IS×AC<天敵と呼ばれた傭兵>   作:サボり王 ニート

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ブラッドボーン、PS4ダークソウル2も販売したので。
今年の秋くらいにはアーマードコア関連の情報が来ると信じたいですね。


33 奴は狩人

エースは到着早々状況を軽く見て、目の前にいるテンペスタⅡ型にMRーR102を構えた。

しかし、ふとレーダーに映る人影に意識が奪われる。

 

(ファントムタスクか?いや、動きが素人だ。となれば民間人……?)

 

レーダーに映る人影はのそのそと動き、時折止まっている所からエースは実戦慣れしていない一般人だと勘ぐる。

銃撃戦が始まろうという時、生き残りたいのならば流れ弾に当たらないよう物陰に隠れるか、逃げる自信があるならその場から離脱するのが最適解だ。

中途半端にゆっくりと移動した所で的にしかならない。それならじっとしていた方が賢いくらいだ。

 

(ま、いっか。こんな所にいる方が悪い)

 

ネクストの速力があれば助けようと思えば一瞬で終わるが、わざわざ助ける義務がない。

それよりも、目の前の敵を撃退する方が先決だとエースは考えマシンボイスに変換した声でスピーカーを介して話しかける。

 

『IS傭兵管理機構BIND所属傭兵アレスだ。シュヴァルツァハーゼに加勢する』

 

どちらの味方かだけは伝え、さっそく戦闘を始めようと、OBを起動したが。

数か月の月日が黒ウサギ隊という部隊がどういった部隊なのかをエースは忘れていた。

 

「アレスって……おに――うわぁあああああああああああああ!!」

 

何の為にわざわざマシンボイスで察することが出来なかったロートハール曹長をエースは即座にQTをし、OBの速度でラリアットを喰らわし。

そしてそのまま近場にあった岩にロートハール曹長を叩き付ける。

クレーターを作るほど埋没するが、声に威圧感を込めて立場上指令を送る立場ではないが、現状が現状なだけに簡単に指示を送る。

 

『これから敵機ISをトンネルから引き離す。砲撃部隊の大半は潰したが、念のため士官以上の者二名を部隊長とした二つの部隊編成し、挟撃を意識しつつ進軍。負傷者とコアはトンネルに残してお前は撤退用の車両数台奪え。IS操縦者以外の人員全て乗り込み完了次第撤退を開始』

「りょ、了解!あとシールドエネルギーが今のでけっこうまずい感じなのですが……」

『さっさと動けぇい!』

「はぃいいいいいいい!!!」

 

一喝し、あわてて飛んで行ったラファールをちらりと見た後、エースは改めてテンペスタⅡ型と向き合う。

だが、すでにエースは心労によるダメージを受け、テンションが下がっていた。

無意識に幾分かぶっきらぼうで力が篭っていない言葉でエースは少女に話しかけた。

 

「おに?」

『あー……昔、鬼軍曹という異名で指導してやったんだ』

「何だ古巣贔屓か?」

『半分正解だな。恩義ぐらいは……犬でも返す』

 

その声と同時に、エースは牽制がてらMRーR102による銃撃を始める。

言葉切って放たれたそれは半ば不意打ちのような攻撃だったが。

 

「私には鉛弾か」

『素敵だろ?』

 

対する少女はスラスターを噴出して弾を易々と避け、白銀の銃剣で撃ち返す。

しかし、エースのACNISにはネクストたる象徴であるコジマ粒子により展開されたPAがある。

簡単には撃ち破れない第一の障壁は銃弾の侵入を拒み、露散させた。

 

「何だそれは?」

 

すでに幾度となく聞いた言葉をエースは聞き流し、軽く跳躍。

後方へブーストで移動しつつ再度MRーR102で射撃するが、エースはわざと装甲の厚い部位に当て続ける。

例え最適解でなくともファントムタスクの少女には撃墜しない内に帰って貰いたいからだ。

ただでさえ、今回の依頼においての成功条件はISコアの確保と敵を全滅ではなく撃破だ。

そしてISを撃破すること自体は慢心こそあれど、自機の性能に絶対の自信を持つエースにとっては大して難しい問題ではない。

だが撃破してしまうとエースは拾わなくてもドイツ軍所属である黒ウサギ隊は立場上奪わなければならない義務がある。

するとISという替えがない戦力を失ったファントムタスクとの仲は決定的に裂かれるだろう。

そうなったらIS賛成派か反対派か、現状二択しかない選択肢の内一つを自らの手で殺しかねない。

自身にデメリットを被ってまで必要以上に殺す必要はないということだ。

真剣に取り組みが、エースはこのミッション自体あまり乗気ではなかった。

 

(面倒この上ないな)

 

力の加減が出来るようになって初めて自身の力と言えるだろう。

だが、訓練ならまだしも戦場においては加減という単語とは無縁の世界で生きてきたエースはもどかしさを感じながらも。

少女の銃剣をQBで避け続け、戦法も何もないただただ銃弾を垂れ流す戦いをしばらくの間続ける。

しかし、これが少女の癇に障ったのだろう。

 

「貴様、ふざけているのか?様々なISの操縦者を見てきたが、貴様は殺意も強さも感じない!やる気がないのなら大人しく死ねっ!!」

 

突如スラスターでの移動を止めて銃剣を突き付け、不機嫌そうに話す少女にエースは問答無用とばかりに銃弾を返すが。

見切ったと言いたげに少女は体を反らして最小限の動きで避け、すぐさまエースに向け撃ち返した。

APには余裕があるが、わざわざ受ける必要はエースにはない。

エースは普段通りブースターの出力を上げて横へ回避行動を取るが、それを狙い済ましたかのように急速に接近し、銃剣を振り下げる少女にエースはようやくMRーR100Rを少女の心臓に向け放つ。

だが、その銃弾を少女は両肩のスラスターを器用に扱って咄嗟に体を低くして避け、そのまま銃剣での銃撃と合わせ噴出口からレーザーブレードを形成しエースに突撃した。

 

(ほう……)

 

周囲から襲い掛かる剣や銃弾に対しエースは、少しばかりのやる気と少女の実力に興味が湧きあえてQBとPAを封じ、両手の武器をパージ。

少女の戦闘センスを見極めることにした。

 

「消えろっ!」

 

僅かに怒気が含まれた声と共に周囲からレーザーブレードが迫る。

それに対しエースは上から来るならば左右、左右から来るならば前、前から来るならば後ろ。

機体性能に頼ることなく、自身の足さばきで縦横無尽に動くネクストとはうって変わって、ほとんどその場から動くことなく。

少女の激しい剣戟のことごとくを回避する。

それならばと、銃弾を放つ少女だが、これもエースは反復横跳びの要領で銃弾を引き付けては足に力を込めて横へ跳ぶ。

何も知らない人が見たらまるで、訓練しているかのように易々と少女の攻撃を避け続ける。

 

「クッ……」

 

だが、少女から見たらブースターでの高機動を売りにしているはずの機体の長所をわざわざ封じる所か、反撃もしない。

それなのに一撃すら当てれない現状は屈辱以外の他ないだろう。

その上相手は未だ力を出し切っていない。一転し攻勢に出ようと思えばいくらでも出来るといっているようなものだ。

焦る気持ちが否応にも湧くだろう。

少女は全身の噴出口からブレードを構成しては突撃を繰り返す。

しかし、攻撃はエースには届かない。

 

「攻撃しろ貴様!」

 

少女の頬を伝う汗からふと、エースはかつてのセレンの元でリンクスとしてはまだ未熟で、よちよち歩きだった頃に散々に負かされた過去の自身の姿を思い出し苦々しく笑う。

再度全身からブレードを構成した突撃をブースターを起動して後方へ下がり。

そして、少女の言うとおり武器を取り出した。

 

L―ARM WEAPON

07-MOONLIGHT(レーザーブレード)

R―ARM WEAPON

GAN01-SS-WD(ドーザー)

 

(荒削りではあるが、光るものがある。こいつに耐えたら……)

 

MOONLIGHT、OB起動。

一度使った後、低出力に抑えたものでも勢いあまってISごと操縦者を斬り裂き、殺しかねないと判断し、使用を控えてきたそれを最大出力で構成。

高エネルギーのプラズマ粒子が集い、触れればネクストの装甲ですら溶ける光り輝く刃と変わる。

そして装甲板が開かれ、コジマ粒子がオーバードブースタに収縮される。

 

「何だそのエネルギー量は!?」

 

桁違いな出力に少女は驚きブレードに使っていたエネルギーを急遽エースから距離を離す為に使い。

瞬時に30メートルほどはエースから距離を離した。

それは、決して間違った判断ではない。

だが、ネクストの前には30mの移動は一秒もいらない。

ISのイグニッション・ブーストを大きく上回る速さで、エースの機体ディターミネイションは飛び出る。

そして僅かに開けた距離を瞬きする間もなくエースは詰め寄り、装甲の堅牢さを活かした左肩による強力なタックルを喰らわせ。

 

「グッ」

 

全身、特に頭部に受けた衝撃に小さなうめき声を出し、体がふらつく少女をOBの速度をそのままに左腕で押し出して、体勢を崩し。

 

『チェックメイトだ』

 

少女の首目掛けて、エースは月光のように光り輝くブレードを振り払った。

 

――――――――――――――

 

ラウラとオータムの場は膠着していた。

お互いに致命傷とはいかないものの、ある程度ダメージを負っているため一歩も引かなければかといって押すこともなかった。

強いて言うなら連射出来る武器を持つオータムがAICで止められて終わる銃弾をばら撒いているくらいだ。

 

『IS傭兵管理機構BIND所属傭兵アレスだ。シュヴァルツァハーゼに加勢する』

(何だと!?(エース)か!!)

 

エネルギーもシールドエネルギーも残り僅か、最悪撃墜されかねない。

しかし、その声が両者の動きは極端に激化させた。

ラウラがチャンスとばかりに一転して攻勢へ、元々人数差から不利だったオータムは逃げに。

いや、もはや撃破される可能性が高まった為オータムは戦線を離脱を決めていた。

だが、それをオータムが動き出すその前に意図を察したラウラはPICで僅かに浮いた後、ウィングスラスターで加速し、プラズマ手刀の出力を最小限まで抑えて展開。

 

(これで決める!!)

 

強い風が何度も頬を叩く、加速する世界の中で。

ラウラは歯を食いしばり。叫ぶ。

 

「はぁあああああああああ!!」

 

徐々に近づいていく巨蜘蛛。

ラウラは緊張で頬に伝う汗に気にもせずレールカノンを後方に向け放ち反動にする加速を得る。

そして、オータムの心臓を定めて全身全霊の力を込めて繰り出されたラウラの突きは。

 

「クソッ!」

 

オータムが咄嗟に呼び出したカタールで防がれる。

しかし、ラウラはそこで諦める事はなく、プラズマ手刀を力強く押し続け、カタールを破壊。

量子化されると共に盾を失ったオータムに向け一瞬の隙も与えることなく。

ラウラは手刀の出力を一時的に上げ、そのまま手刀をオータムに振り上げた。

 

「がぁっ!」

 

だが、オータムの口から出たのは痛みによる悲鳴ではなく、ピンチから逃れる為。

持つ力を最大に活かす為に出した叫びだ。

そしてオータムの足掻きを証明するようにラウラの心臓を狙った斬撃はオータムが背を反らして事で避けられた。

しかし、手刀はオータムの被るフルフェイスに掠り、ひび割れ。

目は血走っているものの整った顔を覗かせた。

 

「チッ。顔に傷がついたらどうすんだ糞ガキ」

「醜悪な顔をしていると思ったが存外違ったな」

「黙ってろっ!」

 

オータムはそう言いながら装甲脚を振り回して、ラウラを押しのけた後、特殊化合物で生成された糸をあたりに散らばるように円を描くように飛ばす。

口調こそ荒いが、激情することなくオータムは冷静だ。

ばら撒かれた糸の厄介さを理解しているラウラは回避に専念せざる終えなくなり。

その隙をついてオータムは軽量化の為、数本の装甲脚に自爆指令を送った後にパージしPICで飛翔する。

 

「待て!!」

 

オータムの後を追う様にラウラもウィングスラスターで飛び立つが、逃げるオータムは棒状のコンテナを呼び出し、さっと振り返りコンテナをラウラに向ける。

そして寸分の間もなくパカリと開かれたコンテナの中には小型ミサイルがぎっしりと積まれ。

発射起動と共にわらわらとミサイルがコンテナから飛び出た。

その数はおよそ40。

大きさも小ぶりであるが故に優秀な誘導システムを積む容量も爆発力を生む火薬もない。

一度使えばそれで終いだが、目くらましには十分だ。

 

「じゃあな糞ガキ。次会ったら叩きのめしてやる」

 

ミサイルの大群にラウラは動きを止めてシュヴァルツェア・レーゲンの持つ機能AICを起動。

運動エネルギーを殺すの結界を生み出し。

次々と爆発するミサイルをラウラは防ぎ切った。

 

「チッ」

 

しかし、ミサイルの黒煙が晴れた後、ラウラは舌打ちをする。

守る為とはいえ、オータムが逃げるには十分すぎる時間を作ってしまった。

追おうと思えば追えなくはない距離にいるオータムをラウラは恨めしげにしばらく眺めた後。

 

(覚えていろ……)

 

仕留め切れなかった自身の不甲斐なさや、スペック上では劣っているはずの第二世代で肝が冷える体験を幾度もさせたオータムの再戦を誓う意味を持つ言葉を胸に吐いた後。

ISコアを守るため部隊員の元へと戻っていった。

 

―――――――――――――――――

 

(えっと……どうしよう、どうしよう……)

 

クロエは悩む。

エースの登場後、運良く全ISがISコアから離れる時間を生み出すことが出来。

銃弾飛び交う中多少もたつきながらも黒ウサギ隊に侵入した後。

黒鍵の能力で黒ウサギ隊の隊員達の目を欺きながらISコアの入った箱を目視することは出来た。

あとは、奪取して任務完了だという直前で。

 

「エーアストだ。久しぶりだな」

「ひゃぁい!」

「「「お兄様ぁ!!」」」

 

エースがクロエの予想を遥かに上回る早さで帰還した。

分厚い装甲に覆われた状態であるにも関わらず気配もなく背後から突然現れたエースにクロエはつい、おかしな声を上げたがこれまた運良く黒ウサギ隊員の歓喜の声でかき消された。

 

(お兄様って……お姉様じゃないのかしら……あーでも声は低くて男の人みたいだなって……いや、その前に早く――)

「再会したことは嬉しいが、時間がない。コアを預かり。私が直接委員会のドイツ支部に運ぶ。コアはどこだ」

「お兄様ー車調達しましたーどれもすぐに動けます」

「うっ……あれ?エ、エースさん!何でここに?」

(…………)

 

目視ではほとんど無傷でISコアに意識が集中している接触を強く注意された傭兵。

なぜかほとんど戦闘していないのにも関わらず土汚れているが、稼動する分には問題ないISに乗り、移動手段が整ったと言う赤髪の部隊員。

ISにダメージを負っているとはいえ、目覚めた副隊長。

気がつけばクロエの周りにはISを持つ敵だらけ。

避けたくて行動してきた挙句、最悪の状態に陥り声には出せない絶望感がクロエを襲う。

 

「皆は!?敵ISや砲撃部隊はどうなったのですか!?」

「若干緊張で疲れを出している奴や怪我人はちらほらといるが、まぁ大して問題はないだろう。敵の方はISと砲撃部隊の大半は私が撃破した。残りは、最初からある程度の損害が出たら撤退するよう指示されていたのだろう。人的被害が増加する前にさっさと逃げやがったが……念のため罠には注意したほうがいいな。で、もう片方のISもボーデヴィッヒ少佐の方もつい先ほど撃退。今はこちらに向かっていると連絡が入った」

「そうですか……救援、ありがとうございました。エースさんがいなかったと思うとゾッとします」

「そんな情けない言葉を出すなハルフォーフ大尉。今回の奇襲はそっちの上層側のいざこざが原因とはいえ。私達は情報戦においては負けていた。袋叩きに会ったのも仕方のないことだ。それと関係なく負けたことで責任を感じているのならば、後で挽回すればいい。君はまだ生きているのだからな」

「はい……本当にありがとうございました」

「仕事だからな。これ以上の礼は依頼主の優しい大将殿に言ってやれ」

 

和気藹々とまではいかないが、戦闘が終わったことで緊張が解けたことで黒ウサギ隊員達の顔色は幾分か明るくなり。

各々が思い思いに犠牲が出ることなく戦いを終えたことを嬉しげに談笑しあい、周囲に声が弾む。

 

「みんな!無事か!?」

「「「隊長!」」」

 

そんな中、最後にラウラが到着した。

妹とも言うべき存在を近くで見たクロエは僅かながら動揺したが、思考を切り替え打って出る。

 

(こうなったら強行手段ですっ!)

 

黒鍵の能力は所謂幻視。

ならばISコアを即座に奪い取り、全員を逃げ延びるまで騙し切る。

まさに強行ではあるが、それしかクロエが取れる選択肢がなかった。

 

「久しぶりだな。ボーデヴィッヒ少佐」

「エース……今回は助かった」

「おやおや今日は妙に素直じゃないか。前日までの噛み付き具合はどこいった?」

「うるさい!礼の一つや二つくらい私も言える!」

「ふん。それは良かった」

「何だその変な笑いは!えぇい!いつ会えるか分からんが次出会ったら叩き潰してやる!」

「そうか胡坐をかきながら待ってるよ」

「貴様っ……」

 

エースとラウラ、クラリッサも意識がISコアから離れた瞬間。

クロエは飛び出て、コアの入った箱を奪取。

そのまま逃げ去ろうとした瞬間、背筋に寒気が走り思わずさっと、振り返る。

 

「…………」

 

そこには、他者から見れば何もない虚空を見つめるエースの姿。

ぼーとして休んでいる訳でもなく。

視線の先に何かある訳でもない。

ただ、エースはISの黒鍵で周囲の風景に溶けているはずのクロエを睨んでいた。

その証拠に、クロエはエースと目が合った。

 

「――ッ!!」

 

なりふり構っていられなかった。

ガタガタと大きな物音を上げながらクロエは走る。

 

(何で!?何で!?)

 

クロエは黒鍵の異常を調べてみるが、問題なく。普段どおり発動している。

勘が鋭い人間ならば異常になんとなく気がつくことはあるが、それでもクロエ自身を見つけることは今までなかった。

それほど黒鍵の能力は戦闘能力はないものの、対象に幻覚を見せる能力は強力だった。

 

「すまんお別れだ……あと、拳銃を借りる。困ったことに鼠が紛れ込んでいたようだ」

「は?お、おいエース待て!コアはどうした!?」

 

ラウラの持つ、クロエがすり替えておいた救急箱に見向きもせず。

尚且つエースが吐いた言葉が、エースがまぐれでもなく、今もクロエを捉え、どういう理屈かISコアがクロエの手にあることを理解していると証明していた。

カチャリカチャリと装甲と装甲が擦れ合う音を奏でながら走るクロエを追う様にエースはゆったりと歩き始めた。

 




次回くらいにはドイツの話を終わらせます。

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