ケツアゴ作品番外及び短編集   作:ケツアゴ

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一誠ってヴァーリ初戦で約43億倍になってるんだよね 以降これが出来てたら傷つかなかった仲間もいるし、仲間をもっと守れていたはずだよね?

真女王とかに入れるまでは精々が15回で三万倍ほど (・3・) アルェー?

両親や仲間や友人の夢を守る為で出せない力がリアスの胸を守る為には出せたって。アーシア助ける時もフェンリル戦という圧倒的強者との戦いの時も出せず。胸の大きさの時は出せる

……カーッ(゚Д゚≡゚д゚)、ペッ


一誠がアンチされる訳だよ いや、戦闘中の出来事なんだからギャグ描写で済ませたらいけないと思うな。実際それでヴァーリを追い詰めたんだし


暴虐の魔人 ②

「……別の世界から来たって。まさか冗談でしょ?」

 

「ふむ。やはり無知な虫ケラに信じさせるには実際に見せる必要が有るか。小娘に渡す物もあるしな」

 

「うわっ!?」

 

ゼオンから告げられた言葉に対しリアスは信じられないっと言った顔で笑う。それに対しゼオンは少し考え込むと腕を振り、部室内にいた全員は浮遊感に襲われる。直ぐに衝撃がやって来て、ゼオンと光の壁に包まれたアーシア以外のメンバーは床に転がった。そして窓から外を見ると、

 

「あの、部長? 外に見慣れない生物がいるんですが……」

 

「……私もあんな生物なんて見た事がないわ」

 

窓の外には見慣れない風景が広がっており、奇妙な生物が飛んでいる。そして見渡す限り一面荒野になっており、すこし先に城らしき建物があった。

 

「さて、これで理解できたか、虫ケラ? 行くぞ、小娘。貴様らもついて来たくばついて来い」

 

「へ?あの、ゼオンさん? きゃっ!?」

 

ゼオンはアーシアの襟首を掴んで担ぎ上げ、壁を蹴破って城へ向かって歩いていく。リアス達もそのあとに続くがゼオンの歩みは早く、直ぐに置き去りにされてしまった。

 

「……血の匂いが充満しています」

 

小猫は鼻を押さえながら呟く。リアス達の鼻にも濃厚な血の臭いが漂ってきており、一行は鼻を押さえ顔を顰めながら城にたどり着く。どうやら話は済ましているらしく門番らしい首なし騎士(デュラハン)の同族はリアス達を黙って通した。

 

 

その頃、城の中を担ぎ上げられたまま移動するアーシアに無数の視線が注がれる。カボチャ頭にナイフを持った異形や切り株に顔がついた怪物。中には裏側にトゲがビッシリ生えた服を着ている男も居て、その耳は尖っていた。

 

「人間……?」

 

「……少し昔に来た地球勇者以来か?」

 

「しかし、余りにも弱い。何故あの様な雑魚を?」

 

アーシアに送られるのは侮蔑と奇異な物に送られる視線。それを感じたアーシアが居心地の悪さを感じていた時、反対側から龍の頭を持つ石像(ガーゴイル)が近づいてきた。

 

「ゼオン様、その人間は?」

 

「……例の契約書を発動させた小娘だ。此奴を八十年ポッチとはいえ守らねばならぬからな、何か適当な装備を持って来い」

 

「はっ! では、『堕天使の杖』『ホーリーオーブ』『武神ジャケット』『テスタメント』では? 全てレベル百で御座います」

 

「構わん。どうせ此奴の居る世界の悪魔共は雑魚だ。それで十分だろう」

 

ガーゴイルはゼオンに一礼すると倉庫らしき扉に向かって行き、その頃になってリアス達が追いついて来た。

 

「や、やっと追い付いたわ。……どうやら貴方の言った事は本当のようね。……それにしても、此処は異常ね。最上級悪魔クラスの上位に入りそうな魔力の持ち主がゴロゴロ居るんですもの」

 

「……貴方は魔王でしたか?」

 

「魔王の座などには興味ない。先代魔王のクリチェフスコイと共に魔界を統一し、俺は大公の地位を貰った。さて、小娘の装備を受け取ったら帰るぞ。……契約で小娘が暮らすのは元の世界となっているからな」

 

ゼオンは腕組をしながら指を動かして腕を叩く。明らかに不機嫌そうな態度にリアス達は何も言う事ができず、アーシアは戻ってきたガーゴイルから渡された装備品を身に付ける。全て装備した時、アーシアからはリアスの兄である魔王を越す力が放たれていた。

 

「さて、かなり脆弱だが髪の赤い虫ケラが幅を利かす程度の世界なら問題あるまい。帰るぞ」

 

「ちょ、ちょっとっ!? なんなの、この子が装備してる物はっ!? 一個一個が途轍もないわよっ!?」

 

「知るか。この世界ではそれ程貴重な物ではない。ああ、貴様ら虫ケラにとっては貴重なのか。……むっ」

 

リアスを見下す様に鼻を鳴らすと、ゼオンは再びアーシアを担ぎ上げて窓から飛び降りようとする。その時、廊下の向こうから一人の女悪魔が近付いて来た。肌を隠す機能を殆ど持っていない淫靡な服装に色香漂う肉体。頭に映える角や背中の羽やお尻の尻尾は悪魔をイメージさせるものだ。彼女の種族は夜魔女性ばかりの種族で異性を誘惑して精気を吸い取る能力を持つ。

 

「うふふ。ゼオン様ったらイケズですわね。折角帰っていらっしゃったのに、もうお出かけになるのですか? まったく、気紛れであの様な契約者をお作りになるだなんて……」

 

「……ああ、そうだ。暇ができたら相手をしてやるから我慢しろ、リリネット」

 

リリネットと呼ばれた夜魔はゼオンの腕を豊満な腕で挟み身をすり寄せる。その姿に一誠は鼻血を流し、祐斗でさえ鼻を押さえながら前屈みになっていた。

 

「あ、あの、ゼオンさん? この方は?」

 

「私とゼオン様の関係? セフレよ、セフレ♪ 私は沢山ご奉仕して、ゼオン様は上質で濃厚な精力を下さって、互いに気持ちよくなる関係。あっ! 色気も汁気も足りない小娘には分からないか。じゃあ、近い内に……」

 

リリネットはゼオンに軽く口付けすると城の奥に向かって歩いていく。その際、アーシアと小猫の胸を見て鼻で笑っていた。

 

「……ムカつきますが、私では絶対に勝てません」

 

「いや、小猫ちゃんみたいな体型でも需要はあると思うよ? ね? 兵藤君」

 

「そ、そうそう。世の中にはロリコンって種族が……」

 

「……体型ではなく力の事ですが?」

 

小猫が祐斗と一誠を見る目は絶対零度すら生温く、リアスと朱乃はそれを呆れた様に見つめている。そんな中、アーシアの場違いな声が響いた。

 

「あの~イッセーさん。”セフレ”って何でしょうか?」

 

「……さ、さぁ。俺には分からないな」

 

一誠は仲間に視線で助けを求めるが一斉に目を背けられる。ゼオン以外の全員がアーシアの純粋無垢な瞳に耐えられず、本当は分かっているのに誤魔化すしかなかったのだ。

 

「と、所で何で急にそんな事を?」

 

「は、はい! 先程の方が気持ち良くさせるって仰っていましたし、これからお世話になるなら。私もゼオンさんの”セフレ”になった方が良いのかと思いまして」

 

全く意味を理解していないアーシアはとんでもない事を口にし、ゼオン以外の意味を理解していた面々は顔を赤らめる。教えた方が良いのか教えない方が良いのか迷う中、ゼオンが空気を読まずに口を開いた。

 

「貴様の様な小娘を犯す趣味はない。そもそも誰が事の最中に死んでしまいそうな脆弱種族と交わるか馬鹿者」

 

「え? 犯す? ……あの~、もしかしてエッチな事をする関係って事でしょうか?」

 

アーシアは周囲の空気からそれが正解だと気付き、あまりの羞恥心から気絶した……。

 




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