ野郎の頭にG17Cを向けて言う。レーザーポインターが奴の額に赤点を投影する。
「これで分かったか?お前の言う通りにしてたら横から来られて俺達は死んでた。お前の様に口だけの奴と函南は違う。次俺達の分隊長にいちゃもん付けるならその腐った脳味噌吹っ飛ぶと思え。」
俺はありったけの侮蔑を込めた目と口調でそいつに言うと、とっとと車に乗り込む。
他2人も、殺意の込もった目でクソ野郎を睨み付けてから車に乗った。
「代替ルートはさっき見つけた。鷹見、こっからおさらばするぞ。インターチェンジに向かえ。」
「了解。分隊長。」
俺達は出発する。
あのクソ野郎はただの見栄っ張りだ。虚勢を張って自分を大きく見せようとすり小物だ。
函南は謙虚どころか卑下し過ぎ
だ。
だが、これで分かっただろう。
祐介、お前には、分隊を率いる能力があると。
そして、
信頼されていると。
だから、
もっと自分を信じてやれ。
お前は強い。
今回は予想より長くなりましたね。
函南「元々台本形式だったのを直して地の文にしていろいろ追加してここまでなったのか。」
はい。ちなみに同級生で本当にM4マグナムって言った奴がいました。
函南「ショットガンって言ったならベネリの方と納得できるけどな。」
宮間「そもそもあのリボルバー銃の本当の名前知ってる人ってどの位いるんでしょうね?」
不明ですね。.44Magnum使う銃は一つじゃありませんし。BFで出て来たのはコルト・アナコンダだと思いますが。電子辞書でマグナムと調べたら、強装弾とはありましたが拳銃とは一言もありませんでしたし。
長谷川「ほーう。ちなみにM320をクラッカー扱いしてるのは」
「「「「どう考えてもお前だけ!」」」」
長谷川「だろうな。」
さて、ACT.1もあと3話です。
函南「おいおい、今度はどんな事になるんだ?」
一番やりたかったとこですね。覚悟しといて下さいね。それでは、
「「「「「次回もよろしく!」」」」」