実況パワフルプロ野球~転生者は努力する天才型~   作:インフィニティー

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先ずは謝罪します。

前日投稿出来なくてごめんなさい。

ネタ切れと寝落ちで投稿出来ませんでした。

最後辺りグダグダですけどよろしくです。


第12話「猪狩兄弟と捕手の心」

 

前回までの三つの出来事。

 

 

一つ、先制点はパワフルリトルが入れた。

 

 

二つ、その直後の打席で小山がデッドボールを食らった。

 

 

三つ、あかつきリトルが動いた。

 

 

 

尚哉side

 

 

よう。

 

 

尚哉だ。

 

 

俺は今少し気が立って居る。

理由は小山にデッドボールをぶつけた麻生に仕返し(野球で)をしてやろうかと考えていた。

故意ではないとは言えデッドボールをましてや女の子に当てるなんて野球をやる者としては頂けない。

そんな事を考えていたら相手が動いた。

 

 

『あかつきリトル選手の交代をお伝えします。』

 

 

交代?

 

 

『ピッチャー麻生君に代わりまして猪狩 守君。キャッチャー堂林君に代わりまして猪狩 進君以上です。』

 

 

兄弟か?と思ったら一人麻生に似た子が出てきた。

それにつられて防具を付けた子も出てきた。

 

 

「双子か?」

 

 

俺がそう呟いたら矢部が騒いでいた。

 

 

「や、や、やんすってーー!」

 

 

「ウオッ!どうしたそんなに驚いて彼奴のこと知っているのか?」

 

 

「し、知っているも何もあの二人は「猪狩兄弟」って言って、兄の守君はその天性の野球センスで三年生年でありながらあかつきリトルの一軍エースでやんす。そして、その弟の進君も三年生なのに守君に劣らない野球センスで一軍の正捕手でやんす。

しかも、あの猪狩コンツェルンの御曹司でやんすよ。

先輩そんな事も知らないでやんすか!」

 

 

「お、おう。今まで野球の特訓とかで他のことはまるっきり分からなかった。

ありがとよ説明してくれて。」

 

 

「礼には及ばないでやんす。

先輩とオイラの中ではないかでやんす。」

 

 

ゾクッ!

 

 

「ウッ! 何か寒気がしたんだが?」

 

 

「?気のせいじゃないか?」

 

 

だと良いんだが。

 

 

「皆、今の発言どう思う?」

 

 

「「「「「「何か怪しい(です)(のだ)(だね)(だな)」」」」」」

 

 

女子は女子で何か話して居るし。

 

 

「チームメイトがとんだ無礼な事をしてしまったね。

その代わりに僕達が相手をするよ。」

 

 

猪狩兄が何かいっていた。

 

 

『八番 宮坂君』

 

 

「行けー!宮坂ー!」

 

 

「小山さんの敵討ちだー!」

 

 

「僕生きてるよ。」

 

 

「気分の問題だ。」

 

 

そんな事を言っている間に猪狩が投球モーションに入って投げた。

 

 

ズバーーン!

 

 

「ストライーク!」

 

 

『『『!?』』』

 

 

おいおい小学三年の球かよ?

 

 

「球速は?」

 

 

俺は早川に聞いた。

 

 

「ひゃ、120㎞です。」

 

 

「俺と同じ位か。」

 

 

「確かに先輩の球も早いけどあっちのは何かヤバい感じがするよ先輩。」

 

 

橘が何かを感じたっぽいな。

 

 

「確かに速いがそれでも勝たねぇとな。

小山の犠牲を無駄に出来ないからな!」

 

 

「だから、僕生きてるよ~!」

 

 

小山がベンチの声が聞こえたみたいだな。

凄い地獄耳だな。

 

 

ズバーーン!

 

 

「ストライクツー!」

 

 

「宮坂ー!打てー!」

 

 

「手を出さないとあたんないぞー!」

 

 

「そ、そんな事言われたって。」

 

 

宮坂が大分動揺して居るな。

 

 

「ふん。この程度で動揺とは期待外れかな?」

 

 

また何か言ったけど此処からじゃあ聞こえない。

そして、モーションに入った。

 

 

ピューン!

 

ブン!

 

ポスッ

 

 

「ストライーク!バッターアウト!」

 

 

カーブか!結構曲がったな。

 

 

此れで、ワンアウト一塁か。

 

 

『九番 黒崎君』

 

 

漸く俺の打席か。

 

 

『『『兄さん(兄上)(お兄ちゃん)(先輩)!』』』

 

 

ん?

 

 

「どした?」

 

 

「頑張ってね!」

 

 

「どうかご無事で!」

 

 

「頑張るのだ!」

 

 

「無茶しないでくださいね。」

 

 

「三振はダメですよ♪」

 

 

「が、頑張れ!」

 

 

「打てよ尚哉。」

 

 

「先輩ファイトでやんす!」

 

 

、、、まったく。

 

 

「ありがとよ皆。」

 

 

俺は皆の期待を背に打席に入った。

 

 

「お願いします!」

 

 

俺は主審と猪狩弟に挨拶した。

 

 

「先程は麻生君が、悪い事をしました申し訳ありません。」

 

 

猪狩弟が謝ってきた。

 

 

「いや、その代わり打たせて貰うから。」

 

 

俺は皮肉っぽく言ってやった。

 

 

「、、、お手柔らかにお願いします。」

 

 

そう言ってお互いに無言になった。

 

 

そして、猪狩兄が振りかぶった。

 

 

ズバーーン!

 

 

「ストライーク!」

 

 

ストレートか。

 

 

「良い球投げるな君の兄ちゃん。」

 

 

「取るのに苦労しましたけどね。」

 

 

そしてまた無言になる。

 

 

第二球

 

 

ビューン!

 

 

カーン!

 

 

「ファール!」

 

 

「「!?」」

 

 

猪狩兄弟が驚いた。

 

 

「、、、次は当てる。」

 

 

俺は猪狩兄に宣言した。

 

 

「、、、良いだろう。

当てられるものならね。」

 

 

そして、第三球

 

 

ビューーン!

 

 

さっきより速い球がきた。

 

 

だが

 

 

カキーーン!

 

 

『『『『!!』』』』

 

 

両ベンチが総立ちした。

 

 

「チッ、、、足りないか。」

 

 

俺はそう呟いた。

 

 

パシッ

 

 

「アウト!」

 

 

俺が打った打球はセンターがギリギリの所でキャッチした。

 

 

「、、、本当に当てるとはね。」

 

 

猪狩兄がそう言ってきた。

 

 

「アウトだがな。」

 

 

「それでもあそこまで飛ばすなんて君が初めてだよ。」

 

 

「それは、光栄だな。」

 

 

さて、次の回も頑張りますか。

と、ベンチに戻ろうとしたら。

 

 

「君の、、、は?」

 

 

「ん?」

 

 

「君の名前はなんて言うんだい?」

 

 

どうやら、まだちゃんと挨拶して無かったな。

 

 

「俺の名前は黒崎 尚哉。

四年生だ。」

 

 

「僕達の一つ上だったのか。

僕の名前は猪狩 守。

三年生であかつきリトル一軍エースだよ。」

 

 

「、、、」

 

 

「、、、」

 

 

「、、、次の打席楽しみにしてるぞ。」

 

 

「、、、僕の方こそ今度は三振にするよ。」

 

 

そんなやり取りを終えネクストバッターの矢部にアドバイスをした。

 

 

「良いか矢部、彼奴の球は手元で伸びてくるから気を引き締めろ。」

 

 

「分かったでやんす。」

 

 

そう言って俺はベンチに戻った。

 

 

「期待に添えなかった。

すまなかった。」

 

 

「大丈夫だよ兄さん。」

 

 

「そうですよ兄上。

まだ始まったばかりではありませんか。」

 

 

「次も鈴々がホームラン取るのだー!」

 

 

「そうですよ先輩。

まだ次もありますよ。」

 

 

「それに先輩、打席に立った時の顔格好かったですよ♪///」

 

 

「う、うむ。とても凛々しかったぞ。///」

 

 

「今度は俺が頑張んねぇとな。」

 

 

「次もその調子で頑張ってくれよ?」

 

 

皆、俺の事を励ましてくれるんだな。

 

 

「ああ!」

 

 

その後、矢部はフルカウント迄持って行ったが、最後はノビのあるストレートで三振。

小山が戻って来た。

 

 

「小山、すまなかった。

お前の敵打てなかった。」

 

 

「大丈夫ですよ先輩。

先輩の頑張っている姿を見れたんですから僕は気にしませんよ。」

 

 

そう言って小山は俺に微笑んだ。

ありがとよ。

 

 

「よし!次は三回だ!気を抜くなよ!」

 

 

『『『はい!!』』』

 

 

監督の言葉に俺達が答えて各々の守備位置に付いた。

 

 

 

現在のスタメン

 

 

 

一番 キャッチャー 堂本→猪狩 進

 

二番 レフト 下前

 

三番 ショート 神田

 

四番 ピッチャー 麻生 →猪狩 守

 

五番 ファースト 林

 

六番 サード 相沢

 

七番 セカンド 近衛

 

八番 センター 真田

 

九番 ライト 高坂

 

 

 

一番 センター 矢部

 

二番 サード 近藤

 

三番 キャッチャー 六道

 

四番 ファースト 阿散井

 

五番 レフト 黒崎(姉)

 

六番 セカンド 黒崎(妹)

 

七番 ショート 小山

 

八番 ライト 宮坂

 

九番 ピッチャー 黒崎(兄)

 

 

 

『八番 真田君』

 

 

「お願いします。」

 

 

さて、三回は下位打線からだ。

 

 

「(下位打線とは言え油断は出来ない。

先ずは、外のチェンジアップからだ。)」

 

 

六道の要求は外への変化球か。

 

 

ピューン!

 

ブン!

 

パシーン!

 

 

「ストライーク!」

 

 

「(よし!球は来ている。

なら次は低め一杯のストレートだ。)」

 

 

今度は低めのストレート

 

 

ビューーン!

 

 

ズバーーン!

 

 

「ストライクツー!」

 

 

「(追い込んだ。

最後は外に逃げるカーブだ。)」

 

 

外へのカーブ

 

 

ビューン!

 

ブン!

 

パシッ!

 

 

「ストライク!バッターアウト!」

 

 

此れでワンアウトランナー無し

 

 

『九番 高坂君』

 

 

「お願いします。」

 

 

「(さて、最初は様子見だ。

内角高めのチェンジアップ。)」

 

 

内角高めチェンジアップ

 

 

ビューン!

 

スゥー

 

 

「(な!セーフティー!)」

 

 

コンッ!

 

コロコロ

 

 

「サード!」

 

 

パシッ!

 

 

「こなくそっ!」

 

 

ビューン!

 

パシッ!

 

 

「セーフ!セーフ!」

 

 

まさか初球セーフティーを掛けて来るなんてな。

 

 

「タ、タイム!」

 

 

「ターイム!」

 

 

六道が此方に小走りでやって来た。

 

 

「先輩すまない。

今のも完全に私のミスだ。」

 

 

「そんなに落ち込むなよ。

それにまだ二点リードしてるんだ、一点位直ぐに追い付く、だから次もしっかりリードしてくれよな。」(ナデナデ)

 

 

「あ、ああ。///」

 

 

「よし!行くか!」

 

 

「うむ!」

 

 

六道は小走りで戻って行った。

 

 

『一番 猪狩 進君』

 

 

さて、次は猪狩弟かどうなることやら。

 

 

尚哉side end

 

 

六道side

 

 

私は今嬉しく思っている。

私のミスでランナーを出したのに先輩は叱るではなく励ましてくれた。

私はそう言った先輩の然り気無い行為が救いになる。

 

 

トクン

 

 

(まただ、何なのだこの気持ちは?

たまに起こるこの胸の高鳴りは?)

 

 

「よろしくお願いします。」

 

 

猪狩弟が礼儀良く挨拶した。

 

 

(!いかん、今は試合に集中せねば。)

 

 

私はこの気持ちを抑え次のバッターに集中

した。

 

 

「、、、初めましてだ。」

 

 

「、、、此方こそ。」

 

 

お互いに挨拶を交わした。

 

 

「凄いねあの先輩。まさか兄さんの球を打つなんて。」

 

 

「当たり前だ。

先輩はアノ黒崎選手の子供なのだからな。」

 

 

「!」

 

 

猪狩弟は動揺した。

 

 

ビューーン!

 

 

バシーーン!

 

 

「ストライーク!」

 

 

(良い球だ。)

 

 

「、、、成る程、だからあんなに上手いんだね。」

 

 

「ああ。

人一倍野球が上手くて人一倍野球が大好きな先輩だ。」

 

 

「、、、六道さんはそんな先輩が好きなんだね。」

 

 

「、、、、なーーーー!!//////」

 

 

『『『『『『!!』』』』』』

 

 

私の声に両ベンチが驚いていた。

 

 

「どうかしたかね?」

 

 

「あ、いえ、す、すみませんでした。」

 

 

な、何を言っているんだこやつは!!

確かに優しく教えてくれる、それに格好良いし、、、って!何を考えているのだ私は!!

 

 

「(と、兎に角落ち着け私!キャッチャーが動揺してはもとも子もない。相手に飲まれるな聖!)」

 

 

そう自分に言い聞かせ次の球を要求した。

 

 

私は気付かなかった。

その要求した球がど真ん中のストレートだと言うことに。

 

 

ビューーン!

 

 

カキーーン!

 

 

「え?」

 

 

私は先輩の球が来るのを待っていたが、その球がミットに収まることなかった。

 

 

ストーン!

 

 

コロコロ

 

 

「ホームラン!」

 

 

主審の声に漸く気付いた。

今度は最悪の形で点が入ってしまった。

 

 

六道side end

 

 

尚哉side

 

 

俺達は今茫然していた。

 

六道の要求でど真ん中のストレートを投げてホームランにしてしまった。

 

「タイムお願いします。」

 

 

「タイム!」

 

 

俺は主審にタイムを要求して六道を呼んだ。六道は少し怯えた感じで此方にやって来た。

 

 

「、、、」

 

 

「、、、」

 

 

お互いに無言だった。

 

 

「、、、何故。」

 

 

「ビクッ」

 

 

「あのコースを要求した?」

 

 

俺は少し低い声で聞いた。

 

 

「、、、」

 

 

「黙っていちゃわかんねぇだろ。」

 

 

俺は明らかに「怒ってますオーラ」で六道に問い質した。

 

 

「わ、私がミスをしたばかりに点を取られました。」

 

 

「取られた理由を聞いているんじゃなく、何故あのコースを要求したか聞いているんだよ。」

 

 

流石に少しイラッとしたので強く聞いた。

 

 

「、、、私が相手の言葉に動揺したせいで無意識にあのコースを要求しました。」

 

 

「猪狩の言葉?」

 

 

俺は一瞬意味が分からなかった。

 

 

「、、、」

 

 

「、、、」

 

 

「、、、ふぅ~次から気を抜くなよ。」

 

 

「、、、え?」

 

 

俺の言葉に六道が変な声で返事した。

 

 

「話が終わったなら早く再開しなさい。」

 

 

「はい、ほら六道早く戻れ。」

 

 

「は、はい。」

 

 

その後、二番、三番を連続三振でこの回を終えた。

 

 

2ー2

 

 

パワフルリトル ベンチ

 

 

「ふぅ~。」

 

 

この回は近藤からか。

 

 

「せ、先輩。」

 

 

六道が俺に話掛けてきた。

他の連中が俺と六道に注目している。

 

 

「ん?どうした?」

 

 

「、、、」

 

 

「何も話さないと分からないぞ。」

 

 

俺は六道に優しく言った。

 

 

「、、、何で、、、ですか。(ボソッ)」

 

 

「ん?」

 

 

「何で怒らないんですか!!」

 

 

『『『『!!』』』』

 

 

他の連中が六道の怒声に驚いた。

 

 

「何故私を責めないんですか!」

 

 

「、、、」

 

 

「何故私を叱らないんですか!」

 

 

「、、、」

 

 

「な、何で、わ、私に、優しくしてくれるんですか!」

 

 

六道は泣いていた。

 

 

「六道さん」

 

 

「六道殿」

 

 

「聖お姉ちゃん」

 

 

「「「聖」」」

 

 

「六道」

 

 

「聖ちゃん」

 

 

「六道さん」

 

 

「六道さん」

 

 

上から桃香、愛紗、鈴々、早川、橘、小山、恋次、矢部、チームメイトが心配そうに声を上げた。

 

 

「、、、なら、聞くけど六道はどうしたいんだ?俺に怒って欲しいのか?俺に叱って欲しいのか?」

 

 

「、、、」(フルフル)

 

 

六道は無言で首を横に振った。

 

 

「だったら、次に生かさないでどうする?ずっとこのままだとお前は一生後悔するぞ。

それに、お前は一つ誤解しているぞ。」

 

 

「ご、誤解?」

 

 

「ああ。

お前は打たれた原因が全部自分のせいにしているようだが此れはお前だけの責任じゃないんだぞ。」

 

 

「私だけの責任じゃない。」

 

 

「そうだ。此れは俺の責任でもあり、チーム全体のミスでもあるんだぞ。」

 

 

「え?」

 

 

「まだ分からないみたいだけど、野球はなんだ?」

 

 

「野球は、、、」

 

 

「野球は九人のプレイヤーにベンチの人間が一つになって初めて成り立つ。

だから、そんな悲しい顔するなよ。

取られたんなら取り返す。

取られそうなら守る。

それの繰り返しなんだよ。

大丈夫だお前を責める奴なんてこのチームに居ると思うか?なぁ、皆。」

 

 

「そうだよ六道さん♪」

 

 

「はい!誰も責めたりはいたしません。」

 

 

「鈴々も全然気にしないのだー♪」

 

 

「そうだよ聖♪」

 

 

「私達チームなんだからそんな事気にしたら駄目よ♪」

 

 

「そうだね♪」

 

 

「そうだぞ六道俺達も居るんだからな。」

 

 

「そうでやんすよ聖ちゃん!次活かせば良いだけでやんすよ!」

 

 

「そうそう♪」

 

 

「次頑張ろ六道さん。」

 

 

その言葉を聞いた六道は更に泣いた。

 

 

「ご、ごめんなさい。

私がミスしたばかりに皆に迷惑描けたのに。」

 

 

「ばかたれ。」(ポフッ)

 

 

俺は六道の頭に手をあて優しく撫でた。

 

 

「今も言ったがお前だけの責任じゃないんだよ。だから気にしないで次頑張ろうな♪」(ナデナデ)

 

 

「(グスッ)はい!///」

 

 

よし!此れでもう六道は大丈夫たな。

 

 

『三番 六道さん』

 

 

「よし!頑張れよ六道!」

 

 

「はい!先輩!」

 

 

さぁ六道、気合い入れて行けよ!

 

 

尚哉side end

 

 

六道side

 

 

私は間違っていた。

今まで打たれた責任は全て自分のせいにしていた。

だが、先輩は打たれたのは俺達にも責任がある。

と言ってくれた。

だから私は答えなければいけない!

 

 

そう、心に決め打席に入った。

 

 

「よろしくお願いします。」

 

 

そして猪狩兄が投げた。

 

 

ズバーーン!

 

 

「ストイーク!」

 

 

此れが伸びる球か。

 

 

「、、、速いな。」

 

 

私は素直にそう思った。

 

 

第二球

 

 

ビューン!

 

 

コスッ!

 

 

「ファール!」

 

 

「追い込みましたよ。」

 

 

猪狩弟が言ってきたがもう惑わされない。

 

 

そして第三球

 

 

ビューーン!

 

 

私はこの瞬間先輩の事が頭を過った。

 

 

いつも優しく教えてくれる先輩。

 

 

いつも野球に対して積極的な先輩。

 

 

いつも優しく撫でてくれる先輩。

 

 

私は先輩の役に立ちたい!

いつも笑ってくれる先輩の為に。

いつも頑張っている先輩の為。

 

 

そして何より、大好きな先輩の為にもこの相手を倒す!!

 

 

 

キュイーーン!!

 

 

 

私の中の集中力が最高潮に達した。

 

 

カキーーン!

 

 

「「!!」」

 

 

私は打った。

 

 

「ヒット!」

 

 

『『『よっしゃー!』』』

 

 

ベンチから歓声が上がった。

 

 

「よし!」グッ

 

 

私は見えない程度にガッツをした。

 

 

「六道!」

 

 

ベンチから先輩が声を掛けてきた。

 

 

「ナイスバッチー♪」グッ

 

 

先輩が此方に親指を立てていた。

 

 

「はい!」グッ

 

 

私もそれに答えて親指を立てた。

 

 

そうか。

 

 

今まで感じたこの胸の締め付けの正体が。

 

 

私は先輩の事が好きなんだな。

 

 

多分ライバルは多いと思うが、負けないからな。

 

 

覚悟するんだぞ先輩♪

 

 

六道side end

 

 

尚哉side

 

 

六道がヒットで出塁した。

 

 

「よし!此れから取りに行くぞ!」

 

 

『『『おう!!』』』

 

 

さぁ、反撃開始だ!

 

 

尚哉side end

 

 

 

第12話「猪狩兄弟と捕手の心」




と言う事で聖ちゃん、尚哉に「恋」すると「超集中力」の二つのフラグ立ちました。

次回、試合はいよいよ大詰め。勝利はどちらに輝くのか!

次回は出来次第投稿します。

其れでは、また。

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