何気に書いた二次作品集   作:青火

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バカ×オリ主 2

「本当に教室?」

 

 Fクラスに着いた俺達は教室を見て、驚愕した。腐った畳、綿が入ってなさそうな座布団、今にも折れそうな卓袱台。これが本当に教室なんだろうか?しかも、窓ガラスが割れて風が吹き抜けている。

 

「早く座れ、このうじ虫!」

「な!誰だ!今言ったの!……って雄二じゃないか。何で教壇に立ってるの?」

「俺は、Fクラス代表だからな。いいから、座れ!」

「……雄二、僕の席はどこ?」

「特に決まってない、自由だ。適当に座っとけ。」

「席も決まってないの!」

 

 さすが、Fクラス…。明久は、空いている席に座った。それと同時に覇気が無い教師が来た。教壇から雄二が立ち去り、かわりに教師が立ち自己紹介をする。

 

「担任の福原です。よろしくお願いします。」

 

 黒板に名前を書こうとするが、やめた。チョークすらないのか…。

 

「では、そこの席の方から自己紹介をしてください。」

 

「木下秀吉じゃ。よろしくの」

 

 最初に席を立ったのは、木下秀吉。爺くさい喋り方が特徴。演劇部のホープと言われ、声まねが得意。らしい…。よく女子に間違えられるほどの美人。

 

「………土屋康太」

 

 この、口数が少ないのは土屋康太。趣味は盗撮、特技は盗聴。ある一点の教科だけ学校一かも知れない点数保持者。らしい…。

 

「島田美波。よろしくね。」

 

 島田美波。ドイツからの帰国婦女子だ。数学が得意。明久を毎回、関節技できめてくる女。そんなことする度、殴ってやりたい。明久をいじめていいのは俺だけだってのに…。まあ、きめてきたとこ見たこと無いけど。

 

「吉井明久です。ダーリンって呼んでね。」

『『ダーリン!』』

「……忘れてください。」

 

 明久が座る。俺は、明久の胸ポケットに移る。

 

「明久、何であんな自己紹介を?(小声」

「インパクトのある方がいいかなって…(小声」

「バカだ…あんな、挨拶したら友達いなくなるぞ……普通は」

「…僕らは普通じゃないの?」

「ああ」

「そんなきっぱり言わないでよ!」

 

 小声で話し合う俺達。すると、ぼろいドアが開いた。

 

「お…遅れてすみません。」

「姫路さん!」

 

 急に、明久が動いたのでびっくりした。なるほど、アイツがテスト中倒れたと言う奴か…。

 

「もう、大丈夫なの?」

「はい。吉井君のおかげですっかりよくなりました。」

 

 確か、Aクラス確実の成績と言っていた。よく聞かされたから覚えている。

 

「ちょうど今、自己紹介中なので姫路さんもお願いします。」

「あ、はい。姫路瑞希です。一年間よろしくお願いします。」

「はい。質問があります。」

 

 誰か知らない奴が質問してきた。

 

「どうして、姫路さんはAクラスじゃないんですか?」

 

 そんな、質問か。まあ、そう思うよなぁ。

 

「……テスト中に高熱を出しまして…」

 

 姫路がそう言った瞬間、クラス中からテストの言い訳が聞こえてきた。Fクラスらしい。

 

「あー皆さん仲良く…」

 

 教師が机を叩くと、教卓は崩れた。どんだけ、ぼろいんだよ…。

 

「か、替えを取って来ますので待っててください…!」

 

 そう言って、教室から出て行った。

 

 


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