ケツアゴ作品番外及び短編集   作:ケツアゴ

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従者が金ピカと青タイツと半裸だったら…… ⑱

「おい! 今なんて言いやがったクソ野郎!!」

 

ギルガメッシュの言葉に真っ先に反応したのは匙。彼はギルガメッシュを睨みながら立ち上がる。だが、次の瞬間には柳によって床に叩きつけられていた。

 

「……何のつもりだ? 柳」

 

「英雄王。この者に貴方の宝具を使う程の価値は御座いません。なので私が処罰いたしました。下らなき事で宝具をお汚しになるのはお止め下さい」

 

ギルガメッシュの背後では空間が歪み、其処から無数の刀剣が姿を見せる。柳は匙を押さえつけながらギルガメッシュを見据え、ギルガメッシュがつまらなさそうに鼻を鳴らすと歪みが消えた

 

「……今日はビーフシチューだ」

 

「了解いたしました、英雄王。……この者に王が何故笑ったのか説明しても?」

 

「良いぞ。特に許す。だが、もし間違っていた場合、王の意思を曲解して伝えた罰を与える。覚悟しておけ」

 

「はっ!」

 

柳はギルガメッシュに一礼し、匙を押さえつけたままソーナの方を振り向いた。

 

「さて、ソーナ・シトリー。何故貴女の夢が冥界の重鎮達に否定されたか、お分かりですか? 身分の低き者にチャンスを与えるのが無駄だと思っているから? いえ、違います。冥界の発展の為には埋もれた才能を発掘し全体の底上げをする必要がある事など彼らも理解しています。ただ、怖いだけですよ」

 

柳は最初にソーナの夢を笑った者達を指さし、嘲笑を向ける。それを見た彼らは怒鳴ろうとするが首元に無数の剣が出現して黙り込むしかない。柳達が場の空気を支配し他の者達が黙り込む中、柳は再びソーナの方を向いた。

 

「もう一度言います。貴女の夢を最初に笑った者達は怖いのですよ。生まれた身分は低いが実力はある者に今の立場を脅かされるのがね。貴女はチャンスが極端に少ない事に嘆き、そのチャンスを与える場を作りたいと言いましたが、なぜチャンスが少ないままなのかを深く考えていませんでした。……そして匙元士郎。貴方の迂闊な行動は主の夢の達成を遠ざけましたよ」

 

「俺の行動で会長の夢がっ!?」

 

「そもそも、彼らが其処まで下の者の躍進を危惧するのは自分達の様な古き家系の者の面目の為。だが、下の者を育てようと言う若手の下僕は生意気にも自分達に歯向かった。下僕がこれなら、作った学校の生徒も自分達を敬わないだろう。そう思われて当たり前ですよ。……英雄王。何か不備はございますか?」

 

「……及第点はくれてやる。今後も励めよ」

 

そう言いながら投げ渡されたのは小振りな片手斧。どうやら褒美のつもりらしい。先程までソーナに向けられていた怒りの視線は全て柳達に向けられているが柳は微塵も気にした様子もなく席に戻る。それを見届けたサーゼクスが咳払いをして自分に視線を集めた。

 

 

「さて、実は若手同士のレーティング・ゲームを企画しているんだが、リアスとソーナ君でどうだい? 二人は幼馴染だし、面白いゲームになると思うんだが」

 

二人には文句はなく、他のゲームの決定する。もう話し合いは終わりかと思われた時、セラフォルーが両手で抱えれるくらいの箱を取り出した。箱の上部には手を突っ込めるくらいの穴が空いており、ボールの様な物が入っているのがうっすらと見える。

 

「実はさ、柳ちゃん達がゲームのゲスト出場してくれる事になったんだ☆ 全員が引いたらボールに名前が浮き出るようになってるから順番に引いてね♪」

 

いきなりの事に柳と若手達は驚き、サーゼクスは静かに笑みを浮かべている。やがてセラフォルーに急かされるように順番に引いて行き、ボールに名前が浮き出た。

 

 

リアス (バルバトス)

 

ソーナ (エネル)

 

シークヴァイラ (柳)

 

ゼファードル (ギルガメッシュ)

 

他二名 (スカ)

 

 

 

 

 

 

「……ゼファードルさんのご冥福をお祈りするとして、お久しぶりですねアガレス嬢」

 

柳は高確率で”その首、何故付いている?”という事になりそうなゼファードルの絶望的な未来を想像しながらシークヴァイラに一礼する。シークヴァイラも軽く会釈を返してきた。

 

「お久しぶりね。私の眷属になる気はないかしら? バイト感覚で良いわ」

 

「いえいえ、貴女はお得意様ですが、それとこれとは別ですよ」

 

リアスとの違いは何なのか。丁寧に断る柳とシークヴァイラの間に険悪なムードはなくそのまま別れる。途中、”我が直々に刎ねてやろう”と言いながら金色の斧を取り出したギルガメッシュを引き摺りながら柳は帰路に着き、家に帰るなり夕餉の支度に取り掛かる。その間ギルガメッシュ達は酒宴を開いていた。

 

 

 

 

「しかし、俺と貴様が戦うのは何時以来だぁ?」

 

「……ふむ。暇潰しに戦いはしたが、本気で戦うのは数年ぶりになるか?」

 

「まぁ、柳の実践訓練には丁度良い。……それより賭けをせぬか? 彼奴が対象だ」

 

ギルガメッシュが指差したのはアーシア。指差された本人は困惑した様子で手招きに応じてギルガメッシュの隣に座った。

 

 

 

 

「此奴が産む柳の子が男か女かだ」

 

「えぇ!? バ、バレてましたっ!? 一緒に寝てるだけだと言ったのにっ!?」

 

「安心しろ。心綱は働かせておらん。我が子の情事を覗く親が何処に居る?」

 

「……流石に感心はせんがなぁ!」

 

「さて、事の最中の体位によって男女の出来やすさが違うと聞くが……‥。しかし、我と奴では好みが正反対だな。おい、貴様達の好みはどういうのだ?」

 

「……アトワイトは冷静な女だったぁ」

 

「……貴様は振られたのであったな。……許せ」

 

「ほぅ。ギルガメッシュは謝るとは珍しい事もあるものだ。そういえば貴様も振られたのであったな、ヤハハハハ! 我は見た目が良ければ其れで良い!」

 

ちなみにギルガメッシュは誰かの助けを必要としない高潔な処女……を屈服させるのが好きらしい。ちなみに金髪碧眼が好みだがアーシアは性格が正反対なので興味を持たなかった。

 

「柳は小娘のような庇護欲を誘う女が好みだったか? ……まぁ、妙な女に好かれやすいが」

 

この世界で柳に好意を持っているのはセラフォルーとゼノヴィア。朱乃は幼馴染としての思い出を引き摺っている感じなので今の柳に好意を持っているとは言い兼ねる。

 

 

 

 

「……ああ、別の世界に送った時もそれなりの数の女に好意を持たれていたな」

 

「……その話、もう少し詳しく」

 

その時のアーシアの気迫は凄まじく、エクスカリバーを間近で振り下ろす時の騎士王に匹敵していたとギルガメッシュは語る。

 

 

 

 

 

 

その晩の事……。

 

 

「あの、柳さん。私の事をお嫁さんにして下さいませんか?」

 

「あれ? 私はそのつもりでしたよ?」

 

「柳さん!」

 

アーシアは柳に抱きつき、そのままベットに押し倒した……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ふふふ、今度のゲームで邪魔なアイツを殺してアーシアを僕の物に。やっぱり、処女を奪う時はシスター服を着せて向こうから捧げさせるにが良いかな?」

 

 

ちなみにとっくに失っている……。 

  

 

 




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柳の特技 餌付け



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