何気に書いた二次作品集   作:青火

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D×オリ主 2

『入城を許可します。アレン・ウォーカーくん』

 

 門が開く。誤解が解けたのだろう。しかし、神田は刀をアレンに突きつけたままだ。

 

「わっ」

『待って待って、神田くん』

「コムイか……どういうことだ。」

『ごめんねー早トチリ!クロス元帥の弟子だった。ティムキャンピーが付いてるのが何よりの証拠だよ。彼は、僕らの仲間だ。』

 

 その言葉を聞いて、神田はしばし黙る。

 

ぱこっ

 

 神田の頭をリナリーが叩く。

 

「もーーっ、やめなさいって言ってるでしょ!早く入らないと門閉めちゃうわよ。」

 

 リナリーは門を指して言う。

 

「入んなさい!」

 

 三人は門の中へ入る。しばらく歩いたところでリナリーがアレンに自己紹介をした。

 

「私は室長助手のリナリー。室長の所まで、案内するわね。」

「よろしく。」

 

 すると、神田が歩行を変えた。

 

「あ、カンダ。」

 

 アレンが呼び止める。神田は、アレンを睨んだ。

 

「……って、名前でしたよね…? よろしく。」

 

 アレンは、右手を出した。しかし、神田はアレンに一言、言ってさっていった。

 

「呪われてる奴と握手なんか、するかよ。」

 

(差別……)

「ごめんね。任務から帰ったばかりで気が立ってるの。」

 

 神田と別れた後、アレンはリナリーにいろいろな所を紹介されていた。

 

「ここは食堂。」「このフロアは修練場。3階層に渡ってあるの。」「談話室。」

 

「他にも、療養所や書室、各自の部屋もあるからあとで案内するわね。」

「部屋が与えられるんですか!?」

「エクソシストは皆、ここから任務へ向かうの。だから本部のことを『ホーム』って呼ぶ人もいるわ。 出て行ったきり、わざと帰ってこない人もいるけど。」

(師匠です。 それにしても、ホームか………)

 

 アレンがいろいろな所を見渡していると、リナリーが話しかけてきた。

 

「ねぇ、アレンくん。」

「はい、何でしょうか?」

「その、頭の上の動物…何?」

 

 リナリーはアレンの頭を指す。

 

「え? ティムキャンピーのこと?」

「違うわ、クロス元帥のゴーレムって事は知っているもの。そうじゃなくで、そのトカゲ。」

 

 アレンは言われて気づいた。

 

「そういや、乗せていましたね。」

 

 そう言って、アレルを降ろす。

 

「キュー?」

「この子は、僕の弟みたいなものですよ。」

「近くで見ると、可愛いわね。」

「キュ~。」

 

 リナリーはアレルの頭を撫でる。アレルは嬉しそうに目を細め、アレンは困ったようにリナリーを見る。

 

「あ、あの~、行かなくていいんですか?」

「あっ、そうだ。早く行きましょ。」

 

 

 

 

 

 

「はい、どーもぉ。科学班室長のコムイ・リーです! 歓迎するよアレンくん。いやー、さっきは大変だったね~。」

((((誰のせいだ…))))

 

 コムイの発言に科学班の皆が心の中で突っ込む。 リナリーとアレンはコムイについていく。アレルは興味深そうに周りを眺めてる。

 

「キュッ!(凄いね!アレン兄!黒の教団って!)」

「ふふっ、そうだね…。」

「何か言った?アレンくん。」

「いえ、何でもないです。」

 

 アレルはテレパシーみたいなのが使えようだ。コムイ一行は手術室みたいなところへ来た。

 

「じゃ、腕診せてくれるかな?」

「え?」

「さっき、神田くんに襲われた時、武器を損傷したでしょ? 我慢しなくていいよ。」

 

 アレンは言われたとおりに腕をみせた。大きな傷跡があり、手が震えていた。

 

「神経が侵されてるね、やっぱり。リナリー、麻酔持ってきて。 発動できる?」

「あ、はい。(発動!)」

 

 赤い左手が、白く大きな腕に変わった。コムイはコーヒーを飲みながらアレンの腕をコンコンと叩く。

 

「ふむ……キミは寄生(タイプ)だね!」

「寄生……型?」

「うん。人体を武器化する適合者のこと。数ある、対アクマ武器の中で最も珍しいタイプだよ。」

 

 コムイはヘルメットを被り、ドリルみたいなのを取り出した。

 

「寄生型の適合者は、肉体が武器と同調(シンクロ)してる分、その影響を受けやすいんだよね。」

「……その装備は何ですか?」

「ん?修理。」

 

 そう言って、コムイは装備の先をアレンの腕に向ける。

 

「ちょっと、ショッキングだから、トラウマになりたくなかったら見ない方がいいよ。」

「まっ、待って…」

 

「GO♪」

「ギャーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 その日、黒の教団に悲鳴がこだました。

 

 


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