特典を喰らう騎士   作:ボルメテウスさん

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EPISOOD23 新たな可能性

その日、S.O.N.Gの調査は奇妙な事件を捜査する事になっていた。

 

町の中で次々と人々がまるで漫画に出てくるようなゴブリンに襲われるという事件が起きていた。

 

ゴブリンというこれまでに確認されていない存在という事もあり、転生者に関わる可能性が高いと判断し、調査を行う事になった。

 

「それにしても、本当にこんな事を頼む奴がいるんデスか?」

 

「世界は多くいるからな、多分ゴブリンを召喚する奴だろ」

 

「気味が悪いのを頼む奴がいたもんだ」

 

そう言いながら、今回の調査は雨宮、ソーマ、忍、切歌、調の5人が行う事になった。

 

謎も多く、多くの状況に対応が可能な5人が選ばれた。

 

そうして、5人が移動をしていると

 

「んっ、これは」

 

「どうしたんじゃ?」

 

雨宮は何かを見つけたように青い扉を見つめる。

 

気になり忍も見つめるが、忍の目には、その青い扉は映っていなかった。

 

「すまんが、少し行ってくる」

 

「えっどこにデスか!」

 

連の言葉が気になり、引き留めようとした時だった。

 

彼らの目の前から連がいなくなった。

 

「えっえええぇ!!!」

 

「どうなっているの!?」

 

「んっ、あぁなるほど」

 

「ベルベットルームか」

 

「それって、確か」

 

連がいなくなった事に疑問に思った二人とは裏腹にソーマと忍は何か分かったようにうなずく。

 

「先輩達は知っているんデスか?」

 

「あぁ、連の力は知っているか」

 

「確か、様々なペルソナを使える能力だったはず」

 

「あぁ、それらの力を扱う時に出てくるのがベルベットルームだ。

だが、今、なぜ?」

 

「それよりも、どうやらお目当ての奴がでてきたらしいぞ」

 

その言葉と共に忍達を囲むように、無数の目が現れる。

 

「ここは、ベルベットルームか?」

 

忍達が戦闘を行っている時、連の目の前には真っ黒の中で片目だけが光を灯る骸骨が現れる。

 

「よう、忙しそうでなによりだ」

 

その骸骨は、雨宮に向けて、訪ねてきた。

 

「お前に聞きたい事がある。

救いようのない悪党でも変われると思うか?

努力さえすれば誰でも良い人になれると思うか?」

 

奇妙な質問に連は

 

「なれる」

 

「ほぅ」

 

その答えに骸骨は疑問に思うように見つめる。

 

「それは面白い言葉だな。

だが、そいつらは最悪な目をしているんだぞ。

それ以上続けても、お前は心の底から後悔する事になるぜ」

 

骸骨はそう言い、まるでこれまでの行動を止めるように、連に言う。

 

「あぁ、かもな。

でも続けないと、結局は後悔するんなら、俺は目の前で救える奴を救ってやる!!」

 

その言葉を骸骨に答える。

 

「・・・そうか。

だとしたら、本当に面白い奴だな。

良いだろう」

 

その一言と共に目の前にいる骸骨はその姿を見せる。

 

青いパーカーを来ており、どこにでもいる青年の恰好をしている骸骨はこちらに尋ねる。

 

「お前はおいら、おいらはお前。

これよりはお前の力となり、お前の救いに手を貸すぜ。

おいらの名前はサンズ、これからよろしく頼むぜ」

 

その言葉と共にサンズは連の中へと吸い込まれていた。

 

「さて、これは一体どういう事だ」

 

そう言い、後ろを振り向くと、そこにはラプンツェルが立っていた。

 

「申し訳ございません、トリックスター。

ですが、あなたの新しい可能性の説明変わりです」

 

「説明って」

 

その言葉に疑問と共に本を開く。

 

「ペルソナとは、人の心の一部というのは説明しましたね。

その心は様々な神話などから反映されており、あなたのアルセーヌも、その一つです」

 

「だけど、サンズなんていうのは知らないぞ」

 

「それもそのはずです。

彼は異世界の住民ですから」

 

「異世界の住民!?」

 

それに疑問に思い、ラプンツェルを見つめる。

 

「あなたはゴーカイレッドとの修行を通して、様々な可能性を引き寄せる力を得ました。それが、今、あなたに必要な力です」

 

その言葉と共に、ベルベットルームの外の光景を見せる。

 

「まったく、どこから出てくるのか分からないデス」

 

「ここ自体が罠という訳か」

 

忍達は暗闇の中で無数のゴブリン達に囲まれ、危機的状況に陥っていた。

 

ゴブリン達は、その手に持った武器で襲い掛かり、防いでいるが、その数は膨大であり、逃げ出す事はできない。

 

「行ってください、マイトリックスター」

 

「あぁ」

 

その言葉と共に連は走り出し、ベルベットルームへと抜け出し、ルパンチェンジャーを構える。

 

「怪盗チェンジ!」

 

【怪盗チェンジ】

 

その音声と共にルパンレッドに変わり、忍達の元へと辿り着く。

 

「遅かったじゃないか」

 

「あぁ少しな。

それに新しい仲間もできたからな」

 

「仲間?」

 

その言葉を待たない内にゴブリン達が連達に向かって襲い掛かる。

 

「燃やせ、サンズ!!」

 

だが、連はその一言と共に連の上空から現れたサンズは奇妙な笑みを浮かべながら、手を前に出す。

 

同時に無数の骨がゴブリン達に襲い掛かり、無残に串刺しにする。

 

「ぐっグロ画像デス、これは」

 

「でも、助かった」

 

「まぁまだ、終わっていないけどな。

一気に終わらせる、構えろ」

 

「ふむ、分かった」

 

その言葉と共にリュウソウガンの中に各々の変身アイテムを装填する。

 

【怪盗必殺!リュウソウジャー!】

 

【絶唱必殺!シンフォギア!】

 

その音声と共に、各々のリュウソウガンの先端に巨大なエネルギーが集まる。

 

「だけど、場所が分からないぞ」

 

「あぁ、奴は儂らの情報を知り尽くしているようじゃが」

 

「だけど、サンズは知らないだろ」

 

その言葉と共にサンズは指をさすと、そこから青い光と共に一人の男が現れる。

 

「なっ!!」

 

「あっという間に!」

 

「決める!!」

 

その言葉と共に各々のリュウソウガンから放たれた光線が男に当たる。

 

「がああぁ!!」

 

同時に男から特典は奪い、その手にリュウソウルを手にする。

 

「なっなんでだ、俺の情報に存在しない、データを」

 

「そんなの乗り越えただけだ」

 

「ぐっ、くそ」

 

「なんだか気味の悪い奴だったデスね」

 

「でも、周りにいるゴブリンの死体もなくなって、安心」

 

その言葉通り、既に骨だけしか残っておらず、ゴブリンがいない事もあり、安心した表情をする。

 

「それにしても、これはこれで不気味なペルソナデスね」

 

「おいおい、そんな事を言ったら、おいらは悲しいぜ」

 

「しゃ喋ったデス!!」

 

突然サンズが喋った事に驚くが

 

「握手しろよ」

 

「えっ」

 

突然の言葉でオドオドとした様子で切歌は握手すると

 

ブウウウウゥッーー

 

「・・・」

 

「引っかかったな、またな」

 

その言葉と共にサンズは消えていった。

 

「・・・せっ先輩」

 

「なんだか、俺のペルソナがさらに可能性が広がって、色々な奴を引き寄せるみたいなんだよな」

 

「デースッ!!」

 

その日、新たな可能性の力を得た連は、怒り狂う切歌に1日中、追いかけられる事になった。




今回登場した、アンダーテールで登場したサンズのようなペルソナを現在募集しております。
下記のURLからでも募集していますので、皆様の応募、お待ちしています。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=223479&uid=45956

カリオストロ戦での連の姿は

  • リュウソウジャー
  • ルパンレンジャー

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