東方軌跡録   作:1103

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今回は少し難産でした。
中々、思っているような話が作れないですね。


鈴仙の予防接種

ここは永遠停の庭。そこで鈴仙とジンは、組み手の稽古を行っていた。

 

「せいっ!」

 

「はっ!」

 

かわし、いなし、捌く。

二人の応酬は激しさを増すが、鈴仙は何処か組み手に集中出来ていなかった。

 

「もらった!」

 

ジンが鈴仙の腕を掴み、投げた飛ばした。鈴仙はそのまま地面に叩きつけられる。

 

「いたたた・・・・・・」

 

「大丈夫か鈴仙?」

 

「う、うん・・・・・・」

 

ジンは鈴仙に手を差し出し、助け起こす。

 

 

「なんか、集中出来ていなかったみたいだけど、何かあったのか?」

 

「え? あ、うんまあ・・・・・・」

 

「良かったら話してくれないか? もしかしたら、力になれるかも知れない」

 

ジンがそう聞くと、鈴仙は少しためらいながらも、ジンに話し始めた。

 

「実は・・・・・・来週に予防接種をするのよ」

 

「予防接種? ああ、そう言えば来週だったな」

 

「それで、いつもなら師匠がやるんだけど、今回は私に一任されちゃって・・・・・・」

 

「そうなのか? でも、いつも永琳の助手をしているのなら、やり方も分かっているんだろ? 問題は無いと思うが?」

 

「問題大有りよ。只でさえ、人付き合い苦手なのに・・・・・・」

 

そう呟く鈴仙は、耳が萎れる程気落ちしていた。そんな様子を見たジンは、彼女を放って置けずにいた。

 

「でも、永琳が一任したって事は、それだけ信頼している筈だ。自信を持ってくれ」

 

「そんな事言われても・・・・・・」

 

「なら、俺も付き添ってやる。何が出来るか分からないけど、一人より心強いだろ?」

 

「うーん・・・・・・やっぱり迷惑じゃない?」

 

「迷惑じゃない。俺は鈴仙の力になりたいから」

 

「ジン・・・・・・そ、それじゃ、お願いしようかな?」

 

鈴仙少し照れながら、一緒に来て貰う事を、ジンにお願いした。

 

―――――――――――

 

それから一週間後。

ジンは鈴仙を迎えに、永遠亭を訪れた。

 

「おーい、鈴仙はいるかー?」

 

そう言うと、最初に現れたのは何故か輝夜の方であった。

 

「いらっしゃい。待っていたわジン」

 

「輝夜か、鈴仙に会いに来たんだが」

 

「ちょっと待ってて、いまてゐが連れて来るから」

 

輝夜がそんな事を言っていると、てゐと鈴仙の声が奥から聞こえて来る。

 

「ほらほら、待たせていると、向こうに悪いよ」

 

「で、でも、だからってこんな格好・・・・・・」

 

「大丈夫だって♪ 絶対に悩殺出来るって♪」

 

「あんた、もしかして楽しんでいるでしょ?」

 

「なんの事うさ?」

 

「てゐ~!」

 

「そんな事より、ジンを待たせて良いの?」

 

「それはそうだけど・・・こんな格好見せられないわよ・・・・・・」

 

「もう、鈴仙は恥ずかしがりなんだから。女は度胸、さあ行った行った」

 

「ちょ、ちょっと押さな―――きゃあ!?」

 

声と共に、鈴仙が姿を現した。そして、彼女の格好を見て、ジンは驚きを隠せなかった。

 

「れ、鈴仙? その格好は?」

 

「ううっ・・・・・・」

 

「見て分かるでしょ? ナース服よ」

 

「いや、それは分かっているが・・・何故ナース服なんだ?」

 

「これから予防接種しに行くんでしょ? それならそれらしい服装を着ていくのが普通でしょ?」

 

「とかなんとか言って、ただ鈴仙をおもちゃにしているだけだろう?」

 

「あら、バレちゃった♪」

 

「こいつ・・・・・・」

 

「でも良いじゃない。似合っているんだから。貴方も、似合っていると思わない?」

 

そう輝夜に言われ、ジンは改めて鈴仙の方を見る。短いスカートに、白いソックス、更に体のラインをくっきりと浮かすナース服を着ている鈴仙は、かなり魅力的だとジンは感じた。

 

「まあ・・・魅力的とは思うが・・・・・・」

 

「え?」

 

「でしょ? 私の目に狂いはなかったわ」

 

「だからって、嫌がる服を無理矢理着せるのはどうかと思うぞ。それに、この服だと目立ち過ぎる。鈴仙だって、その服装で出歩きたいと思わないだろ?」

 

「そ、それは・・・少し恥ずかしい・・・・・・」

 

「なら、無理に着ていく事は無い。鈴仙が着たい服を着た方が良いと思う」

 

「う、うん。それじゃ、いつものに着替えてくるわ」

 

そう言って、鈴仙は着替えに行ってしまった。そんな様子を見て、輝夜とてゐは小声で話していた。

 

「うーむ・・・お色気作戦失敗のようね」

 

「鈴仙のヘタレと、ジンの真面目さが裏目に出たって感じだね」

 

「でも、それなりに効果はあるみたいね。やっぱりジンも男って事ね」

 

「もっと際どいコスプレをすれば、案外簡単に落ちるかもね」

 

「その為には、鈴仙のヘタレをどうにかしないといけないわ」

 

「よーし、鈴仙改造計画始動だね♪」

 

「「ふふふふふ・・・・・・」」

 

そんな悪巧みを考えている。輝夜とてゐ。鈴仙は、僅かながら悪寒を感じるのであった。

 

―――――――――――

 

いつものブレザーに着替えた鈴仙は、ジンと共に人里に来ていた。

 

「これから予防接種をする訳だが、何処かで集まめてやるのか?」

 

「そんな事はしないわよ。いつもの販売みたいに、一軒一軒回っていくのよ」

 

「一軒ずつ!? そりゃ大変じゃないか?」

 

「大変だけど、永遠亭まで来て貰うわけにもいかないじゃない」

 

「まあ、それはそうだが・・・・・・」

 

「それじゃ早速、最初の一軒に向かいましょ」

 

そう言って鈴仙は先に歩き出し、ジンはその後について行った。

 

 

最初の一軒は、普通の何処にでも居る四人家族の家であった。

父親と母親と娘は、難なく予防接種を終えたが、年端もいかぬ息子は、注射を怖がり、駄々をこねていた。

 

「いーやーだー!」

 

「こら! ちゃんと受けないと、病魔に掛かって死んじゃうのよ!」

 

「でも~!」

 

母親の叱責で、一時的に泣き止むが、再び注射を見ると、やはり泣き叫ぶのであった。

 

「困ったなぁ・・・・・・これじゃ注射が出来ないわ」

 

鈴仙も、これには困り果てていた。そんな時、ジンが泣いている息子に近づいた。

 

「坊主。良いものを見せてやる」

 

そう言って、自分の手のひらを見せる。そこには何も無かったが、ジンが手を握り締め、再び開けると、いつの間にか飴玉がそこにあった。

 

「わー! すごーい!」

 

「飴玉、やるよ」

 

「ありがとー♪」

 

息子は嬉しそうに、ジンから飴玉を受け取り、それをほうばる。もうすっかり泣き止んでいた。

ジンはその間も、息子に手品を披露していた。その時に、彼は鈴仙に目線を送る。

 

(あっ、なるほど)

 

ジンの意図を気づいた鈴仙は、息子が手品に夢中になっている間に、素早く注射を打った。

 

 

ジンの機転のおかげで、最初の一軒が無事に終わらせ、次の家へと向かう鈴仙とジン。

その途中、鈴仙はジンに御礼を言っていた。

 

「ありがとうジン。おかげで何とかなったわ」

 

「別に大した事はしてない」

 

「そんな事は無いわ。私一人だったら、どうにもならなかったもの」

 

「鈴仙は、子供が苦手か?」

 

その問いに、少し悩んだが、正直に答える事にした。

 

「子供っていうより、人付き合いが苦手なのよ・・・ああいう場合、どうしたらいいかわからないのよ・・・・・・」

 

「そうか・・・難しい問題だな」

 

ジンは少し考えてから、鈴仙にこう言った。

 

「これは俺個人の考えだが、やっぱり思いやりが必要だと思う」

 

「思いやり?」

 

「ああ、人付き合いする以上。やっぱり相手の事を考えないといけないと思う。

例えばさっきの子供、注射が怖くて泣いていただろう?」

 

「ええ」

 

「それは、あの子が針という物に畏怖を感じたからだ。俺も、子供の時に体験したからな。

だから、針から意識を逸らす必要があるんだ」

 

「それがさっきの手品?」

 

「ああ。子供ってのは好奇心の塊だからな、興味を持たせる事をする事によって、注射から意識を逸らす。そうすれば、子供は泣きわめいたりしなくなる」

 

「た、確かに、簡単に打てたわ。でも、よくそんな事がわかったわね?」

 

「そんなに難しい事じゃない。相手の気持ちを知れば、それくらいの事は分かるようになる」

 

「相手の気持ちねぇ・・・・・・」

 

鈴仙は自身の能力で、多少の相手の感情を読み取る事が出来るが、だからといってどうすれば良いのかは、さっぱり分からなかった。

 

「うーん・・・私には無理そうね・・・・・・」

 

「そんな事は無い。相手の考えを全て理解する必要は無く、感じとれば良いんだ。それを知るのが、コミュニケーションだ」

 

「うーん・・・・・・」

 

「なら最初は、輝夜達としてみれば良いんじゃないか? そうすれば、少しは分かるかも知れないし」

 

「姫様達か・・・・・・」

 

「そんなに焦らなくても、鈴仙のペースで頑張れば良いと思うぞ」

 

「うん、そうね。ありがとうジン」

 

鈴仙は少しジンの事がわかった気がした。

彼の波長は、今まで出会った誰よりも穏やかであった。それは、相手を思いやる事が当たり前だと考えているからである。

 

(私とは、正反対だな・・・・・・)

 

仲間を見捨て逃げた自分と、常に相手を思いやるジン。その事に、強い葛藤抱く鈴仙であった。

 

―――――――――――

 

鈴仙とジンが次に訪れたのは、鈴奈庵である。

二人は鈴奈庵ののれんを潜ると、店内には小鈴の姿があった。

 

「いらっしゃ―――あ、ジンさんに薬売りさん」

 

「こんにちは。予防接種をしに来ました」

 

「あ、わかりました」

 

そう言って、奥へと向かい、親を呼んで来た。

 

「それでは、注射をしますので、腕を出してください」

 

そう言って、鈴仙は小鈴の親に注射を打っていた。その間、小鈴とジンは話をしていた。

 

「ところで、ジンさんはどうして薬売りさんと一緒なんですか?」

 

「ただの手伝いだ。流石に鈴仙一人は大変だと思ってな」

 

「そうなんですか・・・・・・なんだか、ジンさんって、色んな事をしていますね」

 

「そうか?」

 

「そうですよ。神社の仕事をしたり、寺子屋の教師をしたり、他にも色々しているじゃないですか」

 

「まあ、やっぱり困っている奴を放っておけない性分だからな」

 

「ふーん・・・・・・なら、私が何か困っていたら、助けてくれますか?」

 

「もちろん。まあ、妖魔本関連なら、霊夢に頼んだ方が良いと思うが、それ以外なら遠慮なく頼ってくれ」

 

「はい! 頼りにさせて頂きます! あ、次は私の番みたいですね」

 

「飴玉いるか?」

 

「そこまで子供じゃないですよ!」

 

小鈴は頬を膨らませながら、鈴仙の所に行った。少し強張っていたが、無事に予防接種を受けた。

 

―――――――――――

 

一通り回った後、次に訪れたのは稗田家の屋敷であった。

人里最大の屋敷だけあって、それなりの時間が掛かってしまう。

そんな時、現当主の阿求が鈴仙に声を掛けて来た。

 

「いつもご苦労様。ところで、いつもの人は?」

 

「今回は私に任されたので、永遠亭いますよ」

 

「もしかして、うちの爺のせいかしら?」

 

「ははは・・・否定出来ませんね・・・・・・」

 

そんな話をしながら、二人は庭の方へと目をやる。そこにはジンと老人が、何故か死闘を繰り広げていた。

 

「ぬう! 邪魔するでない小僧!」

 

「邪魔するも何も、あんたがやろうとしている事は犯罪だ!」

 

「何を言う! 年寄りの楽しみを奪う方が、罪では無いのか!?」

 

「なら閻魔様に聞いてみるか!? 間違いなくそっちが有罪だ!」

 

「残念ながら、あの閻魔様は守備範囲外じゃ。もう少し胸と尻があれば良かったんじゃが・・・・・・」

 

この老人は、稗田家の使用人で、同時にとんでもないスケベ爺さんであった。当然鈴仙も、この爺さんの被害にあったのだが、今回はジンはいるため、今のところ被害を受けていない。

 

「あんた・・・今の発言で、絶対に地獄行き確定だぞ・・・・・・」

 

「構いやせん。どうせ死んだ後の事なぞ、考えても仕方ないじゃろう」

 

「なんとも前向きな考えだな、少し尊敬する」

 

「ほっほっほ、そう言われると照れるのう・・・・・・今じゃ!」

 

スケベ爺は目にも止まらぬ速さで、ジンを追い抜き、鈴仙に向かって飛び出した。

 

「うさぎちゃーん♪ その豊満な胸と尻を触らせてーん♪」

 

「ひぃ!?」

 

「そんな事は俺がさせるか!」

 

予めスケベ爺の動きを読んでいたジンは、スケベ爺を床に踏みつけた。その時、スケベ爺の腰の音が鳴り響く。

 

「ぐぎっ!?」

 

「ふう、これでしばらく動けないだろ爺さん」

 

「お、お主、もう少し年寄りを労れ・・・・・・」

 

「普通の老人なら労るが、あんたみたいなスケベジジイには容赦はしない主義だ」

 

「お、鬼・・・・・・ガクッ」

 

スケベ爺は、そのまま気を失ってしまった。

 

「やれやれ・・・・・・鈴仙、大丈夫か?」

 

「え? あ、うん。ありがとうジン」

 

「どういたしまして。それにしても、困った爺さんだな」

 

「この方の持病みたいなものです。まったく、若かった頃は、もっとマシだったんですけど」

 

「え? 若い頃って・・・阿求の転生前からの知り合いなのか?」

 

「ええ、確か私が阿弥の時に居たので、もうかれこれ百年以上は生きていますね」

 

「百年!? この爺さん妖怪じゃないだろうな・・・・・・?」

 

「人間ですよ。たぶん・・・・・・」

 

「たぶんって・・・・・・」

 

「まあ、仮に妖怪になっていたとしても、大丈夫でしょう。いざとなったら、博麗の巫女を呼べば良いんですし」

 

「それで良いのかな・・・・・・?」

 

こうして、一つの謎を残しながら、屋敷を後にする鈴仙とジンであった。

 

―――――――――――

 

その後二人は、命蓮寺、神霊廟、守谷神社、魔理沙の家、アリスの家、紅魔館を訪れ、白蓮、神子の弟子達、早苗、魔理沙、アリス、咲夜、パチェリーに予防接種しに回った。

全てを回る頃には、既に日が落ちていた。

 

「はあ、ようやく終わりか・・・・・・」

 

「まだあと一ヶ所残っているわ」

 

「まだあるのか!?」

 

「ええ、博麗神社が残っているでしょ」

 

「あ、そう言えばそうだった・・・・・・」

 

「さあ、行きましょう」

 

「やれやれ、大変なんだな予防接種も」

 

ジンはそう呟きながら、鈴仙の後を追って行った。

 

 

博麗神社で、最後の予防接種を終わった。

 

「はい、これでお仕舞い。お疲れ様」

 

「いつもやっている事だけど、これって効くの?」

 

霊夢は半信半疑で鈴仙を見ると、彼女は霊夢に説明し始めた。

 

「予防接種ってのは、ワクチンを体内に入れる事によって、自発的に免疫力を高めるのが目的なのよ。そもそもワクチンとは――――」

 

鈴仙はワクチンに関する説明を始めるが、専門用語ばかりで、霊夢にはまったく理解出来なかった。

そこでジンは、鈴仙の説明を噛み砕いて、改めて説明した。

 

「ようは、病気に対して強くなる薬を体内注入して、病気に掛かりにくくするっていうのが、予防接種なんだよ」

 

「ああ、なるほど」

 

「え? 確かにワクチンは医薬品だけど、元をただせば病原――――」

 

鈴仙は何か言おうとしたが、ジンに口を抑えられた。そして、そのまま小声で話始める。

 

「ワクチンが何で出来ているかは、あまり知らせ無い方が良い。余計な誤解を生むかも知る無いからな」

 

その言葉に、鈴仙はなんとなくだが、ジンが危惧している事を察した。

この幻想郷では、永遠亭が現れる前は、普通の風邪でも死に至るほど、医療技術が乏しい状態であった。それゆえ、医療に対する正しい知識を持っているのは殆どおらず、有らぬ誤解を生む危険性があった。事実、手術などが受け入れられたのは、つい最近の出来事である。

 

「どうしたの?」

 

「い、いや、何でもない。それより、そろそろ晩御飯だから、鈴仙も一緒でも良いか?」

 

「そう言うと思って、既に用意しているわ」

 

「ありがとう霊夢。そういう訳だから、食べていきなよ鈴仙」

 

「え? いいの?」

 

「せっかく用意したんだから、食べ無いと容赦しないわよ」

 

「そ、それじゃ、お言葉に甘えて・・・・・・」

 

こうして、鈴仙を含めて晩御飯を食べる事になった。

 

晩御飯を食べ終わり、鈴仙は永遠亭に帰ることにした。ジンも、彼女を見送る為に、一緒に境内にいた。

 

「本当にここまでで良いのか? 良ければ、永遠亭まで送るが?」

 

「良いって。ここからだとかなり離れているし、そんな事したら、ジンが大変でしょ」

 

「俺は別に構わないが?」

 

「はあ、まったく・・・・・・」

 

鈴仙はジンの鼻を押して、こう言った。

 

「優しいのは嬉しいけど、あまり自分をないがしろにしない方が良いわよ」

 

「俺は別に、そんなつもりは―――――」

 

「嘘ね、本当は自覚してるでしょ?」

 

「・・・・・・まあ」

 

「貴方が傷つくと、悲しむ人はいるのよ。だから、もう少し、自分を大切にしなさい」

 

「・・・・・・一応、努力してみる」

 

「そうね・・・私も、頑張ってみるから」

 

「え?」

 

「相手の事を知る事に。直ぐに出来ないかも知れないけど、やってみるわ」

 

「ああ、頑張れ鈴仙。俺も応援するから」

 

「ふふ、ありがとうジン」

 

鈴仙はそう笑って、境内を後にした。

こうして、彼女の予防接種は無事に終わる事が出来た。


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