特典を喰らう騎士   作:ボルメテウスさん

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今回は肘神さまが出された転生者を採用させて頂きました。
これからもよろしくお願いします。


EPISOOD07 出現、謎の組織

前回の隕石の事件から時が経ち、各々が様々な仕事をしている時、俺は特にやる事もなかったので、喫茶店で店番をしていたんだが

 

「うえぇん、助けてください連君!!」

 

「どうしたんだ?」

 

喫茶店で仕事をしていると、いきなりドアを開いて入ってきた響は何やら困っている様子だが

 

「夏休みの仕事が終わらないよぉ」

 

「がんばれ」

 

その一言と共に、俺は仕事を再開した。

 

「ひっ酷いよぉ!!

あんなに苦楽を共にしたじゃない!!」

 

「時には仲間の為に冷たくするのも、仲間の務めだ、諦めろ」

 

そう言いながら、俺はとりあえずは響が宿題を行いやすい席へと案内して、しばらくは様子見を行いながら、過ごしていた。

 

「それにしても、よくここまでため込んだものだな」

 

「うぅ、だって夏は色々あったんだもん。

連君が同級生だったらなぁ」

 

「そんなの言われても、俺は二度目の高校生活なんて、望んじゃいないからな」

 

「それはそうだけど。

あれ、そういえば、連君」

 

「なんだ?」

 

「それだと連君は転生者になるよね」

 

「どうだろうなぁ」

 

ルパンレンジャーとなって戦った時は確かに記憶を無くしており、戦いをとして記憶を取り戻したので、転生者というのは間違いない。

 

だがよくよく考えてみれば、この世界での俺はペルソナ能力に目覚めなかった場合の俺で、この世界と俺の元の世界は既に完全に融合した新世界になっているので全然違う世界という訳で

 

「まぁ難しい事はどうでも良いか」

 

「うわぁ、丸投げだぁ」

 

そう言いながら、ふとした疑問を呟いていると、バンっとドアが開く音がした。

 

「こんな所にいやがった!!

 

「連!!

さっさと来い、転生者が暴れているぞ!!」

 

「えぇ嘘、だったら「アタシ達は別件だ!!さっさと来い」えぇ!!」

 

突然店にやってきたソーマとクリスに連れられて、それぞれの仕事場へと行く事になった。

 

「一体どういう事だ?」

 

「こっちは転生者関係で、向こうは少し国的な関係だ。

あいつらが行っている間の日本の守りを任された訳だ」

 

「へぇ、そうか。

でも響って、確か宿題が「さぁな、そこは管轄外だ」はぁ、帰ってきたら、少しは手伝ってやるか」

 

少し響が可哀想になった事もあって、彼女を応援する事を含めてため息を尽きながら現場にたどり着くと

 

「寒っ!」

 

「あいつらの仕業」

 

そう言うと、街の真ん中で暴れているのは何やら派手なメイクをしている少年と、厚化粧をして痛々しい恰好をしているおばさんがいた。

 

「なんだい、ここの奴らは結構弱いねぇ、ギロム!」

 

「あぁ本当だなぁ、姉ちゃん!!」

 

「なんだ、あいつら」

 

「さぁな」

 

見ている限りだと、奴らは氷を操っているのは一目瞭然であり、これまでにない程に氷を操っている。

 

「うわぁ、なんだよ、この状況は」

 

「おぉやっと来たぜ、姉ちゃん」

 

「あんたらがキシリュウジャーかい?」

 

「お前は」

 

「ふっ無知なのは気の毒だね。

だったら自己紹介をするよ、私は世界で一番美しい女ラプンチェル」

 

「えぇ」

 

ラプンチェルって、確か童話で出てきた主人公の名前だよな。

 

とてもではないが、美しいとは言えず、さらには性格によって、これまで見た中でも一番のブスに見えてしまう。

 

「俺はギロムだぜぇ」

 

「・・・こいつらのいた世界は一体どうなっているんだ?」

 

「多分悪人だな」

 

目の前で行われている残虐な行為も含めて、そう予想するのは簡単だ。

 

「許せねぇ、さっさと片付ける」

 

「それには賛成だが、今回は俺一人でやらせろ」

 

「できるのか?」

 

「ちゃちゃっとな」

 

【ゲボーン!】

 

【ワッセイワッセイ!ソレ!ソレ!】

 

「余裕ぶっている奴だね、まずはお前から始末するよ、行くよギロム!」

 

「あぁ姉ちゃん!!」

 

そして見計らうように、同時にバイザーを回し、そのまま再度付ける。

 

そして、その合間を縫うように二人が手を合わせて放ったのは、俺よりも遙かに巨大な雪玉が目の前まで迫っていた。

 

【リュウソウSOCOOL!】

 

「雨宮さんっ!!」

 

俺を心配してか、マシュが叫ぶが

 

「なっどうなっていがるんだ!!」

 

「私達二人の力を合わせたはずの一撃をなぜ貴様は平気なんだ」

 

俺は無傷の状態で、その場で立っていた。

 

それには、忍とソーマ以外は驚いた様子で、見つめていた。

 

「どうなっているんだ!?」

 

「これのおかげ」

 

そう言い、俺は後ろに指をさすと、そこにいるのは俺よりも遙かに巨大な王冠を被った雪達磨が存在し、先程から全ての攻撃を全て吸い取っている。

 

「なっなんだよ、あれは!?」

 

「そう言えば、お主らには説明していなかったな」

 

「能力?

それって確かアルセーヌの事じゃないのですか?」

 

「まさか、あれもアルセーヌなのかっ!!」

 

「そうであって、そうじゃない。

奴の能力、それは」

 

「ペルソナ、俺の能力だよ」

 

「だけど、それがどういう事なんだよ!!」

 

「こいつはキングフロストと言ってな、全ての氷の技を吸い込む事ができるペルソナだ。つまりは、お前らのご自慢の氷は全部無駄なんだよ」

 

「だったら、下がってて、ギロム!!

ネイチャーアーム、ヘアマスター!!」

 

そう言い、自身の髪を伸ばして、こちらに向けて一斉に襲いかかってくるが

 

「ふっ」

 

だが、その軌道は非常に読みやすく、リュウソウケンでラプンチェルの髪を根元から切り裂いた。

 

「結構うざいから、全部カットさせてもらった」

 

「なっ」

 

「まぁこれぐらいは当たり前だろうな」

 

「お前ぇ「マハブフダイン」」

 

奴らがこちらに何か言おうとした瞬間、俺はキングフロストに指示を出すと、二人は一瞬で氷の中へと閉じ込める。

 

「ここまで、とんでもないのかよ」

 

「ペルソナ使いの中でも強力なワイルド。

雨宮はその一人だからな、これぐらいは当たり前にできる」

 

【それ!それ!それ!その調子!剣ボーン!】

 

そう、俺の説明を言い終えると共に、合図をするように俺はリュウソウルをリュウソウケンに入れ、同時に氷の中に閉じ込められる二人に向けて切り裂く。

 

切り裂かれた二人はそのまま地面へとめり込むように倒れ、二人からリュウソウルを手に入れる。

 

「V」

 

俺はとりあえず勝利できた事を知らせるように、皆に向ける。

 

「なるほど、奴が言うだけの事があるワケダ」

 

「あの二人、性格はともかく、強さは結構あったはずなのにねぇ」

 

「だが、あの程度ではこれが限界か」

 

「誰だ?」

 

後ろから聞こえてきた声に振り向くと、そこには3人の女がいた。

 

3人共、バラバラな恰好をしているようだが、ギロム達を知っている事もあって、転生者関係だと考えれば良いと思うが

 

「転生者という訳ではなさそうだな」

 

「えぇ、私達はもとからこの世界に存在する者。

だけど、貴方達とは敵対している関係よ」

 

「お前達も我々の事を知っているワケダ」

 

「知っている?」

 

「もしかして」

 

「パヴァリア光明結社!!」

 

「その通りだ」

 

その言葉を聞くと共に、真ん中にいたリーダーらしき人物が取り出した銃をこちらに向けると一斉に放った。

 

警戒してしまったが、その銃弾は俺達ではなく倒れている二人に当たった。

 

「お前っ!!」

 

「慌てるな、お前達と戦うのはまたの機会だ」

 

「今回は、貴方達の力を見るつもりだったけど、本当に厄介な奴も分かったから良しとするわ」

 

「またの機会に」

 

その言葉と共に3人の姿は消えてしまう。

 

同時に背後にいた二人から奇妙な力が溢れてきた。

 

「まさかっ」

 

「マイナソーかよっ!!」

 

それに合わせるように、二人からあふれ出した緑色の液体はまるで一体の生き物に合わさり、現れたのは氷の巨人がその姿を現した。

 

「マイナソーだったら、ティラミーゴ!」

 

「だったら、トリケーン!」

 

「アンキローゼ!」

 

「プテラードル!」

 

「えっ4人、だったら」

 

「さすがに定員オーバーだ。

俺達はこいつらを運ぶぞ」

 

「そんなぁ」

 

そう言っている間にも、ティラミーゴがこちらに走ってくると、それに合わせるように空からはプテラードル、地上にはアンキローゼとトリケーンが来てくれた。

 

「せっかくだ、これを試してみるぜ!!」

 

そう言い取り出したのはリュウケンドーソウルを取り出し、投げると、リュウケンドーソウルはティラミーゴと合体すると、共に全ての騎士竜が反応した。

 

肩と籠手として、トリケーンとアンキローゼの二体が合わさり、背中にはプテラードルが合体する。

 

それが終えると共にティラミーゴの頭が外れ、そこには変わりに青いライオンの顔が現れ、ティラミーゴの頭から巨大な剣が現れ、それを握る。

 

「「「「完成!キシリュウオー・リュウケンドー」」」」

 

その言葉と共に、剣を構え、合体を終えて、構えると同時にマイナソーがこちらに向けて氷のつぶてを放ってくる。

 

キシリュウオーになった事で、ペルソナの効果を発動する事はできなくなったが、剣と一体化しているティラミーゴの叫び声と共に瞬く間に吹雪は押し返される。

 

「っ!!」

 

「すっ凄いです、このキシリュウオー!!」

 

「あぁ、だけど」

 

そう言っている間にトリケーンが装着していた方のパーツが電流が走ると共に外れてしまう。

 

「活動時間には限界があるようじゃな」

 

「一気に決めるしかなさそうだな!!」

 

その一言と共にキシリュウオーはマイナソーに向かって走り出し、トリケーンが外れた場所に剣を装着する事で楯の状態に変えて、攻撃を伏せながら一気に近づく。

 

マイナソーから放たれる吹雪を防ぐ事は容易く行えるが、時間が経つ度に様々なパーツ部分に電流が走り、活動限界が迫る。

 

だが、その活動限界前にキシリュウオーのパーツのほとんどが取れ、残るは剣だけになった所で、マイナソーが目の前に来る。

 

「ファイナルブレイク!魔弾斬り!!」

 

その一言と共に、キシリュウオーは手に持った剣に青い光を纏わせると同時に切り裂く。

 

たった一撃だけ喰らうと、マイナソーの身体は真っ二つに切り裂かれ、同時に爆発する。

 

「まさか、ここまでとはな」

 

「果たしてリュウソウルが違うとこうなるのか、それとも」

 

リュウソウルの中でも異質な二つだけなのか、未だに謎は残っている。

 

「それよりも響達にこの事を知らせないと」

 

「あぁ」

 

これまで謎に包まれたパヴァリア光明結社についての報告。

 

それが、これからの戦いをより激戦な物へと変化する事を、俺達はまだ知らなかった。

 




キャラクターファイル

雨宮連
今作の主人公。
元はペルソナ5の主人公だったが、別ルートに進んだもう一人の自分によって、記憶を無くし、世界をさまよう事になってしまう。
そんな中で出会った石堂によってルパンレンジャーとなり、数々の出会いを通し、成長し、やがてもう一人の自分を倒す事に成功した。
今はリュウソウジャーとなって、世界の平穏を守っているが、彼自身はまだ知らない因縁が何かあるようだ。

リュウソウレッドとしての戦闘能力は万能型である。
怪盗として素早い動きと騎士としての力強い戦い方が合わさった事により、様々な状況に対応できる。
またリュウソウジャーの中でも雨宮だけが持っているペルソナ能力は様々なペルソナを召喚する事ができ、状況に応じて、有利な戦い方ができる。

カリオストロ戦での連の姿は

  • リュウソウジャー
  • ルパンレンジャー

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