ケツアゴ作品番外及び短編集   作:ケツアゴ

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一誠が才能ないって割には強いと思うが、仮に十六回倍加したらベジータ編天津飯がフリーザ様最終形態に並ぶ戦闘力に。やっぱ装備がチートすぎる(笑) さらに真女王とかでパワーアップする量が上がってるのに

あと、DBで映画やGTでかめはめ波でクウラやベビーを太陽に押し込んで倒しているのに。かめはめ波を食らった太陽は無事。昔の劇場版では兵器を使って破壊しようとした吸血鬼がいましたが……無理だったんじゃ(笑)


不死鳥の王と収集家の戦車 ⑧

「お見合い? アタシに?」

 

 一回目のゲームの祝勝会の準備をしていたケリィはライザーの言葉を聞き返し、レイヴェルとアーシアは聞き耳を立てる。他のライザー眷属は料理が出来るのをジッと待っていた。

 

「ああ、そうだ。ほら、ケリィって結構評価高いだろ? 旧七十二柱以外の貴族が上級悪魔になったら見合いをしないかって話を持って来てるんだ」

 

「……興味ないわぁ。適当に誤魔化しておいて頂戴」

 

 本当に興味無さそうにするケリィを見てレイヴェルとアーシアは安堵し、ライザーは了承しながら苦笑する。

 

「なぁ、所でレイヴェルやアーシアの事、どう思うんだ?」

 

 そして、爆弾を投下する。ケリィは暫し悩み、レイヴェル達は食い入るようにその姿を見つめる。

 

「そうねぇ、可愛い、かしら? ほら、二人って子犬っぽいじゃない。まるで小さな子犬が尻尾振って寄ってきてるみたいで、見てて和むのよ。ほら、それよりも支度が終わったわ。すき焼き鍋を運んで頂戴。三つもあるから持ちきれないわ」

 

「わ、私が持っていきますっ!」

 

「私はガスコンロを運べば良いかしらっ!?」

 

 その後、すき焼きを楽しんだ一行であったが、アーシアとレイヴェルはケリィを挟むように座ると、何かと理由をつけて密着してきた。最後には事故を装おって入浴中に浴室に入り、一緒に入ろうと言い出したところで流石に怒られてしまった。

 

 

「もうっ! 嫁入り前の娘が簡単に肌をさらすものじゃないわ。恥らいを知りなさいっ!」

 

 

 

 

 

 

 そして三日の猶予期間が終わり、ケリィとリアス眷属のゲームの日がやってきた。

 

「……皆、分かってるわね? 小猫の背後に一瞬で回り込んだ秘密」

 

「場所の入れ替え、ですよね?」 

 

 前回のゲームの映像を手にれたリアス達はケリィの動きを見て一瞬で場所を入れ替えたと理解した。そして、対策としてケリィには同時行為撃はせず、入れ替わった瞬間を狙うという作戦も立てた。そして、いよいよゲーム開始時間。魔法陣に乗ると、そこはオカルト研究部の部室内。今回のゲームは駒王学園全体を模したフィールドが舞台のようだ。

 

「では、僕は罠を仕掛けてきます」

 

 祐斗はケリィが本陣に来た時のために周囲に罠を設置する。リアス側の敗北条件は全滅となっており、まずは眷属最強の朱乃が様子見に出陣し、戦闘になったら残りが戦闘場所に向かう、という作戦だ。

 

 

『それではゲーム開始です』

 

 グレイフィアのアナウンスが流れる中、ケリィは陣地がある新校舎の屋上でスナイパーライフルを構えていた。

 

 

 

「BB弾を隕石に変える能力()

 

 そして朱乃が出陣する同時に引き金を引き、魔王クラスのドラゴンのブレスに匹敵する一撃が放たれた。

 

 

 

『リアス・グレモリー様の『兵士』一名『騎士』一名『戦車』一名リタイア』

 

 旧校舎は一撃で壊滅し、呆気なく崩れ去る。だが、まだゲームは終わっていない、朱乃は怪我一つない状態で近付いて来ていた。ケリィもすぐに接近し、先手必勝とばかりに風の魔力を放つ。朱乃も雷を放つも少し押し切られてしまった。

 

 

 

 

 

「いやはや、見頃ですな、フェニックス卿。まさかあそこまでの一撃を放つとは」

 

「ええ、ケリィはライザーの眷属のエースですから。あの能力はゲームが詰まらなくなると禁止されていたのですが、今回のゲームでは使うようですな」

 

 会場ではケリィの放った一撃を見た貴族達がざわめく。自然とケリィの評価は上がって行き、それを見たフェニックス家当主はほくそ笑んだ。

 

 

 

 

「……中々やりますわね」

 

 冷や汗を流しながらも余裕が有るように笑みを見せる朱乃に対し、ケリィは大アクビで返す。朱乃の額に青筋が浮かんだ。

 

「貴女は大した事無いわね。雷の巫女だったかしら? 静電気の巫女に改名したらどう?」

 

「……そうですか。なら、私の最大電撃を食らって下さらない?」

 

「出すなら出してみれば? 力を貯めるまで待っててあげるから」

 

 朱乃は怒りでプルプルと震え、それを会場から見ていたリアスは笑みを浮かべる。

 

 

「この勝負朱乃の勝ちね、ライザー。いくらケリィでも彼女の最大の一撃は防ぎきれないわ」

 

「いや、そうでもないぞ? ……もっとも、ケリィには雷を防ぐ必要などないがな」

 

 ライザーが意味深に返答した時、朱乃がケリィへと雷を放つ。それに対しケリィは右手を前に突き出した。

 

 

 

 

 

「電気を砂糖に変える能力()

 

 次の瞬間には雷の魔力は砂糖に変わり、朱乃の支配から逃れる。そのままケリィが放った風の魔力は砂糖を全て取り込み、朱乃を球状の風の檻に閉じ込めた。そのままケリィは奇妙な踊りを踊りだし、

 

 

「も~と~に~も~ど~れっ!」

 

 頭の上で手を叩いた瞬間、風の檻の砂糖が全て雷に戻った。荒れ狂う風の音の中朱乃の悲鳴が聞こえ、風を消すと朱乃がボロボロになって落下していく。

 

 

『リアス・グレモリー様の『女王』一名リタイア。このゲーム、ライザー・フェニックス様の勝利です』

 

 

「ま、少しは楽しめた方かしら?」

 

 ケリィは余裕綽々といった態度で笑った。

 

 

 

その晩の事。契約を済ませたケリィが寝ようとすると、寝室のドアがノックされ、其処にはレイヴェルが立っていた。寝巻きとして下着の上からワイシャツを羽織り、パンツが覗いている。

 

「……こんな夜更けにそんな格好で男の部屋に来るなんて、襲ってくださいって言ってるみたいなものよ」

 

「……別にケリィなら構いませんわ」

 

 レイヴェルはふてくされた様子で部屋に入ると無断でベットに腰掛けた。

 

「……ケリィ。私の気持ちには気付いているのでしょう? それとアーシアの気持ちにも」

 

「……まぁ、鈍感系主人公じゃあるまいし、彼処までやられたら気付くわよ。でもね、アーシアの気持ちは吊り橋効果的なものよ。初めての友達で命の恩人。恋に恋する年頃の子なら惚れて当たり前よ。……それと、レイヴェルとアタシは身分が違いすぎる。いくら家族のように付き合っていても、貴女もいつかは貴族の義務を果たす事になるわ。余計な気持ちは捨てておきなさい」

 

「……私は、諦めませんわ」

 

 レイヴェルは泣きそうな顔で部屋を出ていき、乱暴にドアを閉めた。

 

 

 

 

 

 

「……ふぅ。ライザー様に怒られるかしら?」

 




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