アイドルの世界に転生したようです。   作:朝霞リョウマ

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帰って来たラジオ回!


番外編84 アイマスの歴史と共に振り返るアイ転

 

 

 

 それは、あり得るかもしれない可能性の話。

 

 

 

 ピッ、ピッ、ピッ、ポーンッ!

 

 

 

「午後八時を回りました!」

 

「周藤良太郎アーンド」

 

「魔王エンジェル、プレゼンツ!」

 

「『覇王と魔王の独裁ラジオ』っ!」

 

「略して」

 

「「「「どくラジ! リバイバル!」」」」

 

 

 

(軽快なBGM)

 

 

 

「みんな、久しぶり。とりあえず生中ジョッキ派の周藤良太郎だ」

 

「帰ってくることになるとは思わなかった、赤ワイン派の東豪寺麗華よ」

 

「みんな~元気にしてた~? 甘いカクテル派の朝比奈りんでーす!」

 

「たぶん誰も覚えてないけどラジオの時間だよ。ハイボール派の三条ともみです」

 

「はい、というわけでね。それぞれの手元にアルコールが行き渡っているわけなんですが」

 

「まさかスタジオに入った直後にスタッフからアルコールメニューを渡されるとは思ってなかったわ……」

 

「居酒屋みたいだったよねー」

 

「お通しまで完備」

 

「とりあえず乾杯するか」

 

「……まぁそうね、今回はそういう趣旨だものね」

 

「それじゃあ、これを聞いてるみんなも飲み物片手に一緒にやってね~」

 

「間に合わない人は拳でお願い」

 

「それじゃあ、せーの!」

 

 

 

「「「「アイ転10周年おめでとー!」」」」

 

 

 

「あ、言い忘れてたけど今回は完全にメタ視線でお送りするので、実際に俺たちの時間が十年経ったわけじゃないのであしからず」

 

「飛ばすわねぇ……」

 

「アタシたちはまだまだ二十代だからね!」

 

「重要」

 

 

 

「それはそれとして、十年だぞ十年」

 

「まさかここまで続くなんて思いもしなかったわ」

 

神様(さくしゃ)も同じこと言ってた」

 

「最初は劇場版編すら書く気なかったのにね~」

 

「そんなわけで今回のどくラジは『アイドルの世界に転生したようです。』連載初期から現在までの変化を、『アイドルマスター』というコンテンツの歴史と共に振り返っていくぞ」

 

「十年も経ってるんだから、だいぶ様変わりしてるわよね」

 

「みんなも昔を懐かしんでいってね~?」

 

「人によってはダメージを受けるかもしれないけど、頑張って」

 

「ダメージってなによ、ダメージって」

 

「ほら、昔は楽しく学生をしていたのに、今では社畜に勤しんでる人とかいるだろうし」

 

「精神的ダメージ!」

 

 

 

 

 

 

「さて、この小説が投稿された西暦2013年の11月当時を振り返っていこう」

 

「展開されているシリーズは四つ。まずは2005年の7月に稼働したアーケードゲーム『アイドルマスター』、所謂765AS」

 

「忘れてる奴もいるでしょうけど、私たちの元ネタはここからなんだからね」

 

「でも麗華はいないんだよね~」

 

「余計なお世話よ!」

 

「連載開始の時点で既にアニメ『アイドルマスター』が放送終了して二年経ってるんだよな」

 

「そう考えると、連載開始までに結構ラグがあるよね~」

 

神様(さくしゃ)がハマるのが遅かったっていうのもある」

 

「ゲームタイトルでいうと一年前に発売された『アイドルマスターシャイニーフェスタ』が最新作だな」

 

「今は亡きPSP」

 

「そんな懐かしいゲーム機繋がりで、二つ目のシリーズは2009年の9月に発売された『アイドルマスターディアリースターズ』ね」

 

「876プロの三人に関しては、今でも本当に申し訳なかったと神様(さくしゃ)が申しております」

 

「第一章でちょろっと登場しただけで、次まともに登場するのが第八章だもんね~」

 

「約八年」

 

「責任転嫁するようで悪いけど、大体涼の扱いに困ったのが原因だからな。ガッツリと女性アイドルとして活動している状況から、どうしたら円満にアイドル活動が出来るのかを悩んだ結果なんだよ」

 

「結果八章でゴリ押ししたわけだけどね」

 

「きっと踏ん切りが付いたんだろうねぇ」

 

「でもそのおかげでディアリースターズの厄介なお母様が漏れなく付いてきた」

 

「……あの人はなぁ……」

 

 

 

「あ、スタッフさんビールおかわり」

 

「え、おかわりありなの? スタッフさん、今度は私にもワイン」

 

「りょーくんとともみ、飲むの早くない……?」

 

「過去話っていう美味しい肴があるからな」

 

「仮にも仕事中になにガチ飲みしてるのよコイツら……」

 

 

 

「さて三つ目のコンテンツは、十年というそれなりに長い月日を表すには最適な『アイドルマスターシンデレラガールズ』だ。モバゲーから配信されたのは2011年の11月。丁度二年前だな」

 

「今は亡きモバゲー」

 

「モバゲー自体はまだあるよ!?」

 

「連載開始時のシンデレラガールズの登場済みアイドルは174人。韓国版限定の三人を含めれば177人ね」

 

「殆ど登場しているとはいえ、まだ未登場のアイドルもちらほら」

 

「今や他事務所プロデューサーからの認知度も高いバベルコンビこと一ノ瀬志希二宮飛鳥の二人が未登場なんだから驚きだよな」

 

「CVで言うと二ヶ月前に佐久間まゆと高森藍子の二人に声が付いて、声ありアイドルはまだまだ25人ね」

 

「ちなみに現在最新の大石泉を含めて98人」

 

「そんなシンデレラガールズに遅れること約一年半。2013年の2月、GRREから『アイドルマスターミリオンライブ!』が配信開始だ」

 

「連載開始の九ヶ月前って考えると、結構近かったのね」

 

「今は亡きGREE」

 

「だからGREEもまだあるからね!?」

 

「ミリオンライブはいきなり三十七人の声優さんが発表されたんだな」

 

「気合の入れ方が違うわね」

 

「以上の四つが連載開始時の主なタイトル。どちらかというとこの頃はまだ『アイドルマスター』とその派生作品」

 

「ここからアイドルマスターと共に歩むアイ転の歴史が始まるわけだ……」

 

「おこがましいったらありゃしないわね」

 

 

 

「このつくね美味しいな。何処の?」

 

「レバー美味しい」

 

「お酒は苦手だけど、こうやっておつまみ食べるのは好きだな~」

 

「ほら、原稿を汚すんじゃないわよ」

 

「「あっ」」

 

「言った傍からタレを垂らすな!」

 

 

 

「さて、それじゃあここからはアイマスの歴史と共にアイ転を振り返っていくぞ」

 

「まずは僅か二ヶ月後の2014年の1月に劇場版『アイドルマスター輝きの向こう側へ!』が公開」

 

「この頃の本編は……『プライベート・タイム』ね」

 

「恭也君と忍がしっかりと登場したお話だね」

 

「つまりクロスオーバーの自重をしなくなった頃か」

 

「今更だけど『自作のオリキャラを増やすぐらいなら、別作品のネームドキャラを持ってくる』ってちょっと何言ってるのか分からないわよね」

 

「でもそのおかげで楽しめてるっていう人も少なからずいるわけだから……」

 

「確か一時期クロスオーバーキャラを全てアイマスキャラに置き換えることも考えたのよね」

 

「翠屋に壮一郎が登場したのがその名残だな」

 

「……そういえば最近出番ないわよね」

 

「あとついでに876プロの夢子ちゃんも。忘れてる?」

 

「次行こうか!」

 

「逃げた」

 

「劇場公開から僅か一ヶ月後、2014年の2月にアイドルマスター五つ目のブランド『アイドルマスターsideM』が配信開始……なんだけど、なんかアクセス過多で落ちたらしいな」

 

「その後正式に再開する7月ね」

 

「その頃はまだ第二章が始まったばかりだったね~」

 

「なんとつい最近再登場したリョウの女装初登場した回である『HENSHIN!』」

 

「sideM編で再登場しちゃうなんて……運命、感じちゃうな」

 

「どこが?」

 

「でもこの頃はまだsideM編は一切書く気無かったんだよね?」

 

「『5ブランド全てのアイドルマスターを書く』と決意したきっかけは15周年記念PV『なんどでも笑おう』を見たことだったらしいわ」

 

「あれは泣くよ……なんどでも笑おうって言ってるのに何度でも泣かされるよ……」

 

「あれから三年……そろそろアイドルマスター20周年が見えてきた」

 

「楽しみだな」

 

 

 

「次は日本酒飲もうかなー」

 

「そっちも美味しそう」

 

「すみませーん、チーズの盛り合わせくださーい」

 

「……いやそもそもなんでこんなにも豊富なメニューが出てくるのよ……」

 

 

 

「2015年の1月にはアニメ『アイドルマスターシンデレラガールズ』が放映開始」

 

「この頃もまだ第二章で、ちょうど如月千早回の直前」

 

「りょーくんの過去が明確に描写された頃で、それに伴いクロスオーバーキャラである高町なのはちゃんが本格的にメインキャラに昇格したんだよね」

 

「……いや今更だけどアイドルマスターの二次創作でメインキャラのリリカルなのはの主人公ってどうなってるのよ」

 

「それがこのアイ転の特色だよ」

 

「物は言いようね」

 

「ちなみにアニメ公開一ヶ月後の2月にとある番外編が公開されるわけなんだが」

 

「あぁ……500話以上ある中で一万文字に届きそうな唯一の番外編ね」

 

神様(さくしゃ)とリョウが壊れたきっかけ」

 

「アタシとしては複雑だなぁ~……」

 

「そして同年の9月に『アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ』が配信されたんだな」

 

「手元のスマホでアイドルたちが3Dで踊る衝撃は今でも忘れられない」

 

「本編は劇場版編の第三章が始まって、丁度アリーナライブに向けての合宿が始まったところね」

 

「この頃から『小説内と原作でのアイドルの年齢の乖離』に悩まされることになるんだよね」

 

「今でも頭を悩ませる要員の一つだな。何せ現在最新話において春香ちゃんが二十歳だぜ?」

 

「大人しくサザエさん時空にしておけばよかったものを、余計なことをするから」

 

「……あれ? そういえばりょーくん、2014年の出来事を一つ飛ばしてるよ?」

 

「あら本当ね。2014年の5月に765プロの最新タイトル『アイドルマスターワンフォーオール』が発売してるわ」

 

「それに伴い、とある一人のアイドルが登場」

 

「「……あっ」」

 

「この話はここで終わりだ」

 

 

 

「次は焼酎のお湯割りを」

 

「ちょっと飲み過ぎよ。少しぐらい自重しなさいよ」

 

「そうだよリョウ。ジュースにしときなって」

 

「そういうともみも、それジュースじゃなくてカクテルだよね……!?」

 

 

 

「さてここで少し時間が飛んで2017年の6月。それまで新アイドルが一切登場しなかった765プロに二人のアイドルが参加ね」

 

「白石紬と桜守歌織を迎え入れて『アイドルマスターミリオンライブ!シアターデイズ』が配信。ついにミリオンライブも3Dになったね」

 

「この頃の本編は第五章の『Beyond the sea』。志希加入回だな」

 

「そして美城常務のキャラが崩壊した記念回でもある」

 

「記念……記念?」

 

「この頃には既にシンデレラガールズ編の最中で、その次の章をどうしようかと考えていた頃ね」

 

「本当はアニメ化まで待ってそのストーリーを元にミリオンライブ編を書く予定だったんだがな……」

 

「アニメ『アイドルマスターミリオンライブ!』は絶賛放送中」

 

「……本当に時間かかったわね、アニメ化」

 

「アニメ化プロジェクトの発表が2020年の7月だもんねぇ」

 

「発表が既に遅い」

 

「シンデレラガールズ編の後に時間稼ぎの感謝祭ライブ編を一年以上書いてもまだ足りなかったっつーね」

 

「発表されたころには既にミリオンライブ編始まってるものね」

 

「漫画版が神で良かったよホント……」

 

「同年8月には『アイドルマスターSideM LIVE ON ST@GE!』が配信開始。こちらも3D」

 

「……結局手を出さなかったんだっけ?」

 

「まだアイドルマスターというコンテンツに嵌り切っていない頃だったからなぁ……」

 

「さらに同年の10月にはアニメ『アイドルマスターsideM』が放送開始ね」

 

「同じくしっかりと視たのは数年後」

 

「まぁ見ないよりはマシなのかしらね……」

 

 

 

「そろそろシメを考えるか」

 

「お茶漬け」

 

「そもそもアンタらよくもまぁそんなに食えるわね」

 

「ちょっとだけ明日の体重計が怖い……」

 

 

 

「2018年の3月にGREEのミリオンライブがサービス終了しちゃうけど……」

 

「同年4月についに六つ目のブランド『アイドルマスターシャイニーカラーズ』が配信開始だ」

 

「第五章でニュージェネの三人が第一次不穏な空気を迎えてた頃」

 

「ともみ、言い方」

 

「第五章のニュージェネ関連のアレコレは本当に闇が深かったねぇ……」

 

「ここが重すぎてマジで一時期読むの断念したって言ってた人もいたぐらいだからな」

 

「なんでこんな作風しておいて定期的に闇が提供されるのよこの作品」

 

「さぁ……?」

 

 

 

「さて、シメも食べて満足したところで!」

 

「せめて振り返ったことに満足しなさい」

 

「ここまでは()()()です」

 

「「「えっ」」」

 

「ここまで振り返ったようにアイ転の連載期間中に色々な出来事があったわけだ」

 

「十年もあったんだから、そりゃあね」

 

「その間に神様(さくしゃ)のアイマス知識は増えたし、担当も増えたし、作中の時間の進み方も何となく把握した。故に神様(さくしゃ)はこう考えた」

 

 

 

 ――今、『アイドルの世界に転生したようです。』を一から書き始めたらどうなるか?

 

 

 

「「「はあああぁぁぁ!?」」」

 

「というわけで、次週! 『Another Lesson01 完全無欠のアイドル様』! こうご期待!」

 

「えっ、これ次回に続くの!?」

 

「そう来るとは思わなかった……」

 

「りょーくんりょーくんアタシの出番はあるんだよね!? あるんだよね!?」

 

 

 

 続く!

 

 

 

 




・『覇王と魔王の独裁ラジオ』
久しぶりのラジオ回……最後に書いたのいつだろうか……。

・今回は完全にメタ視線で
そうした方が楽だったので。

・昔は楽しく学生をしていたのに
連載開始時、作者は大学で卒業研究の真っ只中でした。

・私たちの元ネタ
とはいえ漫画『アイドルマスターrelations』の方が正確かもしれない。

・モバゲー
あるらしい。

・韓国版限定の三人
いつかは出したいけど……ワンチャン、KR編かなぁ……?

・GREE
あるらしい。

・とある番外編
未だ揺るがぬ作者の担当アイドル。

・『Another Lesson01 完全無欠のアイドル様』
本当の10周年記念はこっち。



 こうして見ると本当に色々なことがあったんだなぁって実感しました。

 そして作中でも触れたように次回が本番です。ある意味で別世界線でのアイ転となります。……あ、勿論書くのは一話だけですよ。連載しません。



『どうでもいい小話』

 皆さん異次元フェスはいかがでしたか? 自分は……もうちょっと心の整理が出来てから観ようかなって……。

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