特典を喰らう騎士   作:ボルメテウスさん

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EPISOOD18 雨宮連の事件簿

「つっ疲れたぁ!」

 

「えっえぇ大丈夫ですか!?」

 

連はマーベラスとの戦いを終え、家に帰ると同時に倒れ込んだ。

 

「まっマーベラスさん、次々と色々なスーパー戦隊に変身して、本当にやばかった」

 

「そんなにですか」

 

「あぁ、だけど少しだけ掴んだような気がする」

 

そう言いながら、リュウソウルとルパンソウルを取り出す。

 

「何か分かったのですが?」

 

「まぁ、まだ完全には分かっていないけどな」

 

そう言いながら、連は映し出されたニュースを見た。

 

「連続爆弾魔ねぇ」

 

そこに映し出されていたのは、これまではあり得ない爆発が連続で起きており、どこも厳重な警備がある警察関係の場所を限定していた。

 

そして、犯人は未だに捕まっていないらしい。

 

「錬金術師の仕業という訳じゃないよな」

 

「けど、放っておく訳にはいかないな」

 

「あぁ、被害者が増えているからな。

片手間でも調査しとくか」

 

「おしゃあ、さすがはリーダーだぜ。

でも、どうやって?」

 

「そうだなぁ」

 

そう言いながら、連は頭を悩ませる。

 

「んっ?」

 

そう言っている間に連はニュースのある場面を見つめる。

 

「んんっ?」

 

「連、どうしたんじゃ?」

 

「いや、ちょっとな」

 

そう言いながら連は休息を取れると同時に走り出す。

 

「えっ、連!?」

 

「少し気になる事があってな、出かけてくる」

 

「えぇ!!」

 

突然の行動に驚きを隠せないメンバーを放って、連は走り出す。

 

連は事件現場にたどり着くと、爆発現場を見ていた。

 

「やっぱり、普通の爆弾じゃないよなぁ」

 

そう言いながら、爆発跡を見ていた。

 

「焦げ跡もそうだけど、監視カメラを見ている限りでは爆発の威力が余りにも大きすぎる」

 

「お前、そこで何をやっている」

 

「んっ?」

 

そう言いながら、現場を見ていた連の後ろから声が聞こえ、驚く。

 

「あっ」

 

「なんだ?」

 

そこにいたのは、ルパンレンジャーとして活動していた時にレギオンを特典にした転生者との戦いの時に出会った刑事だった。

 

「なんで、こんな所に一般市民が」

 

「いやぁ、なんていうか、そのぉ」

 

そう言いながら、言い訳を考えていると

 

「んっ?」

 

「おい、お前」

 

そんな中で連は気になる物を見つける。

 

「これって」

 

「なんだぁ、なんかの破片か?」

 

破片を見つめると、それは何かの切れ端のようだった。

 

「もしかして、なぁおっさん」

 

「おっさん言うな!!」

 

「事件の時になんかボールとか落ちていなかった」

 

「ボールって、何を急に」

 

「良いから良いから」

 

「ボールねぇ、まぁ確かにあったようだぞ。

目撃現場でもなんか砂のようなのがあったようらしいけど」

 

「なるほどねぇ、爆弾の正体はこれだったわけか」

 

「はぁ?」

 

「おっさん、おっさん。

探して欲しいのがあるんだけど」

 

「一般市民が口を出すな。

たくぅ」

 

そう言いながら刑事はその場から立ち去ろうとした。

 

「別に一般市民じゃないんだけどな」

 

そう言いながら、連はその場から去った。

 

「さてっと、あとは現場から考えて」

 

そう言いながら連はゆっくりと歩き出す。

 

やがて辿り着いたのは刑務所だった。

 

刑務所の近くにある壁を見て回り、その場所に向けてワイヤーを投げ、そこから侵入する。

 

そこから見えた怪しい人影が見えた。

 

「やっぱりなぁ」

 

そう言い、連が取り出したのは怪盗の予告カードを投げた。

 

「っ、これは」

 

「もうバレた訳」

 

そう言いながら、目の前にいる二人を見ながら連は近づく。

 

「お前は」

 

「予告カードで分からなかったか、転生者」

 

「ちっ」

 

そう言い、その二人の影が現れる。

 

そこには警備員の恰好をしている男女が現れた。

 

「確かに俺達は転生者だけど、犯罪なんてやっていないですよ」

 

「いや、お前らだろ、爆弾を仕掛けたのは」

 

「爆弾?

どこにある訳、そんなの」

 

「これだろ」

 

そう言い、連はボールを取り出す。

 

「はぁ、そんなボール、どこにもあるじゃない」

 

そう言い、ボールを地面に置くと弾く事なく、そのままペタッと落ちてしまう。

 

「ほら、爆発しない「ほらぁ」あっ!」

 

連はそのまま火花を散らしながらボールを切り裂く。

 

すると二人はそこから隠れ始めた。

 

「なに焦っているんだ、ただのボールだぞ」

 

「てめぇ」

 

「お前達はボールの中にある土、多分だけど火薬かなんかを詰めたんだろ。

しかも、この地球ではない何かだろ?」

 

「まさか、そこまでバレているとはな!

まぁ、けど、怪盗だったら、まだ良いか」

 

「んっ」

 

そう転生者である男は笑みを浮かべながら言う。

 

「お前も警察の奴らには恨みがあるんだろ。

だったら、俺達は仲間じゃないかよ」

 

「仲間?」

 

「そうだよ、俺とムギと同じじゃないか」

 

「同じ?」

 

そう言いながら、眼を細める。

 

「アサムも私も元は警察だったんだけど、悪事がバレて殺されたのよね」

 

「そっ、ボスの奴も気に食わなかったけど、それ以上に俺達の人生を滅茶苦茶にしたデカレンジャー達には恨みしかないの」

 

「だから、実験程度と憂さ晴らしも一緒に警察施設を破壊していた訳」

 

「たったそれだけか」

 

「あぁ?」

 

「はぁ、本当、くだらない理由だぜ」

 

「なに?」

 

そう言い、連は二人を睨みつける。

 

「確かに俺と戦っている奴らは警察みたいな奴らだから、気に入らない所もある」

 

「へぇ、やっぱりお前も警察を気に入らない訳か」

 

「それじゃあ、私達と同類じゃない」

 

「別にお前らと同類になるつもりはない。

それに、お前らじゃ、デカレンジャーだろうとあいつらだろうと、まして交番に勤務しているお巡りさんにだって勝てないよ」

 

「「なに?」」

 

その言葉に切れたように、二人は連に向けて睨み付けた。

 

「何を言ってっ!!」

 

そう言って何かに気づいたようにアサムは、手に持ったSPライセンスを取り出す。

 

「爆弾がないだとっ!?」

 

そこには既に爆弾の元になるボールは全て回収された後を監視カメラから確認できた。

 

「はぁ、何を馬鹿な事を言っているの。

結構な数をまき散らしたのに、それを全部見つけて、回収したの」

 

「だからお前ら程度じゃかなわないと言ったんだよ」

 

そう言いながら連は余裕の笑みを浮かべていた。

 

「おい、怪盗、これで良かったんだな」

 

そう言ったのは連と出会った刑事がいた。

 

「はっはぁ何よあいつは!!」

 

「俺か、俺はただの刑事だよ。

にしても、お前からこれが届いた時は驚いたぜ」

 

そう言い男が見せたのはルパンレンジャーとして活動していた時の予告状のカードだった。

 

そこには【ボールが爆弾】とだけ書かれていた。

 

「たった、それだけで!?」

 

「だから、警察舐めるなって言っただろ。

元警察なのに分からなかったのか」

 

「てめぇ!!」

 

そう言い、アサムは刑事に向けて銃を構えようとした時だった。

 

アサムとは別方向から銃音が聞こえ、アサムの銃を弾いた。

 

「なっ」

 

「んっ?」

 

突然の事で驚いてる間にその場にいた全員がその場を見ると、そこには赤い服を身に纏った男とスーツを身に纏った犬が立っていた。

 

「いっ犬!?」

 

「転生者じゃない?」

 

「俺はドギー・クルーガだ。

君が雨宮連だな」

 

「知っているのか?」

 

「まぁな」

 

「おっお前達は」

 

「なんで、こんな所にドギー・クルーガと赤坂伴番がっ!?」

 

「知り合い?」

 

二人の言葉に疑問に思った連は首を傾げると

 

「まぁな。

あいつらは元々は俺達の世界にいた奴だけど、戦いで死んだ。

まさか、この世界に転生していたとはな」

 

「だけど、例え先輩達だろうとぉ!!」

 

その言葉と共にアサムがSPライセンスを操作すると、地中から次々と巨大ロボットが現れる。

 

「どうよ、これは!

新しいボスからの贈り物の大量の怪重機はよぉ」

 

「それじゃ、私達はここで」

 

そう言おうとした時だった。

 

怪重機の一体は倒される。

 

「今度はなんだよ!!」

 

「まさかこんなに用意していたとはな。

おい、雨宮」

 

「んっ!?」

 

バンは雨宮に向けて、何かを投げた。

 

それを受け取ると、雨宮の手元にはアサム達が使っているのと同じSPライセンスがあった。

 

「お前の言葉、確かに受け取ったぜ」

 

「多くの事を見てきた君ならば、きっと道を間違えない事を見ている。

行くぞ、バン!」

 

「了解、こっちは任せろ!」

 

その言葉と共にバン達は怪重機を倒す為に向かった。

 

「あぁ、確かに受け取った」

 

その言葉と共に連はルパンソウルを取り出し、リュウソウチェンジャーにセットする。

 

「怪盗チェンジ!」

 

【怪盗チェンジ!】

 

その音声と共に連はルパンレッドへと変身する。

 

「ルパンレッド」

 

「へっ、だったら怪盗相手に警察が相手をしてやるよぉ!!」

 

「「エマージェンシーデカレンジャー!」」

 

その声と共に連の目の前にいるのはスクワットモードとなっているネオデカレッドとネオデカイエローに変身し、銃を構えた。

 

「そんな小さい銃で何ができるだよ!!」

 

「銃は一つじゃなかったら、どうするんだ?」

 

そう言い、連は先程受け取ったSPライセンスを取り出し、もう片方の手には何も描かれていないリュウソウルを取り出す。

 

するとSPライセンスはリュウソウルに吸い込まれ、そこには新たなリュウソウル【デカレンリュウソウル】へと変わる。

 

同時にデカレンリュウソウルをリュウソウジュウへと装填する。

 

【デカレンジャー】

 

その音声と共にリュウソウジュウから出てきたもう一つの光、それはデカレッドが使用していた武器であるディーマグナムを取り出し、構える。

 

「ちっ、あのデカレッドと同じ武器を使った所でぇ!!」

 

そう言い、二人のデカレンジャーはルパンレッドに向けてディーリボルバー による銃弾が襲いかかる。

 

だが、ルパンレッドはすぐにワイヤーを使い、その場からすぐにその場から離れる。

 

宙に避け、両手に持った銃を二人のデカレンジャーのディーリボルバーの銃口を防いだ。

 

それにより、不穏な音がディーリボルバーから手を離すと、たちまちディーリボルバーは暴発する。

 

「はっはぁ!?」

 

「そんな馬鹿げた事がっ!」

 

「まだまだだぁ!!」

 

その言葉と共にルパンレッドはそのまま二等拳銃で二人のデカレンジャーを打ち抜いていく。

 

「くっくそぉ」

 

「纏めて決めるぜ!!」

 

その言葉と共にディーマグナムをリュウソウガンと合体させ、デカレンジャーに向ける。

 

「リュウソウガン・Dモード!

デカレン・フィニッシュ!」

 

その声と共に放たれた巨大なエネルギー弾がデカレンジャーに向ける。

 

「ぐっ」

 

「きゃぁ!!」

 

その攻撃を見て、ネオデカレッドはネオデカイエローを盾にして、その場を逃れる。

 

「あははぁ、これで」

 

「だと思ったよ!!」

 

【リュウソウチェンジ】

 

すぐにネオデカレッドは新たなディーリボルバーを構えようとした時だった。

 

連は既にリュウソウレッドに変わっており、その手のディーマグナムはデカマスターが愛用の武器であるディーソード・ベガへと変わる。

 

そのまま滑るようにネオデカレッドへと迫る。

 

「ベガスラッシュ」

 

「があぁ!!」

 

そのまま一閃し、ネオデカレッドを切り裂き、ネオデカレッドを倒す。

 

「くそぉ!」

 

そのまま倒れたネオデカレッドは倒れ、完全に倒される。

 

「くそっ!!」

 

そのまま変身が解除されたアサムは上を向くと

 

「「ブラストランチャー!」」

 

デカレンジャーの二人が乗り込んだデカレンジャーロボ フルブラストカスタムによって、大量に溢れた怪重機を一全て破壊した。

 

「嘘だろ」

 

「どうやら年貢の納め時だな」

 

そう言い、全ての戦いを終え、刑事は出てくると手錠を取り出す。

 

「アサム、ムギ、連続強盗事件容疑で逮捕する」

 

「くっくそぉ」

 

その言葉と共に刑事はそのまま二人を連れていく。

 

「それにしても、あの時からさらに変わったな」

 

「そうか?」

 

そう言いながら連は刑事を見る。

 

「あの怪獣事件では本当に感謝する」

 

その言葉と共に刑事はその場から去った。

 

「へっ、やるじゃないかよ」

 

そう言い、バンは連の背中を叩いた。

 

「うわっと」

 

いきなり叩かれた事で驚きながら、連は振り返る。

 

「お前は決して相いれない人とも力を合わせる事ができる可能性を持っているな」

 

「聞くが、君は管理局と協力する気は」

 

「ない」

 

「そこははっきり言うんだな」

 

そう言いながら、驚いたようにドギーはガクッと肩を落としてしまう。

 

「理解はできるが納得する事はできない」

 

「なぜかね、君達の持つ力と同じ力を持って彼らは戦っている」

 

「それでも、あいつらは更生も使う。

俺達は例え間違ったとしても、人は変われると信じて戦っている。

だから」

 

「なるほどなぁ、ようするにお前は敵を殺すというのを嫌っている訳か。

それは俺達の方法や他のスーパー戦隊に対してもか」

 

「・・・えぇ。

尊敬はしてますし、その行動も理解できる。

だけど、俺は「良いんじゃないの」えっ?」

 

その言葉に対してバンは笑顔で応える。

 

「俺達はデリートを許可があれば殺す事もある。

それはどんな理由を述べても変わらない。

けど、お前は殺しは間違っているとはっきり言える、それは一つの強さじゃないのか」

 

「戦いの中で命を奪うという決して許されない事を我々は多く行う。

君もそれを行う時があるだろう。

だからこそ、君の信念を忘れないで欲しい」

 

そう言われ、連は同じく笑みで応える。

 

「あぁ、勿論」

 

それに応えると共にバン達はその場から消えていった。

 

 

 

カリオストロ戦での連の姿は

  • リュウソウジャー
  • ルパンレンジャー

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