今回も新しいヘルシングのキャラが出てきます。だいぶ無理やりですが。
どうぞお楽しみください。
兄が死んでもう半年が過ぎた。いや・・・行方不明だからよくわからないが・・・
兄は何百、何千と言う乗員乗客を助けた・・・なのに待っていたのは社会からの誹謗中傷であった。
その場にいたのにも関わらず止めることができなかったダメな武偵・・・と。
父や祖父祖母は”あいつはやるべきことをやった。”と言っていた。俺もそう思い取材に来るテレビ局にもノーコメントを貫いた。ただ・・・オヤジは母の墓の前で泣いて謝っていた。
死んだ者のことをいつまでも嘆いていてもしょうがない、そんなことをしていると死人に足を引っ張られて死ぬことになるからだ。
そしてトバルカイン、ドクはまるでそんなことを気にしてないのかフツーにしている。シュレディンガーは”そのうち終わるから気にするだけ無駄です”と励ましてきた。
クラスメイトも同じように特に気にするような奴はおらず、仕事もいつも通り頼まれた。 むしろいつもより多かった。もしかしたら彼らなりの励ましなのかもしれない。
あと蘭豹がうちに来て飯作ってくれた。見た目はあれだがなかなかうまかった。
ちなみに兄の形見のバタフライナイフはダサいので蘭豹にあげた。むちゃくちゃ喜んでいた。
兄貴のミニクーパーはボロいから車屋でオーバーホールしてほとんど新品同様にしちゃいました。
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高校2年 始業式
ピピピピピピピピピッ!ピッ
枕元の目覚ましが大きな音を立てて自分の目覚めを促す。
「・・・」むっくり
目ボケ眼で自分の部屋を見渡す。
部屋の壁には学校の制服とコート、大量の銃器がかけてある。銃は平賀さんが不良品で処分しようとしたものを安く買い取り部品を買って修理することで安く強力な武器を大量に手に入れることができたのだ。装備科ではないがここで修理出来た銃は高く売ったりしている。質がいいと顧客も多いのだ。
ちなみにベットの下のスペースには銃の部品、クローゼットには各種銃弾・・・RPGー7の弾頭もある。発射機もあるよ。
『大尉ーー、伊達ーーご飯できたよーー』
『うい~~~』
隣の部屋・・・リビングから二人の声がする。どうやらもうご飯が出来たらしい。
「あ~~今日から学校か・・・めんどくせえなぁ。」
「大変ですね。あ~~僕は学校行ってないからわからないな~~~!(チラッ)」
「うざっ!」
「・・・」ネリネリ
「大尉はよく納豆食べれますね。」
「・・・体に必要な栄養が入っていればどんな物も食べ物。」
「しまいに腹壊しますよ。」
朝ごはんを食べ終わり、学校へ行く準備をする。
制服の下にUSPをホルダーにしまう。そしてコートの裏に壁に掛けて”ある銃”の一つを隠す、コートは平賀さんの改造済みで裏には銃やマガジンを入れたり弾帯、手榴弾、近接武器をしまえるようにしてある。
ピンポーン
準備をしていると玄関のチャイムが鳴る。
あいつが来たか・・・早いな。
準備を整え玄関に行く。既にトバルカインは準備を終えて上品な革靴を履いている最中だった。
自分も素早くアーミーブーツを履き外に出る。
「うっす」
「・・・おはよう・・・」
「・・・」ペコッ
玄関の前にはウェーブヘアに長スカート、腰に日本刀を下げた武偵高の女子制服をきた女に挨拶する。
こいつの名は星伽白雪・・・前世では高木由美江と言うイスカリオテ13課のアサシンだった女だ。
前世で死神に殺されて転生したら神社の娘に生まれてしまうかなり不幸な人物である。
俺が5歳の時青森で出くわしたのだがその時はお互いまるで気がつかず友達として遊んでいた。
・・・が、花火大会の時こっそり神社から連れ出した際、巫女さんに見つかってしまい仕方なく能力を使って気絶させたらバレた。だが何故かこいつは自分から正体を告白してきたのだ。
その後、互いに停戦し今のところ戦ったことはない。
ちなみにトバルカイン、ドク、シュレディンガーは「やっと女が出てきたか」と喜んでいた。
「さてじゃあ行くか。」
トバルカインが促す。
「・・・」コクッ
由美江も頷く
ゴロゴロゴロ
「・・・うっ」
俺、腹が痛くなる。
「・・・お腹が痛い・・・先に行ってて・・・」
「キンジ・・・大丈夫?」
「やっぱ納豆がダメだったんだな」
「ふう・・・」
やはり体に合わないものを無理に食うのはやめよう。
そう思いながらトイレに備え付けの時計を見ると・・・
「もう7時55分か・・・」
この調子じゃあバスには間に合わんな・・・しょうがない、自転車で行くか。
玄関の鍵入れから自転車の鍵を取り出し、外に置いてある自転車のロックをはずす・・・
「?」
今バニラの匂いがしたような・・・気のせいか・・・
自転車に乗り漕ぎ出す。
武偵高のある人工島はレインボーブリッジの南にあり大きさもバカにならないほどだ。
さて・・・そろそろ強襲科か・・・少し懐かしいな・・・
兄が死んだ後、綴に『お前このままだとダメだ、探偵科に入れ』と言われて探偵科に所属しているのだ。まあ、元ドンパチするよりものんびりとした仕事をしていた方がしょうに合っていると思うし。
『その チャリには 爆弾 が 仕掛けて ありやがります』
「?」
今のなんだ?なんかちぐはぐした声が・・・爆弾?まさか・・・
そう思い自転車を見てみる。
・・・あったサドルの下か・・・
そこであることに気がつく。自分の横を何かが併走しているのだ。
「・・・セグウェイ?」
横に併走していたのはセグウェイだった。だが、ただのセグウェイではない。ハンドルのところにサブマシンガンが自動銃座に取り付けられている。
・・・マジで誰だよこんなことする奴・・・
しょうがないので人気のない第二グラウンドに来ました。
案の定セグウェイも入ってくる。そこでいいことを思いついた。体を霧状にして逃げれば爆発したって死なないし撃たれても平気だ。
自転車の速度を上げできるだけ直進し、そして後ろから追いかけてくるセグウェイが真後ろに来たところで・・・体を霧にする。人気もないし・・・
その時だった、校舎の上に武偵高の制服を着たツインテールの子がこちらを見下ろしているのに気がついた・・・見てるぐらいなら助けろよ。
が、その瞬間、少女が校舎から飛び降りたのだ。
「!?・・・なっ」
と、少しうろたえるがそう言えばあれより高い場所からパラシュートなしで降りたことを思い出す。
・・・よくあるよくある。気にすることじゃない。
だがその後が問題だった。その少女はパラグライダーを準備していたらしく、空を滑空しながら・・・こちらに突っ込んでくるのだ。
そしてそのまま少女はホルスターからガバメントを抜くと・・・
「ほらそこのバカ!さっさと頭下げなさいよ!」
おいそこのアホ、俺の進行方向を妨害すんな。
バンバンバンバンッ!
俺の頭のすぐ上を45口径がとんでゆく。ギリギリだったな・・・
弾丸はそのまま真っ直ぐセグウェイに向かっていき命中し、当たったセグウェイはバラバラにされていった。
「・・・おいじゃまだ、これには爆弾が・・・」
「---バカッ!」
ゲシッ!
・・・顔面を踏まれた。何がいけなかったんだ・・・
「武偵憲章第一条にあるでしょ!仲間を信じ、仲間をたすけよ!---いくわよ」
そう言って少女はグラウンドの対角線上へ行く。
ごめん、君が何する気なのかわからん、作戦教えろよ。
少女がパラグライダーを器用に操作しUターンし・・・ブラン、と逆さ吊りの姿勢になる。
・・・まさかキャッチしろと?
先ほど全速力で漕いでいたためすぐに少女との距離が縮まる。
・・・そして、少女と正面衝突した。
どうやら彼女の考えでは俺をこのまま空に引っ張り上げる気だったのだろう。
だが俺は身長186cmとかなり大柄だ、さらに体重もその分重く持ち上げられず。結果的に俺はラリアットを食らったみたいになり、少女と後ろに吹っ飛んだ。
そして運転手を失った自転車は数メートルよろよろと走り・・・
ドガアアアアアアアアンッ!
速度センサーが作動し爆散した。さらばだ・・・いい乗り心地だったぞ。
ちなみに少女は俺にぶつかった衝撃で気絶していた。
めんどくせえな・・・まあ、助けて?もらったし保健室に運ぶか・・・
そう思い少女をおんぶ・・・もといお姫様抱っこしてグラウンドの入口に行こうとする・・・と、
ブーーーーーーン
大量のセグウェイ(武装済み)が出てきた。その数7台。
やれやれ・・・とんだ始業式だ。
そう思うと大尉はまっすぐ相手に向っていった。
どうでしたか?今回は由美江さんでした。由美江で白雪ルートやるかどうかわかりません。
学校が始まるのでそろそろ投稿が遅れるかもしれません。
意見・感想いつでもお待ちしています。