いわゆる「普通」な魔法使い   作:朱莉

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その捌! 虹は太陽の反対にしかでない!

 つまりは太陽を背にしないと見えないってことよ。鏡で写せば出るかもしれないけどそれは違う気がする。

 

 

 霊夢に謝りたくって、知り合いに尋ねたら教えてくれなくて、ちょろ……親切な優曇華に聞いたら簡単に教わった。ついでに永琳の調合する薬も軽く教わったし研究のしがいがある。優曇華から聞いた通りだと謝るのも火に油というか、火に小麦粉くらいヤバいんだけど……。取り敢えず言葉にするのは恐いのでちょくちょく通うことにする。私的には通い妻(笑)も悪くはない。相手がぐうたらでなければ尚いいが。

 家をぶっ飛ばしたのは霊夢にしてはやり過ぎだと思ったが、照れ隠しと思えば可愛いと思う。(代わりに私にぶつけられても困るが)

 その家の再建後にまだ一度も会えていないので早く向かうとする。勿論手土産を持って。お酒とツマミを献上すれば大抵の怒りは治まるって神奈子様が言ってた。あと諏訪子様。やっべ、あんまり頼りにならないかも……。あそこの神様たちは微妙にずれてるんだよなぁ

。悪いとは言わないんだけど……相手が霊夢だからミスるとヤバい。

 ……というか、会いに行くだけで何を警戒してるんだろうか。前は暇があったら遊びに行ってたというのに。

 

 

 

 魔法の森に住む私の朝はそれなりに早い。早すぎると瘴気があったりして大変なのだ。

 お酒のツマミは三十分もあれば簡単に作れるし、お酒に至っては梅酒を準備した。同じように作れる果実酒も数点。あとはお弁当を作ってお昼くらいに顔をだそう。それくらいなら彼女も暇をしているだろう。

 そうだ、アリスも誘おう。緩衝材……というつもりはないけれど張り切りすぎて作りすぎちゃうかもしれないし……や、やめとこう。それは霊夢に相手されるようになってからでいい。

 一つ、霊夢と仲良くなるために考えていたものがある。わりと有効だと思っていて、それに頼る上で気落ちしているものが。それはここでは普通の遊びで、人と妖が競いあえるもの。つまりは段幕勝負。建築中にふと、思い出した。けどなるべく頼りたくなかった。だってさ、勝ち負け関係なくても力に頼るのって嫌だし。え? お前の十八番言ってみろって? 弾幕はパワー。それは変わらないよ。ただ、せっかく話せるんだからそれを捨てるなんて勿体ない訳ですよ。じゃあ準備するご飯もサンドイッチでいいか。忘れないようにスペカも持って……ハンカチ、ティッシュ、鍵、火種、タオル……このくらいかな? ルールの方は三枚位にしないと食べ物が悪くなるし、それくらいは霊夢だって譲歩してくれるよね。服も汚れるかもしれないから少し燻んだ物を選ぶ。エプロンなんて灰色に近いし継ぎ接ぎだらけのやつ。見映えは悪いけど貧相には見えないように常日頃から解れがないか確認している。糸が解れて引っ掛かりでもしたら大変だからね。用意してから思い出したけどちょくちょく行くつもりなら過剰過ぎただろうか? 次回からはもう少し軽い用意にしておこうか。さて、心臓がバクつく小心者の私だけどやると決めたらバシッとやろう。仲直りできなくてもいまより関係がよくなれば御の字だ。

 

 

 

 




 


 いついつに投稿するとかもう言わないことにした。マモレナカッタ…になるしね。基本ね。


 あけおめです。一応生きてます。


 誤字報告にて変更、訂正。加奈子→神奈子

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