ヴェアヴォルフ~ヘルシングの大尉が転生~   作:むらやま 

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どうもあけましておめでとうございます。投稿遅れて申し訳ありません。今年も世に平穏のあらんことを

さて、今年も色々ありました。サバゲーやったり踊りやったり小説のお気に入りが680越えたり、緋弾のアリア最新巻で白雪が超重要キャラだった事が判明したり・・・マジどう言う事なの・・・?どうする俺・・・

とりあえずここまで書けたのは皆様の応援のおかげです。
もしよろしければ今年も応援をよろしくお願いします。感想意見はいつでもお待ちしております。
m(_ _)m



第44話 崩壊

・・・コポッ・・・コポコポ・・・ゴボゴボボボボッ

 

ザバーンッ!

 

「ぷはあっ!し、死ぬかと思った。」

 

「うぅー・・・ゲホッ・・・海水が傷にしみる・・・」.

 

「大尉大丈夫かなぁ」

 

爆発から少しして、アンベリール号のすぐ横の海面から由美江を背負ったトバルカインが浮上する。そして水面から顔を出した2人は炎に包まれたアンベリール号を眺める。

 

あの瞬間・・・大尉が桜花ごと特攻してきた時、トバルカインはカナとパトラがそっちに気を取られている内に由美江を回収してそのまま海へと飛び込んだのだ。

 

先程まで自分達がいたアンベリール号のピラミッドは桜花に積まれたテルミット爆弾の熱で崩壊し、ガラスは割れ金属は高温で溶けているのが遠くからでも十分わかった。

 

 

「肋骨何本か逝った・・・ゲホッゲホッ!」

 

「うわぁ!血を服にかけるな!」

 

・・・とにかく今は大尉達と合流する事が先だ、それにキンイチさんの言っていた事も引っかかる・・・そう考えたトバルカインは先程まで乗っていたアンベリール号に由美江を背負った状態で乗り込みに行くのであった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

ピラミッド 内部

 

「・・・っ!・・・カナッ!カナッ!しっかりするのぢゃ!」

 

「うっ・・・」

 

誰かが自分を呼ぶ声によってキンイチの意識が覚醒する。

 

「目が覚めたか!よかった・・・!

 

そこには今にも泣きそ何者顔をしたパトラが・・・そして2人を守る様に砂のドームが2人を丸く囲んでいた。どうやらパトラが爆発から守る為に作り出したらしい。

 

「・・・一体、何が起きた?」

 

ズキズキと痛む頭を抑えつつパトラに聞く。ヒステリアモードが切れた今、早く手を打たねば・・・

 

「お主・・・今はキンイチなのか。いや、今はそんなことを言うとる場合ではない!お前の弟のキンジぢゃ!なんぢゃあいつらは!戦闘機で船に殴り込んで来るとは!」

 

「戦闘機だと?」

 

どこからそんなものを・・・と想像を巡らして幾つか思い当たる節があった。イ・ウーの変態技術者達が作った凶悪な兵器達・・・多分あの辺りを使ったんだろう。

 

「・・・こんな事は言いたくなかったがお主が居なければお前の弟の仲間に危うく殺されるところぢゃったわ・・・あ、あ、ありがとう・・・」

 

「・・・えっ?今何て言った?」

 

「な、何でもないわ!」

 

最後にパトラがボソボソと何か言った様だったが、聞き返したところ頬を膨らませてプリプリと怒り始めた。いや、今はそんな事よりキンジの事だ・・・

 

「・・・キンジはどうした。」

 

「ふん、あれは妾が仕掛けた罠の上に落ちたようぢゃから今はアリアの棺桶とともに砂の中ぢゃ。もう少しすれば墓場に流れつくぢゃろう。こっちに抜け道がある、奴の仲間が戻って来る前にケリをつけるのぢゃ。」

 

「・・・わかった、お前はここで休んでいてくれ。」

 

「!?馬鹿者!何を言うておるかわかっておるのか!彼奴はこの様な事を平気で行うような奴ぢゃぞ!妾も行くぞ!」

 

そう言うとパトラは手元に置いてあったスナイパーライフルを手に取る。WA2000にレーザーサイトを付けて遠近距離で戦えるように改造してあるものだ。

 

「駄目だ、お前はここに居ろ。もしもの時の為にバックアップが必要だ。」

 

「嫌ぢゃ嫌ぢゃ!お前が何と言おうと我も付いて行くからな!」

 

キンイチの説得にもパトラは応じない。と・・・

 

「パトラ・・・」

 

グイッ!スッ・・・

 

「!?」

 

パトラの首元に手を回し優しくこちらに引き寄せ・・・パトラが何かを言う前に自分の唇で口を塞いだ。

 

「〜〜〜ッッっつ!・・・」

 

パトラは初めては手を前に押し出して抵抗する素振りを見せた。が、途中で諦めて体をキンイチに預けた。

 

「ごめんね、この分は必ず返すわ」

 

ヒステリアモードになって、兄からカナへと成り代わる。

 

「キンイチ・・・!いや、今はカナか。貴様・・・好いてもおらぬ癖に妾を使ったのか!?」

 

「あら、私ははそこまで器用じゃないわよ?こんな時に打算でこんな事はしないわよ。」

 

「・・・っつ!」

 

きゅっ、っとキンイチの言葉を聞いてパトラが胸に手を当てて恥ずかしがって抑えるような仕草を取る。

 

・・・キンイチも、そしてカナのどちらもパトラが自分に抱いている感情には気が付いていた。それを利用している自分の罪深さは自分が一番よくわかっている。しかし今はそれに応え、償っている場合ではない。

 

「・・・じゃあ行ってくるわ」

 

「気をつけるのぢゃぞ?ピンチになったらすぐに妾を呼ぶのぢゃ」

 

「ええ、そうなったら呼ぶわ。ありがとね」

 

パトラに返事をするとホルスターのピースメーカーと弾をを確認する。そこには銀色にテカテカと輝く弾がシリンダーに収まっていた。

 

「待ってなさい、キンジ」

 

そう言うとキンイチはパトラが作った砂のシェルターから出て、まだ燃え盛っているホールへと踊り出て行った・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、落とし穴の先

 

スタッ

 

「・・・よし、神崎はこの中か・・・随分落ちたな・・・」

 

パンパンッ、と服に付いた砂を払い落としながら大尉は自分が落ちてきた場所と神崎が入れられているであろう棺桶を確認する。中から少し音がするところを見ると呪いの方は解けているらしい。

 

「・・・しかし、何だここは・・・」

 

そこはトト、アヌビス、ホルス、様々なエジプト神話の神々の砂の像に囲まれた神殿の様な場所だった。これもパトラが魔力で作り上げたのだろう・・・かなり精巧に作られている。だがそれも

 

「・・・しかし、もうあんな脱出はしたくないな・・・」

 

・・・何とか落ちるギリギリでコックピットをぶち破り、体を霧にして逃げるというダイナミック脱出劇を繰り広げて、炎に包まれたホールから神崎の匂いを辿って棺桶まで着いたら罠だった。何を言って(ry

 

・・・ま、まあ、結果良ければ全て良し。トバルカインと由美江の姿が見えないのは気掛かりだがピラミッドは壊したから奴も来れるだろう・・・と言うか・・・

 

「・・・おい、像の裏に隠れてないで出て来い・・・蓋を開けるの手伝え・・・」

 

ヒョコッ

 

「あらー、やっぱ気付いてましたか。」

 

と、気付かれていたことに特に驚いた様子も見せずシュレディンガーが現れた。足の怪我がなくなっているところを見ると能力が完璧に復活したらしい。

 

「・・・足、治ったのか・・・」

 

一応少し心配した大尉がシュレディンガーに聞いてみる。が・・・

 

「僕は能力を利用して回復してるだけだですからね〜、その辺の事考えると哲学の分野になっちゃうんですよ」

 

だから考えない方がいい、と、帰ってきたのは掴みどころの無い返答であった。まあ、多分自分でもわからないんだろうな・・・

 

「・・・考えるだけ無駄か・・・」

 

「そうですよ、それより時間は大丈夫ですか?もうあまりないんじゃ・・・」

 

「・・・ピラミッドは壊した、まだ時間も少し残っている・・・よし、開けるぞ・・・」

 

「せーの・・・ふんっ!」

 

そういうと大尉とシュレディンガーが棺桶の蓋に手を掛けて、目一杯の力を込める。

 

ズッ・・・ズリズリ・・・

 

「ふぬうっ!ぐ、ぐぐうっ!このぉ・・・!」

 

「・・・シュレディンガー、顔真っ赤だぞ・・・」

 

「なんの、これしき・・・!」

 

二人の力・・・と言ってもほぼ大尉のだが、その力が合わさったことにより棺桶の蓋が徐々に大きく動き出してきた。そして・・・

 

 

「・・・普段運動しないからだ・・・(ガコンッ)お、開いt「スキあり!」(シュドッッ!!)ごふぉ!?」

 

「な、何ご「おんどりゃあ!」(ガシッ!ズドンッ!)ぎゃふん!?」

 

蓋の間棺の中を大尉が確認しようとした瞬間、大尉の鼻っ面に正拳がめり込み、それにシュレディンガーが反応する前にシュレディンガーの服の首元を掴むとそのまま押し倒して地面に叩きつける。

 

「よくもこんなカビ臭い棺桶に閉じ込めてくれたわね!覚悟してお縄を頂戴・・・あれ?」

 

「・・・あれ?じゃねえよ・・・い、痛え・・・」

 

「ぐ、ぐるじい、神崎さん早くどいて・・・」

 

そこには見たこともないくらい高そうな装飾と露出度の高い服を身につけた神崎であった。銃で撃たれたと言う割には随分と元気である。

 

「一体何が起こってるのよ、撃たれたと思ったらいつの間にかこんなヘンテコな場所に・・・って、ちょ、ちょっと!何よこの服!なんでこんな露出してるのよ!み、見るな見るなぁ!か、風穴開けるわよ!」

 

・・・どうやら状況が飲み込めてないらしい・・・と言うか一番気になる所そこなの?お前普段着てる服ヘソ丸出しじゃん・・・それに俺はもっとふくよかな体型が・・・

 

「神崎さん、大尉はもっと出るとこ出てる人が好みだから大丈(コキッ)ぴっ・・・」

 

大尉が言う前にシュレディンガーの首に回っていた神崎の腕に力が込められ、シュレディンガーは悲鳴もまともに上げられず倒された。

 

・・・い、今首の骨が折れた音がしたぞ、なんか白目むいて泡吹いてるし・・・悲鳴をあげる間もなかったな・・・と言うか運動まともに出来ない奴に本気で首絞めるなよ・・・

 

「・・・と、とにかく!今はここを脱出する事が先決よ!武器も無いしこんな格好じゃまともに戦えないわ!」

 

「・・・賛成だ、上も崩落してるしな・・・おい、いつまで寝てるんだシュレディンガー・・・

 

「うー、首がなんかおかしい。大尉、なんか僕の首変じゃないですか?」

 

「ほら!さっさと行きなさい!ぼやぼやしてると置いてくわよ!」

 

そう言うと神崎は二人を置いていくようにしてさきに進んで行ってしまう。

 

「・・・おい待て、一人で勝手に進むな・・・」

 

この状況下で武装もして無いのに独断先行は危険だ、と、

大尉が神崎を呼び止めようとした時の事だった。

 

 

 

「神崎さん伏せて下さい!!」

 

 

 

「え?きゃっ!?」

 

ドンッ!と大尉の後ろにいたシュレディンガーが一気に前に出て神崎の背中を突き飛ばす。いきなり突き飛ばされた神崎は突然の出来事に対処出来ずゴロゴロと転がる羽目にあった。

 

 

パンッ

 

 

「あ」

 

そして神崎をシュレディンガーが突き飛ばしたと思った瞬間、廊下の向こうから乾いた銃声が鳴り響き・・・シュレディンガーの胸を弾丸が貫いた。

 




緋弾のアリア最新巻読んだ感想(ネタバレ注意)

メヌエット:アリアの妹。アリアの正反対とか言ってたからもっとふくよかだと思っていた時期が俺にもありました。

ハワード:王子様。キンジ「あいつ・・・頭高くない?」間宮「処す?処す?」

サイモン:007。なのに王子に振り回されて風に吹き飛ばされて車に轢かれた。多分不幸。

鬼:(;圭)<腕が4本だと!?ネクロモー◯だな!工具で手足を切るんだ!


今回も相変わらず超展開ですみません。意見感想お待ちしております。

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