ケツアゴ作品番外及び短編集   作:ケツアゴ

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BBについて調べたら、この時点でキアラが死んでもccc編に入る条件は達成ししてるみたいなんだよな…。ありすが助けたし……無理!


霊感少年 Fate編 ④

ユリウス・ベルキスク・ハーウェイ。ハーウェイの裏側を担当する暗殺者でレオの異母兄である。デザインベビーとして生まれ、失敗作の烙印を押された彼は不必要どころか存在してはいけない、とまで言われ、人間として扱われなかった。そんな彼を唯一人間扱いしたのがレオの母であり、レオの地位を盤石とする為に彼女の命を奪ったはユリウスである。彼はレオの為にと言いながら行動するが、彼の全ての行動理由はレオの母と交わした『レオの事をお願いね』、という約束だけである。

 

彼のサーヴァントはクラス・アサシンで真名は李書文。周囲の気を探知して己の存在を消す『圏境』の使い手で、魔術的な探知能力では絶対に発見不能だ。そしてサーヴァントの切り札たる宝具の名は『无二打』。敵を必ず一撃で仕留めたという彼の生前の異名である『二の打ち要らず』がカタチとなったもので、実力を問わず相手を一撃で葬る技だ。

 

ユリウスはガウェインの真名を見抜いた(と思っている)ありすを危険視し、レオと同じダンジョンに入る前に仕留めようと封鎖空間に入れて襲撃する。

 

 

 

 

 

「グッ…まさか儂がこの様な所で終わるとはな。……呵々(かか)、見事だ……」

 

「……その技は見事。だが、あいにく体臭までは消せないようだ。拙者は鼻が利くのでな」

 

そして、立ち塞がった(犬飼ポチ)によって李書文はズタズタに切り裂かれて消えていく。ユリウスも敗者として消えかけていた。だが、彼は耐え難い苦痛が体を襲っているにも関わらず必死で抵抗する。全てはレオの母との約束の為に。

 

「……消える訳にはいかない。まだ、こんな所で……がっ!?」

 

「悪いけどさ、敵の最後の足掻きを許すほど甘くないんだ」

 

そして、その足掻きは後ろから一誠に腹を貫かれた事で止まり、そのまま静かに消えていった……。

 

 

 

 

 

「おや、もう見つかりましたね」

 

その頃、一足先にダンジョンに入っていたレオは決戦の場に行く為の鍵『トリガーコード』の片方を手に入れていた。これ以上は用はないし、ガウェインも幼い子供の上に女であるありすと戦うのは気が引けるそうなので脱出用アイテムである『リターンクリスタル』を使おうとする。だが、何故か発動せず、それどころか周囲の風景が変わっていった。

 

 

「これで良かったのかしら、わたし(アリス)?」

 

「異世界のとはいえ、知り合いと直接戦いたくないから、これで良かったのよ、あたし(ありす)

 

二人は入り口で『名無しの森』を発動させるとガウェイン達に魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)で創り出した魔獣達を送り込む。無論、聖剣に耐性の有る魔獣をだ。ガウェイン達も必死で抵抗するが、徐々に記憶と共に存在が消されて行き、やがて数に敵わず魔獣の波に押し潰されて消えていった。

 

こうして生まれながらの王は、敗北がどの様な物か噛み締める間も無く短い生涯を終える事となった……。

 

 

「終わったね、わたし(アリス)。お兄ちゃんは褒めてくれるかしら?」

 

「終わったのよ、あたし(ありす)。お兄ちゃんは褒めてくれるわ」

 

二人は手を繋ぎ、スキップをしながら迷宮を後にした。

 

 

その帰りの事である、ありすは今からダンジョンに入ろうとしている白野と正面からぶつかってしまった。

 

「おっと、すまないな。大丈夫か?」

 

「うん、大丈夫。そっちこそ大丈夫? 変なお姉ちゃん」

 

「おい、少女。余の奏者が変とはどういう事だ!」

 

ありすの言葉が気に入らなかったらしく、セイバーはご立腹といった感じだ。だが、ありすは首を傾げるだけだった。

 

「だって、そのお姉ちゃんって、せいはいせんそーに人間じゃないのに出場してるじゃない」

 

「人間じゃ…ない…?」

 

「うん! あの保健室のお姉ちゃん達と似てるよ。……あ、早く帰らなきゃ」

 

「おい、どういう事…」

 

セイバーが止めようとするも捕まらず、ありすはそのままマイルームへと帰っていった……。

 

 

 

 

「ねぇ、貴女がありす? 一回戦からレオだなんて不運だったわね」

 

次の日の昼の事、初めてのお使いとして昼食を買いに来ていたありすは一誠と話した赤い服の少女…凛に話しかけられた。

 

「? 変なの。強いなら、勝ち進んでいけばいつか戦うじゃない。そんな事もわからないの?」

 

「ぐっ! 可愛くない餓鬼ねぇ。あんな強いのといきなり当たったから助言でもしようと思ったのに」

 

この言葉は嘘では無いが、本選に出るほどのマスターなら自分の助言を受ければレオのサーヴァントの情報を少しは手に入れてくるかもしれず、子供なので聞き出すのは簡単、そう言う魂胆も混じっていた。

 

「レオお兄ちゃんなら、きのう倒したわ」

 

「……はぁ!? ちょっと、昨日誰を倒したって!?」

 

「あのレオナルド・ピスタチオ・バームクーヘン? ってお兄ちゃん。それと、変なコートを着たオジさんが襲ってきたから(ポチが)倒した」

 

凛はそういえばと思い出す。確かに今日は朝からレオの姿を見ていない。ふたりの会話を聞いていた他の出場者達が騒めく中、キザったらしい声が聞こえてきた。

 

「何だ、ハーウェイも大した事無いじゃないか。そんなチビに負けたんだろ? なら、優勝はアジア圏のゲームチャンプである僕だな!」

 

「うるさいわ、ワカメ。アナタ、私より年下じゃない。……八歳くらいかしら?」

 

「なっ!? どうして僕の年齢を知ってるんだ!?」

 

ワカメ呼ばわりされた少年…シンジは思わず言葉を溢してしまった。

 

「へぇ、君って八歳だったんだ。まぁ、それなら幼い言動にも納得がいくわね」

 

「う…煩いぞ、遠坂! バーカバーカ、あと、バーカ!」

 

凛のからかう様な言葉に対し、シンジは幼い返しをする。その間にありすは買い物を済ませマイルームへと戻っていった。

 

 

 

「……八歳、か」

 

「……気にするでない、奏者よ。奴も参加者なら、他の参加者の屍を踏み越えてでも聖杯を欲しておるのであろう。ならば、其方も気にせず戦え。……それとも、昨日の言葉が気になっているのか? えぇ~い! あのような戯言気にするでない!」

 

購買での会話を聞いていた白野は対戦相手であるシンジが八歳と知り、動揺を隠せない様子だ。セイバーも元気付けようとするが、彼女の顔は暗いままだった……。

 

 

 

一回戦 レオナルド・B(ビスタリオ)・ハーウェイ 対 ありす

 

 

勝者 ありす

 

 




決勝戦の相手やCCCで活躍してても容赦なし!

今の所の判明してるメンバー

1 ありす (マスター)

2 一誠 (キャスター?)

3 グレンデル (?)

4 犬飼ポチ (?)

5 ランスロット (?)

6 黒歌 (?)

7 アリス (キャスター)

8 ?

玉藻とベンニーアは参加していない……

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