インフィニット・ストラトス ~栄光のオリ主ロードを歩む~   作:たかしくん

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オリ主のIS説明回です。

打鉄ってそのまま書くと変換できないから『だてつ』って書いて変換してました。今は辞書登録してますけど。


第4話 オリ主のインフィニット・ストラトス

その日も、セシリア・オルコットは不機嫌だった。

その原因はクラスに居る忌々しい二人の男にあった。

男がISを動かせる。そのことは確かに凄いことなのだろうが、それでも自分を差し置いてクラス代表に名乗りを上げたことが許せない。

自分はイギリス代表候補生で専用機持ちだ、その自覚とプライドがあの二人の男によって蔑ろにされている。自分はたゆまぬ努力の果てに代表候補生の座とあの専用機を手に入れた、しかしあの男達は何の努力も無しに専用機を手に入れている。

この差は何だ?一人は授業にもついていけず授業中はいつも青い顔をしているし、もう一人は授業についていけているようだが、いつもヘラヘラしていておまけに自分に対して小馬鹿にするような態度を取ってくる。

男なら男らしく自分の足元に跪いていればいいのだ。そんなことも出来ないあの二人が何より許せない。

ああ、今日も紅茶が不味い。IS学園に来てからいつもこうだ。

 

「やぁ、君がセシリア・オルコットさんかな?」

 

そんなことを考えていると白衣を着た女性が声を掛けてきた。

 

「あなたは?見たところ学園生徒ではなさそうですけど。教職員の方でしょうか?」

「いや、そのどちらでもないんだよ。あえて言うなら元・学園生徒かな?で、今は社会人をやってる。」

「はぁ、その方がわたくしに何か御用でしょうか?」

「おっと、自己紹介がまだだったね。私の名前は不動奈緒。三津村重工で開発をやってる。」

「三津村!?と言う事はあの藤木紀春の手先ですわね!?」

「手先って…言い方が酷いなぁ。多分間違ってないけど。」

「藤木紀春の手先に話す舌など持ちませんわ。帰っていただけないでしょうか?」

「まぁまぁまぁ、落ち着いて。これは君にも実のある話だよ。私は君にクラス代表決定戦を勝って貰いたいんだ。あいつ、どうも嫌いでね。男の癖に態度デカイし、いっつもヘラヘラしてる。あいつに一泡吹かせてやりたんだよ。」

「…話だけ聞きましょう。」

 

不動奈緒は、誰にも解らないくらいに小さく口角を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが一次移行(ファースト・シフト)か。」

 

俺がアリーナで打鉄・改を適当に動かしていると打鉄が一次移行(ファースト・シフト)した。灰色だった機体は、銀色に変わり空の色を美しく反射させている。

 

『無事に一次移行(ファースト・シフト)できたようね。とりあえずIS開発室まで戻ってきて頂戴。』

「イエス、マム。」

 

通信を切り、打鉄・改を解除する。いつの間にか左腕に銀色のブレスレットが付けられていた。

これが待機形態というやつなのだろうか?まぁ、普通に考えたらそうだよね。

俺はIS開発室へと足を進める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS開発室に帰ってくると不動さんが出迎えてくれた。

 

「やぁ、お帰り。打鉄・改の乗り心地はどうだった?」

「別に悪く無かったですよ。あと普通に曲がりましたけど、曲がらないって話じゃなかったんですか?」

「ああ、それはね。君はまだ打鉄・改の本当の力を知らないからね。」

 

本当の力…なんか嫌な予感がする。

 

「背中の非固定浮遊部位(アンロック・ユニット)あったでしょ。あれって割れる仕組みになっててね、中からスラスターが出てくるわ。しかも一つにつき二つも。」

「つまり、背中に合計八つのスラスターが付いてるわけですか。ちょっと贅沢すぎじゃありません?」

「あら?私、贅沢は好きよ。それに速いほうがいいでしょ?」

「時と場合によりますけどね・・・で、このスラスターを吹かすと曲がらなくなるわけですか?」

「そういうこと、その代わりスピードは保障するわ。」

「どのくらい出るんですか?」

「それは体験してからのお楽しみ。さて、アリーナに戻るわよ。」

「えー、この話をするだけのためにここに呼び戻されたんですか?」

「文句言わない。さぁ!出発よ!」

 

俺達はIS開発室を出て、アリーナに戻る。

俺は打鉄・改を装着し、アリーナの中へ出た。

 

『早速始めるわよ。とりあえずスラスターを開いてみて。』

 

俺は、スラスターを展開させる。背中の楕円形の左右の装甲の一部が開き、二つのスラスターが顔を出す。

ハイパーセンサーから見たそれはまるで、トールギスのバックパックみたいでかっこいい。ちょっとこの機体が好きになってきた。

 

『じゃあ、スラスターを吹かせてみて。最初はゆっくりね。』

「了解。じゃ、いきます。」

 

スラスターに小さな火が灯る。それに伴い少しずつ俺の体が前に進む。

 

「おお。まだ大丈夫だな。」

『少しずつ出力を上げてみて。あくまでゆっくりと。』

 

スラスターの火が少しずつ大きくなる。機体の速度が徐々に速くなっていく。

 

「まだ大丈夫、まだ―おわっ!?」

 

ある程度吹かしていくと、急にスピードが早くなる。アリーナの壁が目の前だ!

俺はアリーナの壁に激突する直前に盾を構えそのまま壁にぶつかった。

 

『はっはっは!これが打鉄・改の真の性能さ!驚いたか!?』

「とんだじゃじゃ馬だ。これちゃんと戦えるんですか?」

『戦うために作ったものなんだから当然さ。ちゃんと扱えるようになれればこの機体は強いよ。』

 

コンクリートの破片を払いながら土煙の中から出る。アリーナの壁には網目状の亀裂が入っており、この機体の速さを実感する。

 

『さて、次はクラス代表決定戦のための特訓だね。武装から突突(とっつき)を展開して。』

 

とっつき…今度は嫌な思い出が蘇る。名前からしてパイルバンカーだろうか?

そんなことを思いながら突突を展開させる。出てきた武装は大型のランスだった。

 

「ランス?なんか変な機能ついて無いですよね?」

『いや全く。見た目通りの普通のランスだよ。』

「で?このランスでどうやって勝つんですか?」

『まぁ、先にこの話を聞いて欲しい。昼にセシリア・オルコットと交渉してきたんだけど、試合開始の条件をちょっと変更させてもらったよ。』

 

彼女と交渉出来たのか?それは頑張ったな。

 

「へぇー、よくで出来ましたね。」

『適当に君の悪口言ったら、すぐに信用してもらえたよ。』

「そりゃ凄い。俺、そんなに嫌われてたのか。いや、当たり前か。で、その変更内容は?」

『君がカタパルトから出たら、その瞬間戦闘開始。セシリア・オルコットにはそれまでアリーナ上空で待機してもらうよ。』

「で、その戦闘開始直後から弾丸の雨が降ってくると。」

『正解。』

「どうやって勝つんですか?」

『簡単さ。カタパルトから出た瞬間、君は瞬時加速(イグニッション・ブースト)で接近してその勢いを利用してそのランスで突く。それだけ。』

「大雑把すぎやしませんかね?その作戦。」

『せシリア・オルコットの専用機、ああ、名前はブルーティアーズって言うんだけどね。計算してみたら多分その一撃でシールドエネルギーを削りきれるはずだよ。』

 

多分って…それはどうよ?削りきれなかったらどうすりゃいいんだ。今の俺の技術じゃこの機体にまともな戦闘行動を期待することは出来ない。弾丸の雨で機体がぶれて突突が当たらない可能性もある。

 

「攻撃が外れたらどうするんですか?」

『そんな時のためのプランBがあるよ。』

「プランB?つまり無いってわけですね?」

『いや、本当にあるんだよ。っていうかこっちの方が本命だよ。右腕を見て。』

 

俺は打鉄・改の右腕を見る。実は右腕は左腕と違って大きな手甲がついている。

 

『それがプランBの要。打鉄・改の切り札さ。』

 

不動さんが切り札について説明する。これは中々洒落の利いた装備だ。

 

「これは…面白いですね。」

『でしょ。褒めてもいいのよ。』

「わー、奈緒ちゃんすごーい!」

『はっはっは!もっと褒めたまえ!』

 

俺と不動さんはその後ボケっ放しだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さて、そろそろ瞬時加速(イグニッション・ブースト)の練習を始めましょうか。』

「この機体の最高速度もまだ体験してないのにいきなりそれですか。」

『男は度胸よ!とりあえずやってみなさい。』

「…そうですね。やってみましょうか。」

 

俺は恐怖心を押さえ込み瞬時加速(イグニッション・ブースト)をやってみた。

 

あれ?予想以上に速いぞ?ってヤベェ!壁が――

 

俺は衝撃波を撒き散らしながらアリーナの壁に頭から激突した。…気絶した。




オリジナルIS設定

打鉄・改(うちがね・かい)

第二世代のカスタム機
昨年度IS学園整備課三年生が卒業制作に作った機体。血と汗と涙と青春の結晶。
三年生卒業後にコアに戻される予定だったが、専用機が欲しいと言ったオリ主のために三津村がIS学園から半ば強引に借りた。
そのためにオリ主はIS学園教師陣の一部から嫌われるようになった。

一番の特徴はその加速力と最高速度であり、それは現行のほとんどのISを凌駕する。
しかしそのために旋回性能が犠牲になっており、まともに動かすには特殊な技術が必要になる。

防御のために機体左側に大型の盾が装備されており、不動奈緒はこれが打鉄の面影と言い張っているが実際には外見から打鉄の面影は一切無い。

特徴のもう一つに攻撃力があるが武装に関しては下記参照。



武装


サタデーナイトスペシャル:大型拳銃、装弾数は六発。威力を重視しており六発の弾丸を連射すると衝撃で銃身が歪む。そのため一発目と六発目では大きく命中率が変わってくる。基本的に使い捨てであるため、拡張領域に十個装備されている。ちなみに不動奈緒の主な仕事はオリ主のデータ取りとこの銃の修理である。

名前の元ネタはサタデーナイトスペシャル、及びアジアンパンクTRPG「サタスペ」


レインメーカー:ショットガン、装弾数は二十発。この銃専用の弾薬筒が使われており、至近距離で直撃すると量産機クラスのISでは一撃でシールドエネルギーを削り切ることができる程の威力を持つ。しかし銃身自体が大型化しており両手持ちで撃たないと反動で大きく命中率が下がり、取り回しが悪い。

名前の元ネタは原作三巻第一話、及び新日本プロレス、オカダ・カズチカ選手


ヒロイズム:レーザーライフル、汎用性は高いが不動奈緒はパンチが無いつまらない銃と評している。

名前の元ネタはアンティック-珈琲店-、覚醒ヒロイズム


突突(とっつき):大型のランス。特別な機能はない。

名前の元ネタはアーマドコアシリーズの射突ブレードの俗称、とっつき


霧雨(きりさめ):打撃用のロッド。見た目は鉄の棒だがインパクトの瞬間に相手に電流でダメージを与える機能を持っている。

名前の元ネタは東方Project、霧雨魔理沙。


大型盾:打鉄・改の左側に装着されている盾。取っ手がついており手持ちも出来る。イメージ的にはサザビーとかシナンジュの盾みたいな感じ。

名前の元ネタはなし


以上がオリジナル機体の設定になります。以後武装については説明無く本編に出てきますのでそのつもりで……

なんか設定を書くのって恥ずかしいですね。ぼくのかんがえたさいきょうISせっていみたいな感じで。

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